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第1章 裏切り者の陰謀編
第24話 実技授業①
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俺は今学院にあるグラウンドに来ている。
これは実技授業を行う為だ。
殆どのクラスメイトが自分の力を試せるなどと盛り上がっているが、今の俺は完全に生きた屍となっていた。
「お~いソ~ラ。大丈夫か~。ダメだ~誰が話しかけても全く反応しない……」
「……ソラ」
「はい! ん? どうしたのサラ?」
「なんでサラちゃんの時だけ返事するのおおおお!! 俺の時もしてよ~!!」
「ソラの友達五月蝿い。なんとかして」
「だってよシューマ。サラが五月蝿いって言ってるから黙っていてくれ」
「2人の扱いが冷たいっ!! それにサラちゃんは俺のことを名前で呼んでくれよおおおお!」
「やだ」
「なんでぇぇぇ!?」
「…………ソラ。どうしてぼーっとしてた?」
「あ、ちょっと「あ、あの」……考え事をしててね」
「あ、あのさっ!」
「ぼーっとしてたら危ない」
「ごめんごめん、気をつけるね」
「ん」
「ねぇ……2人して無視しないでよ……」
とうとうシューマがガックリと四つん這いになっていた。
見ていて少しかわいそうに思えてくる。
まぁでも自業自得だと思うけど。
シューマは取り敢えず放っておいて、俺は気合を入れ直す。
サラにぼーっとしていたら危ないって言われたし。
それから少し経ち、シューマが立ち直ったところで、セリシア先生が来た。
「それではこれから実技授業を始めます。まず魔法志望か剣術志望かを選んで別れてください。その次に今回は最初なので、魔法ならシャーロット先生が、剣術なら私が相手をします。何か質問はありますか?」
みんな首を横に振る。
「では別れてください!」
俺は勿論剣術志望だ。
魔法も使えるけど、まだこの世界のことをよくわかっていない状況で、迂闊に使いたくない。
少し間違えると目立ってしまいそうだからな。
それに比べて剣術は、この歳でも達人級の腕前の人は何人か居るそうなので、少し手加減をするくらいで大丈夫だろう。
☆☆☆
なんて、そんなふうに思っていた時期もありました。
今目の前でセリシア先生と剣術を選んだ生徒が戦っているのだが、正直言ってめちゃくちゃ酷い。
セリシア先生は素晴らしい剣術だと思うが、生徒の方はただ剣を振り回しているだけのお遊びにしか見えないのだが。
よくこれで剣術を選んだな、と思ってしまうほどだ。
しかしこの生徒が物凄い下手なわけではない。
既に5人ほど戦っているのだが、皆んなただただセリシア先生に翻弄され、がむしゃらに剣を振り回しているだけだった。
これは……酷すぎるな……。
セリシア先生もあまりに酷すぎてか、苦笑いを浮かべている。
なんかこれはセリシア先生が可哀想になってきたな……。
よし、少し目立ってしまうが俺が行くか。
中級者並みの感覚で行けばこの年齢では凄い方だろう。
俺が立ちあがろうとすると、先に立ち上がった生徒がいた。
俺はそいつを見て納得する。
アイツならセリシア先生ともまぁまぁいい勝負ができるだろう。
その生徒の名前は、レオン・フェッター。
ゲームではアランと戦い、友達となるキャラだ。
俺はレオンとセリシア先生に【鑑定】を発動する。
さて、やっとゲームキャラのステータスが見れるぜ。
俺は少しワクワクしながら見る。
まずはセリシア先生だ。
______________
セリシア・シルヴォー
人族
level:84
タイプ:剣士
《アクティブスキル》
【怪力:3】
《パッシブスキル》
【気配感知:5】
《固有パッシブスキル》
【剣聖術:5】【剣気:3】
《魔法スキル》
【炎魔法:3】
SP:168
______________
ふむ……この時点ではまぁまぁ強いと言った感じだな。
それにちゃんとゲームと同じで【剣聖術】とその派生の【剣気】を持っているか……。
しかしSPを全く使っていない。
それでこれほど上げるとは……相当努力したんだろうな。
しかしやはりセリシア先生もステータスについて何も知らないんだな……。
まぁこの学院で知っているかもしれない人だったら学院長くらいかな?
