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二章 Aルート(通常)
都長戦
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「さすがにあれでは無傷か。」
闘技場で最も眺めの良い場所でそう呟くこの男こそがトガリ都の長、ヤガナである。
「さて、ここからどう痛ぶってやるかだが……まずは奴らの動きを見せてもらおうか。」
そう言ってヤガナは目を瞑り、俺たちの動向を探った。
「ルカスよ、大丈夫か?」
「はい!福様は、大丈夫でございますか?」
「ああ、私も問題ない。とにかくこの闘技場から一旦離れる。ここは奴のテリトリーに違いないからな。」
俺はそう判断し、闘技場から離れるため都に入ってすぐの場所まで飛んだ。
(ここまで来れば、早々襲われることはないだろう。ヤガナの最後の言葉、"痛ぶれる"ということはもう戦いが始まっていると言うことか。)
俺はてっきり今までの試合と同じく闘技場で都の長と戦うかと思っていたが、どうやら長を賭けた戦いにそんな形式はないらしい。
(俺だけなら逃げることは容易いが、今回はルカスも守らねばならない。なかなかに骨が折れるな。)
「福様、すいませんが地上に降りてもいいですか……吐き気が……」
「ああ、降りても良いぞ。」
(はじめての"飛翔"で酔ったか。逃げるためとは言えすまないことをしたな。)
「あ、ありがとうございます。少し失礼させてもらいます……おえぇ……」
ルカスは半ば吐きながら地上に降りていき、俺に見せては悪いと思ったのか裏路地のようなところに駆けていった。
(光ながら空にいたら目立つだろうし、俺も地上まで高度を下ろしておくか。)
騒ぎにならないよう、出来るだけ人通りの少ないところに下りたつもりだったが人口の多い都では全く人がいない路地がなく、数人には光って飛ぶ赤子を目撃されてしまった。
(まずい、騒ぎになるか?)
そう懸念したが、目撃者たちに全くその気はない。何事もなかったかのように通り過ぎていったのだった。
(ん?自分で言うのもなんだが、光って飛ぶ赤子だぞ?騒がなくとも驚きの表情の一つや二つあるもんじゃないのか?)
だが、都ではスキルによる娯楽がたくさんあると聞いている。故に、それに類したものだと思って反応がなかったという可能性もある。
(いや、それにしても何かおかしい。最初に都に入った時と雰囲気が明らかに違う。……そうか!ここは静かすぎるんだ!)
あまりにも違いすぎて気づかなかった。最初に都に来た時は活発な雰囲気だったこの場所が、今では全く閑静な場所になっていたのだ。
(間違いなくヤガナのスキルだろう。リオンの件と、今の活発な街の沈静化の件を合わせて考えると……)
まずリオンの件から推測できるのはヤガナは人の構造を変えられるだろうということと、その人物に乗り移れる、もしくは操れるということだ。
(あのとき、リオンの体の構造を変え爆弾にし、乗り移ったか操ったかでリオンの体を借りて俺に話しかけたのだろう。)
次に今の状況から考えられるのは、複数人の操りが可能だということだ。でなければこんなに不自然に街の雰囲気を変えることはできないだろう。
(となると、乗り移るという線は薄くなってくる。)
つまり、奴のスキルは人を操り、人の構造を変えられる(少なくとも爆弾には変えられる)ものだ。
(詳細はわからないが、この時点でかなり強いスキルだ。最悪の場合は奴を倒すためにこの都の人間を殺し尽くさねばならないかもしれない。)
起爆方法は謎だが、もし奴がやけになって都の人全員を爆発させれば、簡単に俺共々都を消し炭にできるだろう。
("飛翔"で遠くに逃げたとしても爆風や建物の破片で少なくとも負傷はするに違いない。)
そう考えていたとき、裏路地にいるルカスの叫び声が聞こえた。
「福様!お逃げください!!」
(ルカスの声!もう闘技場から追手が来たのか?だが、ルカスは入り組んだ路地に居るはず。簡単に見つかるとは思えないが。)
俺はルカスを探すため"飛翔"の高度を上げた。すると街の人に囲まれながらも剣を構えているルカスを見つけた。
(あれは闘技場の追手ではなくここの住人、なぜ俺たちの位置がバレた?)
俺はすぐさまルカスの元に降り立ち、ルカスに"飛翔"を付与した。
「すみません、福様。お手を煩わせてしまって。」
「よい、君はとにかく酔わないように"飛翔"に慣れておくのだ。」
「わかりました。」
そして、俺はルカスと空へ逃げると再び考え込んだ。
(今のでルカスも狙われていることとこの街の人が操られていることは確信した。だが、なぜ居場所がバレた?)
