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扉の奥には異形が一つ
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何でもない事かのように告げられた、あの大きな扉の奥の秘密──並び立つ者たちの中でも特に魔王に近く、その規模だけなら魔王以上ともいえる力を有していたという三体の魔族の一角が封印されているという事実に。
「──XYZが、あの扉の奥にいるの……?」
フェアトは思わず、いつも何気なく使っている敬語も忘れて呟いてしまっていたが、そんな事を知る由もないエステルはといえば。
「……知ってんねやな? あのアホどもの事」
「あ、アホって──……まぁ、はい……」
アストリット製のメモとやらが存在する時点で察してはいたものの、やはりXYZの事も知っているのかと確認するように問いかけ。
それを受けたフェアトが、『アホ』という身も蓋もない罵倒に面食らいながらも、その問いかけにおずおずと肯定の意を示す一方。
「……ふぇ、フェアト? 悪ぃんだが……」
「ティエント、黙っときなって──」
蚊帳の外である事自体はともかく、フェアトがあれほどの反応を見せた単語について何も知らないままでいるのが逆に怖くなってきたティエントは思わず口を挟んでしまうも。
つい先程、黙っておけと忠告したばかりの彼が余計な茶々を入れた事をガウリアが諌めんとしたが、そんな彼女をフェアトは制し。
「いえ、ちゃんと説明します。 ここまで同行してくれたんですし──……いいですよね」
「かまへんよ」
中層へと続く階段の辺りでも決心したように、これ以上の隠し立てはしたくないとばかりの言葉を口にして、そのままエステルへと話を振ったところ、あっさりと許可が出た。
どうでもいい、という風にも聞こえたが。
それから数分、フェアトは自分が知る限りのXYZについての情報を二人に明かし、その危険度の高さを彼女の話からだけでもひしひしと感じ取った二人の表情は強張っていく。
「──……そんなやつらがいたのか……?」
「……あたいも知らなかったよ」
「え、そうなのか? けど──」
何せ一体だけでも世界を滅ぼしかねないという異形の魔族が、かつて確かに存在したのだと告げられ、あまつさえ自分たちも生きる現世に転生したと聞かされたのだから──。
……ちなみに、ガウリアも知らなかったようだが、かつての魔族との戦にも参戦してい筈の彼女が何故──という彼の疑問に対し。
「それはそうだよ、あいつらは勇者と聖女の手で秘密裏に討伐されたんだから。 『あまりにも世界に及ぼす影響が大きすぎるから』とか何とか、アストリットが言ってたっけね」
「そうなんですね──……それで、えっと」
ごろごろとかまくらの中で寝転がっていたフェンが、XYZの存在は魔族間でさえ秘匿されており、それを神々の啓示により知らされていたレイティアが勇者とともに、XYZを空で海で陸で秘密裏に討伐したのだと語った。
また、その事について知らなかったフェアトは若干驚いていたが、それはそれとして早急に確認しなければならない事があると判断し、おそるおそる先を促さんとした時──。
「あぁ、どれがおるかっちゅう事やろ?」
「……はい」
そんな彼女の言いたい事を、あっさりと先読みしてみせたエステルの真剣味を帯びた表情と声音による言葉に、フェアトは頷いた。
X、Y、Z──……いいや、Zは深海に潜んでいるのだから、XかYのどちらかという事だ。
フェアトが記憶しているメモの内容が正しいのなら、どちらが封印されていても脅威である事に変わりはないが──……果たして。
そんな中、序列五位より告げられたのは。
「封印されとるんは──序列二十四位やな」
「二十四位──……“シュエレブ”ですか?」
序列二十四位──シュエレブと魔王より名付けられた不定形の粘液生物であるらしく。
「せやな。 んで称号は【異類異形《ゼノ》】、文字通り異形の化け物や。 あいつの気分一つで、あいつの身体は固体にも液体にも気体にもなってまう。 おまけに、どの姿でも超有害やで」
「ボクらでも死にかけるもんねぇ、あれ」
