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覗き
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朝になり沙夜は身支度を済ませると、そのまま洗面所は向かう。シャワーの音がするのはおそらく一馬がシャワーを浴びているのだ。きっと走ってきたのだろう。マイケルの話では、この辺はまだ治安が良い方だが、この国の人では無いと思えば騙してこようとする人や喧嘩をふっかけてくる人を初め、強盗なんかもうろうろしているのだという。だからランニングをするときには、コテージ群があるこの土地だけだったらそんな心配は無いらしく、同じようにランニングをしている人に交ざって一馬は走ってくるらしい。
どれくらい走ってくるのかわからないが、相当汗だくになっているのだ。シャワーを浴びてすっきりしたいのはわかる。それに沙夜が顔を洗っている間に一馬が出て来たところで、今更何だというのだろう。もうお互いの体の隅から隅まで見ているのだ。恥ずかしいなんて思うことは無いだろう。それにその態度が余所から見たときには、本当に意識をしていないように見える。そう思いながら沙夜は、一馬に声をかけることもなく歯を磨いたり顔を洗ったりしてすぐに洗面所を出てくる。一馬は出てこなかった。そして自分の部屋に戻ると、軽く化粧をして髪を整えると部屋を出て来た。
エプロンを身につけると、キッチンへ向かう。いつもは魚を干したモノや野菜のおひたしなんかを作っていたが、夕べの徹の反応を考えると少し変えた方が良いのかも知れない。そう思って取り出したのはウインナーと卵。卵はいつもは卵焼きにしているが、スクランブルエッグにしても良い。チーズを入れてキノコなんかを入れるとバランスが良くなる。
ウィンナーは焼こう。それから野菜のサラダと果物。夕べのブドウと、リンゴがまだある。それでも味噌汁は欠かせない。それにご飯が炊けている。夕べセットしていたのだ。
そう思いながら冷蔵庫から材料を取り出していると、シャワールームから一馬がやってきた。ジャージからジーパンと黒いシャツに着替えている。脱衣所からは洗濯機の音がした。一馬がシャワーから上がったら夕べと、一馬のジャージを洗っているのだ。そしてキッチンに沙夜が居るのを見て少し笑った。
「おはよう。」
「おはよう。今朝も走ってきたのね。」
「あぁ。スタジオとここだけの往復だけだとどうしても体が鈍ってしまうしな。」
「そうね。」
沙夜もいつも外に出ているのだから、おそらく沙夜も体が鈍っていると思っているはずだが、今は外に出るような暇も無い。セックスだって今は出来ないのだ。
「ん?珍しいな。加工肉か。」
ウィンナーを見て一馬はそう言うと、沙夜は頷いた。
「どうしても徹君や悟君は魚ばかりだとね。ここのウィンナーはマイケルのお父さんが教えてくれたモノだし、美味しいと思うから。」
「でもお前は肉より魚じゃなかったか。」
一馬はそう言うと、沙夜は首を横に振る。
「別に良いわ。子供が居るのだから子供に合わせるやり方もあるだろうし。」
「無理に合わせる必要は無いだろう。徹と悟だってこちらのやり方に従ってもらわないといけないだろうし。」
「そうは言ってもね。私も会社も許可をしたんだから、こちらが寄せることも必要なのよ。」
「それが味噌汁か。」
「えぇ。」
このメニューならパンを焼いて、スープにするのだろうが、どうしてもご飯と味噌汁は遥人が好きなのだ。普段は文句を言わないが、遥人は味噌汁が一日に一食はないと嫌らしい。沙夜が居ないときなんかはインスタントの味噌汁を飲んでいるくらいなのだから。お互いに譲歩したやり方だと思う。
「手伝おうか。」
一馬はそう言ってエプロンを手にしてそれを身につける。すると沙夜は少し笑って言った。
「だったらサラダを作って欲しいわ。トマトとアスパラ、キュウリをビネガーと塩とオリーブオイルで和えて欲しい。」
「わかった。」
湯がいたアスパラが用意されている。もうこの時点で大分下処理が出来ているようだ。料理は息抜きだと言っていた。その通り、手早く作っているのだろう。その辺は奥さんに似ているが、奥さんならドレッシングを使う。しかし沙夜の方がドレッシングを手作りしているところを見ると一手間かけているようだ。しかしどちらが良いとは言えない。どちらも手をかけてくれたのだ。美味しいと思う。
