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鰤のあら煮
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抜けるような青い空の下で、芹は洗濯物を干していた。その間沙夜は、何か料理をしているようだ。洗濯物を干し終わった芹は家の中に入ると、洗濯物が入っていたかごを持って台所へ向かう。
「何作ってんだ。」
「牛乳寒天。」
たまに沙夜が作るお菓子の一つだった。牛乳と水を一対一で入れてその中に砂糖を入れる。砂糖が煮とけたと思ったら、粉寒天を入れて沸騰をさせると型に入れた。
そしてその横では黒砂糖と水を入れたモノを火にかけている。黒砂糖が溶けたと思ったら蜂蜜を入れた。そのままかき混ぜているととろっとした感触になる。それが黒蜜になるのだ。
そしてそれを器に入れてまた冷やす。本当だったら夏頃にすると美味しかったのだが、夏はそんな暇が無かった。沙夜はこんなときではないとそんなモノに手を出さない。
「夜には食べられるわ。」
「本当。お前って家でゆっくりしているときが無いよな。」
「あるわよ。本を読んだりすることもあるし。これは沙菜が食べたいって前に言っていたから。」
「沙菜は今日帰ってこないじゃん。」
「だから沙菜の分は残しておいてね。」
「そんなに一気に食わねぇよ。」
冗談を言い合いながら、芹は脱衣所にかごを置く。そしてまた台所に帰ってくると、沙夜は鍋なんかをもう洗い終わり、時計を見ていた。
「映画を観るって言ってたっけ。」
「あなたは映画なんて興味が無いでしょう?」
「そんなことは無いよ。たまに観るし。何の映画を観たいんだ。」
携帯電話を取りだして、時間をチェックする。平日だから今日はどこの映画館も空いているだろう。
「へぇ。ヨーロッパの方の映画か。」
「えぇ。特にこの音楽を担当した人はずっと好きだった人。映画の内容がくそでも音楽だけは聴けるかもしれないし。映画館のスピーカーでも聴きたいわ。」
映画では無く音楽に興味があるというのは沙夜らしい。芹は少し笑ってその映画の予告を観る。
世界的に有名な役者というわけでは無いが、そのヨーロッパの方ではかなり有名な役者が出ている。大型のシネコンでするような派手な映画では無く、おそらく通な映画好きの人なんかが観る映画だろう。
「映画か……。」
「あなたは映画なんて観ないんじゃ無いの?」
この家でみんなが休みのときに誰かが借りてきたソフトを観るくらいだろう。芹はいつもそれを観ながら「ここの台詞は」とか「この展開は」とか批評をしていて、あまり映画に集中していないような気がする。翔は逆に映画にのめり込みすぎて、沙菜からバスタオルがいると言うくらい号泣することもあるのだ。
映画を観るスタンスはみんな違う。おそらく芹の味方が沙夜に一番近い気がするが、沙夜はそれでも芹に一緒に行こうとは言わない。
映画を観て食事をして買い物をしてと言うのは、どう見てもカップルのデートコースだ。自分たちはそんな関係では無い。そう思って沙夜はその画面を閉じた。
「観ないことも無いけど、どうしても演出とかが気になってさ。」
「だろうと思った。これは私が気になる映画だし……今からなら十時の回に間に合うわね。」
「十四時の回にしようぜ。」
「どうして?」
「俺も観たいから。」
その言葉に沙夜は芹の方を見る。
「あなたはあまり映画とかは興味が無いと思っていたんだけど。」
「内容によるよ。目がチカチカするようなのはちょっと苦手ってだけで。」
それに沙夜とどこかへ行くと言うことはあまり無いのだ。外にはあまり出たくないが、沙夜と一緒ならそれでいい。紫乃に会うかもしれない、裕太に会うかもしれないと言うことは今更考えたくなかった。
「そう……。そう言えばご飯に連れて行ってくれるって言ってたわね。そのあとで良いのかしら。」
「うん。」
