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第1章 転生したら属性至上主義の異世界でした
第1話 どうやら転生したみたいだ
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———意識が覚醒する。
「うわぁぁぁぁぁぁん!!」
俺は叫びながら急いで体を起こそうとして異変に気づく。
体を起こそうとしても全く起きれない。
もしかして俺はあの階段から落ちてもなんとか一命を取り留めたのだろうか?
だけど全身骨折したのか?
でもそれにしてはどこも痛くないし……。
更に、なぜだか知らないが目がぼやけて見えるし体重いし、微かに声が聞こえる気がする。
俺が色々と疑問に思っていると、少しづつ目が見えるようになってきた。
あれ、おかしいな……もし目を怪我しているんなら一生見れないはずなんだが……。
もしかして光に目が慣れていないのか?
暗い所にずっといた時に明るい所に行くと眩しくて目が開けられない——みたいな?
しかしそんな俺の予想は大きく外れていた。
目が見えるようになってきたので目をゆっくり開けてみると、俺を覗き込んでいる銀髪の女性と金髪の男性がいることに気づいた。
おっとぉ、誰だぁ?
と言うかめっちゃ美人とイケメンじゃんではないか……!
非モテの俺への当てつけですかぁ?
いいぞ、喧嘩なら買ってやろじゃないか。
体殆ど動かないけどな!
なんて知らない人に言えるほどメンタル強くないわけで……仕方なくどこの誰なのか聞く。
「あーあー、うーあー? ———ッッ!?!?」
本当に俺の喉なのかと不思議になるほど高い声が出た。
ちょっと待て、言葉が話せないんだが!?
俺はこのことから1つの可能性が頭に浮かんだ。
その証明のために恐る恐る目を自身の体に向けると———
「ぎゃああああああああ!!」
声は高いままだがちゃんと叫び声が出た。
そして何故俺が叫んだかと言うと——体が縮んでしまっていたからだ。
何処かの某子供探偵のようだが、その比ではない。
見た感じ体が1mもないように見える。
俺はその体を見て、とうとう現実に向き合う時が来たと悟ってしまった。
「ああ……あーあーあー……」
そして——俺は転生してしまったのか……。
転生と言えば素直に喜べるかと思ったが、俺の心は複雑だった。
流石にいくらオタクとは言え、ファンタジー小説のようにすぐには喜べなかった。
俺には仲のいい家族がいたし、少なかったとは言え友達もいたんだ。
そんなみんなと会えなくなるとなると胸がギュッと苦しくなる。
更にそんな大切な人達の顔も名前も、まるで靄がかかっているかのように思い出すことができなかった。
転生した影響なのだろうか?
だってその他のことなら思い出せるのにピンポイントで思い出せないからだ。
しかし幾ら嘆いた所で思い出せないだろうし、薄情に思うが仕方がない。
俺は自分の不注意で死んでしまったのだ。
自業自得として受け止めなければならない。
俺は何度が深呼吸をして心を切り替えることにし、ふと気付いたことがあった。
そう言えば異世界転生ではテンプレの、転生した時に神様に会っていないな。
ってことはチート能力もないのだろう。
えーどうせならチートほしかったなー。
まぁでも人生をやり直せて尚且つ、大好きな異世界に転生できただけいいのかもしれない。
チートは諦めるとして、今世こそは親孝行しなければな。
なんて思っていた時にふと気付いた。
そう言えばここは本当に異世界なのか?
もしかしたら地球の違う地域というのも考えられるな……。
俺はそんなことを思いながら、自分の母親らしき女性と父親らしき男性を改めてじっくりと見る。
母親らしき女性は、綺麗な銀髪ロングで、澄んだ青くてクリッとした目に、スッとした鼻、桜色の瑞々しい唇を持った、どちらかと言うと美女よりは美少女と言った方がいいであろう素晴らしく整った顔をしていた。
スタイルはダボっとした服を着ているのでわかりにくいが、唯一これだけは言える。
———おっぱいがデカいッッ!!
俺はこの世にこれほどのおっぱ——お胸様があるとは知らなかった。
体つきがわからないくらいのダボっとした服を着ているのに、それすらも窮屈そうにそこだけパツパツになっているのだ。
なんか正直本当に母親なのか分からなくなってきた。
だってどう見ても10代後半にしか見えないんだもん、お胸様以外は。
まぁ地球でも10代で子供を産む人もいたにはいたんだが……。
俺は精神力を全力でフル活用して男の楽園から目を離し、その楽園を独占している忌々しきイケメンに目を向ける。
イケメンは金髪のサラサラ髪を持った爽やかなイケメンだった。
体も細マッチョと呼ばれるくらいに鍛えられており、 The、男の理想みたいな人だな。
羨ましい……!!
そんなことを思うと同時に、父親らしきイケメンを見た俺はこの時、どの世界でも——もしかしたら地球の何処かかもしれないが——1つだけ共通なことがあるんだなと痛感した。
それは———
——やはりどの世界でも美人はイケメンと結婚するんだな——と言うことだった。
前世の俺なら怨念の篭った目を全力で向けるだろうが、もしこの人が本当に俺の父親なら俺もイケメンそうだから許してやろう。
寛大な俺に泣いて喜ぶがいい!!
