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第1章 魔王軍入隊
第12話 その頃勇者達は……
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優斗が魔王軍に入ってゴブリンを鍛えていた頃、人間界の王国では勇者達もゴブリンと同じくレベルアップに勤しんでいた。
そんな聖也達勇者は、現在王国の護衛を連れて王国の外れにある、勇者専用レベル上げ場と呼ばれる所で戦闘を行っている。
この場所は三〇〇年前の勇者が張った結界で覆われている大きな森で、この中には魔界から漏れ出る瘴気が他の場所よりも濃いため、より強い魔物が出現する。
しかし勇者の結界のお陰で絶対に魔物が王国に現れることはない。
その中で聖也達は魔物を狩ってレベルを上げていた。
「はああああ!!」
「グギャ!!」
聖也が王国より授かった《聖剣レーヴァテイン》を振り抜くと、全身がドス黒いオーラに包まれたオーク——オークデビル——の体が縦に真っ二つに割れる。
オークデビルから溢れ出ていたドス黒いオーラは、聖剣から溢れ出る聖剣気で掻き消され消滅した。
「「「「「グァァアアアア!!」」」」」
「まだまだ沢山いるな……後五体くらいかな?」
聖也の下に五体のオークデビルが襲いかかってきた。
オークデビルは手に持った棍棒のような大剣を振り回し、聖也を攻撃する。
しかしその全てを避けた聖也がオークデビルの棍棒の持っている方の手を切り飛ばしてから首を切る。
「後四体……はぁあああ!!」
「「グオオオオ!!」」
聖也が聖剣気を纏った斬撃を放つと、二体同時にオークデビルの上半身と下半身が別れる。
しかしそれに見向きもしない聖也は、オークデビルの懐へと駆け出し、下から上へと聖剣を斬り上げると、オークは避けるまもなく綺麗に二枚おろしにされた。
仲間の四体があっという間にやられた事により、オークデビルが逃げようとすると、逃さないとばかりに聖也が追いかけ背を向けたオークデビルの心臓を一突き。
聖也はオークデビルが死んだ事を確認すると、聖剣をオークデビルの体から抜き、鞘に収めると息を吐く。
「ふぅ……これで終わりかな? まぁ残っていても護衛の人が倒してくれるか」
聖也は自身のステータスを表示させる。
————————————————
白川聖也
人間 17歳
《チートスキル》
【勇者Level:2】(SSS級)
ステータス
Level:98
総合値:98000(S級)
体力:19600
魔力:19600
筋力:19600
防御力:19600
敏捷性:19600
————————————————
「――チッ……まだまだあのクソモブには程遠いな……」
聖也は召喚された当日に見た、モブと思っていた奴のステータスと自分のを見比べて、苛立ちを隠さず舌打ちをする。
聖也は生まれながらにすべてを持っていた。
親は日本でも五本の指に入る財閥の社長で、類まれなる美貌に才能、そして沙也加という美少女。
そんなすべてを持っていた聖也は、自分よりも下だと思っていた奴が上にいることが腹立たしくて許せないのだ。
(僕はこの世界の主人公だぞ……? 何故あんなモブの方がステータスが上なんだよ……ッ!! レベルが一〇〇〇だと? 巫山戯るのも大概にしろ! 絶対に何かして強く見せたはずだ! 必ずこの僕があのクソモブを殺してやる―――ッッ!!)
