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トバルク大公
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石造りの堅牢な城門をくぐると、同じく石造りの建物が姿を現した。
華美な装飾や彫刻も一切なく、商人が作った城らしく『主を守る』という機能だけを追求したような出で立ちだった。
宮殿表から出てくる午前の執務を終えた大臣たちと入れ替わるように、バンコたちは中へ進んでいく。
卒業時に入れる謁見の間が使われるのだろうかとウェランダは思っていたのだが、そこは国の式典や他国の貴人たちと会う時に使われるということで、普段の商人との謁見には使われないとのことだった。
しかも、今回はバンコに執務の手伝いも依頼されているということで、直接大公の執務室に私的に招かれた。
「大公さま、失礼いたします。バンコ殿と三人の学生をお連れ致しました」
「入れ」
侍従の歯切れ良い声に、重厚な扉の裏側から低い声が応じた。
侍従が扉を開け、中に入るように示した。
バンコ、ルナ、アクート、ウェランダの順に入室して、侍従が最後に扉を閉めてそのまま室内に留まった。
執務室と言っても一国の主の執務室なので、それなりに広いものだった。
「大公さま、お招きにより、バンコ御前に参じました」
バンコが丁寧に礼をした。
「長旅の疲れを癒やす間もなく呼び出してすまないな」
「いえ。仕入れた物を城に納品する用もごさいましたゆえ」
「では早速、この書類に目を通して代印を押してくれ」
「かしこまりました」
バンコは大公に指示された通りに、執務室横の小さな机に座ると、山のように積み上げてある書類を上から順に読んでいく。
残された三人は横並びに畏まっていた。
「それで、そなたたちがバンコの元にいる学生たちか?」
「さようでございます」
ルナが優雅に答えを返した。
さすが帝国の大店でしつけられただけのことはある。
貴人への挨拶はばっちりだ。
慌ててウェランダとアクートも頭を下げた。
「名は?」
「私はルナと申します。帝国より参りました」
「私はアクートと申します。城下の造船所より参りました」
物慣れないウェランダに先んじてアクートがそう名乗った。
「私はウェランダと申します。南海上にある星観島より参りました」
学校では出身地や国は明かさないのが慣習だったのだが、貴人に名を問われれば話は別だ。
ウェランダは、ルナとアクートを見習って出身地まで答えた。
「よく来たね」
その大公の声で顔を上げた三人は、大公の顔を間近で見て、一瞬止まった。
特にルナとアクートの二人は、大公とウェランダの顔を交互に見比べていた。
(私の顔?)
黒い瞳に、くせっ毛の黒い髪。そして小麦色の肌。目の前の大公の容姿は、あまりにもウェランダにそっくりだった。
ウェランダの顔を男性っぽくしたような感じの顔立ちだ。
(なんで? 大公さまと私って何の関係もないよね? 他人の空似って本当にあったんだ)
ウェランダは素直にそう思った。
「どうしたの? 私の顔に何かついてるかな?」
「いいえ」
慌ててウェランダは手を振った。
「さて、今日は私が私的に招いただけのことだから、まあそう緊張せずに、と言っても無理かな?」
茶目っ気たっぷりにそう言うと、背後を振り返った。
「大公さま、そう仰られるとますますその者たちは緊張しますよ」
大公の視線を感じたバンコが代印を押しながら、そう返した。
「ふふふ。それもそうだな。さあ三人ともそこの椅子に掛けなさい。茶と菓子を用意させた」
三人は執務机の前という奇妙な位置に置かれてあった円卓の周囲に置かれてあった椅子におそるおそる腰かけた。まだ緊張は解けてはいないようだった。
大公が自ら茶を淹れようとしたので、驚いたルナが即座に無言で大公の手から茶缶を取り上げ、ウェランダとアクートに合図して三人で五人分の茶を淹れた。
「なんだ。私は母上にも美味しいと言わせるくらい美味い茶を淹れられるのだぞ」
茶缶を奪われた大公は子供のように拗ねてみせた。
「大公さまのお手を煩わせるわけにはまいりませんから」
やんわりとしたルナの返答に、大公は堅苦しいなあとぼやきながらも執務机の前の自分の椅子に掛けた。
ウェランダはこのわずかなやりとりで、トバルク大公の印象が変わった。
黙っていると非常にキレ者という雰囲気を醸し出すのだが、話をしてみるとバンコにも命令というよりは依頼というような丁寧な物腰で、自分たちには緊張をほぐさせようとさらにくだけた感じで話しかけてくれる。
