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カレーうどん
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大きな手が沙夜の体を引く。その手の持ち主を沙夜は見上げて驚いた。それは一馬だったのだ。すぐに一馬は手を引いて、沙夜をかばうように誠二に向かい合う。
「この人はナンパなんかに付いていかない。強引にやって犯罪者にでもなるつもりか。」
「ナンパじゃ無い。昔の知り合いと会っただけだ。」
「嫌がっているようにしか見えなかったが。」
「……嫌がってなど……。」
すると沙夜は首を横に振る。
「あなたと連絡を取り合う気はありません。お引き取りを。」
誠二はその言葉に自分の方が分が悪いと思い、そのまま駅の方へ向かおうとした。だがこのままでは悔しい。そう思って二人の前を行こうとしたその足を止めると、沙夜に言う。
「あんたは嘘をついていた。あの時、初めてだと言っていたのにあんなに乱れる女なんか居ないんだからな。どうせ妹もAV女優だ。あんただって同じ穴の狢だろう。」
しかし沙夜はその声に反応することは無かった。ただぎゅっと拳を握り、耐えているように見える。それを見て一馬はため息を付いた。
そして沙夜を見下ろす。まだ顔色が戻っていないようだ。
「少し落ち着くか。どこか座れる所でも……。」
「翔の所へ行かないと。」
いつもだったら家の中以外では、翔のことは千草さんと呼ぶはずだ。なのにその余裕も無いほど沙夜は憔悴していたのだろう。
「無理をしない方が良い。その状態で翔の所へ行ったらきっと根掘り葉掘り聞かれるだろう。まだ時間はあるのか。」
震える手で沙夜は携帯電話をバッグから取り出そうとした。だがその手が滑り、道路に携帯電話が落ちる。それに慌ててしゃがみ、携帯電話を拾い上げる。画面なんかは割れていないようだし、画面も正常に起動しているようだ。
「……何の連絡も無いわ。多分まだスタジオにいるのね。」
「送ろうか。」
「奥さんが待っているんじゃ無いの?早く帰った方が……。」
「良いから。俺は家庭が確かに一番大事だが、あんたのその状態を見て無碍になれるほど非情にもなれない。」
その言葉に沙夜はしゃがみ込んだまま涙をためていた。悔しかったから。
「女だから守られるんだ」とか「女であることを武器にしている」とか色んな声が聞こえても聞こえないふりをしていた。だが実際そうなのかもしれないと思う。
もし自分が男だったら、もっと歳を取っていたら、一馬を初めとした「二藍」のメンバーはここまで優しくしてくれただろうか。そう思えてきたのだ。
「私が……女だから?」
ぽつりと言った言葉に、一馬はしゃがみ込むと沙夜の頭を撫でる。
「そうじゃない。誰でもそうしている。苦しんでいる人を見て、手を差し伸べないような人間では無いんだ。お人好しかもしれないがな。それに、あんたとは前にも言っている。」
「前?」
「あぁ。何か苦しいことがあったら言い合おうと。それで気が晴れるなら、喜んで話を聞くと。あの山で今年言ったばかりだ。」
その言葉に沙夜は頷いた。そう言えばそんなことを言ったのだ。沙夜は一馬の手に捕まると、立ち上がり涙を拭った。
「レコーディングは終わったの?」
「あぁ。でもあのアイドル達はデビュー出来るかどうかはわからないな。」
「え?」
「中心で歌っている男の素行が悪い。事務所は上手く隠しているようだが、ばれるのは時間の問題かもしれないから。」
「……。」
中心になって歌っている男はおそらく二十二くらいだろう。その周りにいる男達も二十歳前後だ。だがその男は、昔高校もろくに行かず女のところに転がり込んでいたこともあるらしい。そして成人する前に女性を妊娠させて、堕胎させたのだ。
「それは、どう考えてもデビューをさせるにはリスクが高すぎるわね。」
「顔は良いと思う。可愛い顔をしていて、おそらく人気は出るだろう。だが人気が出れば出るほど叩かれるのは、俺らが一番わかっている。」
一馬も嫌な思いを相当したのだ。その結果文書を各所に送る羽目になったのは、まだ忘れていないのだろう。
「無駄になるかもしれないわね。」
「それでも音楽だけだ。その男を外してデビューをさせるか、違うグループに曲をやるかはわからないが、音楽自体はもう俺の手を離れている。どう扱ってもらってもかまわない。」
ただ後悔をするような演奏はしていない。それだけが一馬の誇りだった。
