72 / 104
#あなたのモノに#
しおりを挟む
この部屋は霧子が用意していた部屋だった。斉藤が出所したとき、ここで二人で住むことを夢見ていたのだ。
だがそれは叶わなかった。そんな部屋に誰も入れたくはなかった。霧子の思いを打ち崩すようなそんな気になれたから。だからいろんな女に「斉藤さんの部屋に行ってもいい?」と聞かれても彼は断固としてここに入れなかった。
だが小夜子にはここにいて欲しかった。
小夜子を自分のモノにしたかったから。
「小夜子。」
啓子にはここに小夜子が住んでいることは言ってあるが、自分が住んでいたところだという以外の情報は言うことはない。霧子のことなど言いたくもなかった。
だが小夜子には言わないといけないと思った。この部屋に住む当人でもあるし、それに……。
「小夜子。」
名前を呼ばれ、胸に触れられると体中が熱くなるようだった。彼の大きな手が、彼女の胸に触れ、その先に舌を這わせてきた。
「あっ!んっ!そんなに吸っちゃダメぇ。」
「胸、弱いよね。と言うか、全部が弱い。全部が性感体のようだ。イヤらしいな。」
心とは裏腹に体は感じてしまう。何度も思ってしまうのだ。私は霧子の代わりなの?と。もしここに霧子がいたら、霧子を選ぶの?
どんな人だったの?さばさばしているとは聞いたけれど、自分よりも大人な人なの?
「どうしたの?」
「え?」
彼は彼女のその尖ったところから口を離し、彼女を見る。
「なんか感じてない?」
「気持ちいいわ。」
「……気にしてる?霧子のこと。」
「……そうね。気にしてないって言ったら、嘘になる。でも……。」
確かなモノなどない。愛の言葉を言われたこともないし、それより以前に彼は母の恋人なのだ。それが現実。そして急に現実が見えたのだ。
それが不安で、怖い。
もしそれが母にばれたら。もし職場にばれたら。いろんな事が駆けめぐり、不安になるのだ。
その様子に、斉藤は彼女の額にキスをした。
「真一……。」
「確かなモノなど確かにない。愛の言葉など言えない。詩人ではないのだし。ただでも一つ、言えることがある。」
「何?」
「あなたを私のモノにしたい。」
一巳から言われたことだ。そのときは彼女は頭に血が上ったように「私はあなたのモノではない」と言い放ったのを覚えている。だが今はどうしてこんなに嬉しいのだろう。
彼女は一度離れた彼の首に手を回した。そして唇に軽くキスをした。
「あなたのモノになりたい。」
絵を描けなくてもいい。母にばれてもいい。誰に責められてもいい。今は斉藤しか見えないのだ。
彼女は彼の体に乗り上げると、丁寧にその体に触れていく。
「小夜子……。」
そのそそり立った一部に指を伸ばす。そしてそれを口に含んだ。濡るっとした感触と、わずかに吸い上げるその感覚はとても気持ちよかった。
「んっ……。」
「ここが気持ちいい?」
いつもと反対だ。彼女が彼を責める。ぬるぬるになったそれを口からはずし、両胸で挟む。
「あぁ……。いいね。小夜子。上手だ。」
徐々に固さは増していく。ぬるぬるとしたモノは唾液と、彼のその汁が混ざり、さらに彼を絶頂へと誘う。
「出るっ。」
その声で彼女はそれを口で受け止めた。生臭いモノが口の中に放出され、思わずむせそうになった。
「小夜子……。無理しないでいい。出せばいいから。」
「……いいの。」
あなたのモノになれるなら、それくらい何でもしよう。それほど彼女は彼しか見ていなかったのだ。
そのころ、啓子のアパートでは若が彼女の体を弄んでいた。四十代なのに全く衰えることのない体。張りのある肌。それを彼はいつもねちっこく責め立てるのだ。
「ああん!若ぁ。ここが切ないの。」
「……もうこんなになっているのか。だらしのないヤツだ。」
そう言って彼は持ってきた棒状の機械にスイッチを入れる。するとその先はくいっと曲がり出した。そしてそれを彼女の中に入れる。
