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激闘の褌寒中水泳大会 中編
校長室
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前編のあらすじ・・・
体育教師の市場聡志32歳は過疎地域にある福島県立百高高校に勤務して水泳部の顧問をしている。
聡志は学生時代、水泳で国体まで行ったちょっと名の知れた選手であったが、今は腹の出たがちむち体型で、水泳をやっていた面影はなく、生徒から「浮きダルマ」と愛嬌も兼ねて呼ばれていた。
冬には雪深い地域でありながらプールは屋外プールのみ、水泳部員は少なくまた女子部はなかった。
校長は突然に聡志を呼び出し、学校に室内温水プール設置案を切り出したが、その条件が寒中水泳大会に出場し、優勝をすることであった。
中編・・・
校長室に呼ばれた聡志は校長の話しに驚き戸惑った。
「校長!どうして寒中水泳大会なんですか?!」聡志驚き興奮した。
「市場先生、まあ落ち着いて・・・今から話すから・・・」校長は聡志を宥め話し出した。
県知事は過疎化が進む町おこしを考えていた。聡志の勤める百高高校のある百高町も過疎化が進み、若者よりも高齢者が多かった。
町役場は健康増進と、若者も住みやすい町作りの一環として冬でも使用出来るスポーツ施設の建設を考えた。
ただし、需要が見込めない可能性も視野に入れて、高校に併設し一般開放をする案を予算として提出するにあたり、その予算を獲得すべく、県民の皆様にも納得できる目に見えるPRが欲しかった。
そこで県主催の新設イベント、寒中水泳大会で優勝が条件になったのだ。
「いやぁ良かった、元国体選手の市場先生なら優勝は楽勝だろう・・・これ大会詳細だから読んでおいてね・・・」校長先生は聡志に封筒を渡した。
「は、はい・・・でも校長、寒中水泳は私はやった事がないのと、あれは水泳競技と言うよりは我慢大会の要素が強いので、優勝出来るかどうかわからないです!」
「それなら大丈夫!市場先生の体は暖かそうに見えるから・・・じゃあ頼むよ、人選もお願いね・・・」
「は、はい・・・」
「あ、それと・・・」校長は校長室を去り際の聡志に声を掛けた。
「温水室内プールが出来たらいよいよ女子水泳部を新設する予定だから・・・楽しみだろ?」
「は、はい・・・」聡志は校長室を後にした。
「俺には女子水泳部は全く興味ないけどなぁ・・・」聡志は呟く。
「暖かそうに見えるって・・・どうせ太ってますけどね・・・」
「人選もお願いって、俺の他にも参加させるって事?」
「駄目だ、全然イメージつかない、どうしよう・・・」聡志はため息をつくのだった。
聡志は職員室の自分のデスクに着き封筒を開けて大会の詳細を見た。
出場は二人1組で参加、大会日は3月27日、開催場所は東十字星海岸、参加資格は18歳以上の男性、褌着用、優勝賞品は福島県内にある草の山温泉ペアで宿泊・・・
「そうか・・・もう一人どうしよう・・・しかも褌着用にOKしてくれる人なんているんだろうか・・・」
寒中水泳と言う未知のイベント、褌着用、更にペアを探さなければならない状況に聡志は途方にくれるのだった。
体育教師の市場聡志32歳は過疎地域にある福島県立百高高校に勤務して水泳部の顧問をしている。
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ただし、需要が見込めない可能性も視野に入れて、高校に併設し一般開放をする案を予算として提出するにあたり、その予算を獲得すべく、県民の皆様にも納得できる目に見えるPRが欲しかった。
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「いやぁ良かった、元国体選手の市場先生なら優勝は楽勝だろう・・・これ大会詳細だから読んでおいてね・・・」校長先生は聡志に封筒を渡した。
「は、はい・・・でも校長、寒中水泳は私はやった事がないのと、あれは水泳競技と言うよりは我慢大会の要素が強いので、優勝出来るかどうかわからないです!」
「それなら大丈夫!市場先生の体は暖かそうに見えるから・・・じゃあ頼むよ、人選もお願いね・・・」
「は、はい・・・」
「あ、それと・・・」校長は校長室を去り際の聡志に声を掛けた。
「温水室内プールが出来たらいよいよ女子水泳部を新設する予定だから・・・楽しみだろ?」
「は、はい・・・」聡志は校長室を後にした。
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「暖かそうに見えるって・・・どうせ太ってますけどね・・・」
「人選もお願いって、俺の他にも参加させるって事?」
「駄目だ、全然イメージつかない、どうしよう・・・」聡志はため息をつくのだった。
聡志は職員室の自分のデスクに着き封筒を開けて大会の詳細を見た。
出場は二人1組で参加、大会日は3月27日、開催場所は東十字星海岸、参加資格は18歳以上の男性、褌着用、優勝賞品は福島県内にある草の山温泉ペアで宿泊・・・
「そうか・・・もう一人どうしよう・・・しかも褌着用にOKしてくれる人なんているんだろうか・・・」
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