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序章・下:裁きの場所 地獄
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死を迎えた人間を受け入れらる場所はここだけではない。
いや、天国から見放された人間の末路である場所、それは地獄である。
ここも、死んだ者にしか場所がわからない。
わざわざここに来たいと思う者は好奇心に殺されてまで来るべきではない。
自らの犯した罪の重さに下へ堕ち、もがけどもがけども這い出た者は片手で数えられる。
誰かの助けの糸が切れたのも条理。罪の重さは地獄に留めておくための枷となる。
ここを離れたくとも離れられない。何も感じたくない。苦しさと過去の過ちを呪うことを永劫に繰り返させる。
だが、方法はある。自らの罪に向き合い、罪を清算すべくあらゆる裁きを受ける。
そして、償いをしようという決意が新たな魂、すなわち転生につながる。これが地獄を出られた者の返り咲き。
全てを無垢に。また、誰かの子となり、誰かの友達になり、誰かの恋人になり、親になり。
その生の行いが良ければ、再びの死では魂が軽くなり囚われない天使になるだろう。
しかし、いつまでも悪行を積めば穢れた魂は存在を消されるだろう。
罪の審判官、閻魔は死者達の生前の行いをまとめた記録書「閻魔帳」を眺めながらため息をつく。
閻魔「最近の人間の魂は質が落ちている。罪人が増えてきて仕事が多くなる。困った、休む暇がない。はぁ……、って言っている間にまた増えているし……。零、零はどこにいる」
零「はっ、何でしょうか。閻魔王」
閻魔帳に新たな頁が追加され、ますます書物の重みが増え手で支えきれなくなってきている。
罪を犯さないように反省させることで一人でも多く衆生を救うため、人間を深く愛しているからこそ、憎まれ役を引き受ける覚悟で仕事をしている。
だが、1人で背負うと潰れてしまう。そこで右腕を呼んだ。
傍らに控えていた零は、裁きを行う種族の死神である。手に持つ大鎌は魂の存在概念を斬り消失させてしまう。
閻魔が死刑宣告をくだし、その死刑執行を担うのが零となる。
閻魔王「この者は現世で数多の生物を殺している。まだ、3回生まれ変われる余地はある。だが、この魂は穢れている。新しい姿にしても人を殺したい衝動は浄化されん、何度新しくしたってこの者は罪を犯すだけだ。罪を清算しようと行動もしない。この者は前世からずっとこの輪廻に囚われ罪に染まってしまった。可愛そうに、もう穢れは落ちはせぬ。零よ、仕事だ。この者の魂を裁くのだ」
罪人「ひぃぃ、やめてくれ。消えたくない。俺がこんな役目を担うんじゃない。まわりにいる連中がお似合いだろ!! な、離せ!!」
罪人が逃げ出そうとしたため控えていた鬼が罪人の両腕を捕らえ、身動きが取れないように足を思い切り踏みつぶした。
罪人「ぎゃあああああ!!!!!」
零「この後に及んでまで罪を重ねるか。罪から逃げることもまた罪なり。罪人よ、汝の積み重ねてきた罪、万死に値する。故に我は執行する。汝の輪廻を断ち切る」
罪人は零の鎌で斬られ、魂は消えてなくなった。
零「……」
疾うの昔から就いていた仕事であるが、いつも罪人を斬った後の遣る瀬無い想いに駆られてしまう。
仕事だと割り切れていないところが、人間のようだとも感じる。
自分は地獄の民であり、死神であるというのに。
その気持ちを察し閻魔は、零の肩に手を置く。
閻魔「すまない、零よ。このような重い仕事を任せてしまって。だが、お前は死神と悪魔のハーフであるが死神としても悪魔としても素晴らしい。この仕事を半人前の死神に任せてしまうと罪人がしばらく激痛に苦しんでからでないと魂が消えないのだ。お前の鎌捌きはすばらしい。1発で消せるから罪人も痛みを味わうことなく消されるのだ。別に消えてなくなるのだから痛みを味わおうが味わまいが関係ないかもしれないけど、私はせめて最期は痛みを感じないで罪人の人生を終わらせてやりたい。しばらく何も考えないで、感じないで休んでもらいたいと。きっとそうすれば、もしかしたら消失の輪廻を超え、あの者の魂がこの世界に再び帰ってこようとしてくれないかと信じているのだ。どう思う、零よ」
