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忠告する男
しおりを挟む経営企画室での打ち合わせに顔を出した藍田は、その後、直属の上司である新機能事業室室長の執務室に立ち寄る。
主である室長は、高井という五十代半ばの男だ。独善的という評価が絶えずつきまとっている人間で、藍田も内心では、その評価は外れていないと思う。
藍田が副室長に就くと決まったときは、若すぎるといって猛烈に反対し、自分の子飼いの部下を推そうとしたらしい。そんな内情を教えてくれたのは、高柳だ。親切心からではなく、高井と藍田を揉めさせようと企んでいたのかもしれない。
あいにく、藍田があまりに人間らしい反応を見せないため、高井も露骨な行動には出てこなくなったが、そこに、今度のプロジェクトの話だ。高井は圧力こそかけてこないが、しきりに事業部の統廃合について報告させたがる。
室長ともなると、仕事は副室長が実質的に取り仕切り、これまでの激務がウソのように余裕が生まれる。人によっては、その余裕を何に使うかというと、地位や権力の向上に費やすのだが、高井がまさにそれだった。
事業部の統廃合に首を突っ込みたがるのも、そういった思惑が絡んでいるのだろう。
報告するほどの進展はないと、判で押したような藍田の答えを聞くたびに、高井は不機嫌そうな顔をするが、藍田がもう少し感情表現に富んだ人間だったら、同じような顔で応じていたかもしれない。なんにしても、不毛のきわみだ。
そう思いながら顔を出した藍田は、高井の部下から告げられた言葉に軽く目を見開いた。
「席を外している?」
「はい。急用が入ったそうです。おそらく……会議が入ったのではないかと」
部下の視線が、執務室が並ぶ一角へと向けられる。
「ということは、他の室長たちも?」
「いえ、室長会議ではないようです。ただ、慌ただしく出かけられるときに、社内にはいるとおっしゃられたものですから……」
何事だろうかと思いながらも、藍田も忙しい身なのでいつまでも待つわけにはいかない。高井が戻ったら連絡してほしいと頼んで、その場を離れる。
たったこれだけの出来事だが、歩きながら藍田は、嫌な胸騒ぎを感じていた。その胸騒ぎの理由がわからないからこそ、釈然としない。それでなくても藍田の胸中は、三日前に大橋と関わりを断つと言い放ってから、重苦しい感覚に支配されたままなのだ。
強引に気持ちを切り替え、新機能事業室のオフィスに戻ったところで、意外な光景に出くわした。向かいのオフィス企画部で、大橋と一緒に笑い合っているところをたびたび見かける女性社員がいたのだ。確か環境事業部の主任で、旗谷弥生といったはずだ。
堤が、仕事の資料をもらうために旗谷の元を訪ねているのは知っているが、その旗谷がオフィス企画部にやってきたのは初めてかもしれない。
大橋の隣で楽しそうに笑っている印象がある旗谷だが、今は、不安げに眉をひそめ、表情を曇らせている。その旗谷の傍らには堤が立っており、いくぶん険しい顔で何事か話しかけていた。他の社員たちも二人の様子が気になるらしく、ちらちらと視線を向けている。
尋常ではない雰囲気に藍田は思わず足を止めていた。何があったのか問いかける前に、堤が藍田に気づいた。
「藍田さんっ」
どういう意味か、ほっとしたように堤が表情を和らげて駆け寄ってくる。一方の旗谷は目を見開き、わずかにうろたえる素振りを見せた。
「……何かあったのか? 彼女は、オフィス企画部の……」
「旗谷さんです。実は、藍田さんのことで聞きたいことがあると言われたんですが、どうやらそれに、大橋さんも関わっているようで」
小声でそう告げた堤が、じっと藍田を見つめていた。大橋の名を出した瞬間、藍田がどんな反応を示すか探っているように感じたのは、後ろめたさの裏返しかもしれない。
藍田は無表情を保ったまま自分のデスクに戻り、持っていたファイルを置いた。
「何か聞きたいことがあるそうだが」
立ったまま問いかけると、旗谷が抑えた声で言った。
「藍田副室長は、補佐と……、大橋部長補佐と一緒ではなかったんですか?」
「わたしが?」
藍田が眉をひそめると、当然のように傍らに立った堤に今度は問いかける。
「わたしが席を外している間に、あの人が来たのか?」
「いえ。電話もかかってきていないと思います」
反射的に藍田は、向かいのオフィスを見ていた。デスクには、大橋の姿はない。