「沙夜。夕べの……。」
「今は言わない方が良い。ただ……部長には伝えておいているわ。」
「そうか。だったら何かしらの対応があるか。」
「えぇ。部長には悪いことをしたと思うけれど。」
「たまには仕事をさせろ。あの人には。」
冗談のように笑いながら料理を作っていく。
「お。おはよう。もう起きていたのか。」
治が二人の子供を連れて二階から降りてきた。
「おはよう。橋倉さん。徹君と悟君もおはよう。」
「おはよう。あぁ。なんか良い匂いがする。」
「ウィンナーを焼いているのよ。ここのウィンナーはぐっと身が詰まっているわね。はじけそうになるわ。」
「え?本当?美味しそうだね。あ……でも……。」
「どうしたの?」
沙夜はそう聞くと、徹は少し暗い表情で言う。
「味噌汁があるんだ。」
「そうだけど、苦手?」
遥人が好きだから作っていたのだが、味噌汁が苦手というのは珍しいと思う。
「味噌の味が違うんだ。」
治がそう言うと、沙夜は納得したように言う。
「そうね。ここの味噌は赤味噌だからね。少し塩味が効いているかしら。」
「そうだと思うよ。でもこの土地で自分たちの味の味噌を手に入れるのは難しいだろうから、別に気にしなくても良いよ。徹。あまり我が儘を言ったら駄目だ。」
「我が儘って言うかさぁ……。」
慣れ親しんだ味というのがあるのだ。それに慣れろというのは子供には難しいかも知れない。
「マイケルのお父さんに聞いてみようか。合わせ味噌はありませんかって。」
「良いよ。良いよ。沙夜さん。もし余っても持って帰れないじゃん。味噌なんて。」
「それはそうだけど。」
「大体、学校で出てくる給食の味噌汁だって、うちで使う味噌とは違うんだろう。だからお前は給食を残すって言われてさ。」
「うーん……。」
徹はこういうところがある。自分が良いと思ったモノは頑として譲らないのだ。頑固なところがあるらしい。
「味噌炒めとかにすると赤味噌は美味いけどな。」
一馬がそう言うと、沙夜も頷いた。
「そうね。豚肉とキャベツで味噌炒めとかは、赤味噌の方がパンチが効いているかな。」
「え?だったら沙夜ちゃん、今度作って。」
「わかったわ。あ、翔も起きてきたわね。おはよう。」
翔は寝癖が付いたまま降りてきたようだ。寝ている方向がどんな風だったかわかると、最初はみんなが笑っていたがもう今は自然になってしまった。
「おはよう。今日は洋食?」
「まぁ、色々よ。夏目さんと栗山さんはまだ起きてこないかしら。」
「純は今着替えていたよ。遥人はまだ寝てたな。」
「だったら徹。悟。起こしに行ってこい。」
治はそう言うと、二人は機嫌が良さそうに二階へ走って行った。そして沙夜は味噌汁を作るのに味噌を取りだす。
「マイケルに聞いておかないといけないわね。」
「合わせ味噌か。別に良いんじゃ無いのか。子供に合わせることは無いだろう。海斗は何を出しても美味い美味いって食べるけどな。」
一馬はそう言うと、沙夜は少し笑って言う。
「海斗君は一馬に似たのね。食欲旺盛で。」
「そうみたいだ。」
「でも海斗君は全く太らないよな。」
「あいつは何でも食べるが、唯一既製品はあまり好きじゃないみたいだ。」
「既製品?」
沙夜はそう聞くと、一馬は頷いた。
「つまり、ポテトチップとか駄菓子とか。だが近所の肉屋のコロッケとかは好きでよく食べるみたいだが。」
「つまり駄菓子が苦手なんだな。」
「そう言うことだ。真二郎の作ったケーキが一番好きみたいだな。」
すると治は布巾を手にして、テーブルを拭く。その時上から純が降りてきた。そして遅れて遥人が二人の子供とともに起きてくる。
「あー……治よぉ。」
遥人はそう言って治にやんわりという。まだ眠そうにあくびをしている遥人に、治は少し笑って言う。
「どうした。」
「ベッドにダイブは辞めてくれって言ってくれないか。めっちゃ痛いんだけど。」
遥人はそう言って恨めしそうに徹を見る。すると治は徹に向けていった。
「ベッドに飛び込むのはいざというときだけな。どうしても起きないときだけ。」
「でも起きなかったよ。遥人君。」
「起きなかったぁ。」