その称号は──【異類異形《ゼノ》】という、まさしくXYZを象徴するようなものであり、どうやら粘液生物だったのは魔王によって生み出された時だけで、シュエレブの気分いかんによって様々な物質に姿を変えるとか何とか。
おまけに、シュエレブの存在そのものが人間や獣人、霊人だけでなく、あろう事か同胞である筈の魔族にさえ有害であったそうだ。
ただ、『超有害』とはいえ毒があったりするわけではなく、どの物質に変化しているかに拘らず、シュエレブを視界に入れただけで精神が著しく汚染されてしまうのだという。
発狂や錯乱を起こすならまだしも、その殆どは自らがどんな生物であったかどうかも忘れて激しい自傷行為に走り、そのまま──。
「……そんな怪物を封印できるなら、どうして倒さなかったんですか? アストリットは」
などという話を聞けば聞くほど、どうしてアストリットは『処理』でなく『封印』という手段を選んだのか、と気になったのだが。
「『もったいないから』、とか言ってたよ」
「……言いそうですね、それ」
ここに連れてこられた際、フェンも同じ質問を投げかけたらしく、それに対して序列一位が『あれも研究対象だからね』と告げてきた旨を伝えたところ、フェアトは苦笑する。
羅針盤の如き模様が刻まれた紺碧の瞳を細めて笑う、あの一見すると無害にも思える序列一位の姿を鮮明に思い浮かべられたから。
「んで、ウチらはチビ助に頼まれて見張りしとるっちゅーわけや。 こん扉を考えなしに開けてまうアホを片っ端から蹴散らす為にな」
「その時は、もちろん称号の力も使うよ。 スタークの場合は扉の奥が目当てじゃなさそうだったから使わなかったってだけだからね」
「……」
それから、エステルが話を締めくくるように序列一位からの依頼内容を明かし、フェンが補足するように『スタークを撃退する際に称号の力を使わなかった理由』を語る中で。
(……ある程度の理性があってよかった……)
もし、XYZほどとまではいかずとも理性の欠片もなくエステルたちが称号の力を用いて姉を迎撃していたら──と考えると、フェアトは安堵から胸を撫で下ろさざるを得ない。
エステルの【暴飲暴食《イート》】は、この世界のどこかに繋がっている彼女の胃袋という名の亜空間に、その無限の食欲と不可視かつ巨大な口を以てして生物非生物を問わず放り込み。
フェンの【怠慢忘身《フォーゲット》】は、フェン自身がただそう強く願うだけでも生物非生物を問わず情報や記憶、概念などを忘れさせ、その存在ごと世界から消し去ってしまうという──。
いくら姉でも殺意や敵意、或いは悪意といった分かりやすいものではなく、ただ単に腹が減っているからという理由だけで向けられる不可視の牙や、そもそも攻撃でも何でもない『忘れさせる』などという力を防ぐのは。
……どう考えても不可能だからである。
勇者や聖女ならできたのかもしれないが。
「で、こっからが本題や。 フェアト、あんたらはウチらを討伐するいうて息巻いてんねやろ? せやけどウチらには役割があるし──」
その後、『話し合い』が終わったと判断したエステルは、フェアトを──いや、その後ろに控える神晶竜まで含めた三匹を指差しつつ、ここからが本題と一呼吸置いたうえで。
「──そもそも強いで? ウチらは」
「……」
「「っ!!」」
『『りゅ~……っ!!』』
それぞれの役割がどうとかいう以前に、そもそもの前提として序列五位と六位を倒せるとでも思っているのか──……と告げてきた彼女の低い声音と絶対強者特有の覇気に、ガウリアやティエント、パイクやシルドまでもが咄嗟に臨戦態勢をとってしまう中にあり。
「……やめておきます。 今日のところは」
フェアトは、ゆっくりと首を横に振った。
ガウリアとティエントも充分に猛者ではあるが、もちろん並び立つ者たちと相対できるほどではないし、パイクとシルドはともかく姉がこんな状態では勝ち目などないからだ。
「賢明やな、聖女に瓜二つなだけあるわ」
「お荷物もいるしねぇ、また今度おいでよ」
「「……っ」」
それを見抜いていたからこそ、エステルもフェンも特に表情や感情を動かす事なく彼女の選択を尊重し、『お荷物』が誰の事を指しているのかを即座に察してしまった二人は元魔族たちと対象的に表情を歪めているのだ。
そして、『話は終わりだ』と言わんばかりに手をひらひらと振って、フェアトたちを追い返そうとしたエステル──……だったが。
