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伯父と父と
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土間から続いている部屋には、カスラーンと男以外は誰もいなかった。
空の壺を土間に置き、パンはとりあえず調理台の上の籠に入れておいた。
せっかく井戸から汲んできたのに、さきほどの一件で再び汲んでこなければならない。
父のあの行状だけでも頭が痛いのに、再び水を汲みに行かねばならないとは。
ナシャートは水甕の奥を覗いてため息をついた。
「こんなものしかありませんが」
水甕に残っていたわずかな水を小さな杯に入れて、父が『兄貴だ』と言った男の前に置いた。
本当なら身内であれ他人であれ、客人に対しては茶などを振舞わねばならない。
しかしナシャートの手元に茶葉はない。
あるのは、男の前に置いた茶杯用の杯のみだ。
ハシャブ夫人に分けてもらった高級な茶葉は、一昨日カスラーンが勝手に持ち出してしまって、酒と交換してきてしまったのだ。
「すまないナシャー。後で私が水を汲んでくるから井戸の場所を教えてくれ」
しょげているナシャートに男はそう言ってくれた。
「ナシャート俺にも水をくれ。何か気持ち悪い……」
カスラーンはそう言うと胸元を苦し気に押さえた。
「父さんのせいで、もう水なんかないよ!」
「何だと!」
「カスラーン、これを飲め」
男が自分に出された杯を差し出す。
「おお、悪いな兄貴」
「ちょっと、父さん!」
ナシャートが止める間もなく、カスラーンは一気に水を飲み干した。
「カスラーンも落ち着いたことだし、ナシャートも座りなさい」
「はい」
男に促されるままに、ナシャートは土間から奥の部屋に上がって小さな卓を挟んで座った。
「さて、やっと初めましてだな。こんにちはナシャート。私はカスラーンの兄で、ジュフードだ。君にとっては伯父ということになる。職業は一応商人だ」
「伯父さま? が今さら何の用ですか?」
ナシャートは、さきほどカスラーンに向けていた険しい眼差しとは全く違う恐怖を浮かべた眼差しでジュフードを見た。
砂漠に暮らす人間は、濃い血縁関係で成り立っている。
一族同士で互いに助け合うことで生活を成り立たせるのが普通なのであるが、ナシャートの両親にはそれらしい身内がいなかった。
いや、いないとナシャートは伝えられていた。
父の話によると、ナシャートの両親は双方の一族から駆け落ちして結ばれたのであった。
そのため、どちらの一族とも絶縁状態になったそうなのだ。
しかも、一族の人間に見つかれば相当な罰を受けなければならないということで、見つからないように静かに暮らすようになった、と。
ナシャートがジュフードに怯えるのは、ついに父方の一族の者が二人を捕らえて罰を与えに来たのでは? と思ったからだ。
「違うよナシャー。私も一族の人間も、カスラーンとナシャーをどうこうしようとは思ってはいない。思っていたら、もうとっくに何かしている。生まれてすぐに母親を亡くした君と、駆け落ちまでして妻にした女性に先立たれて呆然としていたカスラーンに、住まいと働き口を世話してくれとハシャブ殿にお願いしたのは、私だからね」
「え? 伯父さまがですか?」
「そうだ。だが、もうここの生活は終わるのだよ。ナシャー」
「終わる?」
「私は、君を迎えに来たのだよ。ついでにこのろくでなしの弟もな」
ちらと横目でカスラーンを見る。
「というわけだ。ナシャート、俺たちはここから引っ越すんだとよ」
兄の視線を受けて、そうカスラーンは言った。
「引っ越す……」
伯父ジュフードの話によれば、長らくカスラーン親子の捕縛命令を撤回しなかった一族の最長老が、最近、病で亡くなったらしい。
その長老が亡くなってから、一族の中で一気にカスラーン親子を連れ戻すべしという意見に傾いたのだ。
「どうして?」
「実は私たちの一族では、どういうわけか、ここ何年かは結婚しても子供が生まれにくくなっていてね。特に、ここ三十年くらいは、顕著に一族の人数が減っていっているのだ」
