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第33話
(22)
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長嶺の男たちの舌も指も、執拗に和彦の感じやすい部分をまさぐってくる。守光は、熱くなり始めている欲望の先端を繊細な指づかいで擦り、一方の賢吾は、左耳に唇を押し当てたあと、耳の穴に舌先を潜り込ませてきた。
三者三様の攻めに、男たちの愛撫に慣らされている和彦の体は、瞬く間に蕩けていく。そのため賢吾に、背後から抱えられるようにして膝を掴まれ両足を持ち上げられても、抵抗できなかった。
秘部と呼べる場所をすべて晒し、そこに守光と千尋の視線が注がれると、身を焼くような羞恥に息も止まりそうになる。
「――昨日、触ってあげたばかりなのに、もうきつく窄まってる」
そう言って千尋が触れてきたのは、内奥の入り口だった。軽く擦られて、和彦は唇を噛む。
「中身は淫奔だが、見た目は貞淑というのは、あんたの存在そのものだな」
これは、潤滑剤のチューブを手にした守光の言葉だ。
和彦のさらなる発情を促すように、内奥に潤滑剤を施される。襞と粘膜にたっぷりすり込まれながら、長い指を出し入れされる頃には、淫靡な湿った音が室内に響くようになる。それに、和彦の乱れた息遣いも。
「うあっ、あっ、い、や――。あっ、ううっ……」
内側から官能を呼び起こされ、少し前までとりあえず貞淑さを保っていた部分は、もう真っ赤に熟し、喘ぐように綻んでいる。その様子を、守光は冷静に、千尋は食い入るように見つめていた。賢吾の表情を見ることはできないが、耳元に注ぎ込まれる息遣いは、さきほどより少し荒くなっていた。
内奥の浅い部分を特に念入りに擦られて、反り返った欲望の先端から透明なしずくを滴らせる。
「蜜がこぼれ始めたな」
ぽつりと洩らした守光が内奥から指を引き抜く。続いて千尋が、新たに潤滑剤を指に取り、内奥に挿入してくる。和彦は呻き声を洩らしながら、意識しないまま指を締め付けていた。
「先生の中、すごい締まってる。ねえ、気持ちいい?」
ゆっくりと円を描くように指を動かされて、和彦は腰を揺らす。千尋はもう一度潤滑剤をたっぷり指に取り、ヌルリと挿入してきた。ひんやりとした潤滑剤が、己の熱でじわじわと溶け出していく感覚がおぞましく、同時に異様な高ぶりを呼び起こす。
軽く指を出し入れされただけで鼻にかかった呻き声を洩らし、懸命に千尋の指を咥え込む。すでにもう頭の芯がドロドロと溶けてしまいそうになっていたが、淫らな攻めはこれだけではなかった。守光が、いつもの組み紐を取り出したのだ。
「オンナとして悦び、極めて見せてほしい。そして、長嶺の男の悦びを受け止めてほしい。あんたにしかできないことだ」
賢吾によく似た声で囁きながら、守光は、和彦の欲望を組み紐で縛めてしまう。この和彦の姿に誰よりも高ぶったのは、千尋だった。
賢吾の腕の中から奪い取った和彦の体を獣のように這わせ、背後から挑みかかってきたのだ。
「千尋っ――」
和彦は悲鳴のような声を上げたが、そのときにはすでにもう、千尋の熱い欲望に内奥の入り口をこじ開けられていた。異物感はあったが、引き裂かれるような痛みはなかった。熱い肉の塊に内奥を深くまで押し広げられる。
「ひあっ」
体の内側の敏感な部分を一気に擦り上げられたような感覚が全身を駆け抜け、数瞬、意識が飛ぶ。我に返ったとき、千尋に腰を掴まれて、内奥深くを抉るように突かれていた。
「あっ……、ううっ、あんっ」
和彦は恥知らずな嬌声を上げ、浅ましく腰を揺らす。千尋に荒々しく尻の肉を鷲掴まれ、もう一度腰を突き上げられる。
「すげー、いい……。先生の中、気持ちよくて、たまんない……」
和彦の中で得られる快感に駆り立てられるように、千尋は単調ながら力強い律動を繰り返す。和彦は懸命に布団を握り締めるが、それでも千尋の勢いに振り回されそうになる。
「千、尋っ……、もう少し、ゆっくり――」
「ごめん。加減、できないっ」
乱暴に内奥を突き上げられ、腰が弾む。背をしならせると、その動きに誘われたように千尋が覆い被さってきて、ぐうっと内奥深くを押し上げられる。堰を切ったように肉の悦びが溢れ出してきたようだった。和彦は上擦った声を洩らし、ビクビクと全身を震わせる。
「先生、イッた?」
