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二年目
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筑前煮を持って柊さんの家へ行く。たぶんその足はとても浮き立っていたと思う。
アパートの脇を通り、金網フェンスのとぎれたところから裏通りに向かう。そしてアパートに踏み入れた。すると後ろから女性が一緒に階段を上がる。胸元が広く開いたワンピース。その胸元からは、大きな胸がこぼれ落ちそうだった。
綺麗なマニキュアと、綺麗に化粧されている彼女は私の横をすり抜けて、柊さんの部屋の隣の部屋のチャイムを鳴らした。
「トモでーす。」
「入れよ。」
「おじゃましまーす。あ、一応禁止事項とオプションがぁ……。」
禁止事項?オプション?なんの話だろう。
まぁいいや。私は柊さんの部屋のドアの鍵を開けて、中に入った。すると彼はエアコンの利いた部屋の中で、ベッドに横になると気持ちよさそうに眠っていた。どうやらシャワーを浴びてそのまま眠ってしまったらしい。
私はテーブルの上に風呂敷包みのタッパーを開け、そしてキッチンへ行くとからのタッパーをまた包んだ。
そしてまた部屋へ戻ると、ベッドの側に座った。
端整な顔立ちだった。彫りが深くて、少し面長。厚い唇。なんだかこの国の人じゃないようだ。でもやっぱり藤堂先生には似ているような気がする。
ベッドに肘をかけて、彼を見ていると自然に眠気がくる。私はそのまま彼の伸ばしている腕を枕にして、彼の横で横になった。
テーブルの上の携帯電話が鳴って、目が覚めた。珍しく柊さんのモノではなく、私の携帯電話が鳴っているようだ。
手を伸ばしてテーブルの上の携帯電話を取ると、相手はどうやら茅さんのようだった。私はベッドから降りると、そのメッセージをチェックする。
「桜?」
柊さんも目を覚ましたらしい。チェックを終えると、私はまた彼の腕の中で横になる。
「何時?」
「十八時。」
「一時間くらい寝てたか。」
あくびを一つ。そして彼は私を見下ろす。そして唇にキスをした。
「疲れてるのよ。」
「あぁ。そうだな。また温泉でも行くか。」
「今度はゆっくり出来るかしら。」
「そうだな。一泊でも出来ればいいが。」
「遊びに行くんじゃないわ。」
「瑠璃さんの元か。フフ。そうだな。でもお前を一晩中独占できるのは嬉しい。」
「母さんが許してくれるかしら。」
「直談判するから。」
すると彼はまたキスをして、今度は私の体の上に乗る。すると薄い壁の向こうからまた例のあえぎ声が聞こえる。
「駄目ですって。それ追加料金になりますからぁ。」
「うるせえ。デリヘル嬢だな。黙って股開けよ。」
「あぁん!」
「よがってんじゃねぇかよ。ほら。ここ、超大洪水。べっちゃべちゃ。吸ってやるよ。ほら、ここも超気持ちよさそうにひくついてるぜ。」
「あぁん!やん!」
今日も激しいなぁ。すると柊さんは一度私の上から体を避けると、ベッドから降りた。そしてCDを一枚かける。
するとスピーカーから聞き覚えのあるパンク音楽が流れた。そして私が横になって寝ている上に、また覆い被さった。
「声が気になるなら、音を流す。」
「うるさいっていわれないかしら。」
「うるさいのはお互い様だろ?」
私は体を起こして、彼の黒いシャツを脱がせる。すると彼も私のワンピースに手をかけようとして、手を止めた。
「可愛いな。そういう格好も。」
「たまにはね。」
「バイクだとそういう格好出来ないからな。」
すると彼は後ろのチャックに手を伸ばした。そして一緒に下着のホックも取り去った。
気が遠くなりそうな行為は、全身が敏感になり何度も絶頂を迎えた。彼も私の体に何度も打ち込んでくる度に、表情が変わっていく。
