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葬儀
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コーヒーを飲みながら史を待つ。そんなに時間はかからないはずだ。そう思いながら清子は、二本目の煙草に火をつける。ふと手元を見ると、ジッポーが変わっていた。前のジッポーはオイル式のものだったが、これはガスで注入するものだ。ガスの注入の仕方は習ったし、自分でも出来ないことはないだろう。
これを手渡したのは晶だった。夕べ、通夜が終わった後、晶に手渡されたのだ。
「クリスマスに渡すつもりだったんだけどさ、何だかんだで渡せなかったから今渡しとくよ。」
祖父の物だったというジッポーを見ると、どうしても祖母を思いだし、そして祥吾を思い出す。だから代わりに清子はそのジッポーを晶に手渡した。
煙を吐き出すと、また本に目を落とした。そのとき、店に入って来た人がいる。その人はコーヒーを買うと、清子に近づいてきた。
「徳成さんですか。」
煙草の灰を落として、声をかけられた方を見るとそこには見覚えのない男がいた。白いワイシャツと、紺色のスーツを着ている。
「どちら様ですか。」
男は名刺を差し出してきた。それは「三島出版」ではなく、違う出版社の週刊誌の担当の人だった。岡田正次と書いてある。
「冬山祥吾さんの姪なんでしょう?」
その話題か。清子は煙草をくわえると、首を横に振る。
「人違いじゃないですか。」
「え?でも冬山さんの本名は「徳成」って言うでしょう。」
「徳成なんてどこでもある名字ですよ。親族とは限らない。」
男はばつが悪そうに頭をかく。だがこんなことでは引き下がれない。
「でも「三島出版」の人はあなたが親族だとみんな知ってますよ。」
「……。」
もうごまかしは利かない。清子はため息をつくと男を見上げる。
「何ですか。」
「冬山祥吾さんとは親しかったんですか。」
「いいえ。全く。ここ一年くらいしか連絡を取ってませんでした。なので冬山さんのことは何も知りません。」
「家が売却されているのも?」
「さぁ……どこに家があるのか。」
「葬儀は?」
「今日でした。親族だけであげましたから。」
親族だけ。だったらその中にもっと詳しい人物がいたかもしれない。
「徳成さん。ほかの親族の方は誰が?」
「そこまで言わないといけませんか?」
「えぇ。出来れば冬山さんのことを知りたいという方は多いんですよ。女性ファンが多かったですからね。」
「……そうでしたか。私、冬山さんの本はあまり読んだことがないので、何とも言えませんけど。」
しつこい男だな。隣に座ってきそうな勢いだ。興味がないと言っているのにどうしてこんなにしつこく聞いてくるのか。
岡田は清子の前の席に座り、コーヒーを飲みながら清子の表情を見ている。冬山祥吾の身内は清子しか居ないことはないが、兄は経営者でこの間逮捕された。清子の父である弟は行方不明だ。だから話を聞ける親族は清子しかいない。だから何が何でも話を聞きたいのだ。
「結婚されていたことは?」
「さぁ……していたんですか。」
「ずいぶん前ですけど、その女性に話を聞いても「ただの助手のように扱われ、なのに自分は若い編集者に手を出している。男としては最低だ。」ととても厳しいことを言っていました。それは真実なんですか?」
「わかりません。」
「冬山祥吾は女と金の話題では黒いところがある。それも含めて、あなたは何も知らないと?」
「知らないモノは知りません。葬儀も弁護士がやってきて、その手続きをして欲しいと言われただけです。詳しいことはわかりません。」
清子は本を閉じる。このままこの男が離れていくのは考えにくい。席を変えようか、それとも店を変えようかと少し悩んでいると、喫煙席に人が入ってきた。その人は清子の姿を見ると、席に近づいてくる。
「徳成さん。」
見上げると、そこには東二の姿があった。手にはコーヒーのカップが握られている。
「東二さん。」
「今日は仕事休みだったの?」
「えぇ。身内に不幸があって。」
「そうか。で、正木君と待ち合わせを?」
「えぇ。」
東二の姿に岡田は驚いたように清子をみる。この男は昔AV男優として一斉を風靡した男だ。どうしてこんな男と知り合いなのだろうか。
そして東二も岡田を見て少し笑った。
「岡田さんだったかな。久しぶり。」
「あぁ……。お久しぶりです。徳成さんとは知り合いですか?」
「常連さんだよ。」
その言葉に岡田は意外そうに清子をみる。
「喫茶店のね。」
「あぁ。そういう意味で。ほら、引退した男優のつてで、出張ホストもしてるのかと思ったんですけど。」
「冗談。もうおっさんだよ。そういうのは若い現役に任せた方が良い。それに徳成さんはそんなモノを利用するほど飢えていないだろう?」
東二はそういって少し笑う。すると清子は恥ずかしそうに頬を染めた。
「そんなことを言うのはやめてください。」
「待ち合わせ?」
「えぇ。」
「来るまで少し話をしようか。君に聞きたいこともあったしね。」
岡田を押し退けるように東二は向かいの席に座る。その空気に岡田は自分が邪魔だと思ったのだろう。
「また話を聞きにきます。」
