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明かされる悲しい過去!? 寮母は未亡人! (後編)

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【そう言えば、竿乃くんって皆と同じ寮なんスか?】

「……あー……えーと何でしたっけ…… ”マラサーオ・スリスリン” とか何とか……誰が考えたのやら、ネーミングセンスが竿の手入れ後の精巣くらい皆無ですよね」

【あぁ……通称 ”竿寮” ッスね。よく考えると、まさに竿乃くんのための寮みたいッスよね】

「あっ、竿寮なんですね。マラスリって言ってました!」

【マラスリ……そ、そういや、あそこって共同浴場なんスよね?】

「そうですそうです。おかげで広いんで、今日も楽しみです!」

【欲情するのがッスか?】

「はい! 浴場がです!」

【えっ?】

「えっ?」

 竿寮は嵐校の敷地内の一番の外れにあるので校舎から十数分は歩くハメとなる。
 それでも寮生活が初めての僕にとっては すべてが新鮮であるため苦では無かった。
 新鮮な場所で手入れする竿は格別なのだ。
 道すがら林の木陰で ちょいとする竿の手入れも また格別なのである。
 そう言えば昨日はオナ生とは誰とも会わなかったが ━━

 注)オナ生 … 同じ生徒

 竿振り合うも多少は変 ━━、出来れば寮の皆とも仲良くしたいものである。
 僕は腰を左右に振りながら寮の玄関のドアを開けた。
 竿が左に大きく振れた。
 吉兆か、はたまた凶兆か ━━、その答えは竿のみぞ汁。

「……あら、竿乃くん。お帰りなさい」

「あっ! ただいま戻りました!」

 僕に お帰りなさいの挨拶をしてくれたのは、この竿寮の寮母である 福条 品乃ふくじょう しなの だ。
 掃除でもしていたのだろうか、ほうきを手にしている辺りステレオタイプの寮母だろう。
 あと、オッパイが凄く大きい。

(※挿絵画像は自由使用可能なAI画像生成サイトで出力したものです。そのため背景等が本文と一致しておりません。参考程度でお願いします。)

「学校はどうだった? 少しは慣れた?」

「はい! お陰様で! ちょっとは皆と、おチンが突き……お近付きになれました!」

「あらあら、うふふ。それは良かったわね」

 まるで女神のような笑顔を浮かべる 福条 品乃ふくじょう しなの に僕も思わず表情と竿が緩んでしまう。


 びゅるっ ━━


「……あっ! しまった……」

 僕は慌てて竿を押さえ込む。
 危ない、危ない。
 どうも今日は竿勃さおだちし過ぎて涙腺のように尿腺じゃ無くて尿道が緩くなってしまったようだ。
 認めたくないものである。
 若さゆえの朝立ちと言うものを。

「? ……あら、竿乃くん。どうしたのかしら……え? ど、どうしたの? ……どうして……ず、ズボン履いてないのかしら?」

 視線を下げた 福条 品乃ふくじょう しなの は不安げな表情を僕に向ける。
 それも その筈である。何せ下半身丸出しなのだから。
 恐らく嫌がらせのようなたぐいを受けたのだと勘違いしたのだろう。
 事実無根では無いが事実男根ではある。
 隠されたのは事実だが僕は心配を掛けたくなかったので、そうでは無いと笑顔で伝えた。

「違います違います! ちょっと……学校で用務員さんに水を掛けられてしまって……あの……天坊さんと言う方に……」

「ああ……」

 天坊 亜羽てんぼう あわ の名前を出しただけで どうやら納得をしてくれたようだ。
 どう言う評価なのだ あの人。

「それで……その……竿乃くんはズボンを脱いで……」

「そうなんです! さすがに濡れてるのを履くのは気持ちが悪くて! でも、逆に今は快適ですよ!」

 僕は高笑いをする。
 右手で頭を掻きながら ━━
 左手を腰に添えて ━━

 ━━ あ、しまった……

 ぶらぶらだ。
 まるで自由を象徴するように僕の象徴はフリーダムだった。

「あっ!! す、す、す、すみません!! お、お粗末なものを見せ付けてしまって……!」

 慌てて隠す方が失礼に当たるのでは無いかと直感した僕は敢えて竿を丸出しのままにした。
 これがキチと出るか凶と出るか……先程の竿占いの結果はイカに!?
 怒られてしまうのか、あるいは喜ばれてしまうのか ━━
 だが、福条 品乃ふくじょう しなの が見せたのは何と ━━、その どちらでも無かったのだ。

