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第一章、モテない冒険者編。
1、異世界転生は突然に。
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あれ...。
なんだ?どうなっているんだ?
ふと気づくと真っ暗な視界に身体がフワフワして宙に浮いているような感じになっていた。
これは夢なのか?
いやいや、夢ならこんなにはっきりと意識があるわけがない。一体俺に何が起きたんだ?
俺はパニックで思考が定まらない。
落ち着け、こういう時こそ落ち着くのが大人だ。
深呼吸を一息ついて思考を廻らせてみる…。
俺の名前は高崎コウ、38才、独身。
飲食店を経営している。
よし、ここまでははっきりと覚えている。
そして昨日は仕事終わった後、常連さんと飲みに行って……。それから…………どうなった?
その後の記憶が全くない。
飲みすぎてまさか死んだなんて言わないよな?
まさかね。
うん。これは夢に違いない。
俺は夢と断定して納得する。
「いやいや、君は死んでるよ~。」
突然聞こえてきたその声に驚いたが、男性でも無く女性でもない不思議な声に何だか落ち着いた。
そして、気配はあるのにモヤが掛かって姿が見えない。
俺は恐る恐る謎の声に質問をする事にした。
「えっ?えーとどちら様ですかね?お、俺が死んだって言うのは一体?」
「僕は君の世界の言葉で言うなら、神って感じだね。」
(いやいや、神って…。そんなバカな。)
俺は半信半疑で神と名乗る者の話を聞いた。
「急に言われても分かないよね。君がどうやって死んだか今見せるね。見れば信じてくれると思うし。」
神と言われる人物がそう言うと、突然目の前にテレビのような映像が流れてきた。
(……………え。)
それを見た俺はひいた。
自分の事なのに俺はマジでひいた。
電柱に抱きついたまま死んでた。
真冬に半裸で泣きながら…。
段々その時の記憶が甦る。
あぁ…その日は彼女と大喧嘩して、やさぐれてたなぁ…。
それにしても酔って外で暑いんじゃとか言って脱ぐし彼女と電柱間違えるし、ほっとかれてるし…
俺でもそんな奴いたらほっとくわ…
「いやぁ~あんなに笑ったのは久しぶりだよ!
君は本当に面白い。数奇な運命だって言うのはわかってたけど、こんな人生の終わり方何てね。」
神様の言う事にぐうの音も出ない…。
「あ、あの...神様。その後、俺の葬儀とかどうなったんですか?ちょっと気になって...。」
恐る恐る聞いてみた。
「見てみるかい?
辛くなるから止めておいた方がいいと僕は思うけど。でも、君が見たいなら止めないよ。」
俺は少し考える。
もう死んでるし、これ以上辛くなることはないからしっかり受け止めて、成仏しよう。そうしよう。
「お願いします!見せてください!神様!!」
この言葉が更なる後悔を生む。
「良いよ。」
神様は軽快に言った瞬間、またビジョンが流れた。俺が亡くなってから数日経った映像なのであろう。
皆泣いてた。泣いてくれてた。ありがたい。
こんな俺にありがとう。
もう未練はない。勝手でごめん。
「神様ありがとうございます。もう大丈..。」
「もう少し見てなよ~ぷぷ」
俺の言葉を遮って神様は間髪いれずに言った。
神よ。何故笑う…。
何故か嫌な予感しかしない…。
そう思いながら見てると、葬式が終わりおときが始まった。
最初は沈んでたが、徐々にお酒が入るとその場は暴露大会に変わっていった。
「あいつはいい奴だったよな~。酒が入るとあれだけど…」
「そうそう!酔っぱらってよく漏らしてたなぁ。」
「わかる!!」
「何度、アイツのお店を掃除させられたか!俺達客として行ってるのにな!」
「まぁまぁ、これが本当の臭い中。なんてな。」
「上手い!!田中くん、座布団1枚。」
「それを言うなら山田君だって。」
仲間達はそんなこと言い合いながら大爆笑してた。
そこに俺の親や彼女もいるんだけど…。
そんなことお構いなしに次々と暴露大会始まった。
(神様。お願いします。もう消してください。
このままだと羞恥心で死んでも死にきれなくなります。死んでますけど。)
俺は情けなくて涙が溢れてくるのを止められなかった。鼻水も。
その様子を見た神様は笑い転げていた。
「ぷぷぷぷー!!