だが清子は冷たく言う。
「何も話せるようなことはありません。お引き取りください。」
「そうはいかないよ。ネタを集めようと思っているのは、うちの社だけじゃないんだ。」
岡田はテーブルに置いたコーヒーを手にすると、喫煙所を後にした。元々テーブルについてのんびりコーヒーを飲む予定ではなかったのだろう。
「ネタ?あんな週刊誌のゴシップ記者が、君に何の話を聞きたいって言うんだ。」
すると清子はため息をついて言う。
「亡くなった叔父が著名人だったので、そのネタが知りたいのでしょう。東二さんは、どうしてここに?」
「ん?俺も待ち合わせ。妻が仕事で残業をしているらしい。」
「奥さんですか。」
表立って奥さんがいると言えなかった。事実婚であり、娘は妻の私生児だという。その娘は史と恋人関係だった。だが自殺をしてもうこの世にはいない。原因はいろんなことの積み重ねだったのだろう。
「籍を入れるつもりでね。」
「え?」
「籍はやっぱり入っていないと、俺も妻ももう歳だしね。いざというときに籍がないと不便なこともあるから。」
祥吾の周りには女性が多かった。だが籍は一度しか入れていない。だからその周りをかぎ回る岡田のような人が出てくるのだ。
「奥様は、同じ関係の?」
「そうだよ。女優をしてた。今は、化粧品の開発をしているんだ。」
「開発ですか。」
販売ならすんなりなれるだろうが、開発となるとそれ相当の知識が必要だろう。かなり苦労したのが目に見える。
「そう。AVに出演していたのも、大学の費用を稼ぐため。良い時代だったからね。一本出るだけで、半年分の学費が支払えたって言っていた。」
「それだけ需要があったのでしょう。」
「売れっ子だったよ。俺もあんな女は後にも先にも初めてだった。」
「そんなモノなんですか。」
「セックスは相性って言うのは確実にある。恋愛感情でずぶずぶにはまりこんでいても、体を合わせて相性が悪かったら急に冷めることもあるから。逆もあるよ。全く意識していなかったのに、セックスの相性が良くて付き合うこともある。」
「そんなモノなんですか。」
「君はあまり経験がないのかな。」
「そうですね……。」
「正木君とは、相性が良い?」
その答えに清子は首を傾げる。
「わかりません。ただ……毎回、気が遠くなりそうになります。」
その言葉に東二は少し笑った。
「それは相当合ってるね。だから続いているんだろう。」
「ただ……何回もするのはきついです。」
「歳の割に旺盛だね。それで君が無理だと思うんだったら、拒否することも選択肢の一つだよ。」
「はぁ……。」
「娘の時は「淡泊すぎる」って言っていたのにな。まぁ……あいつの場合は、トラウマもあったからなぁ。」
東二はコーヒーを口に入れた。きっと後悔している。一時の金にくらんで、娘を犠牲にしたことを。それを救おうとしていた史に嫉妬して、陥れるようなことをしたのは謝罪したいと思っていた。
これを手渡したのは晶だった。夕べ、通夜が終わった後、晶に手渡されたのだ。
「クリスマスに渡すつもりだったんだけどさ、何だかんだで渡せなかったから今渡しとくよ。」
祖父の物だったというジッポーを見ると、どうしても祖母を思いだし、そして祥吾を思い出す。だから代わりに清子はそのジッポーを晶に手渡した。
煙を吐き出すと、また本に目を落とした。そのとき、店に入って来た人がいる。その人はコーヒーを買うと、清子に近づいてきた。
「徳成さんですか。」
煙草の灰を落として、声をかけられた方を見るとそこには見覚えのない男がいた。白いワイシャツと、紺色のスーツを着ている。
「どちら様ですか。」
男は名刺を差し出してきた。それは「三島出版」ではなく、違う出版社の週刊誌の担当の人だった。岡田正次と書いてある。
「冬山祥吾さんの姪なんでしょう?」
その話題か。清子は煙草をくわえると、首を横に振る。
「人違いじゃないですか。」
「え?でも冬山さんの本名は「徳成」って言うでしょう。」
「徳成なんてどこでもある名字ですよ。親族とは限らない。」
男はばつが悪そうに頭をかく。だがこんなことでは引き下がれない。
「でも「三島出版」の人はあなたが親族だとみんな知ってますよ。」
「……。」
もうごまかしは利かない。清子はため息をつくと男を見上げる。
「何ですか。」
「冬山祥吾さんとは親しかったんですか。」
「いいえ。全く。ここ一年くらいしか連絡を取ってませんでした。なので冬山さんのことは何も知りません。」
「家が売却されているのも?」
「さぁ……どこに家があるのか。」
「葬儀は?」
「今日でした。親族だけであげましたから。」
親族だけ。だったらその中にもっと詳しい人物がいたかもしれない。
「徳成さん。ほかの親族の方は誰が?」
「そこまで言わないといけませんか?」
「えぇ。出来れば冬山さんのことを知りたいという方は多いんですよ。女性ファンが多かったですからね。」
「……そうでしたか。私、冬山さんの本はあまり読んだことがないので、何とも言えませんけど。」
しつこい男だな。隣に座ってきそうな勢いだ。興味がないと言っているのにどうしてこんなにしつこく聞いてくるのか。
