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第4話
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「実家に戻ってから、お前、子供っぽくなったんじゃないか」
「だったら、俺が本気出しても、先生平気?」
前触れもなく立ち上がった千尋に、いきなり腕を掴まれて壁に体を押し付けられる。目の前に迫ってきたのは、しなやかな体躯を持った若々しい肉食獣だ。さきほどまで、あざといほど子供っぽさを前面に出していたくせに、今はもう、したたかな笑みを浮かべて舌なめずりしていた。
発情している顔だと、和彦は思った。
千尋は、まだ湿りを帯びた和彦の肌に触れてくる。バスローブの紐を結んでいないため、何もかも千尋の前に晒したままなのだ。しずくが伝う首筋をゆっくりと舐め上げながら千尋が言う。
「俺が家に戻った理由を、甘くみないでよ。いつでもこうして大きな顔して、先生に会うためだよ」
和彦が息を呑むと、千尋がそっと唇を吸ってくる。片手で濡れた内腿を撫で上げられ、指先でくすぐられ、和彦は小さく抗議の声を上げた。
「プリンを食べさせてくれるんじゃないのか」
「プリンより先に、俺が先生を食べるってのは、どう?」
こういう発言を聞くと、あの父親にして、この息子だなと痛感させられる。
ため息をついた和彦は、千尋の頬を軽く撫でた。
「――……発情するサイクルが同じなのか、父子揃って」
「あのオヤジと同じってのは複雑だけど、先生が目の前にいて触らないのは勿体ない、と思ってるんだよ、俺は」
ニッと笑った千尋が身を屈め、今度は胸元を伝い落ちるしずくを舐め上げる。
「あっ」
数度胸元を舐めたあと、千尋の舌が突起をくすぐってくる。昼間、賢吾が愛撫してきたのとは反対側の突起だ。
示し合わせているのか、本能で嗅ぎ分けているのだろうかと考えているうちに、凝った突起を柔らかく吸い上げられ、和彦はビクリと体を震わせる。
「千、尋っ……」
いきなり強く吸い上げられ、快感めいたものが和彦の胸元に広がる。思わず顔を背けてから、ドキリとした。廊下に通じるドアが開いたままなのだ。さきほどまでの千尋とのやり取りが、三田村の耳にも届いているのかもしれない。だからどう、というわけではないのだが――。
「千尋、お前早く、下に降りないといけないんじゃ……」
「だったら先生、早く感じて見せて」
顔を上げた千尋がそんなことを言い、容赦なく和彦の弱みを攻める。てのひらに、やはりまだ湿りを帯びた和彦のものを包み込み、性急に扱き始めたのだ。
「あっ……」
「オヤジが、今日先生を食い損ねたって言ってたんだ。だから、俺がありがたく、いただいちゃおうって――」
耳をベロリと舐められて、せがまれるまま千尋のほうを見ると、すかさず唇を吸われる。和彦は壁にもたれかかったまま、千尋の背に両腕を回していた。
「先生、少し痩せた?」
「環境の変化のせいでな」
「その変化って、俺とオヤジの存在も込み?」
「込みだ、込み。むしろメインだ」
首をすくめて笑った千尋に唇を舐められ、誘われるように舌を差し出した和彦は、探り合うように舌先を触れ合わせる。甘やかすように千尋の舌を吸ってやると、お礼とばかりに胸の突起を指の腹で押し潰され、次の瞬間には抓るように引っ張られる。
「……先生、もう濡れてきた」
和彦のものを激しく扱き立てていた千尋が、ふいに手の動きを止めて先端を撫でてくる。ヌルリとした感覚は、半ば強引に与えられる快感を和彦が無視できないことを表している。
身を起こした和彦のものの輪郭を、思わせぶりに指先でなぞった千尋が、ふいにイタズラっぽく目を輝かせる。咄嗟に身の危険を感じた和彦は、慌てて体を離そうとしたが、廊下まであと一歩というところで背後から抱きすくめられた。
「千尋っ……」
千尋の片手が両足の間に差し込まれ、柔らかな膨らみをぐっと指で押さえつけられる。ガクッと足元から崩れ込みそうになり、開いたドアになんとかすがりついた。
「あっ、あぁっ」
「ここ、オヤジに仕込まれてるんだよね。弄られただけで、涎垂らしてよがり狂うようにって。確かに、反応いいよね。体がビクビク震えてる」
片腕で腰を抱かれながら、千尋の指にまさぐられる。賢吾ほど慣れていない、力加減がめちゃくちゃの武骨な指に弄られてから、てのひらに包み込まれて、揉まれる。
「ひあっ、うっ、あうっ」
「少し力入れていい?」
その言葉通り、千尋の手にわずかに力が入る。繊細な部分をやや手荒に揉みしだかれ、ドアにすがりついたまま和彦はブルブルと両足を震わせる。反り返ったものを戯れのように握って、耳元で千尋が笑った。
「もしかして、涎って、こっちの涎? すごいよ、先生。どんどん垂れてきてる、涎」
千尋の唇を首筋に押し当てられたところで、和彦は弱音を吐きそうになる。もう、立っていられなかった。それに、思うさま、快感を貪りたくてたまらない。
「千、尋――」
和彦が口を開こうとしたとき、突然、側で派手な音楽が鳴った。千尋の携帯電話の呼出し音だ。最初は無視しようとしていた千尋だが、すぐに耐え切れなくなったらしく、渋々といった様子で電話に出た。