「だから一族を増やすために、増やせる可能性のあるお前を連れて帰りたいんだとよ」
横からカスラーンが口を挟んだ。
「ナシャートだけじゃない。カスラーン、お前もだ」
「え? 俺も?」
「さきほど話しただろう。とぼけても無駄だ。お前もナシャートと共に連れ帰る」
「結婚ですか? 私に一族のどなたかと結婚しろということですか?」
「そうだ」
「そういうこった」
伯父と父の声が重なる。
父の兄が十六歳になったばかりのナシャートを迎えに来たということは。
「私に伯父さまの息子と結婚しろ、ということですか?」
従兄弟同士の結婚は、砂漠の一族では常套手段だ。
身近な者同士を結婚させておけば、一族の人間も財産も他の一族に流出してしまうことはない。
「はっきり言えばそういうことになる。私にはナシャートと同じ年の息子が……」
「嫌です! 絶対に嫌です!」
思わず自分の拳を卓に打ちつけた。
「お前が嫌だって言っても、父親の俺と相手の父親でもある兄貴が許可を出したら、もうこの結婚は決まったようなもんなんだよ。大人しく諦めろ」
「父さんは私を結婚させて、伯父さまから贈られる多額の支度金を当てにしてるんでしょ?」
「おおそうだ。悪いか?」
ギリギリと歯ぎしりする。
悔しい。
こんな飲んだくれの親父の一言で、自分の運命が決められてしまうなんて。
「でも伯父さま、私と父の暮らしを見て頂ければおわかりになるかと思いますが、ここには娘を嫁がせるための持参金などどこにもございません。持参金のない娘を嫁にされるおつもりですか?」
婿側の支度金は婚礼前に、嫁側の持参金は婚礼後に、それぞれ交換するのだ。
持参金のない嫁などありえないことだ。
「まさか借金をしてでも持参金を持ってこいとは仰いませんよね?」
ナシャートは一縷の望みをかけて、そう伯父に尋ねた。
「持参金などいらない。そもそも当てにもしていない。今は一族の人数確保が最優先事項だ」
そのためなら持参金などどうでも良いらしい。
「それよりナシャー、そこまで嫌がるということは、もしかして誰か思う人がいるのかい?」
伯父の問いに黙って頷いた。
「へえ。お前もやるなあ。俺と同じだな~。やっぱ血は争えねえなあ」
「カスラーン! お前は黙っていろ!」
ジュフードは立ち上がって、俯くナシャートの前まできて膝をついた。
「ナシャー、教えてくれないか?」
「え?」
「お前が思いを寄せている御方の話を」
伯父の優しげな言葉に促されて、ナシャートは口を開いた。
「まだ、その方のことが好きかどうかはわからないのですが」
先日、砂漠で出会ったバーティルという商人のこと。
そして、そのバーティルに求婚されたことを素直に話した。
「それで、バーティルさまと結婚して都に行くのもいいかな? と思って。私には家族が父さん以外いないと思っていたから、父さんも一緒に引き取ってもいいって仰って下さって」
「その御方は今どこにおられるんだい?」
「大事な商用があるとかで、都の方に一度戻ると仰っておられました。来月、もう一度この町を訪れるそうなので、その時に、父さんに会えれば、と」
ナシャートの話を聞き終わって、ジュフードは軽く己の眉間を揉む。
「もう少し早く来るべきだったかな」
だが、あの強硬な長老が存命中では、この親子を連れ戻すことすら口に出来なかった。
「ナシャート、諦めろや、一族の掟は絶対だ」
一瞬、素面に戻ったのか、カスラーンの鋭い眼光がナシャートを射抜く。
「それを父さんが言うの? 母さんと駆け落ちまでして一族を捨てた父さんが、それを言うの?」
「ナシャート、落ち着きなさい」
ジュフードの大きな手が硬くなったナシャートの手を包み込む。
「残念だがナシャート、君は私の息子と生まれながらにして婚約していることになっていたのだよ」
それを本人に伝えられたのが、今というだけで。
「それが砂漠の民の慣習ってやつだ」
「そうだ。すまないが、それが一族の慣習なのだ」
「そんな……」
ナシャートが初めて抱きかけた淡い思いは、一族の慣習という名のもとにあっさり潰されてしまった。