「――……すみません、わたしの言い方が悪かったようです。大橋部長補佐が、プロジェクトの件で急な会議が入ったと言ってオフィスを出ていかれたので、てっきり、藍田副室長も出席されているのかと思って……。デスクにいらっしゃらなかったですし」
「わたしは、プロジェクトとは関係ない件で打ち合わせに行っていたんだ」
言いながら藍田は、あることを思い出した。さきほど立ち寄った室長の執務室で、秘書から言われた言葉だ。
「大橋さんは、プロジェクトの件での会議と言ったんだな」
藍田が、部下たちですら怯む鋭い視線を向けると、動じた様子もなく旗谷は頷く。
「少しだけおかしいと感じたんです。補佐の様子もですが、補佐がプロジェクトのことでメンバーに召集をかけて会議をするならわかりますけど、その補佐が、プロジェクトの会議で呼び出されることなんてあるのかと……。だから、堤くんに藍田副室長が席を外している理由を聞けば、何かわかるかと思ったんです」
「わたしは、プロジェクトのことで今日なんらかの動きがあるとは聞いていない。あの人はいろいろと動いているようだから、どこの誰に呼ばれても不思議じゃないだろう。……正直、大橋さんの動きは、わたしも把握しかねている」
硬い声で応じながらも藍田は、内心では不安を掻き立てられていた。旗谷が言っていることはもっともだった。大橋に対する呼び出しは、不自然すぎる。
やはり大橋は動きすぎたのだ。それでなくてもあの男は、何かをしでかすかわからないという危惧を上の人間たち人間たちに抱かせている。そこに、プロジェクトを合同にするという動きが加われば、誰かが露骨な牽制に出るのはわかりきっていた。
藍田が呼ばれなかったのは、事業部の統廃合に関して持つ藍田の権限を恐れ、刺激したくないという理由もあるだろうが、大橋を引き離して藍田を孤立させる狙いがあるのかもしれない。
推測はいくらでもできる。ただ、はっきりしたことがわからない時点で、迂闊には動けなかった。
本来藍田は慎重で、なおかつ目立つことを避けてきた。プロジェクトを任されたときも、最初はそのつもりだったのだ。
なのに、大橋のせいで――。
「藍田さん?」
デスクに両手を突いて顔を伏せて藍田に、堤が声をかけてくる。大きく息を吐き出した藍田は気持ちを落ち着けると、顔を上げて旗谷を見た。
「君はオフィスに戻っているんだ。他の社員が何事かと思う」
「でも、補佐が――」
「本人が会議と言ったのなら、会議なんだろう。プロジェクトが違うわたしがいろいろ言える立場じゃない。……あの人のことだから、そのうち飄々として戻ってくると思うが」
突き放すような口調になってしまったのは、大橋の心配をする旗谷に対して個人的に思うところがあったからだ。大橋の隣で楽しそうに笑っている旗谷の姿がなぜか脳裏をちらつき、微かな苛立ちを覚えていた。
藍田の様子に気づいたのか、堤は控えめに旗谷の肩に手をかける。
「旗谷さん、戻りましょう。何かあるようなら、こちらから連絡するようにしますから。でも俺の予感だと、藍田さんが言うとおり、ケロッとした顔で戻ってくると思いますよ」
堤に促された旗谷がデスクの前から離れるのを待って、藍田はやっとイスに腰掛けた。
旗谷に向けて言った言葉とは裏腹に、藍田の中では不安や焦燥感がどんどん高まっていく。単なる会議だと、藍田自身が信じていないのだ。しかし、プロジェクトが違うのだから、藍田が口出しできることでもない。そのジレンマが苦しかった。
大橋に引きずられている自分を断ち切るための、最後のチャンスなのだと思った。ここで自制心を保てれば、藍田と大橋との関係は、同僚の一線を保てる。理性を保てる自信が、藍田は持てる。
表面上は何事もなかったように装いながら、藍田はぎこちない手つきでマウスに手をかけようとする。その瞬間、藍田宛ての内線がかかり、半ば条件反射のように素早く受話器を取り上げた。
「藍田です」
『――俺だ』
受話器から高柳の太い声が聞こえ、藍田はそっと眉をひそめた。てっきり、室長の帰りを告げる秘書からの電話だと思っていただけに、完全に意表を突かれた。
「何かご用でしょうか」
藍田は、自分の声に滲む警戒心を隠そうとはしなかった。一方の高柳の声は、笑いを含んでいるように感じられた。
『胃の調子はどうだ。暑い間に、君とウナギを食いに行く約束をしていたのに、結局行けず終いだったな』
「約束はしていませんよ。それに、今は体調もいいです。……あいにくですが」
『そう皮肉を言うな』