「洗濯物は干しっぱなしで良いかしら。雨の予報は出ていなかったけれど。」
「良いんじゃ無いのか。」
「それでご飯ってどこに行きたいの?」
結局デートみたいなことをするのだ。半分諦めたように思いながら、それでも少し嬉しいと思う。
恋人かどうかもわからない。愛の言葉すら交わしていないのに、キスはしたのだ。その続きを嫌でも芹は期待する。
昼前ほどに電車に乗り込み、芹が連れて行ったのはビジネス街にある憩いの場である公園だった。そこには朝から深夜まで屋台が開かれている。朝と寄るではしている屋台は違う。朝はパンやコーヒーなど朝食メニューのようなモノが中心で、昼は弁当が多く、夜には酒やつまみなども売られていて、どこか外国へ来たような感覚になるようだった。
「ここ?」
「まぁここで食うのも良いけどさ。」
沙夜はいつもとは違うような格好だった。普段はあまり目にしないコートを身につけている。それは淡い水色のコートで、沙夜がこんなモノを持っていたというのが意外だった。いつもだったら白、黒などあまり色味があるモノを着たりしないのだが、そのコートを着てきたのは意味があるのだろうか。
芹もいつもとは違うニット帽をかぶっていた。深い青のニット帽は、普段は見かけない。
二人ともこうやって出かけることに少し意識をしていたのかもしれない。
公園を横切って芹が連れてきたのは小さなイタリアンレストランだった。ここは夜だけの営業をしていたが、最近はランチもしているらしい。OLなんかが足繁く通っているようだ。
「ここ。」
「石森さんが教えてくれたの?」
「出版社から近いところなんだよ。ここ。」
大きな窓があり、そこから見ると女性ばかりのような気がする。芹はあまり女性ばかりだからと言って、気にすることは無いのだろうか。それに芹の格好はどう考えてもここでは浮いているかもしれない。それは芹の見た目が少しうさんくさいからだ。
「夜の方が美味しそうね。ワインが豊富で。」
メニューを見ながら沙夜はそう言うと、芹は少し口だけで笑う。芹も放しに聞いただけだった。だから自分がここに入ると目立つかもしれないと思い、少し入るのに躊躇しかけている。それを沙夜が感じたと思った。だからさりげなくここは辞めておこうといっているように感じる。沙夜はそういう女なのだ。
「そうだな。だったら今度夜にでも来るか?」
「そうね。ねぇ。屋台にしない?さっき気になった屋台があってね。」
「どれ?」
「ケバブの屋台があったの。大きなお肉が吊り下げられていて。」
「ドネルケバブだろ?パンに挟んだヤツ。確かにあれ良さそうだったな。」
「さすがにあぁいう料理は出来ないわ。自分で作れそうなものを食べても仕方ないけれど、珍しいモノは口にしてみたいと思うから。」
沙夜はそういう女だ。作れそうなモノは自分で味を見て再現しようとする。だが不可能なモノもあるだろう。それはスパイスがよく効いたような料理や、カレーなどだ。そういうものはたまに食べたくなるらしい。
「映画が終わったら、スパイスの店に連れて行くよ。」
「ホットワインの話?」
「うん。寝る前とかに飲んだら温まって良く寝れそうじゃん。あのオーナーっぽい女さ。」
「女性がしているの?」
「蛇みたいな女。」
その言葉に沙夜は少し笑った。女性がしていると言うことで少し気になったが、芹は全くその女性を女性としてみていない。蛇のような女というのですぐにわかった。
二人は公園の方へ足を運び、先程のケバブの屋台へ足を運んでいく。カレーや弁当などがある店の中で、その店は割と目立つようで二,三人の客がオーダーを待っているようだった。だがあまり行列というわけでは無く、すぐに出来るのですぐ客もはけてしまう。
「種類があるわね。トッピングは……。」
その時だった。芹が沙夜の手を握る。その行動に沙夜は驚いて芹を見た。芹の様子が違う。顔が真っ青になり、そのまま沙夜の手を引くと公園の出口を目指す。
「芹?」