「……ただ──」
「「ただ?」」
その時、浮かないながらも何かを言いたげな表情をしたフェアトが、これから口にする事になる『あるお願い』に、エステルとフェンの表情は結局、揺らいでしまう事となる。
「──見せてもらえません? 【異類異形《ゼノ》】」
「「……はっ?」」
「──XYZが、あの扉の奥にいるの……?」
フェアトは思わず、いつも何気なく使っている敬語も忘れて呟いてしまっていたが、そんな事を知る由もないエステルはといえば。
「……知ってんねやな? あのアホどもの事」
「あ、アホって──……まぁ、はい……」
アストリット製のメモとやらが存在する時点で察してはいたものの、やはりXYZの事も知っているのかと確認するように問いかけ。
それを受けたフェアトが、『アホ』という身も蓋もない罵倒に面食らいながらも、その問いかけにおずおずと肯定の意を示す一方。
「……ふぇ、フェアト? 悪ぃんだが……」
「ティエント、黙っときなって──」
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「いえ、ちゃんと説明します。 ここまで同行してくれたんですし──……いいですよね」
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どうでもいい、という風にも聞こえたが。
それから数分、フェアトは自分が知る限りのXYZについての情報を二人に明かし、その危険度の高さを彼女の話からだけでもひしひしと感じ取った二人の表情は強張っていく。
「──……そんなやつらがいたのか……?」
「……あたいも知らなかったよ」
「え、そうなのか? けど──」
何せ一体だけでも世界を滅ぼしかねないという異形の魔族が、かつて確かに存在したのだと告げられ、あまつさえ自分たちも生きる現世に転生したと聞かされたのだから──。
……ちなみに、ガウリアも知らなかったようだが、かつての魔族との戦にも参戦してい筈の彼女が何故──という彼の疑問に対し。
「それはそうだよ、あいつらは勇者と聖女の手で秘密裏に討伐されたんだから。 『あまりにも世界に及ぼす影響が大きすぎるから』とか何とか、アストリットが言ってたっけね」
「そうなんですね──……それで、えっと」
ごろごろとかまくらの中で寝転がっていたフェンが、XYZの存在は魔族間でさえ秘匿されており、それを神々の啓示により知らされていたレイティアが勇者とともに、XYZを空で海で陸で秘密裏に討伐したのだと語った。
また、その事について知らなかったフェアトは若干驚いていたが、それはそれとして早急に確認しなければならない事があると判断し、おそるおそる先を促さんとした時──。
「あぁ、どれがおるかっちゅう事やろ?」
「……はい」
そんな彼女の言いたい事を、あっさりと先読みしてみせたエステルの真剣味を帯びた表情と声音による言葉に、フェアトは頷いた。
X、Y、Z──……いいや、Zは深海に潜んでいるのだから、XかYのどちらかという事だ。
フェアトが記憶しているメモの内容が正しいのなら、どちらが封印されていても脅威である事に変わりはないが──……果たして。
そんな中、序列五位より告げられたのは。
「封印されとるんは──序列二十四位やな」
「二十四位──……“シュエレブ”ですか?」
序列二十四位──シュエレブと魔王より名付けられた不定形の粘液生物であるらしく。
「せやな。 んで称号は【異類異形《ゼノ》】、文字通り異形の化け物や。 あいつの気分一つで、あいつの身体は固体にも液体にも気体にもなってまう。 おまけに、どの姿でも超有害やで」
「ボクらでも死にかけるもんねぇ、あれ」
その称号は──【異類異形《ゼノ》】という、まさしくXYZを象徴するようなものであり、どうやら粘液生物だったのは魔王によって生み出された時だけで、シュエレブの気分いかんによって様々な物質に姿を変えるとか何とか。
おまけに、シュエレブの存在そのものが人間や獣人、霊人だけでなく、あろう事か同胞である筈の魔族にさえ有害であったそうだ。
ただ、『超有害』とはいえ毒があったりするわけではなく、どの物質に変化しているかに拘らず、シュエレブを視界に入れただけで精神が著しく汚染されてしまうのだという。
