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第23話
(28)
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戸惑いと恐怖、興奮と快感が嵐となって和彦の中で吹き荒れる。総和会会長という肩書きを持つ男に、欲望を口腔で愛撫されているのだ。やめてもらいたいと思う反面、絡みつく愛撫に、異常なほど感じてしまう。
ビクビクと体を震わせる和彦の反応を楽しんでいるのか、守光の舌が優しく先端にまとわりつき、次の瞬間にはきつく吸い上げられる。
いつの間にか和彦は、放埓に声を上げて乱れていた。求められるままに、はしたなく先端から透明なしずくを垂らし、守光に舐め取ってもらう。しかし守光は貪欲で、一体どうすれば和彦がさらに悦びのしずくを垂らすかを熟知している。汗とそれ以外のもので湿りを帯びた内奥の入口を、指の腹で刺激してきた。
「待って、ください……。まだ、そこは……」
「まだ、じゃないだろう。もうこんなに、欲しがっている」
柔らかだが、否とは言わせない口調で言い切って、守光の指が内奥に侵入してくる。追い討ちをかけるように、反り返った欲望をじっくりと舐め上げられ、満足に息もできないほど和彦は感じてしまう。
「ふぁっ……、あっ、あう……ん」
布団の上に両足を突っ張らせ、腰を浮かせる。かまわず守光の指は蠢き、内奥の肉を割り開きながら、巧みに襞と粘膜を擦り上げてくる。快感を知らせるように、和彦のものの先端からとめどなく透明なしずくが垂れ、守光の唇に吸い取られる。
これまで守光は、こんなふうにしどけなく乱れる和彦の姿を、つぶさに観察してきたのだろう。今になってそのことが例えようもなく恥ずかしいと思え、官能を煽る。肌を重ねていないとはいえ、相手の姿が見えるというだけで、行為は情熱を増すのだ。
和彦の内奥がどこまで蕩けるのか試すように、時間をかけて愛撫を加えられ、三本の指を内奥に含まされる。内から刺激するように軽く指を曲げられると、自分でもわかるほどはしたなく内奥を収縮させ、嬉々として指を締め付けてしまう。
「うっ、くぅっ――」
守光は、素直な〈オンナ〉に褒美を与えるように、蠢く襞と粘膜を丹念に指の腹で撫で、擦り上げてくる。和彦は腰を震わせ、甘い呻き声を洩らしていた。
ここまでの和彦の反応に満足したのか、ようやく守光が浴衣の前を寛げる。本能的に和彦は顔を背けたが、内奥に熱いものを押し当てられたとき、再び守光の顔を見上げていた。
「――不思議な感じだ。今のあんたの顔を、わしの息子や、孫も見ているのかと思ったら」
話しながら守光は腰を進め、内奥を押し開かれる。和彦は歯を食い縛り、指とは明らかに違う異物感に耐えたが、軽く腰を揺すられた瞬間、鳥肌が立つような感覚が背筋を駆け抜けた。
「うっ、うっ」
短く声を洩らし、守光が見ている前で欲望を破裂させ、迸らせた精で腹部を濡らす。少しの間陶然としていたが、内奥深くに収まった逞しい感触に和彦は我に返り、激しくうろたえる。
「……すみ、ません……」
「謝らなくていい。もっと、わしを楽しませてくれ」
両足をしっかりと抱え上げられ、繋がった部分を守光に見つめられる。身を焼かれそうな羞恥と、押し寄せてくる肉の愉悦に、和彦は翻弄される。
「わしのために、また蜜を垂らしてくれるのか、先生」
守光の言葉に、わけがわからないまま頷く。喘ぎながら両足の間に視線を向けると、絶頂を迎えたばかりだというのに和彦の欲望は再び身を起こし、先端を濡らしていた。
律動を一度止め、守光は片手で欲望を扱き始める。甲高い声を上げて和彦が身悶えたとき、突然、部屋の外から声をかけられた。
「――会長、お休みのところ申し訳ありません」
和彦は大きく体を震わせる。さきほど部屋を出ていった男の声だった。
何をしているか悟られないよう、口元を手で覆う。一方の守光は冷静だ。それでいて、内奥に打ち込まれている欲望は熱く脈打っている。
「どうかしたのか」
守光が応じたとき、襖が開けられるのではないかと危惧したが、二人の会話は襖越しに行われる。だからといって安心できるはずもなく、和彦は体を硬くする。そんな和彦を見下ろして、守光は薄い笑みを浮かべた。酷薄そうだが、淫らな衝動も刺激される、賢吾によく似た笑い方だった。
察するものがあって和彦が身じろごうとしたとき、先に守光が動く。内奥から欲望が一気に引き抜かれ、寸前のところで声を押し殺す。しかし安堵する間もなく、和彦の体はうつ伏せにされ、思いがけない力強さで腰を抱え上げられる。
