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本編
ヒロインの説得
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「これ、全部叶えられますね」
両方の希望を見比べながらギルバート様が信じられない言葉を吐いた。
「姉様の断罪されたくないとミア嬢を排除したいはフィービーさんが学園で本来の物語に沿った動きをすればすぐ叶います」
だよね、だから学園来いって直談判しに来たんだもんね。
「次にマヨネーズとうどんですが、これは商会で売り出したいと言うことでしょうか?」
「そうですね、自分が食べたいからと言うのが一番の理由ですが。おじが私のためにカフェを作りたいとウキウキ準備しておりますので、そこで出せるようにしたいです」
看板娘になる予定だし、ホント忙しいんだよ。
こっちじゃまだない食べ物だから、カフェに合う軽食じゃないとか気にしない。麦茶と一緒に出せば問題ない。
「ではマヨネーズとうどんのレシピと販売権を差し上げるわ」
……えっ?どういうこと?
「私、前世は料理研究家として活動してたのよ。調理師免許も製菓衛生師も持っていたわ。世に出すのはどうかと思っていたけれど、家の中では色々作って食べているの」
「マヨネーズもうどんも作れるんですか?えっ、貴族って料理しちゃいけないんでしょう?!」
「お父様は愛情はあるけれど基本放置で仕事にしか興味がないし、ギルと二人で別邸で生活しているの。お母様は理解があるからたまに食べに来るけれど好き勝手に作らせてもらっているわ、たこ焼きの鉄板もあるのよ」
たこ焼き!たこ焼き超食べたい!!
「学園に通っていただけたらいつでも鉄板と材料持って作りに伺うわ。鉄板が特注になるので売り出すにはちょっと難しいでしょうけど」
ヤバい、ちょっと揺れてきた。
「フィービーさんが食べたいもの、よっぽどマイナーでなければレシピに起こすことが出来ると思うわ。もちろん無料で差し上げます」
「姉様の作る食事は美味しいですよ、僕はカレーが好きです」
カレーまで作れるのか…一人暮らしはじめてもルーからしか作れないだろうから今世口にするのは諦めてたわ。
「フィービーさんは王子妃になりたくないんですよね?物語通り過ごして、殿下の卒業前に僕と婚約すればそこもクリア出来ます」
とんでもないこと言い出したぞこのシスコン。
「いえ、貴族の奥様もやりたくないです」
知ってるぞ、お色気担当のヤリチンギルバート。後々ヒロイン一筋になるとはいえ女の敵め。
「僕次男なんで分家筋だし、王都で勢いのあるロン商会に入るのは全然アリなんですけど…まあフィービーさんの卒業と同時に婚約破棄でも構いません。
とりあえずそれで殿下は引き下がる筈です」
「なるほど…卒業まで我慢すればあれもこれもレシピが貰えて無事帰還出来るわけですね」
「姉様の恋愛が見たいについてですが、一方通行ではあるもののこれもクリアです」
カミラさんが嬉しそうに声を上げた。
「そう、そうね!もしかしたら口説かれていくうちにフィービーさんが絆されていくかもしれないのだし!私はそれで文句ないわ!」
「絆されたくはないんですけど…まあそれなら学園に行っても良いです。でも、祖父母のところに行くのは嫌です。今の家から通って放課後はカフェで看板娘やりたいです」
「そこは公爵家が出来るところまでやります、ユージン伯爵家については認知だけ貰ってあとは放置で問題ないでしょう。ただ、こちらから通うというのは…難しいと思います。貴族邸よりの平民地に住むことでご納得いただけないでしょうか?そこからなら馬車で通いやすいですし、街にもすぐ出られます」
「うーん…それはおじに相談してみないとなんとも言えません」
おじさん納得するかな。認知されちゃったら私がとられるって心配しちゃわないかな。
「伯爵家庶子として認知されても令嬢として扱われるわけではありませんし、学園で優秀な婿を探すのだと説得は出来ませんか?フィービーさんの気持ちが伴わない縁談は公爵家が排除します」
とりあえずおじさん連れて来ようかな。
呼び出された時今にも泣きそうな顔で心配してたし、今ごろ胃痛でのたうちまわってるかもしれない。
両方の希望を見比べながらギルバート様が信じられない言葉を吐いた。
「姉様の断罪されたくないとミア嬢を排除したいはフィービーさんが学園で本来の物語に沿った動きをすればすぐ叶います」
だよね、だから学園来いって直談判しに来たんだもんね。
「次にマヨネーズとうどんですが、これは商会で売り出したいと言うことでしょうか?」
「そうですね、自分が食べたいからと言うのが一番の理由ですが。おじが私のためにカフェを作りたいとウキウキ準備しておりますので、そこで出せるようにしたいです」
看板娘になる予定だし、ホント忙しいんだよ。
こっちじゃまだない食べ物だから、カフェに合う軽食じゃないとか気にしない。麦茶と一緒に出せば問題ない。
「ではマヨネーズとうどんのレシピと販売権を差し上げるわ」
……えっ?どういうこと?