後ろから女性の声がした。その声に沙夜は振り向こうとした。だが芹の手の力が強くて足を取られそうになる。それでも沙夜はこけること無く、芹についていくようにその公園をあとにした。
「何作ってんだ。」
「牛乳寒天。」
たまに沙夜が作るお菓子の一つだった。牛乳と水を一対一で入れてその中に砂糖を入れる。砂糖が煮とけたと思ったら、粉寒天を入れて沸騰をさせると型に入れた。
そしてその横では黒砂糖と水を入れたモノを火にかけている。黒砂糖が溶けたと思ったら蜂蜜を入れた。そのままかき混ぜているととろっとした感触になる。それが黒蜜になるのだ。
そしてそれを器に入れてまた冷やす。本当だったら夏頃にすると美味しかったのだが、夏はそんな暇が無かった。沙夜はこんなときではないとそんなモノに手を出さない。
「夜には食べられるわ。」
「本当。お前って家でゆっくりしているときが無いよな。」
「あるわよ。本を読んだりすることもあるし。これは沙菜が食べたいって前に言っていたから。」
「沙菜は今日帰ってこないじゃん。」
「だから沙菜の分は残しておいてね。」
「そんなに一気に食わねぇよ。」
冗談を言い合いながら、芹は脱衣所にかごを置く。そしてまた台所に帰ってくると、沙夜は鍋なんかをもう洗い終わり、時計を見ていた。
「映画を観るって言ってたっけ。」
「あなたは映画なんて興味が無いでしょう?」
「そんなことは無いよ。たまに観るし。何の映画を観たいんだ。」
携帯電話を取りだして、時間をチェックする。平日だから今日はどこの映画館も空いているだろう。
「へぇ。ヨーロッパの方の映画か。」
「えぇ。特にこの音楽を担当した人はずっと好きだった人。映画の内容がくそでも音楽だけは聴けるかもしれないし。映画館のスピーカーでも聴きたいわ。」
映画では無く音楽に興味があるというのは沙夜らしい。芹は少し笑ってその映画の予告を観る。
世界的に有名な役者というわけでは無いが、そのヨーロッパの方ではかなり有名な役者が出ている。大型のシネコンでするような派手な映画では無く、おそらく通な映画好きの人なんかが観る映画だろう。
「映画か……。」
「あなたは映画なんて観ないんじゃ無いの?」
この家でみんなが休みのときに誰かが借りてきたソフトを観るくらいだろう。芹はいつもそれを観ながら「ここの台詞は」とか「この展開は」とか批評をしていて、あまり映画に集中していないような気がする。翔は逆に映画にのめり込みすぎて、沙菜からバスタオルがいると言うくらい号泣することもあるのだ。
映画を観るスタンスはみんな違う。おそらく芹の味方が沙夜に一番近い気がするが、沙夜はそれでも芹に一緒に行こうとは言わない。
映画を観て食事をして買い物をしてと言うのは、どう見てもカップルのデートコースだ。自分たちはそんな関係では無い。そう思って沙夜はその画面を閉じた。
「観ないことも無いけど、どうしても演出とかが気になってさ。」
「だろうと思った。これは私が気になる映画だし……今からなら十時の回に間に合うわね。」
「十四時の回にしようぜ。」
「どうして?」
「俺も観たいから。」
その言葉に沙夜は芹の方を見る。
「あなたはあまり映画とかは興味が無いと思っていたんだけど。」
「内容によるよ。目がチカチカするようなのはちょっと苦手ってだけで。」
それに沙夜とどこかへ行くと言うことはあまり無いのだ。外にはあまり出たくないが、沙夜と一緒ならそれでいい。紫乃に会うかもしれない、裕太に会うかもしれないと言うことは今更考えたくなかった。
「そう……。そう言えばご飯に連れて行ってくれるって言ってたわね。そのあとで良いのかしら。」
「うん。」
「洗濯物は干しっぱなしで良いかしら。雨の予報は出ていなかったけれど。」
「良いんじゃ無いのか。」
「それでご飯ってどこに行きたいの?」
結局デートみたいなことをするのだ。半分諦めたように思いながら、それでも少し嬉しいと思う。
