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フィッシュ&チップス
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沙夜と一馬は外に出て行こうと警備員に声をかける。すると警備員は二人を見て首を横に振った。先程のナンパ師は、まだ外をうろうろとしている。そうでは無くてもこの辺はあまり治安が良い方では無い。レコード会社の持ち物である建物ではあるが、そういう事情から警備員を常に配置しているのだ。何かあればさすがにかばいきれないという。
「……それもそうか。だったらどうするかな。」
スタジオの場で沙夜は思うことがあったのだ。それが何なのかは一馬も想像は付く。だからこそ、二人になりたいと思っていたのだ。
「屋上?」
この建物は四階建てであり、他のスタジオにはフェスに出演するバンドが多く入っている。部屋は埋まっているが、屋上なら人はいないという。ここの屋上はPVなんかに使われることもあって、割と眺めも良いし遠くにはフェスの会場も見えるという。気分転換に外に出たい人なんかに重宝されると思うと警備員は言った。
「日差しがキツいかも知れないが、沙夜。行ってみるか?」
「そうしましょうか。」
礼を言うと、沙夜と一馬はそのまま階段の方へ向かう。エレベーターは機材を運ぶためのモノだけなので、人は乗ることは出来ない。
「でも……屋上で人が来ないんだったらわざわざあなたが来ることは無いけれど……。」
「俺だって少し考えたいこともあるんだ。それに奏太に……。」
そう言い合いながら階段を上がっていく二人を見て、警備員は仲の良い夫婦だと思っていた。あちらの国のことはあまり良く知らないが、警備員もまた「二藍」の音は聴いていた。この国で好まれているハードロックというわけでは無いが、これはこれで受け入れられる音だろうと思う。ただ、耳の肥えた古参のハードロックファンにはどう受け取られるだろう。そう思いながらまた警備員は外でうろうろしているナンパ師達をいぶかしげに見ていた。
また女に声をかけている。そして言葉の通じない女は、言葉巧みに男達に付いていくのだろう。その女がどうなるのかわからない。この近くに安いモーテルがあり、そこで二人を相手にしないといけないのだろうか。入れ込まれている映像を撮られて、脅され、体だけでは無く金までむしり取られるのだ。沙夜もそうなりかねなかった。あの男が夫というだけで、運が良い女だ。地味な若い女性がターゲットになりやすいのだから。
個人主義の国で、自分のしたことは自分の責任であるという考えが強い国で、一馬のしたことは過保護だと思われるかも知れない。それでも頼って良いと思う。女が男に頼るのを間違いだとは思いたくなかったから。
屋上への扉に鍵は付いているが、すぐに外れた。そして二人は屋上に立つと、生温かい風が吹き抜ける。風の匂いも日差しも自分たちの国とは全く違う。別の土地にいるのだと実感出来た。
「あそこにフェスの会場が見えるな。」
一馬が指さした先には大きな建物が見える。そこは普段はラグビーやサッカーまたはアメリカンフットボールなんかの国際試合だったり、国内のリーグ戦をするような所なのだ。
「大きいわね。あの周りはお祭り騒ぎなのかしら。」
「だと思う。屋台なんかも出ているようだ。」
一馬はこの国は初めてでは無い。クリスマス時期にやってきたことがあり、クリスマスマーケットに顔を出したことがある。あそこで飲んだホットワインが美味しかった。体の芯から温まるようだったと思う。今は暑い時期だ。おそらく売られているのはよく冷えたレモネードなんかだろう。
「あとで見に行こうと思っていたわ。」
「あぁ。「Flipper's」が出るんだ。」
古参のハードロックのバンドだった。来日することがあって、一馬は一度奥さんと付き合う前に奥さんと共に観に行ったことがある。テクニックも音楽性も全てが桁違いで、圧倒された。
「「Flipper's」ね……。私もあの音は好きだったわ。特にベーシストが良い仕事をしている。」
「あぁ……あのプレイは参考にしたいと思った。しかし……もしかしたらあのベーシストも俺たちのプレイを見に来るかも知れないと思うと、気合いが入るな。」
「あなたらしいわ。」
沙夜はそう言って少し笑う。そしてその会場に再び目を移す。
「この国のヤツに嘗められないように……そう思って練習してきたが、沙夜。お前は気がついていたか。」
「何を?」
「俺たちは見当違いの努力をしていたと。」
