不完全な人達

神崎

文字の大きさ
上 下
42 / 289
二人の夜

41

しおりを挟む
 最近、愛は二人でいるとよく求めてくる。今日も早めに帰ってきた晶に、セックスをせがんできた。別に大きいわけでも、特別な技を持っているわけでもないが、愛はとても感じやすいらしくすぐに絶頂に達してしまう。
 何度も絶頂し、晶もその薄いゴムの中に自分を放出したあと、それをはずしてふとため息を付く。
 清子としたとき、もちろん清子の家にコンドームなど無かった。そして自分も持っていなかった。だから入れ込んだとき、せめて外でだそうと思っていたが、若かったのもあり射精をコントロールも出来なかった。
 そして何度何度も清子の中に出した。だが清子が子供を産んだとかという話も聞いたことはない。そんなものなのだろう。
「晶。あたし……この間のオーディションで一次受かったの。」
「当然だろう?」
 煙草に火をつけて、晶は少し笑った。
「受かったら外国へ行くわ。」
「あぁ。」
「そのとき晶も来る?」
「俺は無理。会社もあるし……。」
「海外支社に行くこととか出来ない?そっちの方が晶の為じゃないの?」
「……お前に何がわかるんだよ。」
 晶はそういって煙草をくわえたまま、ベッドを降りた。愛に不満はない。だが愛のそういうところも晶を少しいらつかせているところではある。
 だが清子が同じことを言ってもいらつかない。それだけ清子との想いが違うのだろう。

 まさかくわえてくるとは思ってなかった。十年もセックスをしていなかったら処女と同じようなものだろうと思っていたので、十分慣らしてやろうと思っていたのだが下着を取ると、清子は体を起こしてそれに指を這わせてきたのだ。
 珍しそうにそこに指を這わせてくるたどたどしさと、口の中にそれが入るなま暖かさと、舌のぬめっとした感触が思わず射精しそうになる。
「清子。そんなにしたら……。」
 清子は何もいわずにそれを口に入れると、スライドさせた。そのたびに声が出る。
「ん……そんなに……ん……。」
 口を離すと清子は、史を見上げる。
「最近してなかったんですか?」
「オ○ニーならしてたけど……。ずっとセックスはしてなかった。君が入社したときくらいかな。それからずっとしてないな。」
「どうして……。」
「君としかしたくなかったから。」
 そんなことに一喜一憂してられない。自分はこの人が好きでしているわけではないのだ。感情が無くてもいい。セックスがしたいというのだから。まるで壁の穴につっこんでいるのと同じではないだろうかと思う。
 清子は再び史の股間に体を沈ませると、その柔らかいところに舌を這わせた。
「それ……それは駄目。」
「え……。」
「さすがに出るから。出すんなら、君の中で出したい。もう少し余裕を持ったときにして欲しい。」
 戸惑っていた清子を史は寝かせると、ぐっと両足をあげた。そして目の前にはお尻の穴まで見える清子の性器がさらされている。もうぐちゃぐちゃに濡れているのがわかり、そこに指を這わせた。
「ん……。」
 そして指をその中に入れてみた。すると清子の声色がすぐに変わった。
「い……。」
「痛い?」
 ずいぶん狭い。やはり一度したからと言ってもずいぶんそれから時が経っている。少し慣らさないと入らないかもしれない。
 指を抜くと、そこに舌を這わせる。すると清子は顔を赤くしてそれを耐えていた。
「い……。ん……。」
 腰を持ち上げて舌を這わせる。すると清子は涙を浮かべながら、それに応えていた。
 指を入れると足をおろし、その唇にキスをする。そして徐々にその感じるところを探った。
「清子の狭いね。」
「ずっと……何もしてなくて……。」
「オ○ニーしてないの?」
「したことないです。ん……。史……さん……そこが変……。」
 指で少し上を探ると、清子の声色が変わった。そこが感じるところなのだろう。二本目の指を入れたとき、清子は苦痛で少し顔をゆがませたが、そこを撫でると顔を赤らませる。そして指に清子の愛液が絡まり、そこはもうシーツを濡らしている。これだけで何度絶頂を迎えたのだろう。
 濡れやすい。こんな女は久しぶりだった。早く、早く中に入れたい。堪らない反応だったのだ。
「清子。そろそろ良い?」
 びくびくと体を震わせて、目がうつろな清子に史はそう聞くとその体に乗り上げて、性器をあてがった。
「っと……ちょっと待って。」
 枕元においてあるコンドームを手にすると、清子はそれをじっと見ていた。
「どうしたの?」
「……仕事場ではよく目にしてたのですけど。」
「使われたことがないの?」
 晶はゴムを使わなかったのか。史は少し唇をかみしめると、その破りかけたコンドームを枕の横に置いた。
「清子。最初は直接してもいい?」
「駄目です。あのときはたまたま……。」
「言ったろ?何度もするって。最初だけだし、中では出さない。」
 そういって性器を清子にすり付けて、それを中に入れ始めた。
「く……。」
 痛い。まだ先なのに体が裂けられているのではないかという位痛い。
「狭いな……力抜いて。そう……ゆっくり息をして……。ん……すごい。清子の中……すごい絡んでくる。」
 コンドームをしなかったことを少し後悔した。それくらい清子の中は想像以上に良かったのだ。
「奥にやっと入った。見て。ほら。」
 清子はおそるおそるその下を見る。すると自分の中に史のものが入っているのが目に付いた。
「……入ってる……。」
 トロンとした表情を見て、深く入るとわかっていても思わずその唇にキスをした。そして舌を絡ませている間にもその奥を突き上げる。もう容赦は出来ない。
「ん……ん……。あっ……あっ……。史……さん……。駄目……そんなにしたら……。すぐにイク……イっちゃうから……。」
「何度でもイって。ほら。もうイキそうなんだろ?中がひくひくしてる。」
 そのたびに自分も射精しそうになる。無意識にぎゅっと絞めてくるからだ。
「あっ……イク!イっちゃう!」
 びくびくと体を震わせて、清子はぐったりと枕に顔を埋めた。
 しかし史は容赦なくその体を抱き起こして、首に捕まらせる。そして清子を抱き上げると、その中にさらに打ち込んでいった。愛液と自分の分泌物か、性器を抜き差しするたびに溢れ出る。それが史の太ももや清子の尻に伝ってシーツを汚した。
「すご……。ねぇ。わかる?こんなにぐっちゃくちゃで、清子がこんなに感じてるの。」
「あっ……。あっ。」
「俺だけしか見せないで。俺だけのものになって。」
「や……です。あっ……。」
 それでも強情なのだ。しかし言わせる。自分のものにすると。
「あ……やば……。」
 体を下ろして奥を付くと、ぎゅっとそこが絞まった。するともう史は耐えれなかった。
「くっあ……。ヤバい、イク…!」
「あ!あっ!ああああ!」
 清子は絶叫して、くたっと力なく史の体から手を離す。
 まずい。その奥に出してしまったのだ。だが清子はそのときもイっていたらしく、力なく横たわった体をびくびくと痙攣させていた。
 息を整えるとゆっくりと体を離して、性器を抜く。するとそのあとから、白いものが追いかけるように出てきた。
「子供が出来たら、責任とるよ。」
「……勘弁してください……。」
「抱いてわかった。結婚しても良いな。君となら。」
「やです。」
 その素直ではない言葉に史は清子の体をさらに抱きしめた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...