「あの、福様。お伝えしたいことが。」
「どうした?」
この状況でルカスから話しかけてくるということは重要なことなのだろうと思い、一旦思考をやめ話に集中した。
「先ほど俺を囲んでいた人たちなんですが、その中の一人だけ動きが違いました。」
「どのように?」
「はい、最初俺が裏路地にいたときその男が名前を聞いてきました。俺がそれに答えると男は急にスキルらしきものを使った攻撃をしてきました。」
「どんなスキルだった?」
「スキル自体は普通で体の周りに氷の粒を纏ってそれを飛ばしてくるものでした。俺が剣でそれを弾きながら逃げていると、入り組んでいる裏路地のはずなのに行くとこ全てに人が配置されていました。まるで動きを読まれているように。」
「配置されていた人間はどんな様子だった?」
「機械のようでした。全く微動だにせずにそこに立っていましたから。でも逆にそれが不気味で俺は違う道を探し続けましたが囲まれてしまって……。」
(それであの状況になったわけか。)
奴の能力がなんとなくわかってきた。おそらく奴の能力の主な部分は複数の人間操作だ。そして、その操作する中で一人だけ奴自身がマニュアルで操作できるのだろう。だから俺たちの居場所もバレた。そして、オート操作の者は奴がマニュアル操作する者に従って動くか、もしくは操作されていない者に対して寄っていくよう設定されていると言ったところだろう。
(それにルカスがスキルで襲われたと言ったことから、おそらく奴はマニュアル操作の対象である者のスキルを使える。それならリオンを爆弾にできたことも頷ける。)
だが、それはつまりこの街の人間の全スキルが俺たちの敵になりうるということだ。
(早く奴本体がどこにいるか探さなくては…。)
"伸縮"を使うことができれば奴の居場所を探す時間を大いに省ける。だが、それではルカスを置き去りにすることになる。
(扱うのが難しい"伸縮"をルカスに付与するのは現実的じゃないしな。とにかくまずはルカスを安全な場所に避難させなくては。)
そんなことを考えていると、いきなり地上から矢が飛んできた。
(くっ、もう"飛翔"対策を練ってきたか。)
それに飛んでくる矢はただの矢ではなく風系統のスキルが付与されたものだった。そのため、速度も狙いも抜群だ。
(現状この都に安全な場所はない。となると都の外にルカスを逃すしかないな。)
そして俺はルカスの服の袖を掴み、"伸縮"と"発砲"を発動した。距離"伸縮"で最初の村まで瞬間移動することにしたのだ。その際、"伸縮"でスキル主以外に発生してしまう空気摩擦は黒玉でガードする。
「福様、いかがされましたか?」
「ルカスよ、目を瞑っておくのだ。」
「何故か聞いても?」
「いいからそうするのだ。」
「は、はいぃ!」
そして俺は村までの距離"伸縮"を発動した。しかし、次の瞬間俺の目に映ったのは真っ赤な鮮血だった。
闘技場で最も眺めの良い場所でそう呟くこの男こそがトガリ都の長、ヤガナである。
「さて、ここからどう痛ぶってやるかだが……まずは奴らの動きを見せてもらおうか。」
そう言ってヤガナは目を瞑り、俺たちの動向を探った。
「ルカスよ、大丈夫か?」
「はい!福様は、大丈夫でございますか?」
「ああ、私も問題ない。とにかくこの闘技場から一旦離れる。ここは奴のテリトリーに違いないからな。」
俺はそう判断し、闘技場から離れるため都に入ってすぐの場所まで飛んだ。
(ここまで来れば、早々襲われることはないだろう。ヤガナの最後の言葉、"痛ぶれる"ということはもう戦いが始まっていると言うことか。)
俺はてっきり今までの試合と同じく闘技場で都の長と戦うかと思っていたが、どうやら長を賭けた戦いにそんな形式はないらしい。
(俺だけなら逃げることは容易いが、今回はルカスも守らねばならない。なかなかに骨が折れるな。)
「福様、すいませんが地上に降りてもいいですか……吐き気が……」
「ああ、降りても良いぞ。」
(はじめての"飛翔"で酔ったか。逃げるためとは言えすまないことをしたな。)
「あ、ありがとうございます。少し失礼させてもらいます……おえぇ……」
ルカスは半ば吐きながら地上に降りていき、俺に見せては悪いと思ったのか裏路地のようなところに駆けていった。
(光ながら空にいたら目立つだろうし、俺も地上まで高度を下ろしておくか。)
騒ぎにならないよう、出来るだけ人通りの少ないところに下りたつもりだったが人口の多い都では全く人がいない路地がなく、数人には光って飛ぶ赤子を目撃されてしまった。
(まずい、騒ぎになるか?)
そう懸念したが、目撃者たちに全くその気はない。何事もなかったかのように通り過ぎていったのだった。
(ん?自分で言うのもなんだが、光って飛ぶ赤子だぞ?騒がなくとも驚きの表情の一つや二つあるもんじゃないのか?)
だが、都ではスキルによる娯楽がたくさんあると聞いている。故に、それに類したものだと思って反応がなかったという可能性もある。
(いや、それにしても何かおかしい。最初に都に入った時と雰囲気が明らかに違う。……そうか!ここは静かすぎるんだ!)