どちらが、と声に出さずに呟いた藍田は、イスの向きを変える。向かいのオフィスに目をやれば、大橋のデスクは空席のままだ。
『これでも俺は、君を心配しているんだ。それに評価している。敵に回したくないと思う程度には』
「……用件を言っていただけませんか。忙しいものですから」
『わたしだって忙しい。だから、くだらん会議への出席も断った』
高柳がなんのことを言っているのか、即座に理解した。
「会議とは、まさか……」
『お前たちのプロジェクトを合同にするという計画は、くすぶっていた火を燃え上がらせるには十分の燃料だな。お前が持っている権限と、大橋部長補佐の野心が手を組んだと、宣伝するようなものだ。厄介だと誰もが思う』
「どこから伝わってきたのかはお聞きしませんが、わたしはプロジェクトを合同にするという話については結論を出していません」
『ほお。俺は、大橋部長補佐が熱心に君を口説き落としたと聞いたが』
藍田の中で、緩やかに炎が立ち上っていく。感情的になるなと自らを戒めながらも、それでも高ぶってくるものを止めることはできない。
「誤解です」
『だが、遅かれ早かれ、君は結論を出すだろう。そうなる前に、大橋部長補佐の翻意を促す必要がある、と誰かが考えても不思議じゃない。今、いくつかの部署の責任者たちが集まって、その場に大橋部長補佐も呼んでいるらしい。わたしも声をかけられたが、あまり醜い場に立ち合いたくないからな、断った』
「醜い、ですか。そう思われるなら、他の方々にも忠告すればよかったのでは?」
『だが、大橋部長補佐に忠告を与える人物と場は、必要だ』
微かに、高柳が笑い声を洩らしたのが聞こえた。この瞬間、藍田の胸の奥から、ドロリとした感情が溢れ出してきた。いままでに感じたことのない、目も眩むような怒りだ。
普段、藍田が感じる怒りという感情は、ひどく冷たい。燃え上がることもなく、澱のように心の底へと溜まっていくのだ。しかし、今感じている怒りは、まったく種類が違う。理性を奪うほど激しい高ぶりだ。
「――……それで、大橋さんの吊るし上げはどこで行われているんですか」
部下たちに聞こえないよう、低く抑えた声で藍田が問いかけると、受話器を通して感じていた高柳の様子が変わる。
『例えが悪いな』
「どこですか。わたしも忙しいんです」
『……知ってどうする。仲間に加わる気か』
「だったらなぜ、あなたはこうして連絡を寄越してきたんですか。わたしを焚きつけるため? わたしに恩を売るため? わたしと大橋さんを切り離すため? それともただ、わたしの反応を楽しむため?」
ふと、東京のホテルの部屋で、大橋に言われたことが頭を過った。
お前は、焦ると言葉数が多くなる、と。
確かにそうかもしれない。大橋のことになると、藍田は冷静さをかなぐり捨てたくなるのだ。今もそうだ。こんなにムキになっている。
「高柳本部長、正直、あなたの思惑などどうでもいいんです。とにかく、場所を言ってください。どの会議室ですか」
『大橋部長補佐から話を聞いているだけなんだから、そうムキにならなくても――』
ようやく大橋のデスクから視線を引き離した藍田は、デスクに向き直る。堤はいつの間にか自分のデスクに戻っており、まっすぐこちらを見ていた。だが今の藍田には、堤のその眼差しすら、感情の抑止力にはならなかった。
「――わたしを〈敵〉に回したくないなら、今後の対応を少し改めたほうがいいですよ。わたしは保身は考えていませんから、プロジェクトの後のあなたの影響力がどうなろうが、まったく興味ないんです」
『藍田っ』
「これは、わたしからあなたへの忠告です。――最後の」
他の部署の責任者たちが恐れている、自分に与えられている権限の威力とはこれかと、静かに息を吐き出して藍田は実感する。
高柳が電話の向こうで絶句したのが、その証拠だ。
「雑談はこれぐらいにしましょう。それで、大橋さんはどこにいるんですか」
低く呻くように高柳が告げた言葉を頭に叩き込むと、捨て台詞を聞かされる前に藍田から電話を切った。
すぐに立ち上がり、少し会議に顔を出してくると部下に告げ、急いでオフィスを出ようとする。
「――藍田さん」
硬い声で呼ばれて振り返ると、堤が立っていた。藍田は、首を横に振る。
「流されているわけじゃないんだ……」
これだけを告げて再び歩き出す。堤はもう追いかけてはこなかった。
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