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休み時間
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「テストが~」
休み時間、次の授業のために移動中の若葉から思わずため息がでた。
「若葉って色染師に関わる授業になると途端にやる気出すけど、それ以外は全くだからねえ」
橙子にそう突っ込まれる。
「そうなの。体育は体力をつけるのにはもってこいだし、今の剣道はめちゃくちゃ好きだし。社会の日本史は色染師の歴史もからめて教えてもらえるから楽しいし、日本地理は卒業後の色染師の仕事に役立つだろうし」
「数学、理科は興味なさそうだよね?」
「うん。あ、でも物理は好きだよ。てこの原理とか戦いに使えそうじゃない?」
「まあそうだけど。それに専門の家庭科も興味ないよね? よくそれで家庭科専攻に入ったわね? 来年からどうするの専攻? 被服か食物に分かれるけど」
一年次は家庭科専攻も芸術科専攻もそれぞれ共通の授業だが、二年次から家庭科専攻は被服コースと食物コース、芸術科コースは美術コースと工芸コースに分かれるのだ。
「だって家庭科か芸術科ってなったら、絵心のない私としては家庭科しか選択肢がないわけですよ」
「そ、そうなんだ」
だから芸術選択科目をあえて音楽にしているのか、と橙子は思った。
橙子は美術にしているが。
「食べることは戦う身体作りにも大事だから、食物コース専攻にしようかと。食べることも好きだし。橙子は?」
「私はファッションとかに興味があるから、被服コース専攻にするつもり」
「そっか。来年は橙子とコンビ組むことは確実にないってことか~」
若葉は頭を抱えた。
二年次は同級生で色染師コンビとなるが、専攻ごとにクラス編成もコンビも決められるので、専攻が違うと自然とコンビにはなれないのだ。
「若葉、頭抱えるところ違うと思うけど」
「そうだ! 橙子ノートが~」
「ようやく気付いたか」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる橙子。
毎日、若葉は橙子ノートを写メさせてもらっているのだ。
「それも困る! まだ進級まで時間あるから、ぜひ私と同じ食物コースで」
「却下!」
「え~!」
若葉の情けない叫び声が元気よく廊下にこだました。
休み時間、次の授業のために移動中の若葉から思わずため息がでた。
「若葉って色染師に関わる授業になると途端にやる気出すけど、それ以外は全くだからねえ」
橙子にそう突っ込まれる。
「そうなの。体育は体力をつけるのにはもってこいだし、今の剣道はめちゃくちゃ好きだし。社会の日本史は色染師の歴史もからめて教えてもらえるから楽しいし、日本地理は卒業後の色染師の仕事に役立つだろうし」
「数学、理科は興味なさそうだよね?」
「うん。あ、でも物理は好きだよ。てこの原理とか戦いに使えそうじゃない?」
「まあそうだけど。それに専門の家庭科も興味ないよね? よくそれで家庭科専攻に入ったわね? 来年からどうするの専攻? 被服か食物に分かれるけど」
一年次は家庭科専攻も芸術科専攻もそれぞれ共通の授業だが、二年次から家庭科専攻は被服コースと食物コース、芸術科コースは美術コースと工芸コースに分かれるのだ。
「だって家庭科か芸術科ってなったら、絵心のない私としては家庭科しか選択肢がないわけですよ」
「そ、そうなんだ」
だから芸術選択科目をあえて音楽にしているのか、と橙子は思った。
橙子は美術にしているが。
「食べることは戦う身体作りにも大事だから、食物コース専攻にしようかと。食べることも好きだし。橙子は?」
「私はファッションとかに興味があるから、被服コース専攻にするつもり」
「そっか。来年は橙子とコンビ組むことは確実にないってことか~」
若葉は頭を抱えた。
二年次は同級生で色染師コンビとなるが、専攻ごとにクラス編成もコンビも決められるので、専攻が違うと自然とコンビにはなれないのだ。
「若葉、頭抱えるところ違うと思うけど」
「そうだ! 橙子ノートが~」
「ようやく気付いたか」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる橙子。
毎日、若葉は橙子ノートを写メさせてもらっているのだ。
「それも困る! まだ進級まで時間あるから、ぜひ私と同じ食物コースで」
「却下!」
「え~!」
若葉の情けない叫び声が元気よく廊下にこだました。
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