「だんだん変わってくるな。お前の体は。」
「いや?」
「いいや。角が取れて女らしくなった。もう痛くはないのだろう?」
「そうね。痛くはないけど……。不安になるわ。」
「どうしてだ。」
「こんな体になって……軽蔑されないかって。」
「俺がか?そんな訳ないだろう。だいたいそんな体にしたのは……俺だし。」
「……そうね。責任とってね。」
「あぁ。高校を卒業したらな。」
そういって彼は体を起こして、煙草に手を伸ばした。
「あのね……。柊。」
「なんだ。」
「来週当たり……出来ないと思う。」
「……そうか。まぁ、それだけが目的じゃない。一緒にいたいだけだ。知ってたか?俺はお前が好きだからな。」
「えぇ。私も好きよ。で……ね。もしそのとき来てなかったら……その……。」
「……。」
言わんとしていたことがわかったらしい。私は顔から火がでそうだったほど、赤くなっているようだった。彼が背中を向けててよかったと思う。
「それにこだわっていないが、どうしてもしたければしようか?」
「……本当?」
「……本当は、不安じゃないのか?」
「そうね。不安は不安ね。」
「まぁ。こんな薄いゴムも、避妊の可能性はゼロではない。でも……。」
彼は煙草を消すと、私を見る。
「何?」
「いいや。子供がいても悪くないと思ってな。お前が不安じゃなければな。」
母さんは今の私よりも遙かに若いときに私を産んだ。一人で。その不安に比べれば、屁みたいなものじゃないだろうか。だって私には柊さんがいるんだもの。
「柊さん。不安がないことなんか無いわ。でもあなたがいてくれるなら、それもいいかもしれないわね。」
「……。」
「でもコーヒー飲めないのよ。妊婦さんって。」
「マジか。」
私は彼を後ろから抱きしめた。
「コーヒーを淹れれるようになるまで、待ってくれる?」
「籍は入れよう。」
「えぇ。」
その言葉に、彼は私のその手を握った。
アパートの脇を通り、金網フェンスのとぎれたところから裏通りに向かう。そしてアパートに踏み入れた。すると後ろから女性が一緒に階段を上がる。胸元が広く開いたワンピース。その胸元からは、大きな胸がこぼれ落ちそうだった。
綺麗なマニキュアと、綺麗に化粧されている彼女は私の横をすり抜けて、柊さんの部屋の隣の部屋のチャイムを鳴らした。
「トモでーす。」
「入れよ。」
「おじゃましまーす。あ、一応禁止事項とオプションがぁ……。」
禁止事項?オプション?なんの話だろう。
まぁいいや。私は柊さんの部屋のドアの鍵を開けて、中に入った。すると彼はエアコンの利いた部屋の中で、ベッドに横になると気持ちよさそうに眠っていた。どうやらシャワーを浴びてそのまま眠ってしまったらしい。
私はテーブルの上に風呂敷包みのタッパーを開け、そしてキッチンへ行くとからのタッパーをまた包んだ。
そしてまた部屋へ戻ると、ベッドの側に座った。
端整な顔立ちだった。彫りが深くて、少し面長。厚い唇。なんだかこの国の人じゃないようだ。でもやっぱり藤堂先生には似ているような気がする。
ベッドに肘をかけて、彼を見ていると自然に眠気がくる。私はそのまま彼の伸ばしている腕を枕にして、彼の横で横になった。
テーブルの上の携帯電話が鳴って、目が覚めた。珍しく柊さんのモノではなく、私の携帯電話が鳴っているようだ。
手を伸ばしてテーブルの上の携帯電話を取ると、相手はどうやら茅さんのようだった。私はベッドから降りると、そのメッセージをチェックする。
「桜?」
柊さんも目を覚ましたらしい。チェックを終えると、私はまた彼の腕の中で横になる。
「何時?」
「十八時。」
「一時間くらい寝てたか。」
