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兄弟酒場 後編
兄弟の絆
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「久しぶりだなぁ、ここに来るのは」健作は呟いた。
「健作、お前の実家なんだからちょくちょく来ればいいだろう・・・」
「兄ちゃん、だから来たくない理由があるんだよ・・・鈍感だなぁ・・・」健作は食卓に座った。
「健作、今日は二人きりだからじっくりと話を聞かせろよ・・・待ってろよ、今つまみ用意するから、ビール飲んでろ!」太助はキッチンに入る。
冷奴、枝豆、野菜炒めが出来上がり食卓に並んだ。
「へぇ~兄ちゃんの手料理久しぶりだなぁ」
「それで健作、母ちゃんと何があったんだ?」
「何もねぇよ・・・ただ期待されていただけ!母ちゃんの老後を安泰にする為にな・・・」
「そんな訳ねぇだろう?健作は勉強も運動も出来たからそりゃ母ちゃんだって期待するだろうよ・・・それに比べて俺なんて勉強も運動もからっきし駄目で・・・」
「兄ちゃんはいい所いっぱいあるんだぞ、それなのにあの母親は俺と兄ちゃんを比較していつも兄ちゃんの悪口ばかり言ってたんだぞ!」
「健作、それは母ちゃんの口癖だからな、それに俺が出来が悪いのは事実だし・・・」
「違うよ、兄ちゃん知らないのか?父ちゃんが浮気していたの・・・母ちゃんは腹いせに兄ちゃんの事をいつも馬鹿にしてたんだぞ!」
「父ちゃんが浮気?!誰と?!」
「本当に兄ちゃんは鈍いよな・・・兄ちゃんだって良く知っているやつだよ・・・」
「お、俺が知っているやつ?!誰だよ!」
「源さんだよ・・・兄ちゃん本当に知らなかったのか?」
「源さん?!源さんは男だぞ?!」
「兄ちゃん男だからって浮気は浮気だぞ!」
「そ、そんな!源さんと父ちゃんが出来てたなんて・・・それで父ちゃんはいつも源さんと一緒に居たのか!」
「父ちゃんは母ちゃんの事より源さんを愛していたんだよ・・・父ちゃんは俺たちのことだって見えてなかった・・・」
「それで母ちゃんは寂しくて俺に過度な期待をして、俺の機嫌ばかり取ってくるんだ!まるで腫れ物に触るような態度だったよ・・・」
「それで出来の悪い兄ちゃんをないがしろにしてたんだよ・・・」
「おいおい健作、俺が出来が悪いって・・・まあ事実だけど・・・」
「兄ちゃん、そんな父ちゃんや母ちゃんを好きになれると思うか?源さんの事だって・・・俺たちの家族を壊した元凶だぞ!」
「健作っ!言い過ぎだぞっ!源さんは俺たち家族をどれだけ助けてくれたと思ってるんだっ!」
「源さんは腕の立つ板前なのに、父ちゃん亡き後も吹けば飛ぶようなこの居酒屋を一緒に切り盛りしてくれてるんだぞっ!」
勢いよく話していた健作は黙り込んでしまう。
「兄ちゃん・・・すまない、俺ちょっと酔っ払ってるかも・・・」沈黙の後に健作は口を開いた。
「健作、俺もすまなかった・・・お前の気持ちに気づいてやれなくて・・・」
「兄ちゃんいいんだよ、やっとこうして話しが出来たし・・・」
「健作、俺はお前に嫌われていると思ってたんだぞ・・・」
「俺は兄ちゃんの事を嫌いになった事なんて一度もない!ただもどかしかった・・・人が良過ぎる兄ちゃんに腹が立ったのは事実だよ・・・」
「そうだったのか、健作、とにかく良かったよ・・・お前の本音が聞けて!しかし源さんと父ちゃんが浮気していたなんでな・・・」
「兄ちゃんだったら理解出来るだろ?父ちゃんと源さんの事!俺見ちゃったんだから・・・」
「健作・・・見ちゃったって何を見たんだよ!」
「兄ちゃんが公衆トイレで沢山の男に犯られているところを・・・」
「け、健作、見たのか?!」
「あぁ、兄ちゃん、男にケツ掘られて喘えいでいたぞ・・・」
「・・・け、健作・・・」