「……あ……!」

「……あ?」

「あなた!!」

「あなた!?」

 何と 福条 品乃ふくじょう しなの は僕の竿に しがみ付かんばかりに顔を寄せて来たのだ。
 僕の腰を がっしりと掴んで半ば悲痛な叫びのように僕の竿に話し掛けて来た。

「あなた……生きていたのね!? わたし……わたし……寂しかったの!」

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ……りょ、寮母さん!? ちょ……待って下さい! 僕ですよ!? 竿乃ですよ!? 竿乃の竿に話し掛けてますよ!」

「いいえ! そんなこと無いわ! ……だって……この形……つるんとしたキノコダケのような先端と……ちょっと黒ずんだソーセージ……それに、しなびた お稲荷さん! ……あなた!!」

 力説する寮母さんは僕の竿をじっと見つめている。
 凄い眼力で気持ち良くなってしまいそうだ。
 て言うか、既に気持ち良い。
 本気で竿違いに気付いてないようで、とにかく凄い自信だ。

「違いますから!! それ男性全員漏れ無くの初期装備ですから! チュートリアルで配布される装備ですから! ……ま、まぁ事前登録報酬だと ちょっとボーナスが あるかもしれませんけど……概ね皆コレですよ!?」

「そんなこと……そんなこと無いわ! あなた! わたしよ! 品乃しなのよ!」

 そう叫びながら 福条 品乃ふくじょう しなの は目に涙を浮かばせた。
 そして、遂に ほうきの竿では無く、僕の竿を握り締めたのだ。
 これが本当に劇的な再会なら感動すべきだろう。
 だが、実際は ただただ気持ち良いだけであって、僕は それは それで感動した。

「あっ! りょ、寮母さん!! そ、そんなに しごいちゃ気持ち良いですって!! あっあっあっあっあっ!! さ、竿がっ!! ふっくらしちゃうぅぅ!!!」

「あぁ……あなた! ……あ、あなた? ……あ……え? ……えっ……え? ……そ、そんな……あ……あ……!」


 ぼき ぼき ぼっきーん ━━ !


「あ……あなたじゃ……無いっ!?」

「そうです……コレは……あなたの あなたじゃ無いんです……!」

「えぇっ!? こ、コレは……わたしの あなたじゃ無いのね!?」

「はい! コレは僕の あなたで あって あなたの あなたじゃ無いんです!」

「……そんな……でも、確かに……わたしの あなたのチンポは……こんなに大きくなかったもの……竿乃くんの言う通り……あなたじゃ無いのね」

「はい。残念ですが……コレは僕のあなたであって、あなたの あなたじゃ無いんです。……心中お察しするに余りありますが……」

 福条 品乃ふくじょう しなの は左手で顔を押さえながら泣き始めてしまった。
 右手では僕のフジヤマ竿ポールを握り締めたままだったが。
 ナニかに しがみ付きたい ━━、そんな夜も あるのだろう。

「……う……う……あなた……あなた……!」

「りょ、寮母さん……こ、ここじゃアレなんで。落ち着くまで……ぼ、僕の部屋にでも……」

「……う……ううう……」

 僕は竿で 福条 品乃ふくじょう しなの の手を引きながら自室へと戻った。
 階段を上って二階の一番奥が僕の部屋だ。
 部屋に入ってからも 福条 品乃ふくじょう しなの は泣いたままだった。
 そして、竿を握り締めたままだった。
 僕は困惑はしていたものの気持ち良かったので そのままでいた。
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