隣の芝生は青い

神崎

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#もっと好きになる#

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 スーパーに立ち寄り、今日の食事のことを考えた。小夜子は何か違う事を考えるだけでも、今は気が楽になれた。
「食事は今日はいいよ。部活の後、親父から今日は呼ばれているんだ。」
 終業式が終わって、部活に顔を出した誠二はどう言った目で見られるだろう。彼の行く道は茨の道かもしれない。だけど部活に復活したことは喜ばしい。それに部活の後はストリートにも顔を出すと言っていた。バスケ漬けの生活は、とても表情が明るくなった気がする。
 買い物を終えて、家に帰ると家の鍵が開いていた。まだ啓子がいるのだろうか。不思議に思いながら、彼女はそのドアを開けた。
「お帰り。」
 そこには一巳の姿があった。
「一巳。」
 彼はソファに座り、イヤホンをつけて音楽を聴きながら雑誌を読んでいたようだった。
「どうしたの?」
「ご飯を食べに来たんだ。」
「仕事は?」
「食べたらまた仕事場。みんながそろうのが夜しか無くてね。」
「そう。」
 冷蔵庫に材料を入れ終わると、ジャケットを脱いで自分の部屋に向かう。
 そしてまたキッチンへ向かうと、料理を始めた。
「今日は何を食べさせてくれるのかな。奥さん。」
「奥さん?」
「そ、奥さん。」
「まだあなたの奥さんになったとは思ってないわよ。」
 冷たい言い方だと思ったが、彼女に気があることは知っている。これくらい言わないと、彼は引き下がらない。
「トマトがやすかったから、トマトソースのパスタにしようかな。」
 本当なら違うものを考えていたのに、思わず一巳がいたから予定を変更した。そのとき、彼女の腰に手が伸びてきた。
「……何?」
 首もとに柔らかいものがふれている。それは唇だった。
「……一巳?」
「じっとして。」
 我慢していた。声が出ないように。だが彼の唇が耳たぶに触れ、そこに歯が当たったとき、思わず声が出た。
「あん!」
「耳。弱いね。それは変わらないんだ。」
「……ちょっと……一巳。やめて。」
「そう?やめてほしくないって言ってる。」
 低い声。男性特有の声が、耳元で囁かれる。そして耳に舌が這い、それは首もとへ下がる。ブラウスのボタンをはずされて、その隙間から手が差し込まれた。温かい手は、遠慮なく胸に触れてくる。その感覚がゾクゾクとして、自分の感覚を変にさせてきた。
 柔らかい胸の先は堅くなり、指がそこに触れるだけで声が出る。
「やっ……。あっあっ……。一巳……。」
「小夜子。」
 もう腕で彼女を掴まなくてもいいだろう。彼女はもう逃げたりしない。正面を向かせると、頬が赤くなっている。赤いその唇に口づけて、舌を這わせる。
「うっ……。」
「小夜子。好き。大好き。」
「お願い。一巳……。せめてここじゃないところで……。」
 これだけ触れただけなのに、もう彼女は体が火照りどうしようもないらしい。最後の理性で、場所を変えようとした。
 その言葉に彼は彼女を抱き抱えると、ソファに彼女を押し倒す。ブラウスのボタンを全て取り、下着をとる。白いレースの下着がぱらりと落ちると、そこには白い胸が出てきた。
「あのころより大きくなったね。」
「……そんなこと……。」
「あるよ。君のことならずっと覚えてる。」
 その手に少し余るほどの胸を手のひらで愛撫し、その先を舌で刺激する。コリコリとした感触がすると、彼女は高い声であえいだ。
「あんっ!あっあっ!」
 スーツのズボンの中に手を入れると、その中はもうすでに濡れている。
「ずっとしてなかったんだね。こんなに濡れてる。」
「うんっ……。」
「自分でもしないの?」
「しないわ。そんなこと。」
 トイレで用を足すときや、お風呂で体を洗うとき以外にそこに触れることがあるだろうか。だが彼はそこに触れると、本当にしていなかったのだろうかというくらい濡れている。まだそんなに触っていないのに。
 ベルトをはずしてズボンを脱がせて、下着をとる。するとその部分はあまり使われていないような綺麗なピンク色だった。そこがてらてらと濡れている。
「綺麗だね。」
「そんなにじっとみないで。」
「どうして?こんなに綺麗なのに。」
 指で触れると、彼女はまた高い声で喘いだ。この分だと、どれくらいもしないで果ててしまうだろう。
「中、指入れるよ。」
 指を入れるときゅっと、指を締め付けた。
「いたっ!」
「痛い?そんなにしていないの?」
「……あなたとして以来してないわ。」
「え?」
「私はあなた以外知らないのよ。」
 すると彼は嬉しそうに再び、彼女の唇にキスをする。そしてその指を動かす。すると奥からますます愛液が溢れてきた。
「シーツ。ぐちゃぐちゃ。」
 だがその彼女の中も、指を動かす度に卑猥な音がする。痛みは徐々に引き、後は快感しか残らない。
 その奥のところに指が触れ、さらに声が大きくなる。
「あっ!あっ。駄目。一巳。イく。イっちゃう!」
「イって。小夜子。」
 指を増やし、その中に刺激を加え続けると、彼女は声を上げてびくびくと細かく震えた。
「ああああ!」
 指を抜き、それを舐める。その行動に、彼女はまた恥ずかしかったのか、顔を背ける。
 そして彼はそのGパンを脱ぐと、パンツを下ろす。するとそこにはきついものが出てきた。そしてそれを彼女のその濡れたところに当てた。
「入れるよ。」
「え?待って。まだイったばかりで……。」
「だめもう限界。」
 ぐっと狭いそこにそれを入れると、ぎゅうぎゅうとそれを締め付ける。
「ああああ!」
「奥まで入れるよ。」
「うん。」
 またその腰をぐっと彼女の中に入れると、彼女は苦しそうな表情をしていたがそれを受け入れた。
「ほら。見て。全部入っている。小夜子の中に。入ってる。」
 彼女の視線がその下に向けられると、ますます彼女の頬が赤くなる。
「入ってるんだ……。」
 その表情がとても綺麗で、彼はその唇にさらにキスをした。そして自然と腰を動かし始める。
「んっ!んっ!」
「小夜子の中気持ちいい。あぁ。すぐハテそう。」
 ぐちゃぐちゃと卑猥な音がして、そして彼はその中に彼自身をそそぎ込んだ。
「すぐイっちゃった。」
 すると彼はまた彼女を抱き抱える。そしてその胸に手を当てた。彼女は肩で息をするほど余裕はなかった。
「動いて。」
「え?でも私イったばかりで。」
「さっきも言ったよ。でも出来なかった時間、何度だってしたい。ね?僕はずっと君を感じてたい。」
 すると彼は下から今度は彼女を突き上げた。すると彼女の入り口から、白い彼の名残と彼女の愛液が混ざったものが出てくる。
「あっ!あっ!」
 最初は抵抗していたのに、今は彼女が彼の上に乗り腰を動かしている。あのころよりももっと淫乱に、彼女は育ったのだろう。
「小夜子。もっと好きになった。」
 彼は彼女を抱きしめて、そしてキスをする。
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