あー!!笑った!!こんなに笑ったのはいつぶりだろう。笑わしてくれてありがと。
笑わしてくれたお礼って訳じゃないんだけどさ、君のこれからの事を話そうか。」
「こ、これからの事ですか?」
「うん、今君には2つの道が用意してある。
一つはこのまま魂を浄化して生まれ変わる道。
当然記憶はないから全くの別人になるって事だけど。」
魂を浄化するから別人になるのは当然か...。
「も、もう1つの道は何ですか?」
「もう1つの道は、
僕の世界でもある「クラウディア」で記憶を持ったまま転生する道があるけど...どうする?」
ま、マジ...?
これは今流行ってる異世界転生ってヤツだよな!?
俺は高鳴る鼓動を必死に押さえながら、
「神様、質問しても良いですか?」
「ん?なんだい?何でも聞いてよ。」
「その神様の世界クラウディアには、もしかして剣や魔法があったりするのですか?」
「うん、あるよ~。君の世界ではド○クエやF.○と言ったゲームのような世界って言った方が良いかもね。」
き、来たぁぁぁ-!!
俺の所に異世界転生来たぁぁぁー!!
俺は強くガッツポーズをする。
俺、高崎コウはゲームやマンガ、アニメにラノベを愛するオタクなのだ。
どうやったら異世界行けるのか?と真剣に悩んだ時期もあった。小学生の時は夜な夜な魔法の練習もしてた。出るわけはなかったが。
そして、中学は木刀を振り回していた。
公園とかで大○斬やら海○斬やらア○ンストラッシュやらを練習した黒歴史が報われる日が来ようとは。
そのせいで中学時代...いや、リアル中二の時には友達はほぼ皆無だったが...。
それが嫌でオタクを隠して高校デビューしたのは内緒だ。
って今はそんな話どころではない!!
「どうする?」
神様の問いに俺の答えは決まっている。
「もちろん!!転生でお願いしゃす!!」
「あはは!即決、良いねぇ~。
さてと、そのままだとクラウディアに行ってもすぐ死ぬから、僕からスキルとギフトを授けるね。」
「スキルはわかるけど、ギフトですか?」
「ギフトは僕が授ける能力の贈り物だよ。
スキルは前世の君に色濃く出るからクラウディアに行かなきゃわかんないだけど。」
「なるほど...。そうなんですね。」
スキルは前世に影響されるのか...。
なんだろうな?
モテる為に何でもしてきたつもりだからな。
楽しみだ。
「それでギフトなんだけど、僕が決めていい?」
「はい!お願いしゃす!」
「あはは!いい返事だね!
その前にそのままだとオジサンだから身体的にキツいでしょ?向こうの成人の年まで下げるね」
「ありしゃす!!」
俺が気合いを入れて返事をすると急に身体が光輝き若返った。
15才位だろうか...?
「後は...。」
「後は?」
「君の身体を漏らさないように改造したから安心してね!!ぷぷぷぷ!!」
「あ、ありがとうございましゅ!!」
恥ずかし過ぎて思いっきり噛んでしまった...。
けどマジで感謝です!!
次の世界でも漏らしたら大変だもんね!!
神様最高!!
俺は恥ずかしさと感謝でいっぱいになった。
しかし、一つ疑問が浮かぶ。
何故、神様がここまでしてくれるのだろうか?
もしかしたら異世界クラウディアに行ったら俺は何か使命でもあるのだろうか?
まさか...俺、勇者になったり?
意を決して神様に聞くことにした。
「その...俺はクラウディアに言ったら何をすればいいんですか?
使命とかあったりは...。」
「特に何もないよ。
君の好きなように生きればいい。
僕は君を見てるのが好きなんだ。面白いからね。」
そうなんだ...。
これは神様の暇潰しってところなのかな…?
まあ、なんにせよ初めて異世界に俺の胸が踊る。
「それではあっちの世界に送るよ。
あっ!あっちに着いたらすぐにステータス確認してね。
ステータスオープンって言えば目の前に青い画面が浮かぶからさ。」
「わかりました。神様!!
本当にありがとうございましゅた!!)