この方は私を、庶民というだけで馬鹿にしない方かもしれないと思った。
身分の上下に関わらず、きちんと話を聞いて下さる方なのかもしれない、そう思えるような好印象を得られた。
「それで、三人とも本気で商人になるつもりなのかね?」
ルナとウェランダが淹れた茶を美味しそうに一口飲むと、大公はそう問いかけてきた。
「はい!」
思い切り返事をしたのはウェランダだけだった。
「なんだ、即答できたのは一人だけか。他の二人は違うのかな?」
「はい。俺、いや私は、自分が商人になれるのか試してみたかっただけです。船大工の仕事は大好きなのですが、家業でもある商いに自分は向いているのだろうか? と疑問に思って入学してみました」
先陣を切ったのはアクートだった。
「で、向いてそうなのか?」
「やっぱり向いていないと思いました。私は算術や帳簿付けが非常に苦手なのです。ですから、私には無理だと思いました。商売人の息子だからって皆が皆、商売人に向いてるわけではないんだなということが嫌というほどわかりました」
そう恥ずかしげに答えるアクートの横顔を、なぜかバンコが、執務の手をわざわざ止めて見ていた。
「そうか。自分のことがわかっただけでも収穫だな。それで、もう退学してしまうのか?」
「いえ。確実に落第するとわかるまでは頑張ろうと思っています」
「なら最後まで頑張りなさい。私はどんな順位で卒業しようとも、卒業式でそなたに会えることを願っている」
「ありがとうございます。お言葉、胸に」
アクートは大公に深く頭を下げた。
「ではもう一人は?」
大公が今度はルナを見やった。
「はい。私も今のアクートの意見と変わりありません。私も商売人の娘ですので、自分自身が商いに向いているのだろうかと思い、学びに参った次第でございます」
さすがに養家との関わりや、おっさん貴族との婚約の話までは話せないようだ。
「今現在、首席のそなただ。商人としての素質はありそうだが。商人にならないとなればそれは残念だな」
さすが大公の元には、現在の商学校の学生の順位まで耳に入っているらしい。
「恐れ入ります。ですが、まだ本当に商人として生きていくのかは迷っております。その迷いが卒業までに解決できればと思っております」
「そうか。まあ首席で卒業しても、過去には商人にならなかった者もいたからな。じっくり考えなさい。自分の将来のことだ」
「はい。ありがとうございます」
そして大公は、最後にようやくウェランダと目を合わせてくれた。
「さてトバルクの商学校に入学して、まさに商人になりたいと申しておったそなたは、どのような商いをしたいと思っておるのだ?」
「私は……」
ウェランダは、ゆっくり深呼吸をしてから、自分の思いを語った。
自分は星観島で、家族とともに南国でしか栽培出来ない月桃という植物を育てているということ。月桃からは、香油に薬にお茶に紙など様々な商品が出来るということ。しかし、手間がかかるわりには、島外からきた商人たちに安く買いたたかれてしまうということ。
「私は、自分自身で月桃の製品を売り歩いて、もっともっと月桃のことを世界中の人々に知ってほしいと思っています。そして、もっと労働に見合った金額で売るようにしたいのです」
「なるほど。確かにそれなら商いを学びたいはずだ」
「ですから卒業するまでには、首席は無理だろうとは思いますが、次席か三席までには入りたいと思っています。三席までに入れば」
「自動的にトバルクの商籍と商船が得られるからな」
トバルクの商籍とは、トバルク出身の商人なら誰もが持っている商人専用の戸籍である。これがあればトバルク国内の商権はもちろん、国外で商いをする際にも大きな信用が得られて、商売がしやすくなるのだ。
大陸中の商人なら誰もが欲しい戸籍でもあるが、この戸籍が得られるのは、トバルク出身者か、それ以外ではトバルクの商学校でトップ3のいずれかに入って卒業することである。 そして後は、ごくまれに時の大公の特別な計らいがあった場合ではあるが、これはなかなかあることではなかった。
だから、ウェランダのような他国民は、商学校に入学して三席以内で卒業して商籍と商船を得ようとするのだ。
「はい! 何としても私はトバルクの商籍がほしいのです。それがあれば、私のような商家出身でもない、何の後ろ盾もない身でも、大きな商売が出来るようになります!」
「そうか。ならもっと頑張りなさい。今の成績では三席卒業も厳しいぞ」