その言葉に沙夜は一馬の方を見る。一馬も違和感に気がついていたのだろうか。
「それは……。」
「俺はな……何度かこの国に来たこともあるし、違う国へも行ったことはある。もちろん「二藍」に入っても、レコーディングのために違う国へ行ったこともあってな。」
「私が関わる前かしら。」
「あぁ……お前の前の男の担当の時だった。」
その男は、今は本社に出向している。有能だったのだろう。なんせ「二藍」の企画からメンバー集めまで一手に引き受け、そして「二藍」は有名になった。国内でも国外でも一目置かれているのだから。
「あの男に勧められて、酒場へ行ったんだ。下町のあまり素行の良いような所では無かった。売春婦がうろうろしていて、煙草では無い煙の匂いがするような所だ。」
「薬を薦められたり、女性を買って欲しいとか言われなかった?」
「言われたが、断った。口にするモノは店で出されているモノだけにしてくれと言われていたし。女は不自由していなかったから。」
あの酒場で、誰かがバイオリンやアコーディオンを出し、酒樽をひっくり返したモノでリズムを取って誰かが歌い出した。その音楽に合わせて人々が踊ったり歌を歌う。それは酔っ払っていて音程だのリズムだのは関係ないように思えた。それでも人々は楽しそうに笑いながら、一曲終わる度にショットグラスになみなみと注がれたテキーラをぐっと飲み干していた。
そんなことをするガラでは無いと思いながらも、一馬も手を引かれて一緒に踊ったことがある。
「あなたもそんなことをするのね。」
「その場の雰囲気というモノがあるだろう。それに合わせただけだ。」
酒の飲めない治も、酒に弱い純も、そこそこに酒は強い翔も、一馬ほどでは無いが酒には強い遥人も同じようなことをしていた。その中に人種の壁や言葉の壁なんかは全くないように思えた。
酔っ払って何を言っているのかわからない言葉で歌う声も、ずれた手拍子も、それはそれで音楽であり、音を楽しんでいるように感じていた。
「音を楽しむ……。」
沙夜はそう呟くと、一馬は頷いた。
「音楽に教科書はあって、確かに基礎は大事かも知れない。特にフェスで音楽を聴くのであれば、そこに入るために金もかかっているならそれに見合った音楽を奏でないといけないだろう。だが、それだけに囚われているのは俺も違和感がある。特にハードロックというのは、この国のお家芸みたいな所もあるだろう。だから嘗められないようにするのは当たり前かも知れない。しかし……。」
「音を楽しんでいないわね。それに囚われすぎると。奏でている人にも聞いている人にも音楽が苦痛になるわ。」
「そう思う。」
しかしそれを奏太に言えるだろうか。奏太だって世界を回っていたと言っていた。そういう音楽は知っているだろうに、奏太は基礎、基礎とずっと口酸っぱく言っていたのだ。それが「二藍」の首を絞めていると思わないのだろうか。
「私はね……一馬。」
大学生の時「夜」として音楽を作っていた。それは大学で音楽を学んでいたとき、理論や作曲家の事などを勉強し、尚且つ、言語まで学んでいた。だがそれは同時にプロの音楽家になるための勉強だと思えた。そして沙夜が自由に音楽を作るというのは全て否定されていたように思えた。
「確かに大学の勉強というのはそういう所があったな。」
「うん……。それが苦痛すぎてね。特に私を担当していた教授もそんなタイプだったから尚更。」
教授は沙夜のピアノに可能性を見いだしたのだと思う。きっと沙夜はプロのピアニストになれるだろうと思っていた。だがそのためには沙夜が譜面に無いことをしたがる癖を直さなければいけないと思っていたのだろう。口やかましく指導をしていた。時に他の学生の前で恥を掻かせるような事も口走っていたと思う。
「そのストレスの発散のための「夜」の活動か。」
「そうね。だって誰にも文句は言われないんだから。」
沙夜らしいと思った。正直、一馬は「夜」の音を聴いたことは沙夜が「夜」だと言われるまで聞いたことは無く翔からもらった音源で知ったのだが、その音を聴いて驚いたのを覚えている。
何者にも縛られない自由な音だと思った。確かに理論なんかには沿っているが、その中で自由があった気がする。そしてこの音に自分の音を重ねたいとも思った。
「お前の音を聴いた。「夜」としての音を。」
「恥ずかしいわ。未だにそんな音源を持っている人がいるというのも。」
「恥ずかしがることは無いと思う。素晴らしい才能だと思うし、周りが評価をしたというのも頷ける。」
「それでも……批判はあったのよ。ううん……批判しか無かった。」