その後は、伯父と何をどう会話し、どうやって寝床に入ったのかも、ナシャートは全く覚えていなかった。
空の壺を土間に置き、パンはとりあえず調理台の上の籠に入れておいた。
せっかく井戸から汲んできたのに、さきほどの一件で再び汲んでこなければならない。
父のあの行状だけでも頭が痛いのに、再び水を汲みに行かねばならないとは。
ナシャートは水甕の奥を覗いてため息をついた。
「こんなものしかありませんが」
水甕に残っていたわずかな水を小さな杯に入れて、父が『兄貴だ』と言った男の前に置いた。
本当なら身内であれ他人であれ、客人に対しては茶などを振舞わねばならない。
しかしナシャートの手元に茶葉はない。
あるのは、男の前に置いた茶杯用の杯のみだ。
ハシャブ夫人に分けてもらった高級な茶葉は、一昨日カスラーンが勝手に持ち出してしまって、酒と交換してきてしまったのだ。
「すまないナシャー。後で私が水を汲んでくるから井戸の場所を教えてくれ」
しょげているナシャートに男はそう言ってくれた。
「ナシャート俺にも水をくれ。何か気持ち悪い……」
カスラーンはそう言うと胸元を苦し気に押さえた。
「父さんのせいで、もう水なんかないよ!」
「何だと!」
「カスラーン、これを飲め」
男が自分に出された杯を差し出す。
「おお、悪いな兄貴」
「ちょっと、父さん!」
ナシャートが止める間もなく、カスラーンは一気に水を飲み干した。
「カスラーンも落ち着いたことだし、ナシャートも座りなさい」
「はい」
男に促されるままに、ナシャートは土間から奥の部屋に上がって小さな卓を挟んで座った。
「さて、やっと初めましてだな。こんにちはナシャート。私はカスラーンの兄で、ジュフードだ。君にとっては伯父ということになる。職業は一応商人だ」
「伯父さま? が今さら何の用ですか?」
ナシャートは、さきほどカスラーンに向けていた険しい眼差しとは全く違う恐怖を浮かべた眼差しでジュフードを見た。
砂漠に暮らす人間は、濃い血縁関係で成り立っている。
一族同士で互いに助け合うことで生活を成り立たせるのが普通なのであるが、ナシャートの両親にはそれらしい身内がいなかった。
いや、いないとナシャートは伝えられていた。
父の話によると、ナシャートの両親は双方の一族から駆け落ちして結ばれたのであった。
そのため、どちらの一族とも絶縁状態になったそうなのだ。
しかも、一族の人間に見つかれば相当な罰を受けなければならないということで、見つからないように静かに暮らすようになった、と。
ナシャートがジュフードに怯えるのは、ついに父方の一族の者が二人を捕らえて罰を与えに来たのでは? と思ったからだ。
「違うよナシャー。私も一族の人間も、カスラーンとナシャーをどうこうしようとは思ってはいない。思っていたら、もうとっくに何かしている。生まれてすぐに母親を亡くした君と、駆け落ちまでして妻にした女性に先立たれて呆然としていたカスラーンに、住まいと働き口を世話してくれとハシャブ殿にお願いしたのは、私だからね」
「え? 伯父さまがですか?」
「そうだ。だが、もうここの生活は終わるのだよ。ナシャー」
「終わる?」
「私は、君を迎えに来たのだよ。ついでにこのろくでなしの弟もな」
ちらと横目でカスラーンを見る。
「というわけだ。ナシャート、俺たちはここから引っ越すんだとよ」
兄の視線を受けて、そうカスラーンは言った。
「引っ越す……」
伯父ジュフードの話によれば、長らくカスラーン親子の捕縛命令を撤回しなかった一族の最長老が、最近、病で亡くなったらしい。
その長老が亡くなってから、一族の中で一気にカスラーン親子を連れ戻すべしという意見に傾いたのだ。
「どうして?」
「実は私たちの一族では、どういうわけか、ここ何年かは結婚しても子供が生まれにくくなっていてね。特に、ここ三十年くらいは、顕著に一族の人数が減っていっているのだ」
「だから一族を増やすために、増やせる可能性のあるお前を連れて帰りたいんだとよ」
横からカスラーンが口を挟んだ。
