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マリアズブートキャンプ
しおりを挟む歓迎会が終わった深夜、ダンジョンに入る二つの影。
草原のダンジョンではマリアに包まれ眠る幼いモンスターの子供達。
狼と熊の子供達は、空を照す満天の星空が見守る中、初めて感じる母の温もりに安心して眠る。
そこに現れる二つの影。
「なんた達、何しに来たんだい」
「おやすみの所、すみません」
「私達はこの子達が心配で」
「あんた達、この子達を甘やかし過ぎだよ」
「でも」
「解っていました」
「お嬢ちゃん、この子は群れの立ち位置が解らなくて、直ぐに威嚇するのはあんたの態度しだい何だよ」
「この子達は強く為る、その時にあんた達が確り躾していないと人を襲うよ」
「そんな」
「ブラックは貴女を好き何だよ、もし貴女が他の人に敵意を向けられたら、この子はその人間を襲うかも知れない。狼は群れて生活する生き物なんだ、今の貴女じゃブラックを止められない。止める為にも貴女がこの子のボスに成らなきゃいけないんだよ」
「私はどうすれば」
「貴方も大五郎と花子を甘やかし過ぎ、この子達は貴方をリーダーに認めてる。でもこの子達は臆病過ぎる」
「私達はどうすれば良いのでしょうか?」
「あんた達、明日から私と一緒にダンジョンに潜ってもらう、私の指導は厳しいから覚悟しな」
「でも、任務が」
「あんた達はこの子達がどうなっても良いのか、雅也には私からも言ってやる、良いね」
「「よろしくお願いします」」
俺は目が覚めると、隣で眠る歩美と胸と足の上でプルプルしてる2匹のシルバがいた。
「シルバおはよう、綺麗にしてくれてありがとう」
「あれ、今日は雪が来てないな」
俺は歩美を起こし、着替えてリビングに行くと、庭先に立つマリアと高梨さんと水嶋さんがいた。
「「おはようございます」」
「えっ、なに?おはよう」
「雅也、この二人を借りるよ」
「えっ、何で?」
「大曽根さん、申し訳無い、実は俺達マリアさんにあの子達の為に指導を受ける事に成った」
「あ、そうなの」
「すまない、貴重な時間を割いてダンジョンマスターの指導に来たのに、我儘言ってすまない」
「良いよ、あの子達の為何でしょ、ダンジョンは逃げないから終わってからやりましょう」
「「ありがとうございます」」
二人は頭を下げた。
「マリア、よろしく頼むな」
「任せなさい」
「朝飯まだだろ、二人が良かったら家で朝飯食べていかないか?」
俺は二人を招き入れ、俺はマリア達の朝飯の為にダンジョンに向かう。
俺はダンジョンから戻ると、囲炉裏で正座で固まる二人が居た。
どうやら二人は独身で、自衛隊歴も長く緊張しているみたいだ。
足を崩してもらい、普通にしてもらえれば良いのだけれど、真面目なのか二人とも固い。
俺はリラックスさせようと。
「二人は今日、マリアズブートキャンプに行くから、俺はプールでリラックスしちゃおうかな」
その言葉に彼女達4人の冷たい目線が刺さる、部屋の気温が下がった気がする。
「ほおー、貴方は暇なら女子高生の水着を見に行くの」
「いやいや、暑いから涼みに」
「そう涼みに、それなら管理班が雅也さんの時間が取れないと嘆いていたから、管理班の所のエアコンで涼んだら」
(良いじゃん、ピチピチの女子高生を見るくらい、管理の奥様達怖いんだもん)
冷たい目線が力を増す。
「・・・はい、そうします」
「今度の休みに一緒に行きましょうね、その方が楽しいでしょ」
「・・・はい、勿論です」
水嶋さんのキラキラ輝く目と高梨さんからからの哀れむ目を向けながら、朝食を黙々と食べていった。
朝食後、高梨水嶋両名とマリアと7頭の子供達はダンジョンに向かった。
俺はプールを諦め、他の隊員達を村の案内をして、隊員達の希望でコンテナの確認作業をしてもらう事に。
仕方なく俺は管理班の所に行くと、おば、いや奥様方が手ぐすね引いて待って居た。
(最初は優しい奥様達だったのに、俺が面倒くさがりサボったら容赦が無くなった、自業自得だけどもうサボったりしないから許して)
俺はコンテナを出したり、新たな物資をアイテムボックスに入れたり在庫確認をして、1日管理班でこき使われた。
夕方にマリア達が帰って来たが、二人と狼と熊達はもうへろへろに成って居た、お昼もグリフォン便で届けられ、一日中連係訓練をダンジョンでしたみたいだ。
(まだ明日もやるらしいから頑張ってね、明日こそは俺はプールで水着鑑賞しながらビールを飲むんだ。あれ今なんか背中に悪寒が走った)
振り向くと笑顔の彼女達が、あれ心の声が漏れたか。
一生懸命働かせて頂きます。
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