零「俺もそう思います。閻魔王。このような仕事を俺に任せてくださってありがとうございます」
閻魔「うむ、そうか……。零よ共感してくれて嬉しい。こちらこそありがとう」
零「俺もそうだったら、一旦、苦しみから解放してやれたことが誇りに思えます。……!! あっ……がぁ……ハァハァ……ウグァァッァァアアア!!!!!」
零は死神であるが、悪魔でもある。父親が悪魔であり、母親が死神である。
また、悪魔は悪魔でも突然変異で生まれた亜種に近い吸血をする悪魔である。
まるで、吸血鬼と悪魔のハーフであるかのように。その性質が零にも遺伝されてしまったのだ。
閻魔は零の倒れこみそうになった体を支え、零の顔を覗き込み、
閻魔「辛かろう、父の因子を引き継いでしまい。私の血を吸え! 吸血すれば発作は治まるのだろう?」
零「い……いえ、ダメです。閻魔王……自分より身分の高い……人に……牙を向けるなど失礼……です……よ。これ……ぐら……い。休め……ば……、大丈……夫……で……す」
閻魔「わかった。煉 !煉よ!! 来てくれ!」
閻魔は近くで仕事している純粋な女死神種族の煉を呼びつけた。
煉「何でしょう、閻魔王様、今手が離せない仕事がありますので手短に……って、零様!!」
閻魔「見ての通り、零が発作を起こした。部屋まで運んでやってくれ」
煉「かしこまりました。ちょっと、誰か私の仕事戻るまで変わっておいて! さぁ、零様お部屋へ。私の肩にお掴まりください」
零「す……すまない……煉」
煉は零を部屋へ連れていき、ベッドに横たわらせる。
だが、姿勢を安静にしても、荒い息遣いが続き悶えている。
零「ぐ……ハァハァ……ングッ……グ……」
煉「零様、喉が渇いていませんか? 水をお持ち致しましょうか!?」
零「……!! 煉……離れろ……!!」
煉「えっ!?」
煉は急な忠告に応えられず、ベッドに押し倒された。
零の吸血衝動は理性を崩壊させ、本能に忠実となっている。
煉「零……様……いた……いです……」
零「グルルルルル……グァ……ハァ……血だ、貴様ノ血ヲ吸イ尽クシテヤル!!」
零が煉のか細い首に牙を突きつけようとしたとき
???「~~~~~~~~~♫」
零「グァァァァァ、ナンダコノ音ハ!! 頭ガ……頭ガ割レル!!」
超音波を聞き、零は気絶してしまった。
超音波を吐き終えた蝙蝠のキラーはパートナーを見て
キラー「大丈夫か? 煉」
煉「キラー、ありがとう。私は平気よ。だけど零様が…」
キラー「大丈夫だ、そんな強めてねえよ。だが、こいつ発作が起こるといつもの冷静さを失うだろ? だから、子守歌唄ってやったぜ。俺の18番だぜ。こいつだけに効くとっておきの周波数をお見舞いしたぜ」
煉「あんたねえ。ただの超音波でしょう。とにかく、零様、粗々しい方法で申し訳ありません。ゆっくりお休みください」
キラー「何、寝ている奴に頭ペコペコしてんだぁ? とにかく、目覚めりゃあもとに戻るだろう。心配することなんかねーぜ。だっていつものことじゃないか!」
煉「あんたには人の痛みってものがわからないのー!?」
煉はキラーを殴りつけた。
キラー「いてー!! わかんねえよ! オレ、吸血こうもりだし!」
煉「違う! そう意味じゃない! でも、あんた吸血という性質が零様と同じでしょ? 目の前に血を吸える獲物がいたとして、常に我慢をされているのよ!! 殺生を好まれない方なのに……あんたは我慢できるっていうの!?」
キラー「できねぇな。もう容赦なく血をチューチューしなくちゃオレは止まらないぜ!」
煉「零様が吸血したら、相手の血を全てを吸いつくすまで牙を離さないから。毎回、発作が起こるたびに耐えられるのに……あんたは……」
キラー「そうだったのか……っていっても、俺は血を吸いつくすまでは吸わないけどなぁ。でも、そんな吸血欲をよく抑えられるなぁ」
