夜の声

神崎

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二年目

#153#

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 髪を乾かして、すぐに柊さんは私を手招きする。体を引き寄せて、裸の私を抱きしめた。すぐ目の前には蓬さんをかばったという銃痕がある。
 これがなければきっと彼はまだ椿の中にいたのだろうか。彼に言わせれば、洗脳のようだったらしい。手足のように動き、それが普通だと思っていた。汚いこともしたし、人を傷つけたこともある。
「きついか?今日はやめておいてもいい。」
 優しく効いてくる彼の問いに、私は首を横に振る。
「抱いてください。」
 忘れさせて欲しいと思ったから。柊さん以外の男性に反応してしまった湿っぽい体を。
「どこに触れられたんだ。」
「……口も、胸も……。」
 悪夢だった。それを思い出して、彼にくっつく。それに目を見れない。背徳感があって。
「上を向け。」
 上を見ると、彼の骨太な顎が見える。頭を支えられて、唇に触れる。軽く触れ、そして体をベッドに倒される。すると唇を割って、舌を絡ませてきた。
 息を付かせないほど激しいキスをされ、唇を離されるとそのまま首筋に唇を寄せた。
「こんなところに跡がある。」
「跡が?」
「こんなモノで幻滅しないが、奴はこれで自分のモノにした気になっているんだろうな。それに……。」
「何?」
 聞くと、彼はふっと笑い再びそこに唇を寄せそこに触れた。
「んっ……。」
「感じるのか。」
「変なの。ぞわぞわして。」
「どんどんいやらしくなるな。」
「イヤ?」
「いいや。好きだ。」
 その大きな手では私の小さな胸が、手持ちぶさたかもしれない。なのに彼はそれに触れてくる。その先に指が触れたとき、私はまた声を上げる。
「あっ!」
「立ってる。触れられたのか。」
「ごめんなさい。」
「謝るな。俺の指でも立ってる。まだ触っただけなのに。」
 そういって彼は触っているところに指を這わせつまみ上げた。
「そんな……に摘んだら……。だめ。」
「だったらこれは?」
 そういって彼はつまみ上げたそれを乱暴に離し、そして爪で軽くひっかいた。
「んっ!」
 コリコリと乳首をいじってきて、もう触れられていない方もかちかちに立っている。それに気が付いて、そっちにも触れてきた。そして舌が這う。
「あっ。あっ。」
 ここからは見えないけれど、歯でもきっとそれをいじっているのだ。わずかな痛みは快感に変わるようで、思わず声がでる。思わず手で口を塞いだ。
「どうしたんだ。どうして声を抑えてる?」
 口を離して不思議そうに私をみた。
「だって……隣に……聞こえるから。」
「聞かせてやれよ。」
 そういって彼は今度はその下に手を伸ばしてきた。すると水の音がする。
「すごい。こんなに濡れてる。まだ触ってもなかったのに。」
 そういって彼はそこに指を這わせて、それを私に見せてくる。粘着性のあるそれは、指の間で糸をひいていた。
「恥ずかしい。」
「お前、俺で感じてくれてるんだな。」
 彼は再びそこに指で触れる。太い指が私の茂みをかき分けて、その穴の上。感覚でわかるそのこりっとした部分に触れた。
「はぁっ!」
 思わず大きな声がでて、私は口を塞いだ。
「聞こえてもかまわない。お前が俺の女だって知られればいいと思うから。」
 そこを指で触れると、頭の中が白くなりそうだった。
 そしてその穴に指を入れる。
「狭い。しばらくしてなかったからか。」
 お腹に圧迫感を感じる。そしてその入り口にも。
「んっ……。」
 指を激しく出し入れすると、ぐちゃ、ぐちゃと卑猥な音がする。それは私の音だ。
「あっ。だめ。その上が。」
「上?ここか?」
 もうすでに二本入っている指をぐっとお腹側に持ってくると、さらに声がでる。
「はぁん!」
「ここがいいところなんだな。桜。全部教えろ。自分のいいところ。それから、そんな顔を俺以外に見せるな。」
「あぁん!だめ。だめ。イく。柊……。柊……。」
 名前をひたすら呼んで、私は絶頂を迎えた。
 指を抜くと、にゅるっという音がした。そして彼は私の唇にキスをした。でも私は息も絶え絶えだ。
「いいところ。また見つけた。体を重ねる度に発見する。」
