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二年目
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手を振り払って、やっと自分の部屋に帰ってきた。これ以上好きにさせたらだめだ。そう思って部屋に戻ってくる。そしてドアに背を向けて入らせないようにした。
「桜。」
私の体重ではすぐに開けられてしまうのはわかってる。だけど抵抗したかった。
「桜。出てこいよ。」
「イヤ。」
少し沈黙して、彼はいう。
「わかったよ。今日はやめとく。だから出てこいよ。」
そんな言葉が信じられるだろうか。それでも私は背を向けて彼を拒否した。
「桜。」
「やっぱり私……柊の家に行くわ。まだ解約していないもの。」
「それはやめた方がいい。あのアパートがどんなヤツがいるかわからない。お前、姦されるぞ。」
「……そうしたら柊はどうするかしら。」
すると茅さんは少し黙り、私にいう。
「わかったよ。本当、今日は何にもしねえ。飯食ったら飲み行くわ。だから出てこいよ。あの用意してあるヤツ、火を通すんだろ?」
足音が遠ざかり、私はそっとドアを開けた。するとキッチンに茅さんが立っている。
「どうすんだよ。これ。」
私は何も言わないで、キッチンに向かった。
「本当に何もしたことがないのね。外国にいた時どうしていたの?」
「そりゃ……どうにでもなる。」
「どうにでもなるねぇ。」
言葉を濁したということは、きっと女でもいたんだろうな。そういう人だ。
食事を終えて、食器を洗っていると茅さんは自分の部屋から出てきた。スーツ姿から、ジーパンとジャンパーに着替えている。
「出掛けるの?」
「あぁ。言っただろ?飲みに言ってくるって。どうせ誘われて断ってばっかだったし、ちょうど良かった。」
無理して出て行くんじゃないだろうか。私が拒否したから。
「じゃあ、行ってくる。」
「……行ってらっしゃい。」
だけどそれを謝る気はない。イヤなものはイヤなのだから。
「何?俺にはキスの一つもしてくれないのか。」
「するわけないでしょう?一つ許せばすべてを許さないといけないんだから。だったら一つも許したくないわ。」
「ふーん。そう言う気なんだ。」
彼はそう言って、無防備になっている私の腰に手を伸ばした。
「何?」
そして彼は私の首筋に唇を当てた。そしてぐっと顎をもたれて、唇を重ねてきた。
「じゃあ、行ってくるわ。」
柔らかな唇の感触だけを残して、茅さんは行ってしまった。
椿さんのラジオが終わってしばらくして、バイクの音が近づいてきた。やがてそれはアパートの前で止まる。そしてしばらくすると家のドアが開く音がした。その一連の動作で、胸の高鳴りを感じる。
「ただいま。」
部屋を開ける音。私はいすから立ち上がり、彼の胸に飛び込んでいった。
「お帰りなさい。」
茅さんとは違う良く鍛えられた筋肉質な体。太い腕が私の体を包む。
「冷たいわね。」
「あぁ。外は寒かった。夜はまだ冷えるな。」
上を向くと、柊さんの唇が近づいてきた。冷えた唇だったけれど、わずかに触れた口内は、とても温かい。
「茅は?」
「飲みに行くって出て行った。」
「そうか。土曜日だからか。久しぶりじゃないかな。あいつが飲みに出るのは。昔はよく見かけたものだが。」
本当の理由は言えない。私を抱きたいのに拒否をしたから、彼は出て行ったのだ。そんなこと口が裂けても言えるわけがない。
「私が口やかましく言い過ぎたかしらね。」
体を離すと、彼はジャンパーをハンガーに掛ける。
「あいつがそんなことを思わないだろう。ただ飲みたいだけだ。でもまぁ、いつ帰ってくるかはわからないか。」
クローゼットを開けると、彼は下着を取り出した。
「お前は温かくしてろ。風邪でもひかれたから困るから。」
「寒いから飲み物を作ろうかな。」
「何が作れる?」
キッチンへ向かうと、レモンがある。
「レモネードが作れるわ。」
「俺のも用意しておいてくれないか。」
「わかった。」
彼はそういって風呂場の方へ向かっていった。
茅さんがいないこの家に、二人。ずいぶん柊さんとは体を合わせていない。彼はきっとしたいと思っているはずだ。
大きな手が、私に触れる。普段言わない言葉を囁かれ、私の中心を貫く。それを想像しただけで、レモネードを飲む前から体が熱くなるようだった。
やがて柊さんがあがってきて、私はレモンと砂糖を入れたコップにお湯を注いだ。甘酸っぱい匂いが立ちこめる。
「いい匂いだ。」