煉「そうね、お父様の因子を受け継いでいるからだとか……見た目は私と変わらないのに……不憫だわ」
零は呼吸が整い、安静に眠っている。
いや、天国から見放された人間の末路である場所、それは地獄である。
ここも、死んだ者にしか場所がわからない。
わざわざここに来たいと思う者は好奇心に殺されてまで来るべきではない。
自らの犯した罪の重さに下へ堕ち、もがけどもがけども這い出た者は片手で数えられる。
誰かの助けの糸が切れたのも条理。罪の重さは地獄に留めておくための枷となる。
ここを離れたくとも離れられない。何も感じたくない。苦しさと過去の過ちを呪うことを永劫に繰り返させる。
だが、方法はある。自らの罪に向き合い、罪を清算すべくあらゆる裁きを受ける。
そして、償いをしようという決意が新たな魂、すなわち転生につながる。これが地獄を出られた者の返り咲き。
全てを無垢に。また、誰かの子となり、誰かの友達になり、誰かの恋人になり、親になり。
その生の行いが良ければ、再びの死では魂が軽くなり囚われない天使になるだろう。
しかし、いつまでも悪行を積めば穢れた魂は存在を消されるだろう。
罪の審判官、閻魔は死者達の生前の行いをまとめた記録書「閻魔帳」を眺めながらため息をつく。
閻魔「最近の人間の魂は質が落ちている。罪人が増えてきて仕事が多くなる。困った、休む暇がない。はぁ……、って言っている間にまた増えているし……。零、零はどこにいる」
零「はっ、何でしょうか。閻魔王」
閻魔帳に新たな頁が追加され、ますます書物の重みが増え手で支えきれなくなってきている。
罪を犯さないように反省させることで一人でも多く衆生を救うため、人間を深く愛しているからこそ、憎まれ役を引き受ける覚悟で仕事をしている。
だが、1人で背負うと潰れてしまう。そこで右腕を呼んだ。
傍らに控えていた零は、裁きを行う種族の死神である。手に持つ大鎌は魂の存在概念を斬り消失させてしまう。
閻魔が死刑宣告をくだし、その死刑執行を担うのが零となる。
閻魔王「この者は現世で数多の生物を殺している。まだ、3回生まれ変われる余地はある。だが、この魂は穢れている。新しい姿にしても人を殺したい衝動は浄化されん、何度新しくしたってこの者は罪を犯すだけだ。罪を清算しようと行動もしない。この者は前世からずっとこの輪廻に囚われ罪に染まってしまった。可愛そうに、もう穢れは落ちはせぬ。零よ、仕事だ。この者の魂を裁くのだ」
罪人「ひぃぃ、やめてくれ。消えたくない。俺がこんな役目を担うんじゃない。まわりにいる連中がお似合いだろ!! な、離せ!!」
罪人が逃げ出そうとしたため控えていた鬼が罪人の両腕を捕らえ、身動きが取れないように足を思い切り踏みつぶした。
罪人「ぎゃあああああ!!!!!」
零「この後に及んでまで罪を重ねるか。罪から逃げることもまた罪なり。罪人よ、汝の積み重ねてきた罪、万死に値する。故に我は執行する。汝の輪廻を断ち切る」
罪人は零の鎌で斬られ、魂は消えてなくなった。
零「……」
疾うの昔から就いていた仕事であるが、いつも罪人を斬った後の遣る瀬無い想いに駆られてしまう。
仕事だと割り切れていないところが、人間のようだとも感じる。
自分は地獄の民であり、死神であるというのに。
その気持ちを察し閻魔は、零の肩に手を置く。
閻魔「すまない、零よ。このような重い仕事を任せてしまって。だが、お前は死神と悪魔のハーフであるが死神としても悪魔としても素晴らしい。この仕事を半人前の死神に任せてしまうと罪人がしばらく激痛に苦しんでからでないと魂が消えないのだ。お前の鎌捌きはすばらしい。1発で消せるから罪人も痛みを味わうことなく消されるのだ。別に消えてなくなるのだから痛みを味わおうが味わまいが関係ないかもしれないけど、私はせめて最期は痛みを感じないで罪人の人生を終わらせてやりたい。しばらく何も考えないで、感じないで休んでもらいたいと。きっとそうすれば、もしかしたら消失の輪廻を超え、あの者の魂がこの世界に再び帰ってこようとしてくれないかと信じているのだ。どう思う、零よ」