「兄ちゃん、お、俺、ズボンだけ下ろしてプリケツ出して、後ろから男にケツを犯られて喘いでいる兄ちゃんを見て興奮しちゃったよ!」
「け、健作っ!ど、どうした!目がマジだぞっ!」
健作は椅子から立ち上がり太助の肩に手を掛けるのだった。
「健作、お前の実家なんだからちょくちょく来ればいいだろう・・・」
「兄ちゃん、だから来たくない理由があるんだよ・・・鈍感だなぁ・・・」健作は食卓に座った。
「健作、今日は二人きりだからじっくりと話を聞かせろよ・・・待ってろよ、今つまみ用意するから、ビール飲んでろ!」太助はキッチンに入る。
冷奴、枝豆、野菜炒めが出来上がり食卓に並んだ。
「へぇ~兄ちゃんの手料理久しぶりだなぁ」
「それで健作、母ちゃんと何があったんだ?」
「何もねぇよ・・・ただ期待されていただけ!母ちゃんの老後を安泰にする為にな・・・」
「そんな訳ねぇだろう?健作は勉強も運動も出来たからそりゃ母ちゃんだって期待するだろうよ・・・それに比べて俺なんて勉強も運動もからっきし駄目で・・・」
「兄ちゃんはいい所いっぱいあるんだぞ、それなのにあの母親は俺と兄ちゃんを比較していつも兄ちゃんの悪口ばかり言ってたんだぞ!」
「健作、それは母ちゃんの口癖だからな、それに俺が出来が悪いのは事実だし・・・」
「違うよ、兄ちゃん知らないのか?父ちゃんが浮気していたの・・・母ちゃんは腹いせに兄ちゃんの事をいつも馬鹿にしてたんだぞ!」
「父ちゃんが浮気?!誰と?!」
「本当に兄ちゃんは鈍いよな・・・兄ちゃんだって良く知っているやつだよ・・・」
「お、俺が知っているやつ?!誰だよ!」
「源さんだよ・・・兄ちゃん本当に知らなかったのか?」
「源さん?!源さんは男だぞ?!」
「兄ちゃん男だからって浮気は浮気だぞ!」
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「父ちゃんは母ちゃんの事より源さんを愛していたんだよ・・・父ちゃんは俺たちのことだって見えてなかった・・・」
「それで母ちゃんは寂しくて俺に過度な期待をして、俺の機嫌ばかり取ってくるんだ!まるで腫れ物に触るような態度だったよ・・・」
「それで出来の悪い兄ちゃんをないがしろにしてたんだよ・・・」
「おいおい健作、俺が出来が悪いって・・・まあ事実だけど・・・」
「兄ちゃん、そんな父ちゃんや母ちゃんを好きになれると思うか?源さんの事だって・・・俺たちの家族を壊した元凶だぞ!」
「健作っ!言い過ぎだぞっ!源さんは俺たち家族をどれだけ助けてくれたと思ってるんだっ!」
「源さんは腕の立つ板前なのに、父ちゃん亡き後も吹けば飛ぶようなこの居酒屋を一緒に切り盛りしてくれてるんだぞっ!」
勢いよく話していた健作は黙り込んでしまう。
「兄ちゃん・・・すまない、俺ちょっと酔っ払ってるかも・・・」沈黙の後に健作は口を開いた。
「健作、俺もすまなかった・・・お前の気持ちに気づいてやれなくて・・・」
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「健作、俺はお前に嫌われていると思ってたんだぞ・・・」
「俺は兄ちゃんの事を嫌いになった事なんて一度もない!ただもどかしかった・・・人が良過ぎる兄ちゃんに腹が立ったのは事実だよ・・・」
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「あぁ、兄ちゃん、男にケツ掘られて喘えいでいたぞ・・・」
「・・・け、健作・・・」
「兄ちゃん、お、俺、ズボンだけ下ろしてプリケツ出して、後ろから男にケツを犯られて喘いでいる兄ちゃんを見て興奮しちゃったよ!」
「け、健作っ!ど、どうした!目がマジだぞっ!」
健作は椅子から立ち上がり太助の肩に手を掛けるのだった。
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