「ナシャートだけじゃない。カスラーン、お前もだ」
「え? 俺も?」
「さきほど話しただろう。とぼけても無駄だ。お前もナシャートと共に連れ帰る」
「結婚ですか? 私に一族のどなたかと結婚しろということですか?」
「そうだ」
「そういうこった」
伯父と父の声が重なる。
父の兄が十六歳になったばかりのナシャートを迎えに来たということは。
「私に伯父さまの息子と結婚しろ、ということですか?」
従兄弟同士の結婚は、砂漠の一族では常套手段だ。
身近な者同士を結婚させておけば、一族の人間も財産も他の一族に流出してしまうことはない。
「はっきり言えばそういうことになる。私にはナシャートと同じ年の息子が……」
「嫌です! 絶対に嫌です!」
思わず自分の拳を卓に打ちつけた。
「お前が嫌だって言っても、父親の俺と相手の父親でもある兄貴が許可を出したら、もうこの結婚は決まったようなもんなんだよ。大人しく諦めろ」
「父さんは私を結婚させて、伯父さまから贈られる多額の支度金を当てにしてるんでしょ?」
「おおそうだ。悪いか?」
ギリギリと歯ぎしりする。
悔しい。
こんな飲んだくれの親父の一言で、自分の運命が決められてしまうなんて。
「でも伯父さま、私と父の暮らしを見て頂ければおわかりになるかと思いますが、ここには娘を嫁がせるための持参金などどこにもございません。持参金のない娘を嫁にされるおつもりですか?」
婿側の支度金は婚礼前に、嫁側の持参金は婚礼後に、それぞれ交換するのだ。
持参金のない嫁などありえないことだ。
「まさか借金をしてでも持参金を持ってこいとは仰いませんよね?」
ナシャートは一縷の望みをかけて、そう伯父に尋ねた。
「持参金などいらない。そもそも当てにもしていない。今は一族の人数確保が最優先事項だ」
そのためなら持参金などどうでも良いらしい。
「それよりナシャー、そこまで嫌がるということは、もしかして誰か思う人がいるのかい?」
伯父の問いに黙って頷いた。
「へえ。お前もやるなあ。俺と同じだな~。やっぱ血は争えねえなあ」
「カスラーン! お前は黙っていろ!」
ジュフードは立ち上がって、俯くナシャートの前まできて膝をついた。
「ナシャー、教えてくれないか?」
「え?」
「お前が思いを寄せている御方の話を」
伯父の優しげな言葉に促されて、ナシャートは口を開いた。
「まだ、その方のことが好きかどうかはわからないのですが」
先日、砂漠で出会ったバーティルという商人のこと。
そして、そのバーティルに求婚されたことを素直に話した。
「それで、バーティルさまと結婚して都に行くのもいいかな? と思って。私には家族が父さん以外いないと思っていたから、父さんも一緒に引き取ってもいいって仰って下さって」
「その御方は今どこにおられるんだい?」
「大事な商用があるとかで、都の方に一度戻ると仰っておられました。来月、もう一度この町を訪れるそうなので、その時に、父さんに会えれば、と」
ナシャートの話を聞き終わって、ジュフードは軽く己の眉間を揉む。
「もう少し早く来るべきだったかな」
だが、あの強硬な長老が存命中では、この親子を連れ戻すことすら口に出来なかった。
「ナシャート、諦めろや、一族の掟は絶対だ」
一瞬、素面に戻ったのか、カスラーンの鋭い眼光がナシャートを射抜く。
「それを父さんが言うの? 母さんと駆け落ちまでして一族を捨てた父さんが、それを言うの?」
「ナシャート、落ち着きなさい」
ジュフードの大きな手が硬くなったナシャートの手を包み込む。
「残念だがナシャート、君は私の息子と生まれながらにして婚約していることになっていたのだよ」
それを本人に伝えられたのが、今というだけで。
「それが砂漠の民の慣習ってやつだ」
「そうだ。すまないが、それが一族の慣習なのだ」
「そんな……」
ナシャートが初めて抱きかけた淡い思いは、一族の慣習という名のもとにあっさり潰されてしまった。
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