「柊の……良いところは?」
「無理にはしなくて良い。」
「イヤなの?舐められるの。」
「いいや。お前にされるのは、気持ちいいけどな……でも無理を……。」
 私は体を起こして、彼を押し倒すように彼の上に乗りかかった。
「形勢逆転か。」
 うまくできるかわからない。だけど私は彼のその大きな体の、首筋に唇を寄せて、そしてその下に手を這わせた。もう彼自身が大きくなっていて、指を這わせると低く唸った。その先は熱く、その先はわずかに濡れてる。
「濡れてる。」
「桜。今日は無理に口に入れなくて……んっ!お前……。」
 息が荒くなる。指だけではなく、舌でも愛撫したから。一番大きなその先も、その太い部分も。まるでアイスクリームを舐めるみたいに、舐めあげていく。
 そしてそれを口に入れる。とてもじゃないけど根本まではくわえられない。だけど口の中に入れ舌でそこに舌を這わせると、彼はさらに唸った。
「んっ……。桜。そんなこと誰から……。」
 そしてそれを今度は上下に動かす。私の唾液と、彼の汁が混ざってさっきとは違う卑猥な音がした。
「桜。だめだ。そんなにしてはいけない。」
「何で?男の人はこうすると気持ちが良いって……。」
「誰から習った?」
「……秘密。」
 私はそういってまたそれをくわえる。ますます彼は顔を赤くした。
「秘密って……お前。だめだ。出る。口離せ。」
「んっ。」
 忠告も聞かずに、私はそのまま彼のものを口に入れた。生臭くて、温かい、ドロリとしたモノが口の奥に放出される。
「げほっ!」
 思わずむせた。今までそんなに喉奥に出されたこと無かったから。
「大丈夫か?」
「平気。」
「何で。そんなこと。誰に習った?」
「向日葵から。こうすると良いって。それから……。」
 私は彼に体を寄せると、その放出されたモノをみる。まだ大きく堅いようだった。
「男の人って生でしたがるって聞いたから。生でした方が、気持ちいいって。」
 すると彼は肩を抱いてため息混じりにいう。
「桜。まだ生でしなくて良い。」
「柊。」
「良いから。まだ……。卒業するときに、ガキができてたら悪いだろう?」
「そんなに簡単にはできないよって。」
「出来るときはできる。そういう奴を見てきたから。」
 彼はそういって私のその下に手を這わせてきた。
「さっきより濡れてるような気がする。俺のをくわえながら、濡れてるなんてな。」
 彼は枕の下からその包みを取り出し、そしてそれを付ける。私を抱き抱えると、自分の膝の上に載せた。
「入れるぞ。」
「うん。早く一つになりたい。」
 探るように、そこに突き立てる。入り口にそれが入り、ぐちゅっという水の音がした。
「あっ!」
 先端の太いところが、私の入り口を押し広げる。はっきりいってこれはまだそんなに慣れない。だけど彼の表情が変わる。
「んっ!」
 腰を支えられ、そして先端がすべて私の中にはいる。そしてぐっと腰を沈めた。
「ああああ!」
 手で口を塞ぐなんて事は考えられない。奥に入っただけで私は絶頂に達しそうだった。
「奥に届いてるな。ほら。さっきこつってしたとこ。そこが奥。」
「わからない。そんなとこあったの?」
「わからなかったら、そこを突いてやる。」
 お互いに体を起こしているから、密着されている。彼は下から私を突き上げて、私は意識が飛ばないように彼にしがみつくことしかできなかった。
 何度も何度も絶頂に達し、体位を変えてさらに突かれる。まるで柊さんのことしか考えなくていいように、彼は何度も私の中を突いていた。
「柊。またイく。またイっちゃう。」
「桜。桜。こっちに顔を向けろ。」
 振り落とされそうな意識で、私はやっと彼をみる。すると彼は深くキスをして、腰をさら激しく打ち付けた。
「イくぞ。桜。愛してる。」
「私も……柊を愛してる。ああああ!」
「んっ!あぁっ!」
 腰を捕まれ、奥に温かいモノを感じる。
 私は手を伸ばし、彼を引き寄せる。そして唇を合わせた。
「無理していないか。」
「大丈夫。」
「桜。俺の前だけで、そのままでいてくれ。」
「え?」
「同じ目線に立てた気がするから。」
 そういって彼は恥ずかしそうに、私の中に入ったまままた私の体を抱きしめた。
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