不完全な人達

神崎

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北と南

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 胸に触れると、清子は吐息を漏らした。この手だ。この手が好きで、指が乳首に触れる度に声が漏れる。
「あっ……。」
 その反応に晶は少し笑うと、胸の上に唇を持ってくる。
「駄目……吸わないで。跡が……。」
「残るとまずい?」
 清子は顔を赤くしてうなづいた。そうだ。まだ清子は晶のものではなく、史のものなのだ。こんな跡がついていると、何を疑われるかわからない。だが自分のものにしたかった。
「編集長のばれるとまずいか。」
「何度か言おうとしたけど……。」
「無理しなくても良いよ。俺、こういう秘密の関係好き。ほら。俺でもこんなに感じてる。乳首いい?」
 乳首をつまみ上げてコリコリといじる。すると清子の顔がさらに赤くなった。
「あっ……あっ……。」
「すげ……。乳首ビンビンじゃん。」
 あまりやりすぎると、清子は気を失うくらい感じてしまう。それはそれで可愛いとは思うが、やはり反応がないのはつまらない。
「あっ……駄目……駄目……。」
 乳首を口で吸い上げて、少し噛む。すると清子はびくびくと体をふるわせて、絶叫した。口を離すと、横を向いて息を切らせている。目もトロンとして、顔が赤い。
「なんか、いつもより感じてるな。どうしたんだ。」
「……今日……つけてくれる?」
「ゴム?別に良いけど、何で?」
「周期的に……出来そうだから。」
 そうか。子供が出来やすい時期というのもある。そんなことを考えずに今までやってきたが、清子が妊娠しなかっただけで、出来ないわけではないのだ。
「だったらさ、俺のことも可愛がってよ。」
「……。」
 その意味はすぐにわかる。清子は体を起こすと、横になった晶の体に手をのばした。
「それ……んっ……。」
 浴衣の襟刳りをゆるめて、出てきた乳首に舌をはわせる。茶色のそれは、清子のように感じるのだろうか。わからないまま、清子はそこに舌をはわせた。
「やべ……。超ゾクゾクする。」
 すると乳首が少しずつ立ってきた。指でそこをいじると、晶は声を高くしてあえぐ。
「あまりいじるなよ。」
「気持ちいいの?」
「わかんね。でもすごいゾクゾクする。お前の気持ちがわかるわ。」
 体を寄せて、胸が胸に触れるように重ねた。すると清子も晶も気持ちいいように声を漏らした。
「すげ……あっ……。感じ……。」
 胸に柔らかいものが上下する。それだけで気持ちがいい。
 そして清子は晶の着ている浴衣の帯に手をかけて、浴衣と下着を脱がす。そしてパンツにも手をかけると、もうそこは大きくそり上がっていた。
 そこに触れて、優しく撫で上げる。すると晶は、また声を漏らす。
「あー。お前の手良いな。……んっ……。そ……そこ……。指で……んー。あー……。」
 つきあいで風俗へ行ったこともある。似たようなことをされた。だがそれよりも感じるというのは、やはり気持ちの問題なのだろう。
 口に咥えると、清子はそのやり方を思い出す。史が書いているコラムに、書いていたのだ。なるべく濡らして、なるべく感じるところを舌で責める。そしてたまにその先を舌で刺激する。
「んっ……。清子……。そ……。」
 自分がこんなに早漏だっただろうか。そう思うくらい清子は丁寧にしてくれる。だがやってみたいことがあった。
「清子、いったん離して。」
 その言葉に清子は不思議そうに口を離した。
「気持ちよくなかった?」
「そうじゃねぇよ。出そうだった。でもさ、やりたいことがあってさ。」
「何を?」
 すると晶は清子の胸に触れる。
「挟んで。」
「え?サイズ的に……。」
「出来るから。体近づけて。俺のを乳首に当てて。」
 性器に生温かくて柔らかいモノが触れた。そのたびに清子も声を上げる。
「んっ……。」
「お前もいいんだろ?」
「変な感じ……。」
「そっから挟んで。体をぐっと近づけてさ。」
 胸を押しつけないと挟み込めない。そう思いながら、胸に当てる。さっきまで咥えていた唾液と、晶の我慢汁が滑りを良くしていた。
「あー。超気持ちいい……出そう。」
「コレ……すご……晶。乳首が当たって……きそう。駄目……んっ。あっ!」
 速度が速くなる。清子もそれだけでイキそうなのだろう。
「あーーーー!駄目。イく!イく……。」
 顔に生温かいものがかかってきた。驚いて清子はそれを離す。
「え……。」
 驚いている清子は体から離れて、ベッドの上に座り込んでいた。それを見て、晶は体を起こすとティッシュで清子の顔を拭こうとした。
「わり……。顔にかけるつもりなんか無かったんだけどな。」
 すると清子はそのかかっているものを指ですくう。わずかに白くてねばねばしている。それを口に入れると、晶は少し笑う。
「お前なぁ……。」
「後でお風呂入らないと。」
「わかってるよ。一緒にはいるか。目には入ってねぇか?」
「大丈夫。」
 顔を拭くと、その唇にキスをする。そして中腰にさせると、ショーツをとる。これだけでもうぐちゃぐちゃになっているようだ。
「シミが出来てるな。コレ、履いて帰るの?」
「そうしかないでしょう?」
「あとで洗えよ。ん……清子のここ、また濡れてきた。」
 触れてもない見ているだけなのに、また濡れてくる。思わずいきなりそこに舌をはわせた。
「あっ……ちょ……。あっ……いきなり!」
 じゅるじゅると音を立ててそこを吸い上げたり、舌を入れたりしていた。清子のそこが味わいたい。その一心だった。
「あっ!駄目!そんなに激しくしたら!イく!ああああっ!」
 舌だけで体を震わせた。それでも晶はやめたくなかった。体を震わせて、気を失いそうになっている清子のそこに指を入れて感じるところを探る。
「晶!あんっ!まだイって……。」
「何回もイけよ。」
「おかしくなるから。」
「おかしくなれよ。好き。譫言で良いから言えよ。おかしくなって言えよ。」
「好き……好きよ。晶ぁ……。」
 その瞬間、清子のその性器から水があふれた。びくびくと体を震わせて、また意識が飛びそうなのかもしれない。
 晶は枕元に置いてあったポーチからコンドームを取り出すと、素早くそれをつけて清子の中に入り込んだ。
「あっ!」
「とろとろ。清子の中。超温かい。」
 体を起こして、清子を壁に押しつける。中腰のままその奥を突く。すると清子は声を上げた。
「あっ!あっ!」
「清子。」
 奥に入り込んだまま、晶は清子のその半分泣いているような顔にキスをする。舌を絡ませてそれを離すと、清子は少し落ち着いたように晶を見上げる。
「好き。こうしている間だけ俺のものだ。」
「……晶……。」
 首に手を回して、清子からキスをする。
「今だけだから。」
「あぁ。」
 キスをするとまた晶はその奥を突き上げた。
 ゴムを何度も何度も代えるほど晶も清子を求める。清子も、何度も晶を求めた。静かな夜に風の音だけが響く。
 眠ってしまった清子を抱きしめると、清子は晶の体に寄り添ってきた。その額にキスをすると、晶もまた眠りにつく。
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