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激闘の褌寒中水泳大会 中編
父親との約束
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孝一の父親である孝介はは寒中水泳大会に興味を持ってしまい、まるで自分の事のようにはしゃいでいた。
「あ~なると父ちゃんは止められない・・・」孝一は半ば諦めていた。
「おい、孝一、市場先生とお前の練習メニュー考えたから、今週の日曜日に市場先生に家に来てもらってくれ・・・」
「父ちゃん、先生だって用事があるかもしれないだろう、勝手に決めんなよ!」
「何言ってやがる孝一、お前の学校に室内温水プールが出来るかどうかの瀬戸際じゃねぇか!」
「大丈夫だっ・・・市場先生は責任感が強いからきっと今回の事も自分の使命だと思ってるはずだ!」孝介は堂々と自信を持っていた。
「父ちゃん・・・一体先生の何を知っているんだよ・・・」孝一は呆れてしまう。
長田(孝一)は学校で、聡志に日曜日の件を話した。
「おぉ、日曜日か、大丈夫だぞ、長田さんが練習メニューを考えてくれたのか?そうか・・・一体どんなメニューなのかな、ちょっと楽しみだ」聡志はあっさりと答えた。
「先生はわかってない、調子に乗った父ちゃんははちゃめちゃなんだぞ!」
「そうか?長田さんは優しくて頼り甲斐もあっていいお父さんじゃないのか?」
「もういいっ!先生、じゃあ日曜日な、父ちゃんが先生のアパートまで迎えに行くって言ってたから・・・俺、今日は部活休むから・・・」
「えっ?長田、大会前なのに休むの?調子悪いのか?」
「大会って、寒中水泳大会だろ!あんなの水泳でもなんでまねぇ、ただの我慢大会じゃねぇか!」
「それに先生、俺はもう卒業間近で部活はとっくに引退してるんだぜ、練習に参加するもしないも俺の自由だろ・・・」そう言い残して長田は去っていった。
「あいつ何怒ってるんだ?」聡志は不思議に思った。
聡志にとって長田の父親の孝介に会える事は決して嫌ではなく、むしろ楽しみだった。
結局その後、長田は練習に顔を出さなくてなった。
約二ヶ月後には寒中水泳大会が本番だと言うのにどうしたものか・・・聡志は長田が出場をやめると言い出すのではないかとヤキモキしていた。
そして、日曜日の早朝に長田の父親である孝介は聡志を迎えに車でやってきた。
聡志は車の助手席に座らされ、後部座席を見たが長田(孝一)の姿はなかった。
車中で聡志は孝介に孝一の様子について聞いてみた。
「孝一?別に変わった事はないけど・・・しいて言えば毎日町営プールで練習しているくらいかな?」
「孝一君、一人で練習をされているのですか?!最近部活に来なくなってしまい・・・何だか私を避けているみたいでして・・・
「先生を避けている?孝一が?」
「いや、長田さん、すみません、私の気のせいだとは思うのですが・・・」
「いやいや、先生が謝るところじゃねぇ・・・俺が調子に乗り過ぎたのかもしれない・・・」孝介は声のトーンを下げた。
「えっ?長田さんは何も・・・こんなに良くしてくださって・・・感謝しています・・・」
「いやいや、先生、それは俺が好きでやっている事だから気にしないでくだせぇ・・・」
「先生、孝一はお調子者だけど根は一途なやつでして・・・」
「はい、長田さん、孝一君が一途で、人一倍真面目なのは良く知ってます!」
「先生、孝一は先生の事が大好きなんですよ・・・」
「はい、わかってます・・・」
「いや、先生はわかってねぇ、孝一は先生の事を大好きと言うのは尊敬ではなく恋愛感情みたいなものなんすよ・・・」
「えぇ?!恋愛感情ですか?!」聡志は驚いた。いや、正確に言うとその気のない孝介の前なので驚いたフリをした。
聡志は孝一の気持ちには気が付いていたし、また聡志自身も体重が増し成長した孝一に惹かれつつあった。
そんな時にどストライクの孝一の父親の孝介に出会い、聡志自身も心が踊っていたのだ。
「先生、俺が悪いんだ・・・先生が可愛かったからちょっと俺も調子に乗って・・・」
「うん?!い、今、可愛いって言われたっ?!」聡志は心ので思った。
「先生、あいつはもうすぐ東京に行っちまうし、せめて大会が終わるまで、あいつの事、面倒を見てやってくれませんか?!」長田の父親は聡志に懇願した。
「も、もちろんです!孝一君は大事な生徒ですから!」
「頼みますっ、先生!」孝介は助手席に座る聡志の手を握って来た。
聡志も孝介に手を握られ、ドキドキしながらも約束の意味で父親の手を強く握り返した。