悟もそう言うと、治は笑って言う。
「それは起きないヤツが悪いよな。」
「治。話が違うだろ?」
遥人はそう言うと、頬を膨らませた。その様子を見て沙夜は一馬に言う。
「そろそろコーヒーも沸かそうか。」
「そうだな。遥人の目も覚めるだろう。」
和やかな朝の光景だった。だが沙夜と一馬はわざとそういう風にしていた。それが狙いだから。
どれくらい走ってくるのかわからないが、相当汗だくになっているのだ。シャワーを浴びてすっきりしたいのはわかる。それに沙夜が顔を洗っている間に一馬が出て来たところで、今更何だというのだろう。もうお互いの体の隅から隅まで見ているのだ。恥ずかしいなんて思うことは無いだろう。それにその態度が余所から見たときには、本当に意識をしていないように見える。そう思いながら沙夜は、一馬に声をかけることもなく歯を磨いたり顔を洗ったりしてすぐに洗面所を出てくる。一馬は出てこなかった。そして自分の部屋に戻ると、軽く化粧をして髪を整えると部屋を出て来た。
エプロンを身につけると、キッチンへ向かう。いつもは魚を干したモノや野菜のおひたしなんかを作っていたが、夕べの徹の反応を考えると少し変えた方が良いのかも知れない。そう思って取り出したのはウインナーと卵。卵はいつもは卵焼きにしているが、スクランブルエッグにしても良い。チーズを入れてキノコなんかを入れるとバランスが良くなる。
ウィンナーは焼こう。それから野菜のサラダと果物。夕べのブドウと、リンゴがまだある。それでも味噌汁は欠かせない。それにご飯が炊けている。夕べセットしていたのだ。
そう思いながら冷蔵庫から材料を取り出していると、シャワールームから一馬がやってきた。ジャージからジーパンと黒いシャツに着替えている。脱衣所からは洗濯機の音がした。一馬がシャワーから上がったら夕べと、一馬のジャージを洗っているのだ。そしてキッチンに沙夜が居るのを見て少し笑った。
「おはよう。」
「おはよう。今朝も走ってきたのね。」
「あぁ。スタジオとここだけの往復だけだとどうしても体が鈍ってしまうしな。」
「そうね。」
沙夜もいつも外に出ているのだから、おそらく沙夜も体が鈍っていると思っているはずだが、今は外に出るような暇も無い。セックスだって今は出来ないのだ。
「ん?珍しいな。加工肉か。」
ウィンナーを見て一馬はそう言うと、沙夜は頷いた。
「どうしても徹君や悟君は魚ばかりだとね。ここのウィンナーはマイケルのお父さんが教えてくれたモノだし、美味しいと思うから。」
「でもお前は肉より魚じゃなかったか。」
一馬はそう言うと、沙夜は首を横に振る。
「別に良いわ。子供が居るのだから子供に合わせるやり方もあるだろうし。」
「無理に合わせる必要は無いだろう。徹と悟だってこちらのやり方に従ってもらわないといけないだろうし。」
「そうは言ってもね。私も会社も許可をしたんだから、こちらが寄せることも必要なのよ。」
「それが味噌汁か。」
「えぇ。」
このメニューならパンを焼いて、スープにするのだろうが、どうしてもご飯と味噌汁は遥人が好きなのだ。普段は文句を言わないが、遥人は味噌汁が一日に一食はないと嫌らしい。沙夜が居ないときなんかはインスタントの味噌汁を飲んでいるくらいなのだから。お互いに譲歩したやり方だと思う。
「手伝おうか。」
一馬はそう言ってエプロンを手にしてそれを身につける。すると沙夜は少し笑って言った。
「だったらサラダを作って欲しいわ。トマトとアスパラ、キュウリをビネガーと塩とオリーブオイルで和えて欲しい。」
「わかった。」
湯がいたアスパラが用意されている。もうこの時点で大分下処理が出来ているようだ。料理は息抜きだと言っていた。その通り、手早く作っているのだろう。その辺は奥さんに似ているが、奥さんならドレッシングを使う。しかし沙夜の方がドレッシングを手作りしているところを見ると一手間かけているようだ。しかしどちらが良いとは言えない。どちらも手をかけてくれたのだ。美味しいと思う。
「沙夜。夕べの……。」
「今は言わない方が良い。ただ……部長には伝えておいているわ。」
「そうか。だったら何かしらの対応があるか。」
「えぇ。部長には悪いことをしたと思うけれど。」
「たまには仕事をさせろ。あの人には。」