また気持ちが高ぶって噛んでしまったが神様は何事もなかったような笑顔で、
「では、いい2度目人生を...。」
神様がパチンッと指を鳴らすと目の前が急に光に包まれて身体が別のどこかに送られるような感覚になった。そして、
「君なら.........信....て...よ」
神様は何か言葉を呟いてたが、聞き取ることは出来なかった。
なんだ?どうなっているんだ?
ふと気づくと真っ暗な視界に身体がフワフワして宙に浮いているような感じになっていた。
これは夢なのか?
いやいや、夢ならこんなにはっきりと意識があるわけがない。一体俺に何が起きたんだ?
俺はパニックで思考が定まらない。
落ち着け、こういう時こそ落ち着くのが大人だ。
深呼吸を一息ついて思考を廻らせてみる…。
俺の名前は高崎コウ、38才、独身。
飲食店を経営している。
よし、ここまでははっきりと覚えている。
そして昨日は仕事終わった後、常連さんと飲みに行って……。それから…………どうなった?
その後の記憶が全くない。
飲みすぎてまさか死んだなんて言わないよな?
まさかね。
うん。これは夢に違いない。
俺は夢と断定して納得する。
「いやいや、君は死んでるよ~。」
突然聞こえてきたその声に驚いたが、男性でも無く女性でもない不思議な声に何だか落ち着いた。
そして、気配はあるのにモヤが掛かって姿が見えない。
俺は恐る恐る謎の声に質問をする事にした。
「えっ?えーとどちら様ですかね?お、俺が死んだって言うのは一体?」
「僕は君の世界の言葉で言うなら、神って感じだね。」
(いやいや、神って…。そんなバカな。)
俺は半信半疑で神と名乗る者の話を聞いた。
「急に言われても分かないよね。君がどうやって死んだか今見せるね。見れば信じてくれると思うし。」
神と言われる人物がそう言うと、突然目の前にテレビのような映像が流れてきた。
(……………え。)
それを見た俺はひいた。
自分の事なのに俺はマジでひいた。
電柱に抱きついたまま死んでた。
真冬に半裸で泣きながら…。
段々その時の記憶が甦る。
あぁ…その日は彼女と大喧嘩して、やさぐれてたなぁ…。
それにしても酔って外で暑いんじゃとか言って脱ぐし彼女と電柱間違えるし、ほっとかれてるし…
俺でもそんな奴いたらほっとくわ…
「いやぁ~あんなに笑ったのは久しぶりだよ!
君は本当に面白い。数奇な運命だって言うのはわかってたけど、こんな人生の終わり方何てね。」
神様の言う事にぐうの音も出ない…。
「あ、あの...神様。その後、俺の葬儀とかどうなったんですか?ちょっと気になって...。」
恐る恐る聞いてみた。
「見てみるかい?
辛くなるから止めておいた方がいいと僕は思うけど。でも、君が見たいなら止めないよ。」
俺は少し考える。
もう死んでるし、これ以上辛くなることはないからしっかり受け止めて、成仏しよう。そうしよう。
「お願いします!見せてください!神様!!」
この言葉が更なる後悔を生む。
「良いよ。」
神様は軽快に言った瞬間、またビジョンが流れた。俺が亡くなってから数日経った映像なのであろう。
皆泣いてた。泣いてくれてた。ありがたい。
こんな俺にありがとう。
もう未練はない。勝手でごめん。
「神様ありがとうございます。もう大丈..。」
「もう少し見てなよ~ぷぷ」
俺の言葉を遮って神様は間髪いれずに言った。
神よ。何故笑う…。
何故か嫌な予感しかしない…。
そう思いながら見てると、葬式が終わりおときが始まった。
最初は沈んでたが、徐々にお酒が入るとその場は暴露大会に変わっていった。
「あいつはいい奴だったよな~。酒が入るとあれだけど…」
「そうそう!酔っぱらってよく漏らしてたなぁ。」
「わかる!!」
「何度、アイツのお店を掃除させられたか!俺達客として行ってるのにな!」
「まぁまぁ、これが本当の臭い中。なんてな。」
「上手い!!田中くん、座布団1枚。」
「それを言うなら山田君だって。」
仲間達はそんなこと言い合いながら大爆笑してた。
そこに俺の親や彼女もいるんだけど…。
そんなことお構いなしに次々と暴露大会始まった。
(神様。お願いします。もう消してください。
このままだと羞恥心で死んでも死にきれなくなります。死んでますけど。)
俺は情けなくて涙が溢れてくるのを止められなかった。鼻水も。
その様子を見た神様は笑い転げていた。
「ぷぷぷぷー!!
