上 下
34 / 150
第1章 裏切り者の陰謀編

第33話 野外実習への準備

しおりを挟む
 ダンジョンでフェンリルをテイムした後、1週間ほど滞在して、エレノアのレベル上げをした。

 そのお陰で、エレノアはだいぶ強くなっている。

______________
エレノア・モイヒェルメルダー
超越者
level:153
タイプ:アサシン(暗殺者)
《アクティブスキル》
【不意打ち:7→8】【隠密:8】
【身体強化:5→6】【透明化:3→5】
【鑑定:2】
《特殊アクティブスキル》
【絶対回避:1→3】
《パッシブスキル》
【完全感知:2→3】
【五感強化:3→4】
《特殊パッシブスキル》
【暗殺の極意:8】【連撃の極意:6→10】
《魔法スキル》
【闇魔法:1→4】【風魔法:1→2】

SP:10→74→14
______________


 これで人間の中でもトップクラスに強くなっただろう。

 特に暗殺者というのが良い。

 これは格上でも相手に出来るから、やっと俺と模擬戦を始めた。

 フェンリルはエレノアと相性が良くない為、まだやらせていない。

 ついでにフェンリルのステータスも【鑑定】したのだが、相当なものだった。

______________
神狼フェンリル(テイム中)
神獣
危険度:S+→SS
level:175→185
《専用スキル》
【神狼の咆哮】【神の使者】【眷属召喚】
【神速】【聖域展開】【神氷】【変幻自在】
______________

 どれも強力なスキルだ。

 そして神獣にはSPやスキルレベルと言う概念はないらしい。

 ちなみにフェンリルが大きさを自由に変えられるのは、【変幻自在】のスキルのお陰だが、フェンリルにはそれ以外できなのだと言っていた。

 多分スライムとかが持ってたらもっと有能なんだろうな。

 俺はひたすらカンスト後のSP稼ぎをしていた。

 これはlevel100の時と同じで、levelと身体能力は上がらないが、SPだけ貰える。

 まぁその代わり物凄く経験値がいるし、SPも1しか上がらない為、相当大変だ。
 
 俺がこの時期にダンジョンに潜った理由は、これからあるイベントを完璧に終わらせる為だ。

 そのイベントは何かというと……。

「それでは皆さん。前にも言っていたと思いますが、明日から野外実習に行きます!」

 セリシア先生がそう言うと、周りから沢山の拍手や『よっしゃあああ!!』という声が聞こえる。

 因みに俺は前にも言っていたって言われてるけど、聞いてないんだよなぁ……。

 まぁ知っていたけど。

 そう、これから起こるイベントは、学院ではなく、野外実習の現場で起こる。

「野外実習は、生徒の皆さんに実践を経験してもらうための大事な時間です。皆さんしっかり学んで帰りましょうね」

 と言う行事で、ダンジョンの外にいるモンスターを生徒が倒して、その数を競う。

 ダンジョンの外のモンスターは、比較的弱い奴しかいないので、比較的安全だ。

「それでは4人班を作ってください!」

 俺は早速サラを誘う。

「4人班一緒に組まない?」

「ん。いいよ」

 サラは快くOKしてくれた。

 よし! 第1関門クリア!

 サラと同じになれないと守るのは難しくなるからな。

 あと俺は絶対にサラと同じがいいし。

 次にシューマを誘おう……。

「俺も一緒に組んでよ~!」

 と思ったけど逆に誘われた。

「いいけど、サラも居るからね」

「全然OK! なんならサラちゃんだけでも……」

「うるさい。黙ってろ」

「あ、はい……」

 サラの鋭い言葉と冷たい目で、一瞬にして黙るシューマ。

 さすがサラ……! ものすごい切れ味の言葉だ……!

 俺がサラをますます尊敬していると、シューマを励ましている女子生徒に気づく。

 オドオドしていて自信のなさそうな見た目だが、かなりの美少女。

 勿論サラが1番だけど。

 2番はエレノア。

 この2人は俺の中で不動だ。
 
 元に戻ったシューマが俺に聞く。

「あ、ソラ、この子も入れてもいい?」

 シューマがそう言うと、その女子生徒が自己紹介をする。

「わ、私はペトラと言います……。一応攻撃魔法が使えます。同じ班に入れてくれると嬉しいです……」

 そう言って泣きそうな顔で言ってくる。

「……いいよ。サラもいい?」

「ん。ソラ以外は誰でもいい。でもアイツみたいなうるさい奴は嫌」

 そう言ってシューマを刺す。

 これによってまた凹むシューマ。

 忙しいなお前……。

 俺はチラッと勇者を見ると、ゲーム通りイリスとレオンの3人で組んでいるようだ。

 このクラスは奇数で31人だから、あの3人はあのままで決まりだろう。

「それでは今日はこれで終わりにしますので、明日に備えて準備していてくださいね」

 各々が明日の準備のために、帰っていった。

 俺は特に準備することもないし、エレノアと模擬戦でもするか。

 みんなと別れた俺は、エレノアがいる山へと向かった。





☆☆☆





「やっとだ……邪魔したサラ諸共殺してやるぞ……シャーロットッッ!!」

 そう言って何者かが野外実習の現場にあるものを設置する。

「これで……あの恨みを果たせるぞ……! あははははははは!!」

 そう言って狂ったように笑う。

 この者は、自分の計画の成功を確信していた。

 しかし、まだ知らない。

 異世界からきた1人の男と暗殺者の女、その2人のペットに全てがぶち壊されることを……。

 
 イベント発生まで後1日。


----------------------------
 面白い! まぁまぁかな? サラ可愛い!などと思っていただければ、お気に入り登録、感想などお願いします!
 また、誤字脱字や改善点をご指摘して頂けるとありがたいです!
 ではではまた次話で。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

転生したら主人公を裏切ってパーティを離脱する味方ヅラ悪役貴族だった~破滅回避のために強くなりすぎた結果、シナリオが完全崩壊しました~

おさない
ファンタジー
 徹夜で新作のRPG『ラストファンタジア』をクリアした俺は、気づくと先程までプレイしていたゲームの世界に転生していた。  しかも転生先は、味方としてパーティに加わり、最後は主人公を裏切ってラスボスとなる悪役貴族のアラン・ディンロードの少年時代。  おまけに、とある事情により悪の道に進まなくても死亡確定である。  絶望的な状況に陥ってしまった俺は、破滅の運命に抗うために鍛錬を始めるのだが……ラスボスであるアランには俺の想像を遥かに超える才能が眠っていた! ※カクヨムにも掲載しています

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

異日本戦国転生記

越路遼介
ファンタジー
五十五歳の消防士、冨沢秀雄は火災指令が入り、出場の準備をしていたところ心不全でこの世を去ることに。しかし目覚めてみれば、戦国時代の武蔵の国に少年に若返って転生していた。でも、この戦国時代は何かおかしい。闘気と法力が存在する和風ファンタジーの世界だった。秀雄にはこの世界に心当たりがあった。生前プレイしていた『異日本戦国転生記』というゲームアプリの世界だと。しかもシナリオは史実に沿ったものではなく『戦国武将、夢の共演』で大祝鶴姫と伊達政宗が同じ時代にいる世界。作太郎と名を改めた秀雄は戦国三英傑、第十三代将軍足利義輝とも出会い、可愛い嫁たちと戦国乱世を生きていく! ※ この小説は『小説家になろう』にも掲載しています。

美しい姉と痩せこけた妹

サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

処理中です...