「そこのカフェでも入るか?少し落ち着こう。翔には連絡をしておくから。」
一馬はそう言って携帯電話を取り出すと、翔にメッセージを送っていた。こういう時にも頼りになる男だと思う。
「初めての相手か。」
カフェの仲はあまり人が居なくて助かった。片隅で沙夜と一馬が向かい合い、一馬はコーヒーを、沙夜はココアを飲んでいた。チェーン化されたカフェで、コーヒーだって奥さんが淹れたモノとは雲泥の差だが、それでも沙夜が落ち着けば良いと一馬はそこを選んだのだ。
「……えぇ。思えば何であんな馬鹿なことをしたんだろうと思うけれど。それが今になって再会するとは思ってなかった。」
レイ○するように初めてを捧げた。それは一馬の奥さんにも通じることで、一馬は男が力任せに女を手込めにするようなそんなやり方を一番嫌っている。もちろん、元々そういう考えではあったが、奥さんと結婚して更にその考えが強くなった。
「やってしまったことは仕方が無い。だがあの男の言い方は気に入らないな。」
すると沙夜はココアを一口飲むと、ため息を付いて言う。
「こんなことを男の人に言うのはどうかと思うんだけど。」
「そもそも男とか女とか言うのか?」
「まぁ……そうなんだけどね。性的なことだし。」
「……それは仕方ないな。どうした。」
「……あの人はレ○プでは無いと思っているの。」
「酔っている男を介抱した女を組み敷いて、○イプでは無いというのも変な話だと思うが。」
「そうね。でも……確かに逃げようと思えば逃げれた。でも痛みだけしか無くて、逃げようと思えば更に痛くされて……なのに、体は正直に反応するの。妹が言っていたわ。初めてなのにとても感じることが出来たって。私も体験したらそうなるんじゃ無いかって。双子だから、そういう所も似ているかもしれないって。馬鹿馬鹿しいと思ったけれど、実際そうだったわ。私ね……出血も無かったの。」
「そういう女も居るだろう。全ての女が出血をするとは限らないと、沙菜さんが言っていたな。」
沙菜も同じ事を言っていた。だからあの男に愛想を尽かせたのだ。
「途中で失神したの。私。」
「それでもやり続けたのか。あの男は。鬼畜か。」
一馬はコーヒーに口を付けると、ため息を付く。
「沙夜さん……いや。沙夜。」
いきなり呼び捨てで呼ばれると思ってなかった。そう思って沙夜は驚いたように一馬を見る。
「何?」
「実は……俺の妻は、中学生くらいか十四の時、誘拐されたことがあってな。」
「えぇ。望月さんから聞いたこともあるし、あなたからも聞いていた。」
「……抱いてみてわかるが、うちの妻はとても敏感な方だと思う。敏感なのは舌先だけかと思ったら、耳も良い。五感が全て敏感なんだ。だから犯人は勘違いをした。和姦だと。」
「……。」
「あんたもそうかも知れない。五感が敏感なんだろう。だからあの男も勘違いをして、そして次があると思っているのかもしれない。」
「迷惑だわ。」
耳の感覚が良いのは仕事に使えるし、味覚が優れているのは料理に使える。だがそんな所まで敏感にならなくても良いのにと思っていた。
「芹さんは優しいか。」
「芹はわかってくれている。あの男がしたような乱暴な真似はしない。」
「良いことだ。俺も手加減ばかりしていたが、妻から言われてな。」
「何を?」
「そんなに恐る恐るしなくてもいい。もっと激しくしてもいい。俺になら壊されても良いと。」
「結婚して何年経っても熱々ね。」
「言うな。こっちだって恥ずかしいんだ。」
笑いが出てくるようになった。少し落ち着いてきたのだろう。
「あの男は胸にバッジを付けていたな。」
「弁護士らしいわ。」
「そうか。だから……。」
自分が無理をしてももみ消せる自信があるのだろう。そんなに世の中は甘くないのに。そうやって潰れていった弁護士なんかを、一馬は何人も見てきた。そんな態度であれば、おそらくあの男は自然と潰れていくだろう。
その時カフェの中に一人の男が入ってきた。それは翔だった。沙夜と一馬の姿を見て、その席に近づいてくる。
「終わったの?」
「あぁ。今日はもう一区切りするって望月さんも言ってきてさ。」
「あなたの出番はもう終わっているでしょう?」
「うん。まぁね。でもあの曲は少し気になるなぁ。」
「またそんなことを言うのね。でも翔らしいわ。」
