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キノコの和風パスタ
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一触即発という言葉のそのままだと思う。「二藍」は表に出るメンバーは五人であるが、そこに表立っていないが沙夜も加わって音楽を作っている。時に同調し、時に言い合いのような喧嘩をするがそれでも絆というモノがあり、激しく喧嘩をしたあとでも怒りが納まってしまったら、お互いに謝罪し合ってお茶をしたり買い物に出掛けてその仲はとても理想的な環境だと思った。
だが今は違う。沙夜は元々怒りの沸点が低い。ヒステリー気味なところがある。大して一馬はいつもだったらそこまで感情を露わにすることは無い。喜怒哀楽に欠けているところがあると芹は思っていたが、今の一馬は違う。まるで沙夜の胸ぐらを掴み殴りそうな勢いだった。それは側に居た遥人も同じように思ったのだろう。
「おいおい。」
芹はそう言って沙夜から一馬を引き離すように、立ち上がっている沙夜の手を引いて一馬から遠ざける。だが沙夜はじっと一馬を見ているだけだった。
「一馬。あまり熱くなるなよ。」
遥人もそう言って立ち上がると、一馬の腕を引こうとした。だが一馬はその手を振りほどき沙夜に言う。
「お前は俺に「二藍」に居て欲しくないのか。」
「そうじゃないわ。居て欲しいのは当然よ。こんなに難しい人達の中には居る人なんかそうそう居るわけが無いじゃ無い。」
「だったら俺が言っていることもわかるだろう。」
「でもあなたは家族を一番大事にしたいんじゃ無いの?」
それは一馬にとって沙夜と離れても良いという風に思えた。だがそれを口にはできない。離れているとは言え妻と子がまだ近くに居て、何より芹も居るのだ。
「確かに大事なのは家族だ。だが妻はコーヒーを淹れることで生きる意味があると思っているところがある。この国ではそれが不可能だったら、外国でまた一から始める道もあるだろう。」
「それに何故あなたが付いて行かないの。」
「「二藍」は家族同様の位置にあるからだ。」
そこまで言ってくれるのだ。遥人は嬉しいと思う反面、「二藍」が一馬の足を引っ張っているような気がする。
「あれだけ「二藍」に入ることを拒絶していたのに。」
沙夜は呆れたようにそう言うと、一馬はまた沙夜の方へ向かっていこうと足を進めようとした。しかしそれを遥人が止める。
「あー。喧嘩してるの?」
のんびりした声がして、四人はそちらを見る。底には貝とと奥さんが遊具で遊び疲れて戻ってきたのだ。
「喧嘩じゃ無いよ。」
遥人はそう言ってフォローしようとした。だが奥さんには何があったのかもうすでにわかっていたらしく、呆れたように一馬を見ている。そして芹はため息を付くと、沙夜の腕を引いて言う。
「行こう。」
モヤモヤした気持ちは残るだろう。だが子供の前で話をするようなことでは無い。それにデートの途中でここへ来たのだ。沙夜の気分を変えたいと思う。
沙夜は無言のまま芹に惹かれるようにその場をあとにした。するとその背中を見て、一馬もため息を付くと椅子に座り、帽子を取って頭を抱える。すると隠していた結んでいる毛束が背中に落ちた。
「父ちゃん。」
海斗が隣に座り、わからないなりに一馬を慰めようとその膝の上に手を置いた。だが一馬はそちらを見ることは無く、代わりに深いため息を付いた。
ここから港が近い。予定は狂ったが、沙夜は海へ行きたいと言っていた。当初行きたいと言っていた海とは違い、港になる。
そこへ降り立つと、どこまでも広がる水平線が見えた。この向こうに島があり、その島へ行くには船や小型の飛行機が出ている。一番遠い島へは船であれば一日がかりで行くことになり、その交通の便は不便としか言い様がないだろう。
だが沙夜はそういうところにも憧れを持っている。こういう事があるから人は苦手で、できれば人と関わらずに生きていきたいと思っていた。インターネットでの辛口の批評だけでは無く、そもそもあまり人間関係が得意な方では無いのだ。
人と接することも無く、自分のために生活をして音楽を作る。そんな生活が出来たら良いと思うが、生きるためにはどうしても働かないといけない。働くというのは円滑な人間関係がどうしても必要なのだ。
