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第4章 サラの正体

第100話 目指せlevel:100③

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 全員を強くするためにはlevelやスキルについて知って貰う必要があるため、道中に防音結界の魔道具を何重にもはって話していた。

「そんなものが存在していたとは……だから昔の人々は強かったね……」

 セリシア先生が納得したという感じで頷く。

「まぁ昔は戦争も絶えなかったと聞いているし詳しいことは分からないが、ほんの何百年前までは普通に知られていたということだな」

「数百年前ね……普通なら誰も知らないなんてありえない……ということは誰かが意図的に隠した? 何のために? 何か不都合なことでもあったのかしら? まだ情報が足りないわね」

 お、そこに行き着くまでが早いな。

 俺は元を知っていたからすぐに分かったが、やはりセリシア先生は頭の回転が速いな。

 正直めちゃくちゃ羨ましい。

 所詮俺は第3の視点で見ていたことを実行しているに過ぎないからな。

「まぁ今はそれはどうでもいい。兎に角今日中に全員level:100に到達してもらい、超越者になるまでが目標だ」

 そうすればある程度の危険から自身の身は守れるだろう。

 勇者たちはその後は知らないが、サラ、シューマ、セリシア先生には最終的に種族進化までして貰う予定だ。

「それじゃあ《試練のダンジョン》に出発だ!」

 俺達は久しぶりの試練のダンジョンへと向かった。




☆☆☆




 試練のダンジョンにはそこまで時間がかからずについた。

「ここって攻略不可能とされているダンジョンじゃないですか!」

 到着早々イリスが叫ぶ。

 まぁそうなんだけど……

「もう俺が攻略してしまったからなぁ……」

「あえ? 私の聞き間違いでしょうか?」

「いや聞き間違いではないわ」

「聞き間違いじゃないぞ」

「何でそんなビッグニュースを言わないのですか!」

「いやそこまでここは難しくないかったからな」

「……もしかして、深淵竜の巣を攻略したのも貴方ですか?」

「ん? ああ、あそこは難しかったなぁ」

「……もう何も言いません」

 そう言ってイリスは黙ってしまった。

 そこまで驚くことか?

「ん、驚くこと」

「ソラ様、普通の人なら驚くことです」

 とサラとエレノアが言ってくるので、どうやら驚くようだ。

「ふーん。まぁいいや。よし、これから皆んなにはlevelを100になってもらうから、これを持っていてくれ」

 俺は1人に大量の魔道具と魔法鞄を渡す。

「みんなはこれを発動させて殺してくれたらいいから。あ、でも装備は脱いでね」

「「「「は?」」」」

 みんなが呆けた声を出す。

 まぁ今回はこうなることは予想通りだ。

「いや限界突破するにはそれが条件なんだよ」

「いや、無理でしょ!? 装備なしって、一度でも当たったら死ぬじゃん!」

 シューマがそう言って喚く。

「でも俺は皆んなに沢山の魔道具をあげてるじゃないか。俺なんて生身で突ったぞ?」

 俺がそう言うとみんなが『ええ……』と言って一歩下がった。

 おい引くなよバカタレが。

「よし、それじゃあさっさと行こうか!」

 俺とエレノアで無理やり全員入れる。

《挑戦者の装備なしを確認。挑戦者を選んでください》

 天の声さんがそう言う。

「で、誰にする?」

 俺は皆んなに聞くと、勇者一行とシューマは怖いのかぶんぶん首を横に降っている。

「ん、なら私が行く」

 どうやら1番はサラに決まったようだ。

「頑張ってねサラ」

「ん、余裕」

 サラは少し口角を上げ言う。

「私が挑戦する」

《挑戦者決定。サラ。第一の試練を開始します》

 すると懐かしのゴブリンジェネラルとキングゴブリンが現れるが……

「【テンペスト】」

 サラが消耗品の魔道具を発動させると、巨大な嵐がゴブリンを包み込む。

 そして……

「あっ、level上がった」

 呆気なく終わった。

「流石だなサラ!」

「お見事ですサラさん」

「ん、私最強」

 そう言ってピースするサラめちゃくちゃ可愛かったです。

 他の人たちはポカンとしていたのでみんなの頭を叩いて言う。

「よし、次やる奴は?」

 みんなが顔を見合わせて、

「「「「なんかズルしているみたいで嫌だああああ!!」」」」

 そう叫んでいた。
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