「ああああん!」
そして彼は一度ベッドを離れると、電話をした。そしてしばらくすると、薄暗い部屋の中で一人の男が部屋を訪れた。
「何ですか。俺に用……。」
そこにはだらしない啓子の姿があった。その啓子は初めて見る誠二は、驚いてその場を去ろうとした。しかしそれを許さない若は、後ろ手でドアを閉めた。
「女を知っているのかもしれないが、こんな女の扱い方は知らないだろう。」
「……知らなくてもいい。俺はヤクザになんかならないんだから。」
「なるんだよ。お前は。数年は高梨組にいてもいいが、そのあとはこっちに流れるだろう。そんなとき女の扱いも知らなかったら、馬鹿にされるだろう。」
「俺は……。」
「体は正直じゃないか。なんだそれは。」
すると彼は誠二のそれが堅くなっているのを、ジャージ越しからでも見えた。
「入れろ。女としてはとうがたっているが、まだ女盛りだ。」
「半分しか血がつながってない兄が突っ込んだ穴に、俺がつっこめって?馬鹿にすんなよ。自分で抜いた方がまだましだ。」
すると彼は少し笑い、啓子に近づく。そしてその機械を抜いた。
「あんっ!」
今度はマッサージ機を取り出すと、その濡れた穴の上にそれをあてがう。
「ああああ!クリ、気持ちいい!いいっ!ああああ!」
「誠二。似てるんだろう?声も、姿も。この女が。」
ドキリとした。それは小夜子のことだと思ったからだ。
「お前の前を去っていった女に重ねて、この女を抱けばいい。私の愛人の一人を抱かせてやるといっているんだ。」
小夜子もこんなにヨガるのか。一度抱いた小夜子は泣き顔と、ヨガり声だけしかなかったのに。
「誠二。きてぇ。奥まで突いてぇ。」
何か薬でもかがされているのではないかというくらい、啓子は淫らに彼を誘った。彼はぐっと唇を噛むと、ジャージのズボンをおろし、そのそそり立ったモノを取り出した。そして渡されていた薄いゴムを先に付けると、彼女の中に入れる。
「ああああ!いいっ!大きいわぁ。誠二のモノ。大きいわぁ。いきなり奥まで来てるっ!」
生温かくて、ヨガる度にぎゅっと締まるそれは明梨や小夜子よりも狭く感じた。
「もっと締まりを良くする方法がある。」
そう言って若は自分のモノを取り出し、彼女の尻にそれをあてがった。
「二本差しぃ?無理。無理。こんなに大きいの二本も刺されたら、どうにかなるわぁ。」
「狂えばいい。ヨガり狂え。」
そこにそれが入る感覚があった。
「ああああ!すごい!ああん!」
一人の女がこんなに狂うほどヨガるのだろうか。誠二は腰を動かしながら、いつもの啓子とは違うその表情に、小夜子を写していた。
だがそれは叶わなかった。そんな部屋に誰も入れたくはなかった。霧子の思いを打ち崩すようなそんな気になれたから。だからいろんな女に「斉藤さんの部屋に行ってもいい?」と聞かれても彼は断固としてここに入れなかった。
だが小夜子にはここにいて欲しかった。
小夜子を自分のモノにしたかったから。
「小夜子。」
啓子にはここに小夜子が住んでいることは言ってあるが、自分が住んでいたところだという以外の情報は言うことはない。霧子のことなど言いたくもなかった。
だが小夜子には言わないといけないと思った。この部屋に住む当人でもあるし、それに……。
「小夜子。」
名前を呼ばれ、胸に触れられると体中が熱くなるようだった。彼の大きな手が、彼女の胸に触れ、その先に舌を這わせてきた。
「あっ!んっ!そんなに吸っちゃダメぇ。」
「胸、弱いよね。と言うか、全部が弱い。全部が性感体のようだ。イヤらしいな。」
心とは裏腹に体は感じてしまう。何度も思ってしまうのだ。私は霧子の代わりなの?と。もしここに霧子がいたら、霧子を選ぶの?
どんな人だったの?さばさばしているとは聞いたけれど、自分よりも大人な人なの?