翔の前では弱気にならない。それだけ自分を強く持たないといけないと思っているのだろう。それが妻と少しかぶり、一馬は心の中で翔にはもう沙夜の心につけいる隙は無いかもしれないと思っていた。だが翔はきっと諦めないだろう。沙夜を見る目が優しく、微笑んでいたから。
「この人はナンパなんかに付いていかない。強引にやって犯罪者にでもなるつもりか。」
「ナンパじゃ無い。昔の知り合いと会っただけだ。」
「嫌がっているようにしか見えなかったが。」
「……嫌がってなど……。」
すると沙夜は首を横に振る。
「あなたと連絡を取り合う気はありません。お引き取りを。」
誠二はその言葉に自分の方が分が悪いと思い、そのまま駅の方へ向かおうとした。だがこのままでは悔しい。そう思って二人の前を行こうとしたその足を止めると、沙夜に言う。
「あんたは嘘をついていた。あの時、初めてだと言っていたのにあんなに乱れる女なんか居ないんだからな。どうせ妹もAV女優だ。あんただって同じ穴の狢だろう。」
しかし沙夜はその声に反応することは無かった。ただぎゅっと拳を握り、耐えているように見える。それを見て一馬はため息を付いた。
そして沙夜を見下ろす。まだ顔色が戻っていないようだ。
「少し落ち着くか。どこか座れる所でも……。」
「翔の所へ行かないと。」
いつもだったら家の中以外では、翔のことは千草さんと呼ぶはずだ。なのにその余裕も無いほど沙夜は憔悴していたのだろう。
「無理をしない方が良い。その状態で翔の所へ行ったらきっと根掘り葉掘り聞かれるだろう。まだ時間はあるのか。」
震える手で沙夜は携帯電話をバッグから取り出そうとした。だがその手が滑り、道路に携帯電話が落ちる。それに慌ててしゃがみ、携帯電話を拾い上げる。画面なんかは割れていないようだし、画面も正常に起動しているようだ。
「……何の連絡も無いわ。多分まだスタジオにいるのね。」
「送ろうか。」
「奥さんが待っているんじゃ無いの?早く帰った方が……。」
「良いから。俺は家庭が確かに一番大事だが、あんたのその状態を見て無碍になれるほど非情にもなれない。」
その言葉に沙夜はしゃがみ込んだまま涙をためていた。悔しかったから。
「女だから守られるんだ」とか「女であることを武器にしている」とか色んな声が聞こえても聞こえないふりをしていた。だが実際そうなのかもしれないと思う。
もし自分が男だったら、もっと歳を取っていたら、一馬を初めとした「二藍」のメンバーはここまで優しくしてくれただろうか。そう思えてきたのだ。
「私が……女だから?」
ぽつりと言った言葉に、一馬はしゃがみ込むと沙夜の頭を撫でる。
「そうじゃない。誰でもそうしている。苦しんでいる人を見て、手を差し伸べないような人間では無いんだ。お人好しかもしれないがな。それに、あんたとは前にも言っている。」
「前?」
「あぁ。何か苦しいことがあったら言い合おうと。それで気が晴れるなら、喜んで話を聞くと。あの山で今年言ったばかりだ。」
その言葉に沙夜は頷いた。そう言えばそんなことを言ったのだ。沙夜は一馬の手に捕まると、立ち上がり涙を拭った。
「レコーディングは終わったの?」
「あぁ。でもあのアイドル達はデビュー出来るかどうかはわからないな。」
「え?」
「中心で歌っている男の素行が悪い。事務所は上手く隠しているようだが、ばれるのは時間の問題かもしれないから。」
「……。」
中心になって歌っている男はおそらく二十二くらいだろう。その周りにいる男達も二十歳前後だ。だがその男は、昔高校もろくに行かず女のところに転がり込んでいたこともあるらしい。そして成人する前に女性を妊娠させて、堕胎させたのだ。
「それは、どう考えてもデビューをさせるにはリスクが高すぎるわね。」
「顔は良いと思う。可愛い顔をしていて、おそらく人気は出るだろう。だが人気が出れば出るほど叩かれるのは、俺らが一番わかっている。」
一馬も嫌な思いを相当したのだ。その結果文書を各所に送る羽目になったのは、まだ忘れていないのだろう。
「無駄になるかもしれないわね。」
「それでも音楽だけだ。その男を外してデビューをさせるか、違うグループに曲をやるかはわからないが、音楽自体はもう俺の手を離れている。どう扱ってもらってもかまわない。」
ただ後悔をするような演奏はしていない。それだけが一馬の誇りだった。
「そこのカフェでも入るか?少し落ち着こう。翔には連絡をしておくから。」
一馬はそう言って携帯電話を取り出すと、翔にメッセージを送っていた。こういう時にも頼りになる男だと思う。
「初めての相手か。」