零「俺もそう思います。閻魔王。このような仕事を俺に任せてくださってありがとうございます」
閻魔「うむ、そうか……。零よ共感してくれて嬉しい。こちらこそありがとう」
零「俺もそうだったら、一旦、苦しみから解放してやれたことが誇りに思えます。……!! あっ……がぁ……ハァハァ……ウグァァッァァアアア!!!!!」
零は死神であるが、悪魔でもある。父親が悪魔であり、母親が死神である。
また、悪魔は悪魔でも突然変異で生まれた亜種に近い吸血をする悪魔である。
まるで、吸血鬼と悪魔のハーフであるかのように。その性質が零にも遺伝されてしまったのだ。
閻魔は零の倒れこみそうになった体を支え、零の顔を覗き込み、
閻魔「辛かろう、父の因子を引き継いでしまい。私の血を吸え! 吸血すれば発作は治まるのだろう?」
零「い……いえ、ダメです。閻魔王……自分より身分の高い……人に……牙を向けるなど失礼……です……よ。これ……ぐら……い。休め……ば……、大丈……夫……で……す」
閻魔「わかった。煉 !煉よ!! 来てくれ!」
閻魔は近くで仕事している純粋な女死神種族の煉を呼びつけた。
煉「何でしょう、閻魔王様、今手が離せない仕事がありますので手短に……って、零様!!」
閻魔「見ての通り、零が発作を起こした。部屋まで運んでやってくれ」
煉「かしこまりました。ちょっと、誰か私の仕事戻るまで変わっておいて! さぁ、零様お部屋へ。私の肩にお掴まりください」
零「す……すまない……煉」
煉は零を部屋へ連れていき、ベッドに横たわらせる。
だが、姿勢を安静にしても、荒い息遣いが続き悶えている。
零「ぐ……ハァハァ……ングッ……グ……」
煉「零様、喉が渇いていませんか? 水をお持ち致しましょうか!?」
零「……!! 煉……離れろ……!!」
煉「えっ!?」
煉は急な忠告に応えられず、ベッドに押し倒された。
零の吸血衝動は理性を崩壊させ、本能に忠実となっている。
煉「零……様……いた……いです……」
零「グルルルルル……グァ……ハァ……血だ、貴様ノ血ヲ吸イ尽クシテヤル!!」
零が煉のか細い首に牙を突きつけようとしたとき
???「~~~~~~~~~♫」
零「グァァァァァ、ナンダコノ音ハ!! 頭ガ……頭ガ割レル!!」
超音波を聞き、零は気絶してしまった。
超音波を吐き終えた蝙蝠のキラーはパートナーを見て
キラー「大丈夫か? 煉」
煉「キラー、ありがとう。私は平気よ。だけど零様が…」
キラー「大丈夫だ、そんな強めてねえよ。だが、こいつ発作が起こるといつもの冷静さを失うだろ? だから、子守歌唄ってやったぜ。俺の18番だぜ。こいつだけに効くとっておきの周波数をお見舞いしたぜ」
煉「あんたねえ。ただの超音波でしょう。とにかく、零様、粗々しい方法で申し訳ありません。ゆっくりお休みください」
キラー「何、寝ている奴に頭ペコペコしてんだぁ? とにかく、目覚めりゃあもとに戻るだろう。心配することなんかねーぜ。だっていつものことじゃないか!」
煉「あんたには人の痛みってものがわからないのー!?」
煉はキラーを殴りつけた。
キラー「いてー!! わかんねえよ! オレ、吸血こうもりだし!」
煉「違う! そう意味じゃない! でも、あんた吸血という性質が零様と同じでしょ? 目の前に血を吸える獲物がいたとして、常に我慢をされているのよ!! 殺生を好まれない方なのに……あんたは我慢できるっていうの!?」
キラー「できねぇな。もう容赦なく血をチューチューしなくちゃオレは止まらないぜ!」
煉「零様が吸血したら、相手の血を全てを吸いつくすまで牙を離さないから。毎回、発作が起こるたびに耐えられるのに……あんたは……」
キラー「そうだったのか……っていっても、俺は血を吸いつくすまでは吸わないけどなぁ。でも、そんな吸血欲をよく抑えられるなぁ」
煉「そうね、お父様の因子を受け継いでいるからだとか……見た目は私と変わらないのに……不憫だわ」
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