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第5話
(17)
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舐められ、たっぷり唾液で湿らされてから、三田村の指がゆっくりと内奥に挿入される。愛撫で蕩けさせられたその場所は、嬉々として指を締め付け、和彦のその反応に応えるように、三田村の指が内奥の粘膜と襞を擦り上げる。
「はあっ……、あっ、はっ……、んああっ」
和彦の内奥を解しながら、三田村は片手でワイシャツのボタンを外し、スラックスの前を寛げる。
三田村の準備が整うと、和彦は両腕を伸ばして求めていた。
「んうっ――」
熱く滾った三田村のものが、ぐっと内奥に押し込まれる。和彦は苦しさに小さく喘ぎながら、三田村の肩に額をすり寄せる。一方で、もどかしい手つきで三田村のワイシャツを脱がせていく。
思った通り、三田村も刺青を入れていた。ただ、賢吾とは違い、肩や腕、腿にかかるほど大きなものではなく、背一面にのみ彫られているものだ。
どんな刺青なのか早く見たいと思いながら、刺青を入れた人間特有の、少しざらついた肌をてのひらで撫でる。その感触に促されるように、三田村のものが力強く内奥に捩じ込まれた。
「ああっ、あっ、あっ、あうっ……」
三田村のものをきつく締め付けて、和彦は絶頂に達していた。迸らせた精によって下腹部が濡れるが、三田村は気づいていないらしく、ひたすら腰を突き上げてくる。和彦も、絶頂に達した余韻に浸る間もなく、内奥を強く擦り上げられる肉の愉悦に酔わされる。
単調な律動が、狂おしいほど気持ちいい。求めていた男の欲望を、自分の体のもっとも淫らな部分に突き立てられるたびに、官能が迸り出てくるようだ。
頭上のクッションを握り締めて乱れる和彦の首筋に、三田村の熱い愛撫が施される。和彦が掠れた声でせがむと、軽く噛み付かれた。その刺激に、内奥が物欲しげな収縮を繰り返す。
三田村が上体を起こし、和彦は両膝を掴まれて足を大きく左右に開かれる。何人もの男たちに見られているが、繋がっている最中の秘部を観察される羞恥にだけは慣れない。だからこそ、羞恥するたびに感度が高まる。
三田村はこんなときにも無表情で――だが、猛った欲望を、和彦の内奥に何度も打ち込んでくる。奥深くまでしっかりと突き上げ、ときには蕩けた内奥を大胆に掻き回しながら、念入りに和彦を愛してくれる。
「気持ちいいんだろ、先生。……あんたの体の反応は、一度間近でしっかりと観察して、自分なりにあれこれと試してみたことがあるからな」
一瞬、三田村がなんのことを言っているのかわからなかったが、引き抜かれたものを一気に突き込まれた衝撃で思い出した。
「先生を拉致してきて、組長の命令で先生の尻をおもちゃで嬲りながら、気づいた。ここを突くと――」
微妙な角度をつけて、三田村が内奥の襞と粘膜を擦り上げてくる。和彦は声にならない悲鳴を上げて仰け反っていた。
「きつくおもちゃを締め付けながら、先生の内股が震えていた。……やっぱり、ここが感じるんだな。中が、ビクビクと痙攣してる。ずっと、どんなふうに反応するのか、確かめたかったんだ」
もう一度同じ攻めを与えられ、目から涙が溢れる。その涙を唇で吸い取られてから、内奥には三田村の熱い精を注ぎ込まれていた。
死を覚悟したセックスは、麻薬じみた快感を味わわせてくれる。どうせ奪われるのならと、命を削ることすら惜しまない激しさのせいかもしれない。
三田村と唇と舌を貪り合いながら、和彦は水音を立てて腰を前後に揺らす。すると三田村の手が尻にかかり、下から強く突き上げられる。湯に浸かっているせいで、簡単に浮く体が不安定なため、三田村の首に両腕を回してしがみついた。
「あっ、あっ、あうっ……」
普段は無表情で感情を表に出すことが少ない三田村だが、欲望は隠すことなく和彦にぶつけてくれる。
ベッドの上でさんざん絡み合い、求め合ってから、浴室に移動して体を洗っていたが、そこでも三田村に求められる。湯を溜めた広いバスタブの中で和彦は、三田村の腰に跨って繋がることで、男の欲望に応えていた。
繋がっている部分を指でなぞられ、和彦は腰をくねらせて三田村のものをきつく締め付ける。心地よさそうに三田村が目を細めたのを見て、胸が疼いた。
三田村のあごにうっすらと残る細い傷跡を舌先でなぞり、招き入れられるまま口腔に舌を差し込み、まさぐる。
「ずっとこのままでいたい……」
舌を解いてから和彦が囁くと、三田村も吐息を洩らすように応じてくれる。
「……ああ」
「すごく、体の相性がいいみたいだ」
「ああ、よく、わかる。厄介なぐらい、先生の体は具合がいい」