「だったら、俺が本気出しても、先生平気?」
前触れもなく立ち上がった千尋に、いきなり腕を掴まれて壁に体を押し付けられる。目の前に迫ってきたのは、しなやかな体躯を持った若々しい肉食獣だ。さきほどまで、あざといほど子供っぽさを前面に出していたくせに、今はもう、したたかな笑みを浮かべて舌なめずりしていた。
発情している顔だと、和彦は思った。
千尋は、まだ湿りを帯びた和彦の肌に触れてくる。バスローブの紐を結んでいないため、何もかも千尋の前に晒したままなのだ。しずくが伝う首筋をゆっくりと舐め上げながら千尋が言う。
「俺が家に戻った理由を、甘くみないでよ。いつでもこうして大きな顔して、先生に会うためだよ」
和彦が息を呑むと、千尋がそっと唇を吸ってくる。片手で濡れた内腿を撫で上げられ、指先でくすぐられ、和彦は小さく抗議の声を上げた。
「プリンを食べさせてくれるんじゃないのか」
「プリンより先に、俺が先生を食べるってのは、どう?」
こういう発言を聞くと、あの父親にして、この息子だなと痛感させられる。
ため息をついた和彦は、千尋の頬を軽く撫でた。
「――……発情するサイクルが同じなのか、父子揃って」
「あのオヤジと同じってのは複雑だけど、先生が目の前にいて触らないのは勿体ない、と思ってるんだよ、俺は」
ニッと笑った千尋が身を屈め、今度は胸元を伝い落ちるしずくを舐め上げる。
「あっ」
数度胸元を舐めたあと、千尋の舌が突起をくすぐってくる。昼間、賢吾が愛撫してきたのとは反対側の突起だ。
示し合わせているのか、本能で嗅ぎ分けているのだろうかと考えているうちに、凝った突起を柔らかく吸い上げられ、和彦はビクリと体を震わせる。
「千、尋っ……」
いきなり強く吸い上げられ、快感めいたものが和彦の胸元に広がる。思わず顔を背けてから、ドキリとした。廊下に通じるドアが開いたままなのだ。さきほどまでの千尋とのやり取りが、三田村の耳にも届いているのかもしれない。だからどう、というわけではないのだが――。
「千尋、お前早く、下に降りないといけないんじゃ……」
「だったら先生、早く感じて見せて」
顔を上げた千尋がそんなことを言い、容赦なく和彦の弱みを攻める。てのひらに、やはりまだ湿りを帯びた和彦のものを包み込み、性急に扱き始めたのだ。
「あっ……」
「オヤジが、今日先生を食い損ねたって言ってたんだ。だから、俺がありがたく、いただいちゃおうって――」
耳をベロリと舐められて、せがまれるまま千尋のほうを見ると、すかさず唇を吸われる。和彦は壁にもたれかかったまま、千尋の背に両腕を回していた。
「先生、少し痩せた?」
「環境の変化のせいでな」
「その変化って、俺とオヤジの存在も込み?」
「込みだ、込み。むしろメインだ」
首をすくめて笑った千尋に唇を舐められ、誘われるように舌を差し出した和彦は、探り合うように舌先を触れ合わせる。甘やかすように千尋の舌を吸ってやると、お礼とばかりに胸の突起を指の腹で押し潰され、次の瞬間には抓るように引っ張られる。
「……先生、もう濡れてきた」
和彦のものを激しく扱き立てていた千尋が、ふいに手の動きを止めて先端を撫でてくる。ヌルリとした感覚は、半ば強引に与えられる快感を和彦が無視できないことを表している。
身を起こした和彦のものの輪郭を、思わせぶりに指先でなぞった千尋が、ふいにイタズラっぽく目を輝かせる。咄嗟に身の危険を感じた和彦は、慌てて体を離そうとしたが、廊下まであと一歩というところで背後から抱きすくめられた。
「千尋っ……」
千尋の片手が両足の間に差し込まれ、柔らかな膨らみをぐっと指で押さえつけられる。ガクッと足元から崩れ込みそうになり、開いたドアになんとかすがりついた。
「あっ、あぁっ」
「ここ、オヤジに仕込まれてるんだよね。弄られただけで、涎垂らしてよがり狂うようにって。確かに、反応いいよね。体がビクビク震えてる」
片腕で腰を抱かれながら、千尋の指にまさぐられる。賢吾ほど慣れていない、力加減がめちゃくちゃの武骨な指に弄られてから、てのひらに包み込まれて、揉まれる。
「ひあっ、うっ、あうっ」
「少し力入れていい?」
その言葉通り、千尋の手にわずかに力が入る。繊細な部分をやや手荒に揉みしだかれ、ドアにすがりついたまま和彦はブルブルと両足を震わせる。反り返ったものを戯れのように握って、耳元で千尋が笑った。
「もしかして、涎って、こっちの涎? すごいよ、先生。どんどん垂れてきてる、涎」
千尋の唇を首筋に押し当てられたところで、和彦は弱音を吐きそうになる。もう、立っていられなかった。それに、思うさま、快感を貪りたくてたまらない。
「千、尋――」
和彦が口を開こうとしたとき、突然、側で派手な音楽が鳴った。千尋の携帯電話の呼出し音だ。最初は無視しようとしていた千尋だが、すぐに耐え切れなくなったらしく、渋々といった様子で電話に出た。
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