聖也が心の中で憎悪を燃やしていると、見知った者が現れたので、咄嗟に取り繕う。
「――流石だな聖也! 俺よりも一〇体も多く倒してんじゃねぇか!」
「まぁ僕には聖剣があるからね」
翔が聖也に駆け寄り肩を組んでそう言うが、聖也は武器のおかげだよ、と言って肩をすくめる。
まぁ実際に聖剣のお陰と言うのが大きいので事実を言っているだけなのだが、聖也は心の中ではそんな事など思っていない。
(聖剣なんて僕が居なければ何も出来ないなまくらじゃないか。だから聖剣は僕の力なんだよ。それに僕は選ばれし勇者なんだ。君達のような雑魚と一緒にしないで欲しいな)
このように完全に腐り切っているが、それは優斗ですら目の当たりにしなければ気付かないほどに巧妙に隠されている。
勿論翔や幼馴染の沙耶香ですら聖也の本性に気付いていない。
「聖也! 大丈夫だった!?」
「うわぁ……こんなに倒して凄いっ! 流石聖也君!」
「しかも傷一つついていないわよっ!」
聖也と翔が肩を組んでいる所に沙耶香を始めとした女子達が集まる。
皆、聖也に褒めてもらいたそうにしており、クソ面倒だな……と思いながらも聖也が笑顔で褒めていると、森の奥から護衛として連れてきた騎士達が戻ってきた。
「レイドルさん! 僕達の方は全員倒しましたよ!」
「勇者様、お強くなられましたね。これなら森の奥へと進んでも大丈夫でしょう」
聖也は護衛のリーダーであり、騎士団長のレイドルに声をかける。
彼は王国最強どころか世界最強ではないのかと言う声がある程で、総合値は驚異の六〇万超えだ。
————————————————
レイドル
人間 43歳
《スキル》
【剣術Level:10】【闘気Level:9】【身体強化:10】
【見切り:8】【指揮:7】
ステータス
Level:721
総合値:627400(EX級)
体力:144000
魔力:97500
筋力:130000
防御力:142300
敏捷性:113600
————————————————
本来ならこのステータスを見れば、誰しもが驚き恐れるはずなのだが、勇者の面々はその前に優斗の馬鹿げたステータスを見てしまったために、逆に弱く感じてしまっていた。
まぁ勇斗ももしこのステータスを見れば、
『今の人間ってこんなに弱いんだな』
と間違いなく言うだろうが、それは昔の時代が大天才が沢山生まれた黄金期なだけであって、これでも聖也と同等以下の才能を有している。
更に言えば、優斗の仲間がステータスだけは聖也など容易く超える神童だったと言う事に他ならないが、そんな事など優斗が知る由もない。
閑話休題。
多くの生徒が先程のレイドルの言葉に不安を示す中、聖也はこっそりガッツポーズする。
最近レベルが上がりにくくなって来ていたため、より強い魔物の居る森の奥に行くのが好都合だったからだ。
聖也はクラスメイト達を扇動し、何とか前向きに考えさせる。
「それでは一時間の休憩の後、出発と致します」
「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」
こうして勇者達も着々と強くなり始めていた。
————————————————————————————
次回は再び優斗視点に戻ります。
お気に入り登録宜しくおねがいします。
そんな聖也達勇者は、現在王国の護衛を連れて王国の外れにある、勇者専用レベル上げ場と呼ばれる所で戦闘を行っている。
この場所は三〇〇年前の勇者が張った結界で覆われている大きな森で、この中には魔界から漏れ出る瘴気が他の場所よりも濃いため、より強い魔物が出現する。
しかし勇者の結界のお陰で絶対に魔物が王国に現れることはない。
その中で聖也達は魔物を狩ってレベルを上げていた。
「はああああ!!」
「グギャ!!」
聖也が王国より授かった《聖剣レーヴァテイン》を振り抜くと、全身がドス黒いオーラに包まれたオーク——オークデビル——の体が縦に真っ二つに割れる。
オークデビルから溢れ出ていたドス黒いオーラは、聖剣から溢れ出る聖剣気で掻き消され消滅した。
「「「「「グァァアアアア!!」」」」」
「まだまだ沢山いるな……後五体くらいかな?」
聖也の下に五体のオークデビルが襲いかかってきた。
オークデビルは手に持った棍棒のような大剣を振り回し、聖也を攻撃する。
しかしその全てを避けた聖也がオークデビルの棍棒の持っている方の手を切り飛ばしてから首を切る。
「後四体……はぁあああ!!」
「「グオオオオ!!」」
聖也が聖剣気を纏った斬撃を放つと、二体同時にオークデビルの上半身と下半身が別れる。
しかしそれに見向きもしない聖也は、オークデビルの懐へと駆け出し、下から上へと聖剣を斬り上げると、オークは避けるまもなく綺麗に二枚おろしにされた。
仲間の四体があっという間にやられた事により、オークデビルが逃げようとすると、逃さないとばかりに聖也が追いかけ背を向けたオークデビルの心臓を一突き。
聖也はオークデビルが死んだ事を確認すると、聖剣をオークデビルの体から抜き、鞘に収めると息を吐く。
「ふぅ……これで終わりかな? まぁ残っていても護衛の人が倒してくれるか」
聖也は自身のステータスを表示させる。
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白川聖也
人間 17歳
《チートスキル》
【勇者Level:2】(SSS級)
ステータス
Level:98
総合値:98000(S級)
体力:19600
魔力:19600
筋力:19600
防御力:19600
敏捷性:19600
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「――チッ……まだまだあのクソモブには程遠いな……」
聖也は召喚された当日に見た、モブと思っていた奴のステータスと自分のを見比べて、苛立ちを隠さず舌打ちをする。
聖也は生まれながらにすべてを持っていた。
親は日本でも五本の指に入る財閥の社長で、類まれなる美貌に才能、そして沙也加という美少女。
そんなすべてを持っていた聖也は、自分よりも下だと思っていた奴が上にいることが腹立たしくて許せないのだ。
(僕はこの世界の主人公だぞ……? 何故あんなモブの方がステータスが上なんだよ……ッ!! レベルが一〇〇〇だと? 巫山戯るのも大概にしろ! 絶対に何かして強く見せたはずだ! 必ずこの僕があのクソモブを殺してやる―――ッッ!!)