この言い方がなんとも三田村らしくて、思わず和彦は声を洩らして笑っていた。そしてまた三田村と唇を啄ばみ合い、舌先を触れ合わせてから、胸に三田村の頭を抱き締める。
「はあっ……、あっ、はっ……、んああっ」
和彦の内奥を解しながら、三田村は片手でワイシャツのボタンを外し、スラックスの前を寛げる。
三田村の準備が整うと、和彦は両腕を伸ばして求めていた。
「んうっ――」
熱く滾った三田村のものが、ぐっと内奥に押し込まれる。和彦は苦しさに小さく喘ぎながら、三田村の肩に額をすり寄せる。一方で、もどかしい手つきで三田村のワイシャツを脱がせていく。
思った通り、三田村も刺青を入れていた。ただ、賢吾とは違い、肩や腕、腿にかかるほど大きなものではなく、背一面にのみ彫られているものだ。
どんな刺青なのか早く見たいと思いながら、刺青を入れた人間特有の、少しざらついた肌をてのひらで撫でる。その感触に促されるように、三田村のものが力強く内奥に捩じ込まれた。
「ああっ、あっ、あっ、あうっ……」
三田村のものをきつく締め付けて、和彦は絶頂に達していた。迸らせた精によって下腹部が濡れるが、三田村は気づいていないらしく、ひたすら腰を突き上げてくる。和彦も、絶頂に達した余韻に浸る間もなく、内奥を強く擦り上げられる肉の愉悦に酔わされる。
単調な律動が、狂おしいほど気持ちいい。求めていた男の欲望を、自分の体のもっとも淫らな部分に突き立てられるたびに、官能が迸り出てくるようだ。
頭上のクッションを握り締めて乱れる和彦の首筋に、三田村の熱い愛撫が施される。和彦が掠れた声でせがむと、軽く噛み付かれた。その刺激に、内奥が物欲しげな収縮を繰り返す。
三田村が上体を起こし、和彦は両膝を掴まれて足を大きく左右に開かれる。何人もの男たちに見られているが、繋がっている最中の秘部を観察される羞恥にだけは慣れない。だからこそ、羞恥するたびに感度が高まる。
三田村はこんなときにも無表情で――だが、猛った欲望を、和彦の内奥に何度も打ち込んでくる。奥深くまでしっかりと突き上げ、ときには蕩けた内奥を大胆に掻き回しながら、念入りに和彦を愛してくれる。
「気持ちいいんだろ、先生。……あんたの体の反応は、一度間近でしっかりと観察して、自分なりにあれこれと試してみたことがあるからな」
一瞬、三田村がなんのことを言っているのかわからなかったが、引き抜かれたものを一気に突き込まれた衝撃で思い出した。
「先生を拉致してきて、組長の命令で先生の尻をおもちゃで嬲りながら、気づいた。ここを突くと――」
微妙な角度をつけて、三田村が内奥の襞と粘膜を擦り上げてくる。和彦は声にならない悲鳴を上げて仰け反っていた。
「きつくおもちゃを締め付けながら、先生の内股が震えていた。……やっぱり、ここが感じるんだな。中が、ビクビクと痙攣してる。ずっと、どんなふうに反応するのか、確かめたかったんだ」
もう一度同じ攻めを与えられ、目から涙が溢れる。その涙を唇で吸い取られてから、内奥には三田村の熱い精を注ぎ込まれていた。
死を覚悟したセックスは、麻薬じみた快感を味わわせてくれる。どうせ奪われるのならと、命を削ることすら惜しまない激しさのせいかもしれない。
三田村と唇と舌を貪り合いながら、和彦は水音を立てて腰を前後に揺らす。すると三田村の手が尻にかかり、下から強く突き上げられる。湯に浸かっているせいで、簡単に浮く体が不安定なため、三田村の首に両腕を回してしがみついた。
「あっ、あっ、あうっ……」
普段は無表情で感情を表に出すことが少ない三田村だが、欲望は隠すことなく和彦にぶつけてくれる。
ベッドの上でさんざん絡み合い、求め合ってから、浴室に移動して体を洗っていたが、そこでも三田村に求められる。湯を溜めた広いバスタブの中で和彦は、三田村の腰に跨って繋がることで、男の欲望に応えていた。
繋がっている部分を指でなぞられ、和彦は腰をくねらせて三田村のものをきつく締め付ける。心地よさそうに三田村が目を細めたのを見て、胸が疼いた。
三田村のあごにうっすらと残る細い傷跡を舌先でなぞり、招き入れられるまま口腔に舌を差し込み、まさぐる。
「ずっとこのままでいたい……」
舌を解いてから和彦が囁くと、三田村も吐息を洩らすように応じてくれる。
「……ああ」
「すごく、体の相性がいいみたいだ」
「ああ、よく、わかる。厄介なぐらい、先生の体は具合がいい」
この言い方がなんとも三田村らしくて、思わず和彦は声を洩らして笑っていた。そしてまた三田村と唇を啄ばみ合い、舌先を触れ合わせてから、胸に三田村の頭を抱き締める。
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