なんて馬鹿なことを考えながら先程から少ししか聞き取れない耳がちゃんと聞こえるようになるのを待っていた。
「うわぁぁぁぁぁぁん!!」
俺は叫びながら急いで体を起こそうとして異変に気づく。
体を起こそうとしても全く起きれない。
もしかして俺はあの階段から落ちてもなんとか一命を取り留めたのだろうか?
だけど全身骨折したのか?
でもそれにしてはどこも痛くないし……。
更に、なぜだか知らないが目がぼやけて見えるし体重いし、微かに声が聞こえる気がする。
俺が色々と疑問に思っていると、少しづつ目が見えるようになってきた。
あれ、おかしいな……もし目を怪我しているんなら一生見れないはずなんだが……。
もしかして光に目が慣れていないのか?
暗い所にずっといた時に明るい所に行くと眩しくて目が開けられない——みたいな?
しかしそんな俺の予想は大きく外れていた。
目が見えるようになってきたので目をゆっくり開けてみると、俺を覗き込んでいる銀髪の女性と金髪の男性がいることに気づいた。
おっとぉ、誰だぁ?
と言うかめっちゃ美人とイケメンじゃんではないか……!
非モテの俺への当てつけですかぁ?
いいぞ、喧嘩なら買ってやろじゃないか。
体殆ど動かないけどな!
なんて知らない人に言えるほどメンタル強くないわけで……仕方なくどこの誰なのか聞く。
「あーあー、うーあー? ———ッッ!?!?」
本当に俺の喉なのかと不思議になるほど高い声が出た。
ちょっと待て、言葉が話せないんだが!?
俺はこのことから1つの可能性が頭に浮かんだ。
その証明のために恐る恐る目を自身の体に向けると———
「ぎゃああああああああ!!」
声は高いままだがちゃんと叫び声が出た。
そして何故俺が叫んだかと言うと——体が縮んでしまっていたからだ。
何処かの某子供探偵のようだが、その比ではない。
見た感じ体が1mもないように見える。
俺はその体を見て、とうとう現実に向き合う時が来たと悟ってしまった。
「ああ……あーあーあー……」
そして——俺は転生してしまったのか……。
転生と言えば素直に喜べるかと思ったが、俺の心は複雑だった。
流石にいくらオタクとは言え、ファンタジー小説のようにすぐには喜べなかった。
俺には仲のいい家族がいたし、少なかったとは言え友達もいたんだ。
そんなみんなと会えなくなるとなると胸がギュッと苦しくなる。
更にそんな大切な人達の顔も名前も、まるで靄がかかっているかのように思い出すことができなかった。
転生した影響なのだろうか?
だってその他のことなら思い出せるのにピンポイントで思い出せないからだ。
しかし幾ら嘆いた所で思い出せないだろうし、薄情に思うが仕方がない。
俺は自分の不注意で死んでしまったのだ。
自業自得として受け止めなければならない。
俺は何度が深呼吸をして心を切り替えることにし、ふと気付いたことがあった。
そう言えば異世界転生ではテンプレの、転生した時に神様に会っていないな。
ってことはチート能力もないのだろう。
えーどうせならチートほしかったなー。
まぁでも人生をやり直せて尚且つ、大好きな異世界に転生できただけいいのかもしれない。
チートは諦めるとして、今世こそは親孝行しなければな。
なんて思っていた時にふと気付いた。
そう言えばここは本当に異世界なのか?
もしかしたら地球の違う地域というのも考えられるな……。
俺はそんなことを思いながら、自分の母親らしき女性と父親らしき男性を改めてじっくりと見る。
母親らしき女性は、綺麗な銀髪ロングで、澄んだ青くてクリッとした目に、スッとした鼻、桜色の瑞々しい唇を持った、どちらかと言うと美女よりは美少女と言った方がいいであろう素晴らしく整った顔をしていた。
スタイルはダボっとした服を着ているのでわかりにくいが、唯一これだけは言える。
———おっぱいがデカいッッ!!
俺はこの世にこれほどのおっぱ——お胸様があるとは知らなかった。
体つきがわからないくらいのダボっとした服を着ているのに、それすらも窮屈そうにそこだけパツパツになっているのだ。
なんか正直本当に母親なのか分からなくなってきた。
だってどう見ても10代後半にしか見えないんだもん、お胸様以外は。
まぁ地球でも10代で子供を産む人もいたにはいたんだが……。
俺は精神力を全力でフル活用して男の楽園から目を離し、その楽園を独占している忌々しきイケメンに目を向ける。
イケメンは金髪のサラサラ髪を持った爽やかなイケメンだった。
体も細マッチョと呼ばれるくらいに鍛えられており、 The、男の理想みたいな人だな。
羨ましい……!!
そんなことを思うと同時に、父親らしきイケメンを見た俺はこの時、どの世界でも——もしかしたら地球の何処かかもしれないが——1つだけ共通なことがあるんだなと痛感した。
それは———
——やはりどの世界でも美人はイケメンと結婚するんだな——と言うことだった。
前世の俺なら怨念の篭った目を全力で向けるだろうが、もしこの人が本当に俺の父親なら俺もイケメンそうだから許してやろう。
寛大な俺に泣いて喜ぶがいい!!
なんて馬鹿なことを考えながら先程から少ししか聞き取れない耳がちゃんと聞こえるようになるのを待っていた。
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