まだ【鑑定】していないから分からないけど。
次はレオンを見てみよう。
______________
レオン・フェッター
人族
level:55
《アクティブスキル》
【身体強化:3】【魔闘気:0】
《パッシブスキル》
【肉体強化:4】
《特殊パッシブスキル》
【剣豪術:1】
《魔法スキル》
【風魔法:2】
SP:110
______________
こちらもこの歳にしてはずいぶん強い気がする。
気がするというのは、俺が強くなりすぎて、正直level:1もlevel:55も大して変わらなくなってしまったからだ。
どちらも同じく一撃だから。
しかしレオンもSPを使っていない。
それに【魔闘気】を持っているのにも気がついていないな。
今度それとなく教えてみるか?
コイツには本編クリアを頑張ってもらわないといけないし。
俺が2人の【鑑定】を見終わった後、2人が向かい合う。
「レオン君は他の生徒と違いますね。その歳では物凄い強いでしょう」
「俺は同じくらいの歳の奴に負けたことがない。しかしお前の方がどうやら俺よりも強いようだ。だからお前との戦いはきっと俺を強くしてくれる!」
「私も少々楽しくなってきました。ではレオン君! 本気で来てください!」
こうしてセリシア先生とレオンと言う、ゲームでの重要なキャラ同士で模擬戦が始まろうとしていた。
----------------------------
実技授業は後1.2話続きます。
ソラとサラの戦闘シーンも書くので、お楽しみに!
面白い! まぁまぁかな? サラ可愛い!などと思っていただければ、お気に入り登録、感想などお願いします!
また、誤字脱字や改善点をご指摘して頂けるとありがたいです!
ではではまた次話で。
これは実技授業を行う為だ。
殆どのクラスメイトが自分の力を試せるなどと盛り上がっているが、今の俺は完全に生きた屍となっていた。
「お~いソ~ラ。大丈夫か~。ダメだ~誰が話しかけても全く反応しない……」
「……ソラ」
「はい! ん? どうしたのサラ?」
「なんでサラちゃんの時だけ返事するのおおおお!! 俺の時もしてよ~!!」
「ソラの友達五月蝿い。なんとかして」
「だってよシューマ。サラが五月蝿いって言ってるから黙っていてくれ」
「2人の扱いが冷たいっ!! それにサラちゃんは俺のことを名前で呼んでくれよおおおお!」
「やだ」
「なんでぇぇぇ!?」
「…………ソラ。どうしてぼーっとしてた?」
「あ、ちょっと「あ、あの」……考え事をしててね」
「あ、あのさっ!」
「ぼーっとしてたら危ない」
「ごめんごめん、気をつけるね」
「ん」
「ねぇ……2人して無視しないでよ……」
とうとうシューマがガックリと四つん這いになっていた。
見ていて少しかわいそうに思えてくる。
まぁでも自業自得だと思うけど。
シューマは取り敢えず放っておいて、俺は気合を入れ直す。
サラにぼーっとしていたら危ないって言われたし。
それから少し経ち、シューマが立ち直ったところで、セリシア先生が来た。
「それではこれから実技授業を始めます。まず魔法志望か剣術志望かを選んで別れてください。その次に今回は最初なので、魔法ならシャーロット先生が、剣術なら私が相手をします。何か質問はありますか?」
みんな首を横に振る。
「では別れてください!」
俺は勿論剣術志望だ。
魔法も使えるけど、まだこの世界のことをよくわかっていない状況で、迂闊に使いたくない。
少し間違えると目立ってしまいそうだからな。
それに比べて剣術は、この歳でも達人級の腕前の人は何人か居るそうなので、少し手加減をするくらいで大丈夫だろう。
☆☆☆
なんて、そんなふうに思っていた時期もありました。
今目の前でセリシア先生と剣術を選んだ生徒が戦っているのだが、正直言ってめちゃくちゃ酷い。
セリシア先生は素晴らしい剣術だと思うが、生徒の方はただ剣を振り回しているだけのお遊びにしか見えないのだが。