カフェの仲はあまり人が居なくて助かった。片隅で沙夜と一馬が向かい合い、一馬はコーヒーを、沙夜はココアを飲んでいた。チェーン化されたカフェで、コーヒーだって奥さんが淹れたモノとは雲泥の差だが、それでも沙夜が落ち着けば良いと一馬はそこを選んだのだ。
「……えぇ。思えば何であんな馬鹿なことをしたんだろうと思うけれど。それが今になって再会するとは思ってなかった。」
レイ○するように初めてを捧げた。それは一馬の奥さんにも通じることで、一馬は男が力任せに女を手込めにするようなそんなやり方を一番嫌っている。もちろん、元々そういう考えではあったが、奥さんと結婚して更にその考えが強くなった。
「やってしまったことは仕方が無い。だがあの男の言い方は気に入らないな。」
すると沙夜はココアを一口飲むと、ため息を付いて言う。
「こんなことを男の人に言うのはどうかと思うんだけど。」
「そもそも男とか女とか言うのか?」
「まぁ……そうなんだけどね。性的なことだし。」
「……それは仕方ないな。どうした。」
「……あの人はレ○プでは無いと思っているの。」
「酔っている男を介抱した女を組み敷いて、○イプでは無いというのも変な話だと思うが。」
「そうね。でも……確かに逃げようと思えば逃げれた。でも痛みだけしか無くて、逃げようと思えば更に痛くされて……なのに、体は正直に反応するの。妹が言っていたわ。初めてなのにとても感じることが出来たって。私も体験したらそうなるんじゃ無いかって。双子だから、そういう所も似ているかもしれないって。馬鹿馬鹿しいと思ったけれど、実際そうだったわ。私ね……出血も無かったの。」
「そういう女も居るだろう。全ての女が出血をするとは限らないと、沙菜さんが言っていたな。」
沙菜も同じ事を言っていた。だからあの男に愛想を尽かせたのだ。
「途中で失神したの。私。」
「それでもやり続けたのか。あの男は。鬼畜か。」
一馬はコーヒーに口を付けると、ため息を付く。
「沙夜さん……いや。沙夜。」
いきなり呼び捨てで呼ばれると思ってなかった。そう思って沙夜は驚いたように一馬を見る。
「何?」
「実は……俺の妻は、中学生くらいか十四の時、誘拐されたことがあってな。」
「えぇ。望月さんから聞いたこともあるし、あなたからも聞いていた。」
「……抱いてみてわかるが、うちの妻はとても敏感な方だと思う。敏感なのは舌先だけかと思ったら、耳も良い。五感が全て敏感なんだ。だから犯人は勘違いをした。和姦だと。」
「……。」
「あんたもそうかも知れない。五感が敏感なんだろう。だからあの男も勘違いをして、そして次があると思っているのかもしれない。」
「迷惑だわ。」
耳の感覚が良いのは仕事に使えるし、味覚が優れているのは料理に使える。だがそんな所まで敏感にならなくても良いのにと思っていた。
「芹さんは優しいか。」
「芹はわかってくれている。あの男がしたような乱暴な真似はしない。」
「良いことだ。俺も手加減ばかりしていたが、妻から言われてな。」
「何を?」
「そんなに恐る恐るしなくてもいい。もっと激しくしてもいい。俺になら壊されても良いと。」
「結婚して何年経っても熱々ね。」
「言うな。こっちだって恥ずかしいんだ。」
笑いが出てくるようになった。少し落ち着いてきたのだろう。
「あの男は胸にバッジを付けていたな。」
「弁護士らしいわ。」
「そうか。だから……。」
自分が無理をしてももみ消せる自信があるのだろう。そんなに世の中は甘くないのに。そうやって潰れていった弁護士なんかを、一馬は何人も見てきた。そんな態度であれば、おそらくあの男は自然と潰れていくだろう。
その時カフェの中に一人の男が入ってきた。それは翔だった。沙夜と一馬の姿を見て、その席に近づいてくる。
「終わったの?」
「あぁ。今日はもう一区切りするって望月さんも言ってきてさ。」
「あなたの出番はもう終わっているでしょう?」
「うん。まぁね。でもあの曲は少し気になるなぁ。」
「またそんなことを言うのね。でも翔らしいわ。」
翔の前では弱気にならない。それだけ自分を強く持たないといけないと思っているのだろう。それが妻と少しかぶり、一馬は心の中で翔にはもう沙夜の心につけいる隙は無いかもしれないと思っていた。だが翔はきっと諦めないだろう。沙夜を見る目が優しく、微笑んでいたから。
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