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怒っている男

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 ここ一週間の大橋の機嫌は、自分でいうのもなんだが、近年稀にみるほど悪かった。だからといって部下たちに八つ当たりすることはない。あくまで大橋は紳士を自認している。
 それに、他人にぶつけられるほど激しい感情というわけではない。その感情は、自分でも戸惑うほど、曖昧な『怒り』だった。
 怒りの炎が燃え上がることもなく、だからといって燃え尽きることもなく、ただひたすらくすぶり続けているのだ。
 いっそのこと、怒りを爆発させることができたらどれほど楽かと思わなくもない。
 妻が家を逃げ出したときですら、理不尽だと思いはしたが、ここまで怒りが持続することもなかった。あのときはひたすら呆然としていたため、明確な怒りという感情を忘れていた。

 つまり大橋にとってはそれほど、藍田に容赦なく言われた言葉が、体と心の奥底まで突き刺さったということだ。
 大橋はパソコンから顔を上げ、くしゃくしゃと髪を掻き上げる。何気なさを装いながらイスの向きを動かし、窓の外へと目を向ける。あることを確認してから、心の中で吐き出した。
 ツンドラ男め、と。
 大人気ないが、仕方ない。本当にそう思うのだ。

 向かいの新機能事業室のオフィスは、今日は曇りの天気ということもあり、日よけのブラインドは下ろされていない。一か所を除いて。
 藍田が座っている窓際だけは、まるでたった一人の人間の視線を遮断するかのように、ブラインドが下ろされている。たった一人とは、もちろん大橋自身を指している。
 ブラインドが下ろされているのは今日だけでない。病院の前で藍田と別れてから、ずっとだ。

「あの偏屈ぶりは、徹底しているよな」

 ここまで拒絶されていながら、どうして自分があの、藍田が見える窓を気にしてしまうのか、大橋にもわからない。
 わかれば、どうしても藍田をかまってしまう理由もおのずと見えてくるだろう。
 そういえば、と大橋はもう一つ大事なことを思い出す。何も怒っているのは、大橋と藍田だけではないのだ。

 イスの向きを戻して、旗谷のデスクに目をやる。旗谷はイスから腰を浮かせ、厳しい横顔を見せながら部下と何か話していた。
 彼女もまた、怒っている。
 怒りの理由は明白だ。大橋が、社内改革に関して協力したいという旗谷の申し出を断ったこと以外、考えられなかった。
 旗谷の気持ちはありがたいが、男ですら、踏ん張れるかどうかの厳しい状況だ。そこに、女である旗谷を巻き込むわけにはいかなかった。それに、オフィス企画部全体の仕事のサポートに、旗谷には集中してもらいたい。
 これが大橋のエゴだと言われれば、返す言葉はない。だが、自分の部下を巻き込みたくないという最大のエゴを、曲げるわけにはいかない。

「……あっちで怒らせ、こっちで怒らせ……。俺は昔から、物事を丸く収める才能には欠けているよな」

 大橋なりに深刻なため息をつくと、まじめに仕事をやるかと、デスク上のボックスに片手を突っ込む。大橋がどれだけ懊悩しようが、仕事だけは着実に溜まっていくのだ。
 書類に目を通して一枚ずつ判を押しながら、ときおり部下を呼んで指示を出す。
 精力的に書類を片付けていた大橋だが、ある書類を手にしたところで、軽く眉をひそめていた。数枚の用紙が綴じられているのだが、表紙の文字を読んですぐに、書類の内容は理解した。

「本社の移転関係の書類は、全部俺に手渡ししろと言っておいただろうが」

 大橋は低く呟くと、顔を上げてオフィス内を見回す。この書類の作成を頼んだ部下の姿を探したが、どこにもなかった。旗谷が主任を務めるシステム環境事業部の男性社員で、移転推進実行プロジェクトのメンバーでもある。
 仕方なく大橋は書類に目を通すが、記されている結果にすぐにうんざりしてしまい、デスクに頬杖をついてぼやいた。

