ダンジョンが出現して世界が変わっても、俺は準備万端で世界を生き抜く

資材回収とシルバの異変

ブラキの襲撃を撃退し、次に向かったのは大きな物流倉庫。



中に入るとモンスターの死骸の山、マリアが言うにはブラキが巣にしていたのだろうと、良く見るとゴブリンや他のモンスターに混じり白骨化した人間の骨も、俺達は手を合わせ黙祷しその場を離れ様とすると、山の中で動く物が、楓が悲鳴をあげマリアの後ろに隠れるが、出てきたのはスライム達だ。



腐敗臭があまりしないのはスライムが食べてくれるかららしい、人間の骨だけ選別出来れば、埋葬してあげたいけど、頭蓋骨以外解らないし、多すぎて諦めて先に進む事にした。



１階は段ボールが散乱していて、洋服や何かの部品が有るがとても使えそうには見えない。



２階は元は冷凍倉庫に成って要るが、扉を開けると腐敗臭が凄く、扉を直ぐに閉めた。



３階以降はあまり荒らされていない様で木箱や段ボールが山積みされている、中には建材等も有ったので回収。



５階に上がるとスクーターが大量に補完されていた、しかも電動スクーターだ。



俺は村内の移動や近いダンジョンの移動に使えると思い回収。



レベル１３のダンジョンはマリアの縄張り内に有る為、行き帰りに襲われる事が無いから便利だ。



台数は少ないが電動バギーも有る、畑の移動や運搬にも使えそう。



他の階でも、変圧器やバッテリー等を見つけ回収して次に向かう。



色々回ったがその他の工場からは大した物は見つからなかったが唯一見付かったのは大量の生地位だ、彼女達は喜んだが、まだ大量にアイテムボックスの中には衣服が有るのに。



俺達は工場地帯を離れガス会社に向かった、しかしガス会社が有った場所は焼け野原に成っていた、焼けたボンベ等が散乱し、跡形も無くなっていた。



プロパンガスの回収が出来ない事は残念だが仕方ない。



最後の目的地に向かう事にした、恋花の兄が勤めていた病院の前を通ったが、病院には誰も居ないからなのか、廃墟と化していた、病院の患者と医師は全員、北海道の病院に移動している、恋花の兄には村に来て欲しかったが、落ち着いたら村に来ると言い患者と共に行ってしまった。



恋花は病院が見えなく成るまで病院を見ていた、今じゃ簡単に兄に会いに行くことも出来ないからな。



今回の最終目的地、山間に有る警察と自衛隊の弾薬工場。



ここは地図に出ないが、工場に向かう道の入口に不自然に大きな交番が有る場所、俺も何でこんな場所に交番が有って警官が常に居るのか不思議に思ったら、地元民の知り合いが教えてくれた。



中に入ると門も固く閉ざされていた様で中にはモンスターは居なかった。



中は今まで稼動していたかの様な状態で止まっていた、色々な物が有るが３８口径は要らないな、でも工場の中の機械や材料は全て回収する。



しかし日野から八王子、あきる野、青梅と走って来たが人間は誰も居ないゴーストタウンに成って、モンスター達の街に成っているダンジョンの数も少ない都下でこの状態なら都市部はどうなって要るのか見たい、多分、皆からは行きたいと行っても反対されるだろうな、でも行きたい、前に勤めていた会社等も見たいし、資材回収もしたい、でも行くなら俺とマリアだけで行きたい、マリアに乗れば移動も速いし、少し計画を立てようか。



俺達は無事に村に到着した、置いてかれた子虎と猪の４匹に拗ねられたが、ブラッシングでご機嫌を取り、すっかり置いて行った事を忘れさせた。



その日の夕食後、シルバの様子がおかしい、普段ならシルバは好き勝手に行動しているのだが、今日に限っては俺の側を離れない。



「シルバ、どうした大丈夫か？」



いつもならプルプル震えて答えるのに、元気が無い、ナビに聞いても解らないし心配していると。



シルバが膨らんだり萎んだりしだした。



「シルバ、大丈夫か？」



シルバを撫でてあげようとすると嫌がり、１０分位だろうか心配しながらシルバを見ていると、シルバが大きく膨らむとシルバの核が２つに別れた、すると核は左右に別れ体も２つに別れた。



シルバが２匹に成った。



分裂した２匹は俺の胸に飛び込み、抱っこするとプルプル震え、誉めてと言っているようだ。



「どっちがシルバ？」



聞いてもどっちもシルバだよと震えて答える、新しい方に名前を付けたいが、どっちがどっちか解らない。



２匹を下ろして観察するも違いが解らない、２匹を離してシルバと呼ぶと２匹が来る。



俺は速攻諦めて皆にシルバを見せた。



結局解らないので２匹供シルバに決まった、人間には区別出来ないからしょうがない。



奥様達はシルバが増え喜んだが、シルバがどうして増えたのか俺は不思議でしょうがない。