その声に応えようとすればするほど批判は大きくなり、それはストレスになる。自分が追い込まれ、自傷するまでになった。それを止めてくれたのは沙菜。そして沙菜の手でアカウントを消し、その声から逃げた。
だが今になって「夜」の声を求めようとしている人がいる。それが「二藍」であり芹だった。
「……それもそうか。だったらどうするかな。」
スタジオの場で沙夜は思うことがあったのだ。それが何なのかは一馬も想像は付く。だからこそ、二人になりたいと思っていたのだ。
「屋上?」
この建物は四階建てであり、他のスタジオにはフェスに出演するバンドが多く入っている。部屋は埋まっているが、屋上なら人はいないという。ここの屋上はPVなんかに使われることもあって、割と眺めも良いし遠くにはフェスの会場も見えるという。気分転換に外に出たい人なんかに重宝されると思うと警備員は言った。
「日差しがキツいかも知れないが、沙夜。行ってみるか?」
「そうしましょうか。」
礼を言うと、沙夜と一馬はそのまま階段の方へ向かう。エレベーターは機材を運ぶためのモノだけなので、人は乗ることは出来ない。
「でも……屋上で人が来ないんだったらわざわざあなたが来ることは無いけれど……。」
「俺だって少し考えたいこともあるんだ。それに奏太に……。」
そう言い合いながら階段を上がっていく二人を見て、警備員は仲の良い夫婦だと思っていた。あちらの国のことはあまり良く知らないが、警備員もまた「二藍」の音は聴いていた。この国で好まれているハードロックというわけでは無いが、これはこれで受け入れられる音だろうと思う。ただ、耳の肥えた古参のハードロックファンにはどう受け取られるだろう。そう思いながらまた警備員は外でうろうろしているナンパ師達をいぶかしげに見ていた。
また女に声をかけている。そして言葉の通じない女は、言葉巧みに男達に付いていくのだろう。その女がどうなるのかわからない。この近くに安いモーテルがあり、そこで二人を相手にしないといけないのだろうか。入れ込まれている映像を撮られて、脅され、体だけでは無く金までむしり取られるのだ。沙夜もそうなりかねなかった。あの男が夫というだけで、運が良い女だ。地味な若い女性がターゲットになりやすいのだから。
個人主義の国で、自分のしたことは自分の責任であるという考えが強い国で、一馬のしたことは過保護だと思われるかも知れない。それでも頼って良いと思う。女が男に頼るのを間違いだとは思いたくなかったから。
屋上への扉に鍵は付いているが、すぐに外れた。そして二人は屋上に立つと、生温かい風が吹き抜ける。風の匂いも日差しも自分たちの国とは全く違う。別の土地にいるのだと実感出来た。
「あそこにフェスの会場が見えるな。」
一馬が指さした先には大きな建物が見える。そこは普段はラグビーやサッカーまたはアメリカンフットボールなんかの国際試合だったり、国内のリーグ戦をするような所なのだ。
「大きいわね。あの周りはお祭り騒ぎなのかしら。」
「だと思う。屋台なんかも出ているようだ。」
一馬はこの国は初めてでは無い。クリスマス時期にやってきたことがあり、クリスマスマーケットに顔を出したことがある。あそこで飲んだホットワインが美味しかった。体の芯から温まるようだったと思う。今は暑い時期だ。おそらく売られているのはよく冷えたレモネードなんかだろう。
「あとで見に行こうと思っていたわ。」
「あぁ。「Flipper's」が出るんだ。」
古参のハードロックのバンドだった。来日することがあって、一馬は一度奥さんと付き合う前に奥さんと共に観に行ったことがある。テクニックも音楽性も全てが桁違いで、圧倒された。
「「Flipper's」ね……。私もあの音は好きだったわ。特にベーシストが良い仕事をしている。」
「あぁ……あのプレイは参考にしたいと思った。しかし……もしかしたらあのベーシストも俺たちのプレイを見に来るかも知れないと思うと、気合いが入るな。」
「あなたらしいわ。」
沙夜はそう言って少し笑う。そしてその会場に再び目を移す。
「この国のヤツに嘗められないように……そう思って練習してきたが、沙夜。お前は気がついていたか。」
「何を?」
「俺たちは見当違いの努力をしていたと。」
その言葉に沙夜は一馬の方を見る。一馬も違和感に気がついていたのだろうか。
「それは……。」
「俺はな……何度かこの国に来たこともあるし、違う国へも行ったことはある。もちろん「二藍」に入っても、レコーディングのために違う国へ行ったこともあってな。」
「私が関わる前かしら。」