「あうぅっ――」
強引に背後から押し入られ、堪える術もなく和彦は声を上げていた。襖の向こうで話していた男の声が不自然に途切れる。
ビクビクと体を震わせる和彦の反応を楽しんでいるのか、守光の舌が優しく先端にまとわりつき、次の瞬間にはきつく吸い上げられる。
いつの間にか和彦は、放埓に声を上げて乱れていた。求められるままに、はしたなく先端から透明なしずくを垂らし、守光に舐め取ってもらう。しかし守光は貪欲で、一体どうすれば和彦がさらに悦びのしずくを垂らすかを熟知している。汗とそれ以外のもので湿りを帯びた内奥の入口を、指の腹で刺激してきた。
「待って、ください……。まだ、そこは……」
「まだ、じゃないだろう。もうこんなに、欲しがっている」
柔らかだが、否とは言わせない口調で言い切って、守光の指が内奥に侵入してくる。追い討ちをかけるように、反り返った欲望をじっくりと舐め上げられ、満足に息もできないほど和彦は感じてしまう。
「ふぁっ……、あっ、あう……ん」
布団の上に両足を突っ張らせ、腰を浮かせる。かまわず守光の指は蠢き、内奥の肉を割り開きながら、巧みに襞と粘膜を擦り上げてくる。快感を知らせるように、和彦のものの先端からとめどなく透明なしずくが垂れ、守光の唇に吸い取られる。
これまで守光は、こんなふうにしどけなく乱れる和彦の姿を、つぶさに観察してきたのだろう。今になってそのことが例えようもなく恥ずかしいと思え、官能を煽る。肌を重ねていないとはいえ、相手の姿が見えるというだけで、行為は情熱を増すのだ。
和彦の内奥がどこまで蕩けるのか試すように、時間をかけて愛撫を加えられ、三本の指を内奥に含まされる。内から刺激するように軽く指を曲げられると、自分でもわかるほどはしたなく内奥を収縮させ、嬉々として指を締め付けてしまう。
「うっ、くぅっ――」
守光は、素直な〈オンナ〉に褒美を与えるように、蠢く襞と粘膜を丹念に指の腹で撫で、擦り上げてくる。和彦は腰を震わせ、甘い呻き声を洩らしていた。
ここまでの和彦の反応に満足したのか、ようやく守光が浴衣の前を寛げる。本能的に和彦は顔を背けたが、内奥に熱いものを押し当てられたとき、再び守光の顔を見上げていた。
「――不思議な感じだ。今のあんたの顔を、わしの息子や、孫も見ているのかと思ったら」
話しながら守光は腰を進め、内奥を押し開かれる。和彦は歯を食い縛り、指とは明らかに違う異物感に耐えたが、軽く腰を揺すられた瞬間、鳥肌が立つような感覚が背筋を駆け抜けた。
「うっ、うっ」
短く声を洩らし、守光が見ている前で欲望を破裂させ、迸らせた精で腹部を濡らす。少しの間陶然としていたが、内奥深くに収まった逞しい感触に和彦は我に返り、激しくうろたえる。
「……すみ、ません……」
「謝らなくていい。もっと、わしを楽しませてくれ」
両足をしっかりと抱え上げられ、繋がった部分を守光に見つめられる。身を焼かれそうな羞恥と、押し寄せてくる肉の愉悦に、和彦は翻弄される。
「わしのために、また蜜を垂らしてくれるのか、先生」
守光の言葉に、わけがわからないまま頷く。喘ぎながら両足の間に視線を向けると、絶頂を迎えたばかりだというのに和彦の欲望は再び身を起こし、先端を濡らしていた。
律動を一度止め、守光は片手で欲望を扱き始める。甲高い声を上げて和彦が身悶えたとき、突然、部屋の外から声をかけられた。
「――会長、お休みのところ申し訳ありません」
和彦は大きく体を震わせる。さきほど部屋を出ていった男の声だった。
何をしているか悟られないよう、口元を手で覆う。一方の守光は冷静だ。それでいて、内奥に打ち込まれている欲望は熱く脈打っている。
「どうかしたのか」
守光が応じたとき、襖が開けられるのではないかと危惧したが、二人の会話は襖越しに行われる。だからといって安心できるはずもなく、和彦は体を硬くする。そんな和彦を見下ろして、守光は薄い笑みを浮かべた。酷薄そうだが、淫らな衝動も刺激される、賢吾によく似た笑い方だった。
察するものがあって和彦が身じろごうとしたとき、先に守光が動く。内奥から欲望が一気に引き抜かれ、寸前のところで声を押し殺す。しかし安堵する間もなく、和彦の体はうつ伏せにされ、思いがけない力強さで腰を抱え上げられる。
「あうぅっ――」
強引に背後から押し入られ、堪える術もなく和彦は声を上げていた。襖の向こうで話していた男の声が不自然に途切れる。
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