掠れた声で問いかけてきた千尋の片手が、組み紐で縛められている欲望を握り締めてくる。本来であれば精を迸らせているところだが、括れも根元もしっかりと締め上げられているため、それができない。だからこそ内奥への刺激だけで、容易に快感を極めてしまう。
三者三様の攻めに、男たちの愛撫に慣らされている和彦の体は、瞬く間に蕩けていく。そのため賢吾に、背後から抱えられるようにして膝を掴まれ両足を持ち上げられても、抵抗できなかった。
秘部と呼べる場所をすべて晒し、そこに守光と千尋の視線が注がれると、身を焼くような羞恥に息も止まりそうになる。
「――昨日、触ってあげたばかりなのに、もうきつく窄まってる」
そう言って千尋が触れてきたのは、内奥の入り口だった。軽く擦られて、和彦は唇を噛む。
「中身は淫奔だが、見た目は貞淑というのは、あんたの存在そのものだな」
これは、潤滑剤のチューブを手にした守光の言葉だ。
和彦のさらなる発情を促すように、内奥に潤滑剤を施される。襞と粘膜にたっぷりすり込まれながら、長い指を出し入れされる頃には、淫靡な湿った音が室内に響くようになる。それに、和彦の乱れた息遣いも。
「うあっ、あっ、い、や――。あっ、ううっ……」
内側から官能を呼び起こされ、少し前までとりあえず貞淑さを保っていた部分は、もう真っ赤に熟し、喘ぐように綻んでいる。その様子を、守光は冷静に、千尋は食い入るように見つめていた。賢吾の表情を見ることはできないが、耳元に注ぎ込まれる息遣いは、さきほどより少し荒くなっていた。
内奥の浅い部分を特に念入りに擦られて、反り返った欲望の先端から透明なしずくを滴らせる。
「蜜がこぼれ始めたな」
ぽつりと洩らした守光が内奥から指を引き抜く。続いて千尋が、新たに潤滑剤を指に取り、内奥に挿入してくる。和彦は呻き声を洩らしながら、意識しないまま指を締め付けていた。
「先生の中、すごい締まってる。ねえ、気持ちいい?」
ゆっくりと円を描くように指を動かされて、和彦は腰を揺らす。千尋はもう一度潤滑剤をたっぷり指に取り、ヌルリと挿入してきた。ひんやりとした潤滑剤が、己の熱でじわじわと溶け出していく感覚がおぞましく、同時に異様な高ぶりを呼び起こす。
軽く指を出し入れされただけで鼻にかかった呻き声を洩らし、懸命に千尋の指を咥え込む。すでにもう頭の芯がドロドロと溶けてしまいそうになっていたが、淫らな攻めはこれだけではなかった。守光が、いつもの組み紐を取り出したのだ。
「オンナとして悦び、極めて見せてほしい。そして、長嶺の男の悦びを受け止めてほしい。あんたにしかできないことだ」
賢吾によく似た声で囁きながら、守光は、和彦の欲望を組み紐で縛めてしまう。この和彦の姿に誰よりも高ぶったのは、千尋だった。
賢吾の腕の中から奪い取った和彦の体を獣のように這わせ、背後から挑みかかってきたのだ。
「千尋っ――」
和彦は悲鳴のような声を上げたが、そのときにはすでにもう、千尋の熱い欲望に内奥の入り口をこじ開けられていた。異物感はあったが、引き裂かれるような痛みはなかった。熱い肉の塊に内奥を深くまで押し広げられる。
「ひあっ」
体の内側の敏感な部分を一気に擦り上げられたような感覚が全身を駆け抜け、数瞬、意識が飛ぶ。我に返ったとき、千尋に腰を掴まれて、内奥深くを抉るように突かれていた。
「あっ……、ううっ、あんっ」
和彦は恥知らずな嬌声を上げ、浅ましく腰を揺らす。千尋に荒々しく尻の肉を鷲掴まれ、もう一度腰を突き上げられる。
「すげー、いい……。先生の中、気持ちよくて、たまんない……」
和彦の中で得られる快感に駆り立てられるように、千尋は単調ながら力強い律動を繰り返す。和彦は懸命に布団を握り締めるが、それでも千尋の勢いに振り回されそうになる。
「千、尋っ……、もう少し、ゆっくり――」
「ごめん。加減、できないっ」
乱暴に内奥を突き上げられ、腰が弾む。背をしならせると、その動きに誘われたように千尋が覆い被さってきて、ぐうっと内奥深くを押し上げられる。堰を切ったように肉の悦びが溢れ出してきたようだった。和彦は上擦った声を洩らし、ビクビクと全身を震わせる。
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掠れた声で問いかけてきた千尋の片手が、組み紐で縛められている欲望を握り締めてくる。本来であれば精を迸らせているところだが、括れも根元もしっかりと締め上げられているため、それができない。だからこそ内奥への刺激だけで、容易に快感を極めてしまう。
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