あまりにも違いすぎて気づかなかった。最初に都に来た時は活発な雰囲気だったこの場所が、今では全く閑静な場所になっていたのだ。
(間違いなくヤガナのスキルだろう。リオンの件と、今の活発な街の沈静化の件を合わせて考えると……)
まずリオンの件から推測できるのはヤガナは人の構造を変えられるだろうということと、その人物に乗り移れる、もしくは操れるということだ。
(あのとき、リオンの体の構造を変え爆弾にし、乗り移ったか操ったかでリオンの体を借りて俺に話しかけたのだろう。)
次に今の状況から考えられるのは、複数人の操りが可能だということだ。でなければこんなに不自然に街の雰囲気を変えることはできないだろう。
(となると、乗り移るという線は薄くなってくる。)
つまり、奴のスキルは人を操り、人の構造を変えられる(少なくとも爆弾には変えられる)ものだ。
(詳細はわからないが、この時点でかなり強いスキルだ。最悪の場合は奴を倒すためにこの都の人間を殺し尽くさねばならないかもしれない。)
起爆方法は謎だが、もし奴がやけになって都の人全員を爆発させれば、簡単に俺共々都を消し炭にできるだろう。
("飛翔"で遠くに逃げたとしても爆風や建物の破片で少なくとも負傷はするに違いない。)
そう考えていたとき、裏路地にいるルカスの叫び声が聞こえた。
「福様!お逃げください!!」
(ルカスの声!もう闘技場から追手が来たのか?だが、ルカスは入り組んだ路地に居るはず。簡単に見つかるとは思えないが。)
俺はルカスを探すため"飛翔"の高度を上げた。すると街の人に囲まれながらも剣を構えているルカスを見つけた。
(あれは闘技場の追手ではなくここの住人、なぜ俺たちの位置がバレた?)
俺はすぐさまルカスの元に降り立ち、ルカスに"飛翔"を付与した。
「すみません、福様。お手を煩わせてしまって。」
「よい、君はとにかく酔わないように"飛翔"に慣れておくのだ。」
「わかりました。」
そして、俺はルカスと空へ逃げると再び考え込んだ。
(今のでルカスも狙われていることとこの街の人が操られていることは確信した。だが、なぜ居場所がバレた?)
「あの、福様。お伝えしたいことが。」
「どうした?」
この状況でルカスから話しかけてくるということは重要なことなのだろうと思い、一旦思考をやめ話に集中した。
「先ほど俺を囲んでいた人たちなんですが、その中の一人だけ動きが違いました。」
「どのように?」
「はい、最初俺が裏路地にいたときその男が名前を聞いてきました。俺がそれに答えると男は急にスキルらしきものを使った攻撃をしてきました。」
「どんなスキルだった?」
「スキル自体は普通で体の周りに氷の粒を纏ってそれを飛ばしてくるものでした。俺が剣でそれを弾きながら逃げていると、入り組んでいる裏路地のはずなのに行くとこ全てに人が配置されていました。まるで動きを読まれているように。」
「配置されていた人間はどんな様子だった?」
「機械のようでした。全く微動だにせずにそこに立っていましたから。でも逆にそれが不気味で俺は違う道を探し続けましたが囲まれてしまって……。」
(それであの状況になったわけか。)
奴の能力がなんとなくわかってきた。おそらく奴の能力の主な部分は複数の人間操作だ。そして、その操作する中で一人だけ奴自身がマニュアルで操作できるのだろう。だから俺たちの居場所もバレた。そして、オート操作の者は奴がマニュアル操作する者に従って動くか、もしくは操作されていない者に対して寄っていくよう設定されていると言ったところだろう。
(それにルカスがスキルで襲われたと言ったことから、おそらく奴はマニュアル操作の対象である者のスキルを使える。それならリオンを爆弾にできたことも頷ける。)
だが、それはつまりこの街の人間の全スキルが俺たちの敵になりうるということだ。
(早く奴本体がどこにいるか探さなくては…。)
"伸縮"を使うことができれば奴の居場所を探す時間を大いに省ける。だが、それではルカスを置き去りにすることになる。
(扱うのが難しい"伸縮"をルカスに付与するのは現実的じゃないしな。とにかくまずはルカスを安全な場所に避難させなくては。)
そんなことを考えていると、いきなり地上から矢が飛んできた。
(くっ、もう"飛翔"対策を練ってきたか。)
それに飛んでくる矢はただの矢ではなく風系統のスキルが付与されたものだった。そのため、速度も狙いも抜群だ。
(現状この都に安全な場所はない。となると都の外にルカスを逃すしかないな。)
そして俺はルカスの服の袖を掴み、"伸縮"と"発砲"を発動した。距離"伸縮"で最初の村まで瞬間移動することにしたのだ。その際、"伸縮"でスキル主以外に発生してしまう空気摩擦は黒玉でガードする。
「福様、いかがされましたか?」
「ルカスよ、目を瞑っておくのだ。」
「何故か聞いても?」
「いいからそうするのだ。」
「は、はいぃ!」
そして俺は村までの距離"伸縮"を発動した。しかし、次の瞬間俺の目に映ったのは真っ赤な鮮血だった。
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