あくびを一つ。そして彼は私を見下ろす。そして唇にキスをした。
「疲れてるのよ。」
「あぁ。そうだな。また温泉でも行くか。」
「今度はゆっくり出来るかしら。」
「そうだな。一泊でも出来ればいいが。」
「遊びに行くんじゃないわ。」
「瑠璃さんの元か。フフ。そうだな。でもお前を一晩中独占できるのは嬉しい。」
「母さんが許してくれるかしら。」
「直談判するから。」
すると彼はまたキスをして、今度は私の体の上に乗る。すると薄い壁の向こうからまた例のあえぎ声が聞こえる。
「駄目ですって。それ追加料金になりますからぁ。」
「うるせえ。デリヘル嬢だな。黙って股開けよ。」
「あぁん!」
「よがってんじゃねぇかよ。ほら。ここ、超大洪水。べっちゃべちゃ。吸ってやるよ。ほら、ここも超気持ちよさそうにひくついてるぜ。」
「あぁん!やん!」
今日も激しいなぁ。すると柊さんは一度私の上から体を避けると、ベッドから降りた。そしてCDを一枚かける。
するとスピーカーから聞き覚えのあるパンク音楽が流れた。そして私が横になって寝ている上に、また覆い被さった。
「声が気になるなら、音を流す。」
「うるさいっていわれないかしら。」
「うるさいのはお互い様だろ?」
私は体を起こして、彼の黒いシャツを脱がせる。すると彼も私のワンピースに手をかけようとして、手を止めた。
「可愛いな。そういう格好も。」
「たまにはね。」
「バイクだとそういう格好出来ないからな。」
すると彼は後ろのチャックに手を伸ばした。そして一緒に下着のホックも取り去った。
気が遠くなりそうな行為は、全身が敏感になり何度も絶頂を迎えた。彼も私の体に何度も打ち込んでくる度に、表情が変わっていく。
「だんだん変わってくるな。お前の体は。」
「いや?」
「いいや。角が取れて女らしくなった。もう痛くはないのだろう?」
「そうね。痛くはないけど……。不安になるわ。」
「どうしてだ。」
「こんな体になって……軽蔑されないかって。」
「俺がか?そんな訳ないだろう。だいたいそんな体にしたのは……俺だし。」
「……そうね。責任とってね。」
「あぁ。高校を卒業したらな。」
そういって彼は体を起こして、煙草に手を伸ばした。
「あのね……。柊。」
「なんだ。」
「来週当たり……出来ないと思う。」
「……そうか。まぁ、それだけが目的じゃない。一緒にいたいだけだ。知ってたか?俺はお前が好きだからな。」
「えぇ。私も好きよ。で……ね。もしそのとき来てなかったら……その……。」
「……。」
言わんとしていたことがわかったらしい。私は顔から火がでそうだったほど、赤くなっているようだった。彼が背中を向けててよかったと思う。
「それにこだわっていないが、どうしてもしたければしようか?」
「……本当?」
「……本当は、不安じゃないのか?」
「そうね。不安は不安ね。」
「まぁ。こんな薄いゴムも、避妊の可能性はゼロではない。でも……。」
彼は煙草を消すと、私を見る。
「何?」
「いいや。子供がいても悪くないと思ってな。お前が不安じゃなければな。」
母さんは今の私よりも遙かに若いときに私を産んだ。一人で。その不安に比べれば、屁みたいなものじゃないだろうか。だって私には柊さんがいるんだもの。
「柊さん。不安がないことなんか無いわ。でもあなたがいてくれるなら、それもいいかもしれないわね。」
「……。」
「でもコーヒー飲めないのよ。妊婦さんって。」
「マジか。」
私は彼を後ろから抱きしめた。
「コーヒーを淹れれるようになるまで、待ってくれる?」
「籍は入れよう。」
「えぇ。」
その言葉に、彼は私のその手を握った。
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