岡田は清子の前の席に座り、コーヒーを飲みながら清子の表情を見ている。冬山祥吾の身内は清子しか居ないことはないが、兄は経営者でこの間逮捕された。清子の父である弟は行方不明だ。だから話を聞ける親族は清子しかいない。だから何が何でも話を聞きたいのだ。
「結婚されていたことは?」
「さぁ……していたんですか。」
「ずいぶん前ですけど、その女性に話を聞いても「ただの助手のように扱われ、なのに自分は若い編集者に手を出している。男としては最低だ。」ととても厳しいことを言っていました。それは真実なんですか?」
「わかりません。」
「冬山祥吾は女と金の話題では黒いところがある。それも含めて、あなたは何も知らないと?」
「知らないモノは知りません。葬儀も弁護士がやってきて、その手続きをして欲しいと言われただけです。詳しいことはわかりません。」
清子は本を閉じる。このままこの男が離れていくのは考えにくい。席を変えようか、それとも店を変えようかと少し悩んでいると、喫煙席に人が入ってきた。その人は清子の姿を見ると、席に近づいてくる。
「徳成さん。」
見上げると、そこには東二の姿があった。手にはコーヒーのカップが握られている。
「東二さん。」
「今日は仕事休みだったの?」
「えぇ。身内に不幸があって。」
「そうか。で、正木君と待ち合わせを?」
「えぇ。」
東二の姿に岡田は驚いたように清子をみる。この男は昔AV男優として一斉を風靡した男だ。どうしてこんな男と知り合いなのだろうか。
そして東二も岡田を見て少し笑った。
「岡田さんだったかな。久しぶり。」
「あぁ……。お久しぶりです。徳成さんとは知り合いですか?」
「常連さんだよ。」
その言葉に岡田は意外そうに清子をみる。
「喫茶店のね。」
「あぁ。そういう意味で。ほら、引退した男優のつてで、出張ホストもしてるのかと思ったんですけど。」
「冗談。もうおっさんだよ。そういうのは若い現役に任せた方が良い。それに徳成さんはそんなモノを利用するほど飢えていないだろう?」
東二はそういって少し笑う。すると清子は恥ずかしそうに頬を染めた。
「そんなことを言うのはやめてください。」
「待ち合わせ?」
「えぇ。」
「来るまで少し話をしようか。君に聞きたいこともあったしね。」
岡田を押し退けるように東二は向かいの席に座る。その空気に岡田は自分が邪魔だと思ったのだろう。
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岡田はテーブルに置いたコーヒーを手にすると、喫煙所を後にした。元々テーブルについてのんびりコーヒーを飲む予定ではなかったのだろう。
「ネタ?あんな週刊誌のゴシップ記者が、君に何の話を聞きたいって言うんだ。」
すると清子はため息をついて言う。
「亡くなった叔父が著名人だったので、そのネタが知りたいのでしょう。東二さんは、どうしてここに?」
「ん?俺も待ち合わせ。妻が仕事で残業をしているらしい。」
「奥さんですか。」
表立って奥さんがいると言えなかった。事実婚であり、娘は妻の私生児だという。その娘は史と恋人関係だった。だが自殺をしてもうこの世にはいない。原因はいろんなことの積み重ねだったのだろう。
「籍を入れるつもりでね。」
「え?」
「籍はやっぱり入っていないと、俺も妻ももう歳だしね。いざというときに籍がないと不便なこともあるから。」
祥吾の周りには女性が多かった。だが籍は一度しか入れていない。だからその周りをかぎ回る岡田のような人が出てくるのだ。
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販売ならすんなりなれるだろうが、開発となるとそれ相当の知識が必要だろう。かなり苦労したのが目に見える。
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「それだけ需要があったのでしょう。」
「売れっ子だったよ。俺もあんな女は後にも先にも初めてだった。」
「そんなモノなんですか。」
「セックスは相性って言うのは確実にある。恋愛感情でずぶずぶにはまりこんでいても、体を合わせて相性が悪かったら急に冷めることもあるから。逆もあるよ。全く意識していなかったのに、セックスの相性が良くて付き合うこともある。」
「そんなモノなんですか。」
「君はあまり経験がないのかな。」
「そうですね……。」
「正木君とは、相性が良い?」
その答えに清子は首を傾げる。
「わかりません。ただ……毎回、気が遠くなりそうになります。」
その言葉に東二は少し笑った。
「それは相当合ってるね。だから続いているんだろう。」
「ただ……何回もするのはきついです。」
「歳の割に旺盛だね。それで君が無理だと思うんだったら、拒否することも選択肢の一つだよ。」
「はぁ……。」
「娘の時は「淡泊すぎる」って言っていたのにな。まぁ……あいつの場合は、トラウマもあったからなぁ。」
東二はコーヒーを口に入れた。きっと後悔している。一時の金にくらんで、娘を犠牲にしたことを。それを救おうとしていた史に嫉妬して、陥れるようなことをしたのは謝罪したいと思っていた。
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