「どうしたの?」
「え?」
彼は彼女のその尖ったところから口を離し、彼女を見る。
「なんか感じてない?」
「気持ちいいわ。」
「……気にしてる?霧子のこと。」
「……そうね。気にしてないって言ったら、嘘になる。でも……。」
確かなモノなどない。愛の言葉を言われたこともないし、それより以前に彼は母の恋人なのだ。それが現実。そして急に現実が見えたのだ。
それが不安で、怖い。
もしそれが母にばれたら。もし職場にばれたら。いろんな事が駆けめぐり、不安になるのだ。
その様子に、斉藤は彼女の額にキスをした。
「真一……。」
「確かなモノなど確かにない。愛の言葉など言えない。詩人ではないのだし。ただでも一つ、言えることがある。」
「何?」
「あなたを私のモノにしたい。」
一巳から言われたことだ。そのときは彼女は頭に血が上ったように「私はあなたのモノではない」と言い放ったのを覚えている。だが今はどうしてこんなに嬉しいのだろう。
彼女は一度離れた彼の首に手を回した。そして唇に軽くキスをした。
「あなたのモノになりたい。」
絵を描けなくてもいい。母にばれてもいい。誰に責められてもいい。今は斉藤しか見えないのだ。
彼女は彼の体に乗り上げると、丁寧にその体に触れていく。
「小夜子……。」
そのそそり立った一部に指を伸ばす。そしてそれを口に含んだ。濡るっとした感触と、わずかに吸い上げるその感覚はとても気持ちよかった。
「んっ……。」
「ここが気持ちいい?」
いつもと反対だ。彼女が彼を責める。ぬるぬるになったそれを口からはずし、両胸で挟む。
「あぁ……。いいね。小夜子。上手だ。」
徐々に固さは増していく。ぬるぬるとしたモノは唾液と、彼のその汁が混ざり、さらに彼を絶頂へと誘う。
「出るっ。」
その声で彼女はそれを口で受け止めた。生臭いモノが口の中に放出され、思わずむせそうになった。
「小夜子……。無理しないでいい。出せばいいから。」
「……いいの。」
あなたのモノになれるなら、それくらい何でもしよう。それほど彼女は彼しか見ていなかったのだ。
そのころ、啓子のアパートでは若が彼女の体を弄んでいた。四十代なのに全く衰えることのない体。張りのある肌。それを彼はいつもねちっこく責め立てるのだ。
「ああん!若ぁ。ここが切ないの。」
「……もうこんなになっているのか。だらしのないヤツだ。」
そう言って彼は持ってきた棒状の機械にスイッチを入れる。するとその先はくいっと曲がり出した。そしてそれを彼女の中に入れる。
「ああああん!」
そして彼は一度ベッドを離れると、電話をした。そしてしばらくすると、薄暗い部屋の中で一人の男が部屋を訪れた。
「何ですか。俺に用……。」
そこにはだらしない啓子の姿があった。その啓子は初めて見る誠二は、驚いてその場を去ろうとした。しかしそれを許さない若は、後ろ手でドアを閉めた。
「女を知っているのかもしれないが、こんな女の扱い方は知らないだろう。」
「……知らなくてもいい。俺はヤクザになんかならないんだから。」
「なるんだよ。お前は。数年は高梨組にいてもいいが、そのあとはこっちに流れるだろう。そんなとき女の扱いも知らなかったら、馬鹿にされるだろう。」
「俺は……。」
「体は正直じゃないか。なんだそれは。」
すると彼は誠二のそれが堅くなっているのを、ジャージ越しからでも見えた。
「入れろ。女としてはとうがたっているが、まだ女盛りだ。」
「半分しか血がつながってない兄が突っ込んだ穴に、俺がつっこめって?馬鹿にすんなよ。自分で抜いた方がまだましだ。」
すると彼は少し笑い、啓子に近づく。そしてその機械を抜いた。
「あんっ!」
今度はマッサージ機を取り出すと、その濡れた穴の上にそれをあてがう。
「ああああ!クリ、気持ちいい!いいっ!ああああ!」
「誠二。似てるんだろう?声も、姿も。この女が。」
ドキリとした。それは小夜子のことだと思ったからだ。
「お前の前を去っていった女に重ねて、この女を抱けばいい。私の愛人の一人を抱かせてやるといっているんだ。」
小夜子もこんなにヨガるのか。一度抱いた小夜子は泣き顔と、ヨガり声だけしかなかったのに。
「誠二。きてぇ。奥まで突いてぇ。」
何か薬でもかがされているのではないかというくらい、啓子は淫らに彼を誘った。彼はぐっと唇を噛むと、ジャージのズボンをおろし、そのそそり立ったモノを取り出した。そして渡されていた薄いゴムを先に付けると、彼女の中に入れる。
「ああああ!いいっ!大きいわぁ。誠二のモノ。大きいわぁ。いきなり奥まで来てるっ!」
生温かくて、ヨガる度にぎゅっと締まるそれは明梨や小夜子よりも狭く感じた。
「もっと締まりを良くする方法がある。」
そう言って若は自分のモノを取り出し、彼女の尻にそれをあてがった。
「二本差しぃ?無理。無理。こんなに大きいの二本も刺されたら、どうにかなるわぁ。」
「狂えばいい。ヨガり狂え。」
そこにそれが入る感覚があった。
「ああああ!すごい!ああん!」
一人の女がこんなに狂うほどヨガるのだろうか。誠二は腰を動かしながら、いつもの啓子とは違うその表情に、小夜子を写していた。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる