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第1章 裏切り者の陰謀編

第29話 転生者ソラのステータス講座

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 エレノアが仲間になってから2日が経った。

 俺は昨日から学院を休んでいる。

 何日も休んだら目立つだろうがしょうがない。

 サラには、物凄い貴重な魔道具を3個渡している。

 渡した物は、《結界古代魔道具》《緊急脱出の御守り》《認識阻害の指輪》と言い、どれも等級:A~Sの装備品だ。

 多分この世界ではどれも国宝級だろう。
  
 それを肩身離さず持っていてほしいと伝えている。

 今回の結界魔道具は、10日持つ珍しい物を渡した。

 これで俺がいなくても大丈夫なはずだ。

 この結界をもし壊されても、サラが攻撃されそうになったら、《緊急脱出の御守り》で俺の部屋に転移されるようになっている。

 そして俺の部屋には、世界に1つしかない《完全結界魔道具》が設置されており、俺の攻撃でも壊すことができない。

 まぁ神なら壊せると思うけどな。

 だから神剣を持っている奴がいたらやばいけど、そんな物は今のところゲームでも聞いたことがない。

 俺がなぜわざわざサラが危ない時に学院にを休むかと言うと、【制限】スキルを入手すると同時に、エレノアにステータスを教えようと思ったからだ。

 なので俺は今エレノアと一緒に【制限】を入手できるS級ダンジョンに来ている。

「あのソラ様、なぜこんな危険なダンジョンに来ているのですか?」

 エレノアが表情は変えないながらも、少し震えながら聞いてくる。

 俺は真剣な表情を作って話す。

「今日ここに来たのは、俺が力を制限するための【制限】スキルを入手するのと、10日以内にエレノアを人間の限界まで強くするためだっ!」

「えっ!? 私を強くするんですか!?」

 流石に10日で人間の中で最強にすると言われたら驚かれるか。

「勿論。まずエレノアには『ステータスオープン』と言ってほしい」
 
「ステータスオープンですか……わっ!?」

 どうやら出てきたみたいだ。

 それじゃあ俺も【鑑定】を使うとするか。

「【鑑定】」

 エレノアのステータスはこんな感じだ。

______________
エレノア・モイヒェルメルダー
人間
level:79
タイプ:アサシン(暗殺者)
《アクティブスキル》
【不意打ち:7】【隠密:8】
【身体強化:5】
《特殊アクティブスキル》
 なし
《パッシブスキル》
【気配感知:7】
《特殊パッシブスキル》
【暗殺の極意:8】

SP:158
______________

 やはりゲームと一緒か……。

 ただSPを使っていないのにゲームと一緒ってどういうことだ?

 SP使ってなくてこのスキルレベルは化け物だろ。

 まぁでもこれで得するのは俺だ。

「エレノア、ステータスが見えたかい?」

「は、はい、私ってこんなにスキル持ってたんですね……」

「きっと無意識に使っていたんじゃないかな?」

「確かに特に意識したことありませんでした」

「なら1番下にSPと書いてあるでしょ? それは、スキルポイントと言って、スキルのレベルを上げるのに使うんだけど、エレノアは、まだ使わなくて大丈夫だよ」

「えっ? ならいつ使うんですか?」

 俺は《魔法の指輪》から沢山のスキル書を出す。

「えっと……これはなんですか……?」

「これはスキル書と言って、これを使えばタイプがあっていればスキルを習得できる優れ物だ」

「……今私の常識が崩れ去っていく音がしました……」

「大丈夫大丈夫。そんな物ドブに捨ててしまえばいいだけだよ」

 と言うことで、エレノアが覚えられるスキルを習得させた。

______________
エレノア・モイヒェルメルダー
人間
level:79
タイプ:アサシン(暗殺者)
《アクティブスキル》
【不意打ち:7】【隠密:8】
【身体強化:5】【透明化:1】
【鑑定:1】
《特殊アクティブスキル》
【絶対回避:1】
《パッシブスキル》
【完全感知:1】
【五感強化:1→3】
《特殊パッシブスキル》
【暗殺の極意:8】【連撃の極意:1→4】
《魔法スキル》
【闇魔法:1】【風魔法:1】

SP:158→2
______________

 エレノアのステータスは、スキルだけ見たら状況によっては俺と互角に戦える。

 また【気配感知】と【魔力感知】が、共にレベル10になって、【完全感知】と言う上位互換スキルを入手している。

 そして暗殺者には必須の【透明化】と【五感強化】、【絶対回避】を習得させた。

 そして火力の少ない暗殺者で何より大事なのが、【連撃の極意】と言うスキルだ。

 このスキルは、一定確率で1度の攻撃が2回に換算されるスキルで、レベルがMAXになると、全ての攻撃が2回攻撃になる。

 今はレベル4なので、40%の確率だ。

 これでもう既に世界一の暗殺者と言っても過言ではない。

 まぁ暗殺はもうやらせないけど。

「よしエレノア」

「はい!」

 エレノアは、沢山のスキルを手に入れて、テンションが上がっているようだが、きっとこれから落ちるだろう。

「これからエレノアにはこのダンジョンを攻略してもらうと思っているんだけどいいよね?」

「わかりまし……え? 1人でですか?」

「そうだよ。俺がやったらすぐに終わるからね」

 《神剣夜明け》を使ったら専用スキル一発で終わる。 

 それだとここにきた意味がない。

 俺は《隠密のマント》と、《認識阻害の指輪》《暗殺者の短剣》を装備する。

「それじゃあ頑張って!!」

 俺は物凄いスピードでその場を離れた。

 それじゃあ俺はこのダンジョンにいるモンスターを、エレノア1人で対処できる数まで減らすとしますか!

 俺は敵を屠りながらダンジョンを歩き回り始めた。

----------------------------
 次の話は、エレノアのダンジョン攻略シーンです。
お楽しみに!

 面白い! まぁまぁかな? サラ可愛い!などと思っていただければ、お気に入り登録、感想などお願いします!
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 ではではまた次話で。
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