発狂や錯乱を起こすならまだしも、その殆どは自らがどんな生物であったかどうかも忘れて激しい自傷行為に走り、そのまま──。
「……そんな怪物を封印できるなら、どうして倒さなかったんですか? アストリットは」
などという話を聞けば聞くほど、どうしてアストリットは『処理』でなく『封印』という手段を選んだのか、と気になったのだが。
「『もったいないから』、とか言ってたよ」
「……言いそうですね、それ」
ここに連れてこられた際、フェンも同じ質問を投げかけたらしく、それに対して序列一位が『あれも研究対象だからね』と告げてきた旨を伝えたところ、フェアトは苦笑する。
羅針盤の如き模様が刻まれた紺碧の瞳を細めて笑う、あの一見すると無害にも思える序列一位の姿を鮮明に思い浮かべられたから。
「んで、ウチらはチビ助に頼まれて見張りしとるっちゅーわけや。 こん扉を考えなしに開けてまうアホを片っ端から蹴散らす為にな」
「その時は、もちろん称号の力も使うよ。 スタークの場合は扉の奥が目当てじゃなさそうだったから使わなかったってだけだからね」
「……」
それから、エステルが話を締めくくるように序列一位からの依頼内容を明かし、フェンが補足するように『スタークを撃退する際に称号の力を使わなかった理由』を語る中で。
(……ある程度の理性があってよかった……)
もし、XYZほどとまではいかずとも理性の欠片もなくエステルたちが称号の力を用いて姉を迎撃していたら──と考えると、フェアトは安堵から胸を撫で下ろさざるを得ない。
エステルの【暴飲暴食《イート》】は、この世界のどこかに繋がっている彼女の胃袋という名の亜空間に、その無限の食欲と不可視かつ巨大な口を以てして生物非生物を問わず放り込み。
フェンの【怠慢忘身《フォーゲット》】は、フェン自身がただそう強く願うだけでも生物非生物を問わず情報や記憶、概念などを忘れさせ、その存在ごと世界から消し去ってしまうという──。
いくら姉でも殺意や敵意、或いは悪意といった分かりやすいものではなく、ただ単に腹が減っているからという理由だけで向けられる不可視の牙や、そもそも攻撃でも何でもない『忘れさせる』などという力を防ぐのは。
……どう考えても不可能だからである。
勇者や聖女ならできたのかもしれないが。
「で、こっからが本題や。 フェアト、あんたらはウチらを討伐するいうて息巻いてんねやろ? せやけどウチらには役割があるし──」
その後、『話し合い』が終わったと判断したエステルは、フェアトを──いや、その後ろに控える神晶竜まで含めた三匹を指差しつつ、ここからが本題と一呼吸置いたうえで。
「──そもそも強いで? ウチらは」
「……」
「「っ!!」」
『『りゅ~……っ!!』』
それぞれの役割がどうとかいう以前に、そもそもの前提として序列五位と六位を倒せるとでも思っているのか──……と告げてきた彼女の低い声音と絶対強者特有の覇気に、ガウリアやティエント、パイクやシルドまでもが咄嗟に臨戦態勢をとってしまう中にあり。
「……やめておきます。 今日のところは」
フェアトは、ゆっくりと首を横に振った。
ガウリアとティエントも充分に猛者ではあるが、もちろん並び立つ者たちと相対できるほどではないし、パイクとシルドはともかく姉がこんな状態では勝ち目などないからだ。
「賢明やな、聖女に瓜二つなだけあるわ」
「お荷物もいるしねぇ、また今度おいでよ」
「「……っ」」
それを見抜いていたからこそ、エステルもフェンも特に表情や感情を動かす事なく彼女の選択を尊重し、『お荷物』が誰の事を指しているのかを即座に察してしまった二人は元魔族たちと対象的に表情を歪めているのだ。
そして、『話は終わりだ』と言わんばかりに手をひらひらと振って、フェアトたちを追い返そうとしたエステル──……だったが。
「……ただ──」
「「ただ?」」
その時、浮かないながらも何かを言いたげな表情をしたフェアトが、これから口にする事になる『あるお願い』に、エステルとフェンの表情は結局、揺らいでしまう事となる。
「──見せてもらえません? 【異類異形《ゼノ》】」
「「……はっ?」」
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