「はい。頑張ります!」
大公直々の激励に、ウェランダは身震いしながらも笑顔で頭を下げた。
華美な装飾や彫刻も一切なく、商人が作った城らしく『主を守る』という機能だけを追求したような出で立ちだった。
宮殿表から出てくる午前の執務を終えた大臣たちと入れ替わるように、バンコたちは中へ進んでいく。
卒業時に入れる謁見の間が使われるのだろうかとウェランダは思っていたのだが、そこは国の式典や他国の貴人たちと会う時に使われるということで、普段の商人との謁見には使われないとのことだった。
しかも、今回はバンコに執務の手伝いも依頼されているということで、直接大公の執務室に私的に招かれた。
「大公さま、失礼いたします。バンコ殿と三人の学生をお連れ致しました」
「入れ」
侍従の歯切れ良い声に、重厚な扉の裏側から低い声が応じた。
侍従が扉を開け、中に入るように示した。
バンコ、ルナ、アクート、ウェランダの順に入室して、侍従が最後に扉を閉めてそのまま室内に留まった。
執務室と言っても一国の主の執務室なので、それなりに広いものだった。
「大公さま、お招きにより、バンコ御前に参じました」
バンコが丁寧に礼をした。
「長旅の疲れを癒やす間もなく呼び出してすまないな」
「いえ。仕入れた物を城に納品する用もごさいましたゆえ」
「では早速、この書類に目を通して代印を押してくれ」
「かしこまりました」
バンコは大公に指示された通りに、執務室横の小さな机に座ると、山のように積み上げてある書類を上から順に読んでいく。
残された三人は横並びに畏まっていた。
「それで、そなたたちがバンコの元にいる学生たちか?」
「さようでございます」
ルナが優雅に答えを返した。
さすが帝国の大店でしつけられただけのことはある。
貴人への挨拶はばっちりだ。
慌ててウェランダとアクートも頭を下げた。
「名は?」
「私はルナと申します。帝国より参りました」
「私はアクートと申します。城下の造船所より参りました」
物慣れないウェランダに先んじてアクートがそう名乗った。
「私はウェランダと申します。南海上にある星観島より参りました」
学校では出身地や国は明かさないのが慣習だったのだが、貴人に名を問われれば話は別だ。
ウェランダは、ルナとアクートを見習って出身地まで答えた。
「よく来たね」
その大公の声で顔を上げた三人は、大公の顔を間近で見て、一瞬止まった。
特にルナとアクートの二人は、大公とウェランダの顔を交互に見比べていた。
(私の顔?)
黒い瞳に、くせっ毛の黒い髪。そして小麦色の肌。目の前の大公の容姿は、あまりにもウェランダにそっくりだった。
ウェランダの顔を男性っぽくしたような感じの顔立ちだ。
(なんで? 大公さまと私って何の関係もないよね? 他人の空似って本当にあったんだ)
ウェランダは素直にそう思った。
「どうしたの? 私の顔に何かついてるかな?」
「いいえ」
慌ててウェランダは手を振った。
「さて、今日は私が私的に招いただけのことだから、まあそう緊張せずに、と言っても無理かな?」
茶目っ気たっぷりにそう言うと、背後を振り返った。
「大公さま、そう仰られるとますますその者たちは緊張しますよ」
大公の視線を感じたバンコが代印を押しながら、そう返した。
「ふふふ。それもそうだな。さあ三人ともそこの椅子に掛けなさい。茶と菓子を用意させた」
三人は執務机の前という奇妙な位置に置かれてあった円卓の周囲に置かれてあった椅子におそるおそる腰かけた。まだ緊張は解けてはいないようだった。
大公が自ら茶を淹れようとしたので、驚いたルナが即座に無言で大公の手から茶缶を取り上げ、ウェランダとアクートに合図して三人で五人分の茶を淹れた。
「なんだ。私は母上にも美味しいと言わせるくらい美味い茶を淹れられるのだぞ」
茶缶を奪われた大公は子供のように拗ねてみせた。
「大公さまのお手を煩わせるわけにはまいりませんから」
やんわりとしたルナの返答に、大公は堅苦しいなあとぼやきながらも執務机の前の自分の椅子に掛けた。
ウェランダはこのわずかなやりとりで、トバルク大公の印象が変わった。
黙っていると非常にキレ者という雰囲気を醸し出すのだが、話をしてみるとバンコにも命令というよりは依頼というような丁寧な物腰で、自分たちには緊張をほぐさせようとさらにくだけた感じで話しかけてくれる。
この方は私を、庶民というだけで馬鹿にしない方かもしれないと思った。
身分の上下に関わらず、きちんと話を聞いて下さる方なのかもしれない、そう思えるような好印象を得られた。