「言い過ぎたかしら。」
海を眺めながら沙夜はそういうと、芹は首を横に振る。
「もしさ。あの洋菓子店が無くなって、一馬さんの奥さんと子供が外国へ行くとするじゃん。するときっとあの真二郎ってヤツも一緒に行くと思うんだ。あいつはそっちの方が都合が良いのかもしれないし。」
「……。」
男も女も愛せる性癖だといっていた。そういう人はこの国は生きづらいだろう。それで無くても家柄なんかを考えると、そちらの方が良いかもしれない。きっと有佐はそこも考えていたのだろう。
おそらく有佐は一馬と一馬の奥さんが結婚したこと自体をいぶかしげに受け取っているのだ。子供が出来たといっても諸手を挙げて祝っていない。おそらく一馬の本質を見抜いていたからだろう。
「実はね。「二藍」は外国へ移籍をしないかという話がずいぶん前から来ていたの。」
外国でのフェスへ行ったとき、向こうの部長からそういうことを言われたのだ。だがこちらの部長である加藤裕太はそれに反対していた。この国では珍しいような音楽だとは思うが、外国ではありふれたモノであり少し前に流行ったハードロックというイメージがあるのだ。
フェスで好評だったのは、外国人がハードロックをアレンジして演奏をしているから。それに少し手を加えて純粋なハードロックでは無く、この国のモノも要素に入れたとそれもまた珍しく見えたからかもしれない。
だが外国へ行けばその珍しさはきっと無くなる。外国の音楽に染まってしまうからだ。そうなれば普通のハードロックだろう。ハードロックは世界的に見れば一昔前の音楽になる。もちろん今でもファンは多いが、限られた人達になるだろう。
「俺でも少し難しいと思うかな。」
「だからこの国にまだ籍を置いた方が良いと思うの。だけど……一馬の奥様がそんな状況になったら話は別じゃ無いかしら。」
「一馬さんは家族のためだったら「二藍」を辞めるって言っていたのか?」
「えぇ。」
それはプライベートのことをもっと話した方が良いと言われたときだった。一馬に限らず他のメンバーもそれは話したくなかったらしい。それぞれに事情はあったが、一馬の場合は奥さんを守るためだった。
「もう晒されてしまったけれど、奥様が拉致されたことを根掘り葉掘り聞かれるんじゃ無いかって。」
「でももう露わになってしまったよな。」
だから奥さんを初めとして、あの店のオーナーも洋菓子店を閉店に追い込まれそうになっている。
「それが晒されてこの国では厳しい目で見られるのなんかわかっている。だから外国へ行けば、そういう人も多いしケアだって手厚くしてくれるわ。もっと精神的にも安定するかもしれない。海斗君もまだ小さいし、別の環境へ行っても対応だってできるでしょうね。」
「……。」
「家族を大事にしているならそうするべきなのよ。」
すると芹は首を横に振った。
「一馬さんにとっては「二藍」も家族みたいなモノだろう。お前だってそう思っているんじゃ無いのか。」
「……でも本当の家族というわけでは無いじゃ無い。」
「わかるよ。でもお前は仕事だから、一馬さんが抜けるって言ったら別のベーシストを探すだろう。「二藍」に受け入れられるかとか、お前も他のメンバーと同様に扱えるかとか。」
「……。」
「冷静に考えろよ。レコード会社の人間だったら。」
そういって芹は沙夜から視線を外す。そして海の方を見た。仕事のことや、生活のこと。何もかもを忘れるためにこういうところに来ているのに、余計に考えさせている。しかし今この時点で、芹はこういう事しか言えないのだ。自分は無力で、沙夜の力になれていないと思う。本当に恋人である意味があるのか。その存在意義すら疑問になるようだった。
「あ……。」
沙夜の携帯電話が鳴る。メッセージのようだった。そして沙夜はそのメッセージを確認するとため息を付いた。
「どうした。」
「今日、何が何でも食事を一馬に持って行って欲しいって、響子さんが。」
すると芹は少し笑って言う。
「話し合って欲しいんだな。殴り合うような真似をするなよ。」
「力で勝つわけが無いじゃ無い。」