「――おいおい、まじめに取り組んでくれよ」

 書類にまとめるよう頼んでおいたのは、会社ビルの地下二階にある資料階の整理状況だった。資料階は、各部署にあてがわれた資料倉庫があるフロアで、徹底した湿度管理が行われている。
 どれだけデータベース化が進められようが、紙の資料のありがたみは、なかなか抜けない。そのため設けられている資料倉庫は、資料そのものの重要度はともかく、活用度は高い。どの部署も、とにかくいろんな資料を詰め込んでいる。

 しかしどれだけ大事に保管しようが、本社が移転するときは半分以上が確実に処分されるものだ。それがわかっている大橋は、資料倉庫に眠る資料の処分を各部署に命じている。
 そう、移転推進実行プロジェクトのリーダーとして、『命じている』のだ。
 提出された書類に書かれている各部署の作業進捗度を見ると、本気で殺意が湧く。あまりにひどい数字だといわざるをえない。

「余計なゴミを持って東京に行きたいなんて言ったら、そのゴミに火をつけるぞ、こいつら……」

 物騒な言葉を呟いてから、大橋は書類を指先で弾く。そして、勢いよくイスの向きを変えて、窓のほうに体の正面を向けた。
 忌々しくも、数ある部署の中で、最低の作業進捗度を誇っているのが、向かいの新機能事業室だった。
 下ろされたままのブラインドが、腹立たしくて仕方ない。
 すぐにイスの向きを戻した大橋は、電話に手を伸ばしたが、受話器を取り上げたところで自分の行動を戒める。
 新機能事業室に電話して文句の一つでも言ってやろうと思ったのだが、さすがにそこまですると大人げないと、自分で気づいた。

 新機能事業室の作業が捗っていないから腹が立つのではなく、そこに藍田がいると思うから腹が立つのだ。これは、立派に私怨だ。
 メンバーに命じて、大橋の手にある書類をスキャンしてデータとして取り込むと、改めて重要な部分に赤いライン引き、嫌味たらしく藍田に送りつけるのが仕事としては正しいやり方だろう。
 一度はそう自分を納得させようとした大橋だが、改めて向かいのオフィスの、下ろされたブラインドを目にすると、じっとしていられなかった。ここ一週間の間、くすぶり続けていた怒りを、とうとう堪えきれなくなったのだ。
 すっかり覚えてしまった藍田のデスクの内線番号を押すと、すぐに本人が出た。

『――新機能事業室の藍田です』

 誰が相手でも変わることがないのだろう淡々とした声に、苛立ちを覚える。唐突にまた、一週間前に藍田に言われた言葉を思い出してしまったのだ。
 大橋はぶっきらぼうな口調で名乗った。

「移転推進実行プロジェクトの大橋です」

 滅多にない大橋の不機嫌な様子に、何事かと部下たちがこちらを見たので、なんでもないと手を振る。それでも周囲の視線が気になるので、大橋はまたイスごと、窓のほうに体の正面を変えた。
 すると、いつの間にか向かいのオフィスのブラインドが上げられ、同じく藍田がこちらを見ていた。

『……ふざけているのか、あんた』

 冴え冴えとした表情を向けられ、反射的に大橋に睨み返す。

「俺はそんなに暇じゃねーよ。仕事で用があるんだ」
『で、その用というのは?』

 明らかに大橋からの電話を迷惑がっている様子が、ありありと伝わってくる。しかも窓に視線を向けられば電話をしている最中だというのに、藍田はパソコンに向かい、キーを叩いていた。
 まともな会話を交わす前から、大橋の怒りの火に油が注がれたようなものだ。

「――今から、お前のところの資料倉庫に踏み込むぞ」

 大橋の言葉に、ふっと藍田がこちらを見る。あからさまに迷惑そうな顔をしていた。

『何?』
「今、俺の手元に、資料倉庫の使用状況を数字で出した資料が来てるんだが、お前のところだけ、なぜか数字が跳ね上がってるんだよ。つまりだ、資料倉庫をとっとと片付けろと指示したのに、お前のところは反対に、せっせと新たな荷物を運び込んだということだ。それとも何か? 俺は新機能事業室にだけ逆の指示を出していたのか?」

 大橋の皮肉は、ツンドラ地帯の藍田の心にも届いたらしい。不愉快そうに唇を歪めた藍田は、ふいっと窓から顔を背け、イスから腰を浮かせて誰かを探す仕草をする。

「おい、藍田、聞いてるのか」
『資料の処分については、堤に任せてあるんだ。言いたいことがあるなら、堤にたっぷり言ってやってくれ』
「奴の上司はお前だろうが」
『細事にかまっていられるほど、わたしは暇じゃない』