「あぁ……お前の前の男の担当の時だった。」
その男は、今は本社に出向している。有能だったのだろう。なんせ「二藍」の企画からメンバー集めまで一手に引き受け、そして「二藍」は有名になった。国内でも国外でも一目置かれているのだから。
「あの男に勧められて、酒場へ行ったんだ。下町のあまり素行の良いような所では無かった。売春婦がうろうろしていて、煙草では無い煙の匂いがするような所だ。」
「薬を薦められたり、女性を買って欲しいとか言われなかった?」
「言われたが、断った。口にするモノは店で出されているモノだけにしてくれと言われていたし。女は不自由していなかったから。」
あの酒場で、誰かがバイオリンやアコーディオンを出し、酒樽をひっくり返したモノでリズムを取って誰かが歌い出した。その音楽に合わせて人々が踊ったり歌を歌う。それは酔っ払っていて音程だのリズムだのは関係ないように思えた。それでも人々は楽しそうに笑いながら、一曲終わる度にショットグラスになみなみと注がれたテキーラをぐっと飲み干していた。
そんなことをするガラでは無いと思いながらも、一馬も手を引かれて一緒に踊ったことがある。
「あなたもそんなことをするのね。」
「その場の雰囲気というモノがあるだろう。それに合わせただけだ。」
酒の飲めない治も、酒に弱い純も、そこそこに酒は強い翔も、一馬ほどでは無いが酒には強い遥人も同じようなことをしていた。その中に人種の壁や言葉の壁なんかは全くないように思えた。
酔っ払って何を言っているのかわからない言葉で歌う声も、ずれた手拍子も、それはそれで音楽であり、音を楽しんでいるように感じていた。
「音を楽しむ……。」
沙夜はそう呟くと、一馬は頷いた。
「音楽に教科書はあって、確かに基礎は大事かも知れない。特にフェスで音楽を聴くのであれば、そこに入るために金もかかっているならそれに見合った音楽を奏でないといけないだろう。だが、それだけに囚われているのは俺も違和感がある。特にハードロックというのは、この国のお家芸みたいな所もあるだろう。だから嘗められないようにするのは当たり前かも知れない。しかし……。」
「音を楽しんでいないわね。それに囚われすぎると。奏でている人にも聞いている人にも音楽が苦痛になるわ。」
「そう思う。」
しかしそれを奏太に言えるだろうか。奏太だって世界を回っていたと言っていた。そういう音楽は知っているだろうに、奏太は基礎、基礎とずっと口酸っぱく言っていたのだ。それが「二藍」の首を絞めていると思わないのだろうか。
「私はね……一馬。」
大学生の時「夜」として音楽を作っていた。それは大学で音楽を学んでいたとき、理論や作曲家の事などを勉強し、尚且つ、言語まで学んでいた。だがそれは同時にプロの音楽家になるための勉強だと思えた。そして沙夜が自由に音楽を作るというのは全て否定されていたように思えた。
「確かに大学の勉強というのはそういう所があったな。」
「うん……。それが苦痛すぎてね。特に私を担当していた教授もそんなタイプだったから尚更。」
教授は沙夜のピアノに可能性を見いだしたのだと思う。きっと沙夜はプロのピアニストになれるだろうと思っていた。だがそのためには沙夜が譜面に無いことをしたがる癖を直さなければいけないと思っていたのだろう。口やかましく指導をしていた。時に他の学生の前で恥を掻かせるような事も口走っていたと思う。
「そのストレスの発散のための「夜」の活動か。」
「そうね。だって誰にも文句は言われないんだから。」
沙夜らしいと思った。正直、一馬は「夜」の音を聴いたことは沙夜が「夜」だと言われるまで聞いたことは無く翔からもらった音源で知ったのだが、その音を聴いて驚いたのを覚えている。
何者にも縛られない自由な音だと思った。確かに理論なんかには沿っているが、その中で自由があった気がする。そしてこの音に自分の音を重ねたいとも思った。
「お前の音を聴いた。「夜」としての音を。」
「恥ずかしいわ。未だにそんな音源を持っている人がいるというのも。」
「恥ずかしがることは無いと思う。素晴らしい才能だと思うし、周りが評価をしたというのも頷ける。」
「それでも……批判はあったのよ。ううん……批判しか無かった。」
その声に応えようとすればするほど批判は大きくなり、それはストレスになる。自分が追い込まれ、自傷するまでになった。それを止めてくれたのは沙菜。そして沙菜の手でアカウントを消し、その声から逃げた。
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