尻凛 shiri 〜 がちむちゲイの短編小説集 〜

くまみ

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罠に嵌った青年

真相

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 昭彦は正太にコーヒーとケーキのお代わりを差し出して話し始めた。

 「実は依頼があってね、嫌な先輩をめちゃくちゃにして欲しいってね・・・」

 真相はこうだった。

 会社の飲み会から既に正太をおとしいれる為の罠は始まっていた。

 会社の後輩たちにうとまれていた正太は酒に睡眠薬を盛られていたのだ。

 その後、薬が効いて眠くなってきた頃に隆二が痴漢をし、正太を途中下車をさせ、昭彦が優しく介抱すると見せかけて誘拐をしたのだった。

 その後はたっぷりと犯して、いやらしい写真を撮り依頼した正太の後輩に渡すと言うものだった。

 正太は真相を聞きショックで青ざめた。

 今度は隆二が口を開く。

 「兄ちゃんよ、途中までは昭彦が言った通りだったんだがちょっと予定が狂っちゃってよ・・・」

 「隆二!それを言うな!」昭彦が隆二を静止した。

 「いや、昭彦・・・俺は言わしてもらうぞ・・・」隆二は頑なだった。

 「兄ちゃんにはすまない事をしたと思ってる・・・途中で予定を狂わせたのは昭彦がな・・・兄ちゃんの事を一目惚れしちゃったんだよ!」

 「えっ?!俺の事を一目惚れ?!」

 「そうさ、昭彦が酔って薬が効いている兄ちゃんを介抱したのは本気だったんだぞ!」

 「こうやって真相も明かして、ホラよ・・・」隆二は何枚か画像を見せてきた。

 そこには顔は精子と汗にまみれ、チ◯ポを咥えたものや、ケツを掘られてヨガっている正太の画像だった。

 正太は恥ずかしくて顔は赤くなった。

 隆二はその画像を正太の目の前で消去した。

 「さぁ兄ちゃん、本当に悪かったな・・・あとは自由だ・・・兄ちゃんが警察に行くのならそれも自由だ・・・」

 正太は返す言葉がなく黙っていた。

 昭彦がアパートまで正太を送ってくれた。

 その車中は昭彦と正太、二人とも無言のまま過ぎ去った。

 アパートに着き正太は疲れ切ってドロのように眠るのだった。

 一年後・・・

 「昭彦、ケーキのお代わり!」正太はキッチンカウンターに座り催促した。

 「何だ正太、まだ食うのか?!これで4個目だぞ!」

 「だって昭彦が焼くケーキはちょっと有名なケーキ屋のケーキだって敵わないくらい美味いんだもん!」

 「ピンポーン」玄関チャイムが鳴った。

 「何だよ、正太、また来てたのか?いいのか?妊婦の嫁さんをほって置いてこんな所にいて?」隆二がリビングに入ってきた。

 「今、嫁はしばらく実家に帰っているからいいの!」

 「お前そんなんで、何で結婚したの?」

 「だって、式場予約してたし、向こうの両親にだって挨拶もしていたし・・・」

 「そんなもんなのかなぁ?」隆二は首を傾げた。

 「その辺りはあんまり触れないで、隆二さん・・・そのうちに離婚するかもしれないし・・・」

 「正太、お前ってそんなに軽かったっけ?」

 「昭彦が優しいから・・・昭彦に大事にされてるから俺は幸せで、なんか最近どうでも良くなっちゃって・・・」

 「正太、お前変わったよな・・・でも変わってないところがこのケツだ!」

 「お前相変わらずいいケツしてるよな、たまには俺とやらないか?」隆二は正太のケツを叩いた。

 「隆二さん、俺の体は昭彦のもんだから・・・でも昭彦がいいって言ったらいいけど、隆二さんのチ◯ポはデカイからちょっとキツイんだよなぁ・・・」

 「こらっ!正太、お前、俺と言う者がありながら何て事を言うんだ!」

 「昭彦、冗談だよ!」

 「いや、駄目だっ!正太、許さん!久しぶりに隆二と二人で犯してやるっ!」

 「おっ、ヤッター!正太、久しぶりに可愛がってやるからよ・・・」

 「そんなぁ、隆二さん・・・」

 「正太、お前顔がニヤけてるぞ、どうしてこんなに淫乱になっちゃったんだろうか・・・」昭彦は呆れ顔をした。

 「昭彦、そんな顔をしないで俺が一番好きなのは昭彦だよ!」

 「知ってるよ、俺も正太が大好きだから!」

 「俺は邪魔なんじゃないの・・・」隆二はショゲる。

 「隆二、俺の大事な正太がたまにはチ◯ポが欲しいそうだ。

 正太は顔面を赤くした。

 「さぁヤルか!」三人は寝室に入り扉を閉めた。

 そして、また熱い時間が始まるのだった。

 ちなみに・・・

 正太が酒と睡眠薬とで、酔い潰れた時に昭彦が正太に飲ませた酔い止め薬は実はバイアグラだった。

 その為に正太のチ◯ポは立ち続け、ケツは処女だったけど、うまく快楽に乗る事が出来た。

 わなはまり、ゲイにもケツにも嵌った、がちむち青年の物語でした。
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