「それで、三人とも本気で商人になるつもりなのかね?」
ルナとウェランダが淹れた茶を美味しそうに一口飲むと、大公はそう問いかけてきた。
「はい!」
思い切り返事をしたのはウェランダだけだった。
「なんだ、即答できたのは一人だけか。他の二人は違うのかな?」
「はい。俺、いや私は、自分が商人になれるのか試してみたかっただけです。船大工の仕事は大好きなのですが、家業でもある商いに自分は向いているのだろうか? と疑問に思って入学してみました」
先陣を切ったのはアクートだった。
「で、向いてそうなのか?」
「やっぱり向いていないと思いました。私は算術や帳簿付けが非常に苦手なのです。ですから、私には無理だと思いました。商売人の息子だからって皆が皆、商売人に向いてるわけではないんだなということが嫌というほどわかりました」
そう恥ずかしげに答えるアクートの横顔を、なぜかバンコが、執務の手をわざわざ止めて見ていた。
「そうか。自分のことがわかっただけでも収穫だな。それで、もう退学してしまうのか?」
「いえ。確実に落第するとわかるまでは頑張ろうと思っています」
「なら最後まで頑張りなさい。私はどんな順位で卒業しようとも、卒業式でそなたに会えることを願っている」
「ありがとうございます。お言葉、胸に」
アクートは大公に深く頭を下げた。
「ではもう一人は?」
大公が今度はルナを見やった。
「はい。私も今のアクートの意見と変わりありません。私も商売人の娘ですので、自分自身が商いに向いているのだろうかと思い、学びに参った次第でございます」
さすがに養家との関わりや、おっさん貴族との婚約の話までは話せないようだ。
「今現在、首席のそなただ。商人としての素質はありそうだが。商人にならないとなればそれは残念だな」
さすが大公の元には、現在の商学校の学生の順位まで耳に入っているらしい。
「恐れ入ります。ですが、まだ本当に商人として生きていくのかは迷っております。その迷いが卒業までに解決できればと思っております」
「そうか。まあ首席で卒業しても、過去には商人にならなかった者もいたからな。じっくり考えなさい。自分の将来のことだ」
「はい。ありがとうございます」
そして大公は、最後にようやくウェランダと目を合わせてくれた。
「さてトバルクの商学校に入学して、まさに商人になりたいと申しておったそなたは、どのような商いをしたいと思っておるのだ?」
「私は……」
ウェランダは、ゆっくり深呼吸をしてから、自分の思いを語った。
自分は星観島で、家族とともに南国でしか栽培出来ない月桃という植物を育てているということ。月桃からは、香油に薬にお茶に紙など様々な商品が出来るということ。しかし、手間がかかるわりには、島外からきた商人たちに安く買いたたかれてしまうということ。
「私は、自分自身で月桃の製品を売り歩いて、もっともっと月桃のことを世界中の人々に知ってほしいと思っています。そして、もっと労働に見合った金額で売るようにしたいのです」
「なるほど。確かにそれなら商いを学びたいはずだ」
「ですから卒業するまでには、首席は無理だろうとは思いますが、次席か三席までには入りたいと思っています。三席までに入れば」
「自動的にトバルクの商籍と商船が得られるからな」
トバルクの商籍とは、トバルク出身の商人なら誰もが持っている商人専用の戸籍である。これがあればトバルク国内の商権はもちろん、国外で商いをする際にも大きな信用が得られて、商売がしやすくなるのだ。
大陸中の商人なら誰もが欲しい戸籍でもあるが、この戸籍が得られるのは、トバルク出身者か、それ以外ではトバルクの商学校でトップ3のいずれかに入って卒業することである。 そして後は、ごくまれに時の大公の特別な計らいがあった場合ではあるが、これはなかなかあることではなかった。
だから、ウェランダのような他国民は、商学校に入学して三席以内で卒業して商籍と商船を得ようとするのだ。
「はい! 何としても私はトバルクの商籍がほしいのです。それがあれば、私のような商家出身でもない、何の後ろ盾もない身でも、大きな商売が出来るようになります!」
「そうか。ならもっと頑張りなさい。今の成績では三席卒業も厳しいぞ」
「はい。頑張ります!」
大公直々の激励に、ウェランダは身震いしながらも笑顔で頭を下げた。
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