冗談のように芹がそう言ってくれる。それが少し心を軽くした。それにこうして気持ちを吐露できる。それだけで芹が居て良かったと思えた。
「芹。」
「ん?」
「隣に居てくれてありがとう。」
お礼を言われ、芹は少し笑う。そして沙夜の手に触れた。手を握ると、沙夜もその手を握り返してくれる。それが嬉しかった。
だが今は違う。沙夜は元々怒りの沸点が低い。ヒステリー気味なところがある。大して一馬はいつもだったらそこまで感情を露わにすることは無い。喜怒哀楽に欠けているところがあると芹は思っていたが、今の一馬は違う。まるで沙夜の胸ぐらを掴み殴りそうな勢いだった。それは側に居た遥人も同じように思ったのだろう。
「おいおい。」
芹はそう言って沙夜から一馬を引き離すように、立ち上がっている沙夜の手を引いて一馬から遠ざける。だが沙夜はじっと一馬を見ているだけだった。
「一馬。あまり熱くなるなよ。」
遥人もそう言って立ち上がると、一馬の腕を引こうとした。だが一馬はその手を振りほどき沙夜に言う。
「お前は俺に「二藍」に居て欲しくないのか。」
「そうじゃないわ。居て欲しいのは当然よ。こんなに難しい人達の中には居る人なんかそうそう居るわけが無いじゃ無い。」
「だったら俺が言っていることもわかるだろう。」
「でもあなたは家族を一番大事にしたいんじゃ無いの?」
それは一馬にとって沙夜と離れても良いという風に思えた。だがそれを口にはできない。離れているとは言え妻と子がまだ近くに居て、何より芹も居るのだ。
「確かに大事なのは家族だ。だが妻はコーヒーを淹れることで生きる意味があると思っているところがある。この国ではそれが不可能だったら、外国でまた一から始める道もあるだろう。」
「それに何故あなたが付いて行かないの。」
「「二藍」は家族同様の位置にあるからだ。」
そこまで言ってくれるのだ。遥人は嬉しいと思う反面、「二藍」が一馬の足を引っ張っているような気がする。
「あれだけ「二藍」に入ることを拒絶していたのに。」
沙夜は呆れたようにそう言うと、一馬はまた沙夜の方へ向かっていこうと足を進めようとした。しかしそれを遥人が止める。
「あー。喧嘩してるの?」
のんびりした声がして、四人はそちらを見る。底には貝とと奥さんが遊具で遊び疲れて戻ってきたのだ。
「喧嘩じゃ無いよ。」
遥人はそう言ってフォローしようとした。だが奥さんには何があったのかもうすでにわかっていたらしく、呆れたように一馬を見ている。そして芹はため息を付くと、沙夜の腕を引いて言う。
「行こう。」
モヤモヤした気持ちは残るだろう。だが子供の前で話をするようなことでは無い。それにデートの途中でここへ来たのだ。沙夜の気分を変えたいと思う。
沙夜は無言のまま芹に惹かれるようにその場をあとにした。するとその背中を見て、一馬もため息を付くと椅子に座り、帽子を取って頭を抱える。すると隠していた結んでいる毛束が背中に落ちた。
「父ちゃん。」
海斗が隣に座り、わからないなりに一馬を慰めようとその膝の上に手を置いた。だが一馬はそちらを見ることは無く、代わりに深いため息を付いた。
ここから港が近い。予定は狂ったが、沙夜は海へ行きたいと言っていた。当初行きたいと言っていた海とは違い、港になる。
そこへ降り立つと、どこまでも広がる水平線が見えた。この向こうに島があり、その島へ行くには船や小型の飛行機が出ている。一番遠い島へは船であれば一日がかりで行くことになり、その交通の便は不便としか言い様がないだろう。
だが沙夜はそういうところにも憧れを持っている。こういう事があるから人は苦手で、できれば人と関わらずに生きていきたいと思っていた。インターネットでの辛口の批評だけでは無く、そもそもあまり人間関係が得意な方では無いのだ。
人と接することも無く、自分のために生活をして音楽を作る。そんな生活が出来たら良いと思うが、生きるためにはどうしても働かないといけない。働くというのは円滑な人間関係がどうしても必要なのだ。
「言い過ぎたかしら。」
海を眺めながら沙夜はそういうと、芹は首を横に振る。
「もしさ。あの洋菓子店が無くなって、一馬さんの奥さんと子供が外国へ行くとするじゃん。するときっとあの真二郎ってヤツも一緒に行くと思うんだ。あいつはそっちの方が都合が良いのかもしれないし。」