「でももう柑橘系は、終わりね。もう春になるから。」
コップを手渡して、私の分も手に取った。すると彼はそのままリビングのソファに座り、それを一口飲むと煙草に手を伸ばす。
「柊?何かあった?」
「……イヤ。菊音が元気がないようだった。らしくないミスも今日は多かったし。何があってもマイペースな人だと思っていたのだがな。」
私は柊さんの隣に座ると、コップに口を付ける。
「何かあったのかしらね。」
「それとなく聞いてみたが、あいつはあまり自分のことは話さない奴だ。俺なら尚更話さないだろう。」
「そうかもしれないわね。でも……私には、話してくれたことがあるの。」
「何を話した?」
「……元ヤクザで、椿の育成には未だに関わっているって。」
「……お前にはそんなことを話していたのか。」
「でもあなたには幸せになって欲しいと思ってるって。」
「女には口が軽いらしいな。いつだったか……あいつが言ってた。椿は嘘をついて女を騙す。だけど嘘はすべてが嘘だといつかぼろが出る。だから少し事実を混ぜればいいと。」
ドキリとした。私は彼に嘘をついているから。
「桜。」
煙草を消すと、彼は私の方を見る。
「何?」
「菊音に話を聞けるか。」
「……クラブには行けないわ。どうやって彼に会えばいいの?」
「お前には椿の友達がいるだろう。」
「……竹彦のこと?」
「ヤツを介してなら話が出来るかもしれない。」
竹彦に会う?そうだ。竹彦は……茅さんの中で一番胡散臭いと思われている。茅さんも彼に会いたがっていた。だけど……。
「今は無理。」
「どうして?」
「喪中なの。」
その言葉で柊さんは言葉に詰まった。
「そうだったな。ヤツの両親が、死んだと言っていた。」
柊さんは煙草を消すと、私の肩に手を伸ばした。
「桜。年齢的には俺の方が先に死ぬだろう。それでもお前は生きろよ。」
「やだ。何十年先のことを言っているの?」
「取られたくはないが、俺が死んだら茅のところに行ってもいい。」
洒落にならない。その言葉。無意識で言ってるのかもしれないけど私はイヤだ。茅さんがイヤってわけじゃない。私はぎゅっと彼の体を抱きしめる。
「イヤよ。そんなの。」
「そうだな。まぁ、今そんなことを話すことはない。桜。触れていいか?」
「聞かないで。こうしてるの、私も恥ずかしいんだから。」
彼の顔を見れない。彼は私を抱き上げると、部屋に連れて行った。
「桜。」
私の体重ではすぐに開けられてしまうのはわかってる。だけど抵抗したかった。
「桜。出てこいよ。」
「イヤ。」
少し沈黙して、彼はいう。
「わかったよ。今日はやめとく。だから出てこいよ。」
そんな言葉が信じられるだろうか。それでも私は背を向けて彼を拒否した。
「桜。」
「やっぱり私……柊の家に行くわ。まだ解約していないもの。」
「それはやめた方がいい。あのアパートがどんなヤツがいるかわからない。お前、姦されるぞ。」
「……そうしたら柊はどうするかしら。」
すると茅さんは少し黙り、私にいう。
「わかったよ。本当、今日は何にもしねえ。飯食ったら飲み行くわ。だから出てこいよ。あの用意してあるヤツ、火を通すんだろ?」
足音が遠ざかり、私はそっとドアを開けた。するとキッチンに茅さんが立っている。
「どうすんだよ。これ。」
私は何も言わないで、キッチンに向かった。
「本当に何もしたことがないのね。外国にいた時どうしていたの?」
「そりゃ……どうにでもなる。」
「どうにでもなるねぇ。」
言葉を濁したということは、きっと女でもいたんだろうな。そういう人だ。
食事を終えて、食器を洗っていると茅さんは自分の部屋から出てきた。スーツ姿から、ジーパンとジャンパーに着替えている。
「出掛けるの?」
「あぁ。言っただろ?飲みに言ってくるって。どうせ誘われて断ってばっかだったし、ちょうど良かった。」
無理して出て行くんじゃないだろうか。私が拒否したから。
「じゃあ、行ってくる。」
「……行ってらっしゃい。」
だけどそれを謝る気はない。イヤなものはイヤなのだから。
「何?俺にはキスの一つもしてくれないのか。」
「するわけないでしょう?一つ許せばすべてを許さないといけないんだから。だったら一つも許したくないわ。」
「ふーん。そう言う気なんだ。」
彼はそう言って、無防備になっている私の腰に手を伸ばした。
「何?」
そして彼は私の首筋に唇を当てた。そしてぐっと顎をもたれて、唇を重ねてきた。
「じゃあ、行ってくるわ。」
柔らかな唇の感触だけを残して、茅さんは行ってしまった。