恋人かどうかもわからない。愛の言葉すら交わしていないのに、キスはしたのだ。その続きを嫌でも芹は期待する。
昼前ほどに電車に乗り込み、芹が連れて行ったのはビジネス街にある憩いの場である公園だった。そこには朝から深夜まで屋台が開かれている。朝と寄るではしている屋台は違う。朝はパンやコーヒーなど朝食メニューのようなモノが中心で、昼は弁当が多く、夜には酒やつまみなども売られていて、どこか外国へ来たような感覚になるようだった。
「ここ?」
「まぁここで食うのも良いけどさ。」
沙夜はいつもとは違うような格好だった。普段はあまり目にしないコートを身につけている。それは淡い水色のコートで、沙夜がこんなモノを持っていたというのが意外だった。いつもだったら白、黒などあまり色味があるモノを着たりしないのだが、そのコートを着てきたのは意味があるのだろうか。
芹もいつもとは違うニット帽をかぶっていた。深い青のニット帽は、普段は見かけない。
二人ともこうやって出かけることに少し意識をしていたのかもしれない。
公園を横切って芹が連れてきたのは小さなイタリアンレストランだった。ここは夜だけの営業をしていたが、最近はランチもしているらしい。OLなんかが足繁く通っているようだ。
「ここ。」
「石森さんが教えてくれたの?」
「出版社から近いところなんだよ。ここ。」
大きな窓があり、そこから見ると女性ばかりのような気がする。芹はあまり女性ばかりだからと言って、気にすることは無いのだろうか。それに芹の格好はどう考えてもここでは浮いているかもしれない。それは芹の見た目が少しうさんくさいからだ。
「夜の方が美味しそうね。ワインが豊富で。」
メニューを見ながら沙夜はそう言うと、芹は少し口だけで笑う。芹も放しに聞いただけだった。だから自分がここに入ると目立つかもしれないと思い、少し入るのに躊躇しかけている。それを沙夜が感じたと思った。だからさりげなくここは辞めておこうといっているように感じる。沙夜はそういう女なのだ。
「そうだな。だったら今度夜にでも来るか?」
「そうね。ねぇ。屋台にしない?さっき気になった屋台があってね。」
「どれ?」
「ケバブの屋台があったの。大きなお肉が吊り下げられていて。」
「ドネルケバブだろ?パンに挟んだヤツ。確かにあれ良さそうだったな。」
「さすがにあぁいう料理は出来ないわ。自分で作れそうなものを食べても仕方ないけれど、珍しいモノは口にしてみたいと思うから。」
沙夜はそういう女だ。作れそうなモノは自分で味を見て再現しようとする。だが不可能なモノもあるだろう。それはスパイスがよく効いたような料理や、カレーなどだ。そういうものはたまに食べたくなるらしい。
「映画が終わったら、スパイスの店に連れて行くよ。」
「ホットワインの話?」
「うん。寝る前とかに飲んだら温まって良く寝れそうじゃん。あのオーナーっぽい女さ。」
「女性がしているの?」
「蛇みたいな女。」
その言葉に沙夜は少し笑った。女性がしていると言うことで少し気になったが、芹は全くその女性を女性としてみていない。蛇のような女というのですぐにわかった。
二人は公園の方へ足を運び、先程のケバブの屋台へ足を運んでいく。カレーや弁当などがある店の中で、その店は割と目立つようで二,三人の客がオーダーを待っているようだった。だがあまり行列というわけでは無く、すぐに出来るのですぐ客もはけてしまう。
「種類があるわね。トッピングは……。」
その時だった。芹が沙夜の手を握る。その行動に沙夜は驚いて芹を見た。芹の様子が違う。顔が真っ青になり、そのまま沙夜の手を引くと公園の出口を目指す。
「芹?」
後ろから女性の声がした。その声に沙夜は振り向こうとした。だが芹の手の力が強くて足を取られそうになる。それでも沙夜はこけること無く、芹についていくようにその公園をあとにした。
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