 藍田のこの一言に、大橋は完全にキレた。

「細事とはなんだっ、細事とはっ。俺はな、円滑に、必要最低限の費用で仕事を進めるよう言われてるんだっ。費用使い放題なら、このビルの中身丸ごと移してやるよ。そもそもガキじゃあるまいし、自分たちが使っていたものは片付けましょうね、なんて命令を出さなきゃいけねーんだ。それはな、お前んとこみたいに、横着にかまえて動かない奴がいるからだ。……いいか、俺が無駄だと認めたものは、一切荷造りさせねーからな」

 窓越しに藍田に対して指を突きつけると、イスから立ち上がった姿勢で藍田はこちらを見ていた。華はないが、やたらきれいな造りの顔には、珍しく困惑気味の表情が浮かんでいる。
 さすがにムキになって言い過ぎたと思った大橋は、悪い、と言いかけて動きを止めた。上司の異変に気づいたのか、堤が藍田の元に駆け寄ってきたのだ。
 堤が何事か話しかけると、送話口を押さえながら藍田が応じる。その光景を見た瞬間、大橋はひどい胸焼けにも似た感覚に襲われた。

 どうしてだか、藍田の周囲でよく見かける堤という部下の存在が気にかかる。生意気そうだというだけでなく、大橋に対して何か含んだような言動を取っているように感じるせいかもしれない。
 ここで大橋は本題を思い出し、慌てて電話口で怒鳴る。

「おい、こら、藍田、聞いてるのか」

 大橋が窓越しに自分の受話器を指さすと、藍田は再びに電話に応じた。

『本当に資料倉庫に行くのか?』
「鍵なら持っている。状況を確認して、仰々しい警告文を送ってやる」
『……もう少し待ってほしい。別に今すぐ移転作業に入るわけじゃないだろう』
「状況を確認してから考える」

 暇人、と言いたげな視線を藍田から向けられる。そんな藍田を見つめ返しながら水を向けた。

「ところで藍田、お前は資料倉庫の惨状は把握しているのか?」
『書類で満杯だと、堤から聞かされた』
「――お前も今から資料倉庫に来い。少しは切迫感が増すかもしれんぞ」

 わざと、意地の悪い笑みを浮かべて言ってやると、藍田はあっという間にブラインドを下ろしてしまった。

「あっ、あいつっ……」
『なんだ』

 冷ややかな声が受話器から聞こえてきて驚く。考えてみれば、電話は切っていないのだ。
 大橋は動揺を押し隠しつつ、低い声で告げた。

「とにかく俺は、お前のところの資料倉庫に入ってみるからな。どうせ、資料階は全部チェックしないといけないんだ。一足早い査察だと思え」
『……好きにすればいい。立ち合いがいるなら、堤を行かせる。わたしは忙しい』

 堤の名が出た途端、大橋は即答していた。

「いらん。俺一人で勝手に見て回る」

 電話を切ると、すぐにイスを戻す。すると、いつからそこにいたのか、旗谷が呆れた表情でデスクの前に立っていた。

「……なんだ」

 決まりが悪くて、怒ったような口調で尋ねると、旗谷は大げさに首を横に振る。

「いいえ。補佐が、ずいぶん楽しそうに電話していると思って」
「楽しいわけないだろう。藍田のところが、余計な仕事を増やしやがったんだから」
「その藍田副室長をいじめて、楽しそう、という意味です」

 旗谷の指摘に、不覚にもドキリとしてしまう。いじめなどと子供じみたことをしているつもりはなかったが、鬱憤晴らしの感情があったかと問われれば、否定できない。
 そんなわけあるか、と真剣な表情で言い返しながら、引き出しから合鍵の束を掴み出して大橋は立ち上がる。

「資料階に行ってくる。多分、三十分ぐらいで戻ってくる」
「いってらっしゃい」

 にっこりと笑いかけてきた旗谷に見送られ、多少の落ち着かなさを感じながら大橋は、半ば逃げるようにしてオフィスをあとにした。

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