椿さんのラジオが終わってしばらくして、バイクの音が近づいてきた。やがてそれはアパートの前で止まる。そしてしばらくすると家のドアが開く音がした。その一連の動作で、胸の高鳴りを感じる。
「ただいま。」
部屋を開ける音。私はいすから立ち上がり、彼の胸に飛び込んでいった。
「お帰りなさい。」
茅さんとは違う良く鍛えられた筋肉質な体。太い腕が私の体を包む。
「冷たいわね。」
「あぁ。外は寒かった。夜はまだ冷えるな。」
上を向くと、柊さんの唇が近づいてきた。冷えた唇だったけれど、わずかに触れた口内は、とても温かい。
「茅は?」
「飲みに行くって出て行った。」
「そうか。土曜日だからか。久しぶりじゃないかな。あいつが飲みに出るのは。昔はよく見かけたものだが。」
本当の理由は言えない。私を抱きたいのに拒否をしたから、彼は出て行ったのだ。そんなこと口が裂けても言えるわけがない。
「私が口やかましく言い過ぎたかしらね。」
体を離すと、彼はジャンパーをハンガーに掛ける。
「あいつがそんなことを思わないだろう。ただ飲みたいだけだ。でもまぁ、いつ帰ってくるかはわからないか。」
クローゼットを開けると、彼は下着を取り出した。
「お前は温かくしてろ。風邪でもひかれたから困るから。」
「寒いから飲み物を作ろうかな。」
「何が作れる?」
キッチンへ向かうと、レモンがある。
「レモネードが作れるわ。」
「俺のも用意しておいてくれないか。」
「わかった。」
彼はそういって風呂場の方へ向かっていった。
茅さんがいないこの家に、二人。ずいぶん柊さんとは体を合わせていない。彼はきっとしたいと思っているはずだ。
大きな手が、私に触れる。普段言わない言葉を囁かれ、私の中心を貫く。それを想像しただけで、レモネードを飲む前から体が熱くなるようだった。
やがて柊さんがあがってきて、私はレモンと砂糖を入れたコップにお湯を注いだ。甘酸っぱい匂いが立ちこめる。
「いい匂いだ。」
「でももう柑橘系は、終わりね。もう春になるから。」
コップを手渡して、私の分も手に取った。すると彼はそのままリビングのソファに座り、それを一口飲むと煙草に手を伸ばす。
「柊?何かあった?」
「……イヤ。菊音が元気がないようだった。らしくないミスも今日は多かったし。何があってもマイペースな人だと思っていたのだがな。」
私は柊さんの隣に座ると、コップに口を付ける。
「何かあったのかしらね。」
「それとなく聞いてみたが、あいつはあまり自分のことは話さない奴だ。俺なら尚更話さないだろう。」
「そうかもしれないわね。でも……私には、話してくれたことがあるの。」
「何を話した?」
「……元ヤクザで、椿の育成には未だに関わっているって。」
「……お前にはそんなことを話していたのか。」
「でもあなたには幸せになって欲しいと思ってるって。」
「女には口が軽いらしいな。いつだったか……あいつが言ってた。椿は嘘をついて女を騙す。だけど嘘はすべてが嘘だといつかぼろが出る。だから少し事実を混ぜればいいと。」
ドキリとした。私は彼に嘘をついているから。
「桜。」
煙草を消すと、彼は私の方を見る。
「何?」
「菊音に話を聞けるか。」
「……クラブには行けないわ。どうやって彼に会えばいいの?」
「お前には椿の友達がいるだろう。」
「……竹彦のこと?」
「ヤツを介してなら話が出来るかもしれない。」
竹彦に会う?そうだ。竹彦は……茅さんの中で一番胡散臭いと思われている。茅さんも彼に会いたがっていた。だけど……。
「今は無理。」
「どうして?」
「喪中なの。」
その言葉で柊さんは言葉に詰まった。
「そうだったな。ヤツの両親が、死んだと言っていた。」
柊さんは煙草を消すと、私の肩に手を伸ばした。
「桜。年齢的には俺の方が先に死ぬだろう。それでもお前は生きろよ。」
「やだ。何十年先のことを言っているの?」
「取られたくはないが、俺が死んだら茅のところに行ってもいい。」
洒落にならない。その言葉。無意識で言ってるのかもしれないけど私はイヤだ。茅さんがイヤってわけじゃない。私はぎゅっと彼の体を抱きしめる。
「イヤよ。そんなの。」
「そうだな。まぁ、今そんなことを話すことはない。桜。触れていいか?」
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彼の顔を見れない。彼は私を抱き上げると、部屋に連れて行った。
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