冗談のように笑いながら料理を作っていく。
「お。おはよう。もう起きていたのか。」
治が二人の子供を連れて二階から降りてきた。
「おはよう。橋倉さん。徹君と悟君もおはよう。」
「おはよう。あぁ。なんか良い匂いがする。」
「ウィンナーを焼いているのよ。ここのウィンナーはぐっと身が詰まっているわね。はじけそうになるわ。」
「え?本当?美味しそうだね。あ……でも……。」
「どうしたの?」
沙夜はそう聞くと、徹は少し暗い表情で言う。
「味噌汁があるんだ。」
「そうだけど、苦手?」
遥人が好きだから作っていたのだが、味噌汁が苦手というのは珍しいと思う。
「味噌の味が違うんだ。」
治がそう言うと、沙夜は納得したように言う。
「そうね。ここの味噌は赤味噌だからね。少し塩味が効いているかしら。」
「そうだと思うよ。でもこの土地で自分たちの味の味噌を手に入れるのは難しいだろうから、別に気にしなくても良いよ。徹。あまり我が儘を言ったら駄目だ。」
「我が儘って言うかさぁ……。」
慣れ親しんだ味というのがあるのだ。それに慣れろというのは子供には難しいかも知れない。
「マイケルのお父さんに聞いてみようか。合わせ味噌はありませんかって。」
「良いよ。良いよ。沙夜さん。もし余っても持って帰れないじゃん。味噌なんて。」
「それはそうだけど。」
「大体、学校で出てくる給食の味噌汁だって、うちで使う味噌とは違うんだろう。だからお前は給食を残すって言われてさ。」
「うーん……。」
徹はこういうところがある。自分が良いと思ったモノは頑として譲らないのだ。頑固なところがあるらしい。
「味噌炒めとかにすると赤味噌は美味いけどな。」
一馬がそう言うと、沙夜も頷いた。
「そうね。豚肉とキャベツで味噌炒めとかは、赤味噌の方がパンチが効いているかな。」
「え?だったら沙夜ちゃん、今度作って。」
「わかったわ。あ、翔も起きてきたわね。おはよう。」
翔は寝癖が付いたまま降りてきたようだ。寝ている方向がどんな風だったかわかると、最初はみんなが笑っていたがもう今は自然になってしまった。
「おはよう。今日は洋食?」
「まぁ、色々よ。夏目さんと栗山さんはまだ起きてこないかしら。」
「純は今着替えていたよ。遥人はまだ寝てたな。」
「だったら徹。悟。起こしに行ってこい。」
治はそう言うと、二人は機嫌が良さそうに二階へ走って行った。そして沙夜は味噌汁を作るのに味噌を取りだす。
「マイケルに聞いておかないといけないわね。」
「合わせ味噌か。別に良いんじゃ無いのか。子供に合わせることは無いだろう。海斗は何を出しても美味い美味いって食べるけどな。」
一馬はそう言うと、沙夜は少し笑って言う。
「海斗君は一馬に似たのね。食欲旺盛で。」
「そうみたいだ。」
「でも海斗君は全く太らないよな。」
「あいつは何でも食べるが、唯一既製品はあまり好きじゃないみたいだ。」
「既製品?」
沙夜はそう聞くと、一馬は頷いた。
「つまり、ポテトチップとか駄菓子とか。だが近所の肉屋のコロッケとかは好きでよく食べるみたいだが。」
「つまり駄菓子が苦手なんだな。」
「そう言うことだ。真二郎の作ったケーキが一番好きみたいだな。」
すると治は布巾を手にして、テーブルを拭く。その時上から純が降りてきた。そして遅れて遥人が二人の子供とともに起きてくる。
「あー……治よぉ。」
遥人はそう言って治にやんわりという。まだ眠そうにあくびをしている遥人に、治は少し笑って言う。
「どうした。」
「ベッドにダイブは辞めてくれって言ってくれないか。めっちゃ痛いんだけど。」
遥人はそう言って恨めしそうに徹を見る。すると治は徹に向けていった。
「ベッドに飛び込むのはいざというときだけな。どうしても起きないときだけ。」
「でも起きなかったよ。遥人君。」
「起きなかったぁ。」
悟もそう言うと、治は笑って言う。
「それは起きないヤツが悪いよな。」
「治。話が違うだろ?」
遥人はそう言うと、頬を膨らませた。その様子を見て沙夜は一馬に言う。
「そろそろコーヒーも沸かそうか。」
「そうだな。遥人の目も覚めるだろう。」
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