よくこれで剣術を選んだな、と思ってしまうほどだ。
しかしこの生徒が物凄い下手なわけではない。
既に5人ほど戦っているのだが、皆んなただただセリシア先生に翻弄され、がむしゃらに剣を振り回しているだけだった。
これは……酷すぎるな……。
セリシア先生もあまりに酷すぎてか、苦笑いを浮かべている。
なんかこれはセリシア先生が可哀想になってきたな……。
よし、少し目立ってしまうが俺が行くか。
中級者並みの感覚で行けばこの年齢では凄い方だろう。
俺が立ちあがろうとすると、先に立ち上がった生徒がいた。
俺はそいつを見て納得する。
アイツならセリシア先生ともまぁまぁいい勝負ができるだろう。
その生徒の名前は、レオン・フェッター。
ゲームではアランと戦い、友達となるキャラだ。
俺はレオンとセリシア先生に【鑑定】を発動する。
さて、やっとゲームキャラのステータスが見れるぜ。
俺は少しワクワクしながら見る。
まずはセリシア先生だ。
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セリシア・シルヴォー
人族
level:84
タイプ:剣士
《アクティブスキル》
【怪力:3】
《パッシブスキル》
【気配感知:5】
《固有パッシブスキル》
【剣聖術:5】【剣気:3】
《魔法スキル》
【炎魔法:3】
SP:168
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ふむ……この時点ではまぁまぁ強いと言った感じだな。
それにちゃんとゲームと同じで【剣聖術】とその派生の【剣気】を持っているか……。
しかしSPを全く使っていない。
それでこれほど上げるとは……相当努力したんだろうな。
しかしやはりセリシア先生もステータスについて何も知らないんだな……。
まぁこの学院で知っているかもしれない人だったら学院長くらいかな?
まだ【鑑定】していないから分からないけど。
次はレオンを見てみよう。
______________
レオン・フェッター
人族
level:55
《アクティブスキル》
【身体強化:3】【魔闘気:0】
《パッシブスキル》
【肉体強化:4】
《特殊パッシブスキル》
【剣豪術:1】
《魔法スキル》
【風魔法:2】
SP:110
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こちらもこの歳にしてはずいぶん強い気がする。
気がするというのは、俺が強くなりすぎて、正直level:1もlevel:55も大して変わらなくなってしまったからだ。
どちらも同じく一撃だから。
しかしレオンもSPを使っていない。
それに【魔闘気】を持っているのにも気がついていないな。
今度それとなく教えてみるか?
コイツには本編クリアを頑張ってもらわないといけないし。
俺が2人の【鑑定】を見終わった後、2人が向かい合う。
「レオン君は他の生徒と違いますね。その歳では物凄い強いでしょう」
「俺は同じくらいの歳の奴に負けたことがない。しかしお前の方がどうやら俺よりも強いようだ。だからお前との戦いはきっと俺を強くしてくれる!」
「私も少々楽しくなってきました。ではレオン君! 本気で来てください!」
こうしてセリシア先生とレオンと言う、ゲームでの重要なキャラ同士で模擬戦が始まろうとしていた。
----------------------------
実技授業は後1.2話続きます。
ソラとサラの戦闘シーンも書くので、お楽しみに!
面白い! まぁまぁかな? サラ可愛い!などと思っていただければ、お気に入り登録、感想などお願いします!
また、誤字脱字や改善点をご指摘して頂けるとありがたいです!
ではではまた次話で。
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