「長田(孝一)が怒っているのは俺のせいだったんだ・・・俺が長田さん(孝介)に好意を寄せていたのを見透かされたんだ・・・」聡志は孝一がヤキモチを焼いていたと気が付くのだった。
「あ~なると父ちゃんは止められない・・・」孝一は半ば諦めていた。
「おい、孝一、市場先生とお前の練習メニュー考えたから、今週の日曜日に市場先生に家に来てもらってくれ・・・」
「父ちゃん、先生だって用事があるかもしれないだろう、勝手に決めんなよ!」
「何言ってやがる孝一、お前の学校に室内温水プールが出来るかどうかの瀬戸際じゃねぇか!」
「大丈夫だっ・・・市場先生は責任感が強いからきっと今回の事も自分の使命だと思ってるはずだ!」孝介は堂々と自信を持っていた。
「父ちゃん・・・一体先生の何を知っているんだよ・・・」孝一は呆れてしまう。
長田(孝一)は学校で、聡志に日曜日の件を話した。
「おぉ、日曜日か、大丈夫だぞ、長田さんが練習メニューを考えてくれたのか?そうか・・・一体どんなメニューなのかな、ちょっと楽しみだ」聡志はあっさりと答えた。
「先生はわかってない、調子に乗った父ちゃんははちゃめちゃなんだぞ!」
「そうか?長田さんは優しくて頼り甲斐もあっていいお父さんじゃないのか?」
「もういいっ!先生、じゃあ日曜日な、父ちゃんが先生のアパートまで迎えに行くって言ってたから・・・俺、今日は部活休むから・・・」
「えっ?長田、大会前なのに休むの?調子悪いのか?」
「大会って、寒中水泳大会だろ!あんなの水泳でもなんでまねぇ、ただの我慢大会じゃねぇか!」
「それに先生、俺はもう卒業間近で部活はとっくに引退してるんだぜ、練習に参加するもしないも俺の自由だろ・・・」そう言い残して長田は去っていった。
「あいつ何怒ってるんだ?」聡志は不思議に思った。
聡志にとって長田の父親の孝介に会える事は決して嫌ではなく、むしろ楽しみだった。
結局その後、長田は練習に顔を出さなくてなった。
約二ヶ月後には寒中水泳大会が本番だと言うのにどうしたものか・・・聡志は長田が出場をやめると言い出すのではないかとヤキモキしていた。
そして、日曜日の早朝に長田の父親である孝介は聡志を迎えに車でやってきた。
聡志は車の助手席に座らされ、後部座席を見たが長田(孝一)の姿はなかった。
車中で聡志は孝介に孝一の様子について聞いてみた。
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「孝一君、一人で練習をされているのですか?!最近部活に来なくなってしまい・・・何だか私を避けているみたいでして・・・
「先生を避けている?孝一が?」
「いや、長田さん、すみません、私の気のせいだとは思うのですが・・・」
「いやいや、先生が謝るところじゃねぇ・・・俺が調子に乗り過ぎたのかもしれない・・・」孝介は声のトーンを下げた。
「えっ?長田さんは何も・・・こんなに良くしてくださって・・・感謝しています・・・」
「いやいや、先生、それは俺が好きでやっている事だから気にしないでくだせぇ・・・」
「先生、孝一はお調子者だけど根は一途なやつでして・・・」
「はい、長田さん、孝一君が一途で、人一倍真面目なのは良く知ってます!」
「先生、孝一は先生の事が大好きなんですよ・・・」
「はい、わかってます・・・」
「いや、先生はわかってねぇ、孝一は先生の事を大好きと言うのは尊敬ではなく恋愛感情みたいなものなんすよ・・・」
「えぇ?!恋愛感情ですか?!」聡志は驚いた。いや、正確に言うとその気のない孝介の前なので驚いたフリをした。
聡志は孝一の気持ちには気が付いていたし、また聡志自身も体重が増し成長した孝一に惹かれつつあった。
そんな時にどストライクの孝一の父親の孝介に出会い、聡志自身も心が踊っていたのだ。
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「先生、あいつはもうすぐ東京に行っちまうし、せめて大会が終わるまで、あいつの事、面倒を見てやってくれませんか?!」長田の父親は聡志に懇願した。
「も、もちろんです!孝一君は大事な生徒ですから!」
「頼みますっ、先生!」孝介は助手席に座る聡志の手を握って来た。
聡志も孝介に手を握られ、ドキドキしながらも約束の意味で父親の手を強く握り返した。
「長田(孝一)が怒っているのは俺のせいだったんだ・・・俺が長田さん(孝介)に好意を寄せていたのを見透かされたんだ・・・」聡志は孝一がヤキモチを焼いていたと気が付くのだった。
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