「私、前世は料理研究家として活動してたのよ。調理師免許も製菓衛生師も持っていたわ。世に出すのはどうかと思っていたけれど、家の中では色々作って食べているの」
「マヨネーズもうどんも作れるんですか?えっ、貴族って料理しちゃいけないんでしょう?!」
「お父様は愛情はあるけれど基本放置で仕事にしか興味がないし、ギルと二人で別邸で生活しているの。お母様は理解があるからたまに食べに来るけれど好き勝手に作らせてもらっているわ、たこ焼きの鉄板もあるのよ」
たこ焼き!たこ焼き超食べたい!!
「学園に通っていただけたらいつでも鉄板と材料持って作りに伺うわ。鉄板が特注になるので売り出すにはちょっと難しいでしょうけど」
ヤバい、ちょっと揺れてきた。
「フィービーさんが食べたいもの、よっぽどマイナーでなければレシピに起こすことが出来ると思うわ。もちろん無料で差し上げます」
「姉様の作る食事は美味しいですよ、僕はカレーが好きです」
カレーまで作れるのか…一人暮らしはじめてもルーからしか作れないだろうから今世口にするのは諦めてたわ。
「フィービーさんは王子妃になりたくないんですよね?物語通り過ごして、殿下の卒業前に僕と婚約すればそこもクリア出来ます」
とんでもないこと言い出したぞこのシスコン。
「いえ、貴族の奥様もやりたくないです」
知ってるぞ、お色気担当のヤリチンギルバート。後々ヒロイン一筋になるとはいえ女の敵め。
「僕次男なんで分家筋だし、王都で勢いのあるロン商会に入るのは全然アリなんですけど…まあフィービーさんの卒業と同時に婚約破棄でも構いません。
とりあえずそれで殿下は引き下がる筈です」
「なるほど…卒業まで我慢すればあれもこれもレシピが貰えて無事帰還出来るわけですね」
「姉様の恋愛が見たいについてですが、一方通行ではあるもののこれもクリアです」
カミラさんが嬉しそうに声を上げた。
「そう、そうね!もしかしたら口説かれていくうちにフィービーさんが絆されていくかもしれないのだし!私はそれで文句ないわ!」
「絆されたくはないんですけど…まあそれなら学園に行っても良いです。でも、祖父母のところに行くのは嫌です。今の家から通って放課後はカフェで看板娘やりたいです」
「そこは公爵家が出来るところまでやります、ユージン伯爵家については認知だけ貰ってあとは放置で問題ないでしょう。ただ、こちらから通うというのは…難しいと思います。貴族邸よりの平民地に住むことでご納得いただけないでしょうか?そこからなら馬車で通いやすいですし、街にもすぐ出られます」
「うーん…それはおじに相談してみないとなんとも言えません」
おじさん納得するかな。認知されちゃったら私がとられるって心配しちゃわないかな。
「伯爵家庶子として認知されても令嬢として扱われるわけではありませんし、学園で優秀な婿を探すのだと説得は出来ませんか?フィービーさんの気持ちが伴わない縁談は公爵家が排除します」
とりあえずおじさん連れて来ようかな。
呼び出された時今にも泣きそうな顔で心配してたし、今ごろ胃痛でのたうちまわってるかもしれない。
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