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自衛官来訪

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村は今夏真っ盛り、マリア達も暑さ寒さに強いと言っていたが、一年中気温の変わらないダンジョンから出てこない。



俺は前から皆で準備していた計画を早めた、それはかなりの時間と専門家が居ないと出来ない仕事だったが、新たな仲間に専門家が居たのでお願いした。



計画は先ず、奥多摩湖の水力発電の稼働、次に地下水を汲み上げるポンプ場の稼働、電気と水道の村へ供給。



一番時間がかかったのが村以外の所への供給閉鎖だ。



水道なんてポンプを動かしても一ヶ所じゃまともに村まで来ない、水道局の図面を見てかなりの数のバルブを締めた。



それでも水道菅は被害を受けていなかったからまだましで、電気は電線が切れたりしているし、変圧器まで壊れていた。



モンスターと戦いながら作業を進めついに稼働にこぎつけた。



稼働しても漏電で火災を起こす事故も起きたして大変だったらしい、俺は島に行っていて知らなかったが、消防車で消火活動までしたらしい、消防団に居た人も居たが素人何で中々消火出来なかったらしく、幸い燃えたの村の建物じゃ無かったから良かったが、今後の為に村にも消防団を作る事にした。



そして、リザードマンに協力してもらい、奥多摩湖の水力発電は稼働した。



リザードマン達はコントロールまでは出来ないので、水量の管理やゴミの詰まり等をお願いした。



これで夜にエアコンを動かす事が出来る。寝苦しい夜ともおさらばだ。



それと同時に予定より遅れたが市民プールを開店する事が出来た。



高校生達とシルバがプールの清掃を頑張ってくれ、運営管理は高校生達に任せ、ついに今日オープンを迎えた。



管理班も水着の配布で揉めたらしい、俺が品川の倉庫から大量の水着を持って来た為に、女性達が狂喜乱舞して、管理班のおばちゃんが切れて大変だったと報告が有った。



プールはほとんどの住民が訪れ、どうしても防衛等で来れない人から恨まれたが、俺達もプールで楽しんで来た。



何処に行っても馬鹿は居て、女性達に点数を付けていた男達は、女性達に見つかり子供用プールに沈められていた。



楓ちゃん、何時もと違って胸が有る、いったい何枚パット入れたんだろと考えていたら、楓にお尻をつねられた、大丈夫俺はちいぱいも嫌いじゃない。



今回のライフライン回復は別にプールの為では無い、一番の目的は工場や冷凍倉庫の稼働だ。



今すぐ工場を稼働する必要は無いが、いつか資源回収が出来なく成っても良い様に準備だけはしていく。



今は農業と防衛に人員を取られ、新たな仕事につける人が居ないし、仕事をしながらダンジョンにも行ってレベルも上げなければいけない、人を増やしたいが人自体が居ない。



リザードマン達も60人位しか居ないし、村の労働力には今のところ当てには出来ない。



まだまだ問題がいっぱい有るが未来の為にも、今は頑張るしか無い。



俺は翌日もプールに行きたかったが、ついにダンジョンマスターの自衛官がやって来た。



ヘリから降りて来た自衛官はなんと一人は20代の女性で真っ黒の狼を連れている、もう一人は30代の男性で腕が4本有る熊を2頭連れている。



まさかのモンスター持ちだったとは、何度もダンジョンを攻略していればモンスターが仲間に成ってもおかしくは無いな。



それ以外にも同じ分隊の人と政府から派遣された人等30人がやって来た。



熊を連れた人がリーダーで名前が高梨涼太さん、狼を連れた女性が水嶋涼子さん。



皆さん歴戦の強者なのに、感じが良い人達で安心した。



俺は暑くてだらけてるうちのマリア達に合わす為に、ダンジョンの中を案内した。



熊は大人しく高梨さんに甘えて居たが、狼はグリフォン達を見つけると威嚇し出した。



俺はグリフォン達を押さえ、水嶋さんは狼を落ち着かせていた。



そんな所に水浴びを終えた、マリアがやって来た。



隊員達もびびっていたが、狼は尻尾を隠し水嶋さんにへばり付いた。



熊も狼もまだ子供らしく、まだ狩りに行った事が無いらしい。



うちの子達と年齢が一緒位で、マリアがちゃんと教育しないとダンジョンに連れて行くのは難しいだろうと話し、ここに居る間にマリアが指導してくれる事に成った。



狼はマリアにお腹を見せ降伏してからは、大人しく成り子虎達と仲良くじゃれていた、しかし狼はうちの洗礼を受ける事に、グリフォンの子ホルスが揺れる尻尾に噛みついた。



走る狼にぶら下がるホルス、追いかけるレオ、うちでは何時もの光景だ。

なんとかホルスを引き離しレオはホルスを叱った、しかしホルスはその場は反省するが反撃されないと絶対にまたする、痛い思いしないと覚えないちょっと残念な子だ。

狼は何度も自分の尻尾を舐めて水嶋さんが慰めて落ち着かせた。



狼の名前がブラックで熊が大五郎と花子と教えてくれた。



(しかし、ネーミングセンスは無いな)



俺達は戻ろうとすると、熊達は高梨さんに甘えて離れない、ダンジョンに置いて行かれると解ると両足にしがみ付き離れない、マリアと高梨さんで宥めやっと落ち着いたのか、子虎達皆と遊びだした。



狼は毛が長く格好いいが、熊はメチャメチャ可愛い、まだ丸くて真ん丸のお尻に付いた短い尻尾がなんとも言えない。



俺達は許可を得て、撫でさせて貰ったが狼はちょっと警戒しているが、熊達は人なつこく気持ち良さそうに撫でられた。



明日から熊は人気爆発だなこれは、慣れるまでは柵から出さないな様にしないといけないな。



隊員達には温泉に入ってもらい、夜は紹介を兼ねて歓迎会を開催した。



そこで俺は、いちゃつくカップルが何組か居る事に気が付いた。



奥様達が言うには、俺達の結婚式以来カップルが何組か出来たらしい、しかしそこにはカップルを怨めしそうに見る集団が。



(解るよ俺も、ちょっと前まで俺もそっちだったから、でも今は彼女達と楽しくやってるから、君達も頑張りなさい)



「雅也さん、なんにニヤニヤしてるの」



「いや、何でもないよ」



(あぶねー顔に出てたか)



村は男の方が少ないんだから頑張れよ、なんかお見合いでも開催するか、しかし男どもは酔っぱらうから嫌われる事に気づいて無いな。



酔って絡むとセクハラで訴えられるぞ、紳士的に行けば女性達も羨ましそうに見てるのから、今がチャンスなのに、俺も彼女達が居るから見れるけど当事者になると見えないもんだな。





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