「……。」
男も女も愛せる性癖だといっていた。そういう人はこの国は生きづらいだろう。それで無くても家柄なんかを考えると、そちらの方が良いかもしれない。きっと有佐はそこも考えていたのだろう。
おそらく有佐は一馬と一馬の奥さんが結婚したこと自体をいぶかしげに受け取っているのだ。子供が出来たといっても諸手を挙げて祝っていない。おそらく一馬の本質を見抜いていたからだろう。
「実はね。「二藍」は外国へ移籍をしないかという話がずいぶん前から来ていたの。」
外国でのフェスへ行ったとき、向こうの部長からそういうことを言われたのだ。だがこちらの部長である加藤裕太はそれに反対していた。この国では珍しいような音楽だとは思うが、外国ではありふれたモノであり少し前に流行ったハードロックというイメージがあるのだ。
フェスで好評だったのは、外国人がハードロックをアレンジして演奏をしているから。それに少し手を加えて純粋なハードロックでは無く、この国のモノも要素に入れたとそれもまた珍しく見えたからかもしれない。
だが外国へ行けばその珍しさはきっと無くなる。外国の音楽に染まってしまうからだ。そうなれば普通のハードロックだろう。ハードロックは世界的に見れば一昔前の音楽になる。もちろん今でもファンは多いが、限られた人達になるだろう。
「俺でも少し難しいと思うかな。」
「だからこの国にまだ籍を置いた方が良いと思うの。だけど……一馬の奥様がそんな状況になったら話は別じゃ無いかしら。」
「一馬さんは家族のためだったら「二藍」を辞めるって言っていたのか?」
「えぇ。」
それはプライベートのことをもっと話した方が良いと言われたときだった。一馬に限らず他のメンバーもそれは話したくなかったらしい。それぞれに事情はあったが、一馬の場合は奥さんを守るためだった。
「もう晒されてしまったけれど、奥様が拉致されたことを根掘り葉掘り聞かれるんじゃ無いかって。」
「でももう露わになってしまったよな。」
だから奥さんを初めとして、あの店のオーナーも洋菓子店を閉店に追い込まれそうになっている。
「それが晒されてこの国では厳しい目で見られるのなんかわかっている。だから外国へ行けば、そういう人も多いしケアだって手厚くしてくれるわ。もっと精神的にも安定するかもしれない。海斗君もまだ小さいし、別の環境へ行っても対応だってできるでしょうね。」
「……。」
「家族を大事にしているならそうするべきなのよ。」
すると芹は首を横に振った。
「一馬さんにとっては「二藍」も家族みたいなモノだろう。お前だってそう思っているんじゃ無いのか。」
「……でも本当の家族というわけでは無いじゃ無い。」
「わかるよ。でもお前は仕事だから、一馬さんが抜けるって言ったら別のベーシストを探すだろう。「二藍」に受け入れられるかとか、お前も他のメンバーと同様に扱えるかとか。」
「……。」
「冷静に考えろよ。レコード会社の人間だったら。」
そういって芹は沙夜から視線を外す。そして海の方を見た。仕事のことや、生活のこと。何もかもを忘れるためにこういうところに来ているのに、余計に考えさせている。しかし今この時点で、芹はこういう事しか言えないのだ。自分は無力で、沙夜の力になれていないと思う。本当に恋人である意味があるのか。その存在意義すら疑問になるようだった。
「あ……。」
沙夜の携帯電話が鳴る。メッセージのようだった。そして沙夜はそのメッセージを確認するとため息を付いた。
「どうした。」
「今日、何が何でも食事を一馬に持って行って欲しいって、響子さんが。」
すると芹は少し笑って言う。
「話し合って欲しいんだな。殴り合うような真似をするなよ。」
「力で勝つわけが無いじゃ無い。」
冗談のように芹がそう言ってくれる。それが少し心を軽くした。それにこうして気持ちを吐露できる。それだけで芹が居て良かったと思えた。
「芹。」
「ん?」
「隣に居てくれてありがとう。」
お礼を言われ、芹は少し笑う。そして沙夜の手に触れた。手を握ると、沙夜もその手を握り返してくれる。それが嬉しかった。
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