聖也が心の中で憎悪を燃やしていると、見知った者が現れたので、咄嗟に取り繕う。
「――流石だな聖也! 俺よりも一〇体も多く倒してんじゃねぇか!」
「まぁ僕には聖剣があるからね」
翔が聖也に駆け寄り肩を組んでそう言うが、聖也は武器のおかげだよ、と言って肩をすくめる。
まぁ実際に聖剣のお陰と言うのが大きいので事実を言っているだけなのだが、聖也は心の中ではそんな事など思っていない。
(聖剣なんて僕が居なければ何も出来ないなまくらじゃないか。だから聖剣は僕の力なんだよ。それに僕は選ばれし勇者なんだ。君達のような雑魚と一緒にしないで欲しいな)
このように完全に腐り切っているが、それは優斗ですら目の当たりにしなければ気付かないほどに巧妙に隠されている。
勿論翔や幼馴染の沙耶香ですら聖也の本性に気付いていない。
「聖也! 大丈夫だった!?」
「うわぁ……こんなに倒して凄いっ! 流石聖也君!」
「しかも傷一つついていないわよっ!」
聖也と翔が肩を組んでいる所に沙耶香を始めとした女子達が集まる。
皆、聖也に褒めてもらいたそうにしており、クソ面倒だな……と思いながらも聖也が笑顔で褒めていると、森の奥から護衛として連れてきた騎士達が戻ってきた。
「レイドルさん! 僕達の方は全員倒しましたよ!」
「勇者様、お強くなられましたね。これなら森の奥へと進んでも大丈夫でしょう」
聖也は護衛のリーダーであり、騎士団長のレイドルに声をかける。
彼は王国最強どころか世界最強ではないのかと言う声がある程で、総合値は驚異の六〇万超えだ。
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レイドル
人間 43歳
《スキル》
【剣術Level:10】【闘気Level:9】【身体強化:10】
【見切り:8】【指揮:7】
ステータス
Level:721
総合値:627400(EX級)
体力:144000
魔力:97500
筋力:130000
防御力:142300
敏捷性:113600
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本来ならこのステータスを見れば、誰しもが驚き恐れるはずなのだが、勇者の面々はその前に優斗の馬鹿げたステータスを見てしまったために、逆に弱く感じてしまっていた。
まぁ勇斗ももしこのステータスを見れば、
『今の人間ってこんなに弱いんだな』
と間違いなく言うだろうが、それは昔の時代が大天才が沢山生まれた黄金期なだけであって、これでも聖也と同等以下の才能を有している。
更に言えば、優斗の仲間がステータスだけは聖也など容易く超える神童だったと言う事に他ならないが、そんな事など優斗が知る由もない。
閑話休題。
多くの生徒が先程のレイドルの言葉に不安を示す中、聖也はこっそりガッツポーズする。
最近レベルが上がりにくくなって来ていたため、より強い魔物の居る森の奥に行くのが好都合だったからだ。
聖也はクラスメイト達を扇動し、何とか前向きに考えさせる。
「それでは一時間の休憩の後、出発と致します」
「「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」
こうして勇者達も着々と強くなり始めていた。
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