あー!!笑った!!こんなに笑ったのはいつぶりだろう。笑わしてくれてありがと。
笑わしてくれたお礼って訳じゃないんだけどさ、君のこれからの事を話そうか。」
「こ、これからの事ですか?」
「うん、今君には2つの道が用意してある。
一つはこのまま魂を浄化して生まれ変わる道。
当然記憶はないから全くの別人になるって事だけど。」
魂を浄化するから別人になるのは当然か...。
「も、もう1つの道は何ですか?」
「もう1つの道は、
僕の世界でもある「クラウディア」で記憶を持ったまま転生する道があるけど...どうする?」
ま、マジ...?
これは今流行ってる異世界転生ってヤツだよな!?
俺は高鳴る鼓動を必死に押さえながら、
「神様、質問しても良いですか?」
「ん?なんだい?何でも聞いてよ。」
「その神様の世界クラウディアには、もしかして剣や魔法があったりするのですか?」
「うん、あるよ~。君の世界ではド○クエやF.○と言ったゲームのような世界って言った方が良いかもね。」
き、来たぁぁぁ-!!
俺の所に異世界転生来たぁぁぁー!!
俺は強くガッツポーズをする。
俺、高崎コウはゲームやマンガ、アニメにラノベを愛するオタクなのだ。
どうやったら異世界行けるのか?と真剣に悩んだ時期もあった。小学生の時は夜な夜な魔法の練習もしてた。出るわけはなかったが。
そして、中学は木刀を振り回していた。
公園とかで大○斬やら海○斬やらア○ンストラッシュやらを練習した黒歴史が報われる日が来ようとは。
そのせいで中学時代...いや、リアル中二の時には友達はほぼ皆無だったが...。
それが嫌でオタクを隠して高校デビューしたのは内緒だ。
って今はそんな話どころではない!!
「どうする?」
神様の問いに俺の答えは決まっている。
「もちろん!!転生でお願いしゃす!!」
「あはは!即決、良いねぇ~。
さてと、そのままだとクラウディアに行ってもすぐ死ぬから、僕からスキルとギフトを授けるね。」
「スキルはわかるけど、ギフトですか?」
「ギフトは僕が授ける能力の贈り物だよ。
スキルは前世の君に色濃く出るからクラウディアに行かなきゃわかんないだけど。」
「なるほど...。そうなんですね。」
スキルは前世に影響されるのか...。
なんだろうな?
モテる為に何でもしてきたつもりだからな。
楽しみだ。
「それでギフトなんだけど、僕が決めていい?」
「はい!お願いしゃす!」
「あはは!いい返事だね!
その前にそのままだとオジサンだから身体的にキツいでしょ?向こうの成人の年まで下げるね」
「ありしゃす!!」
俺が気合いを入れて返事をすると急に身体が光輝き若返った。
15才位だろうか...?
「後は...。」
「後は?」
「君の身体を漏らさないように改造したから安心してね!!ぷぷぷぷ!!」
「あ、ありがとうございましゅ!!」
恥ずかし過ぎて思いっきり噛んでしまった...。
けどマジで感謝です!!
次の世界でも漏らしたら大変だもんね!!
神様最高!!
俺は恥ずかしさと感謝でいっぱいになった。
しかし、一つ疑問が浮かぶ。
何故、神様がここまでしてくれるのだろうか?
もしかしたら異世界クラウディアに行ったら俺は何か使命でもあるのだろうか?
まさか...俺、勇者になったり?
意を決して神様に聞くことにした。
「その...俺はクラウディアに言ったら何をすればいいんですか?
使命とかあったりは...。」
「特に何もないよ。
君の好きなように生きればいい。
僕は君を見てるのが好きなんだ。面白いからね。」
そうなんだ...。
これは神様の暇潰しってところなのかな…?
まあ、なんにせよ初めて異世界に俺の胸が踊る。
「それではあっちの世界に送るよ。
あっ!あっちに着いたらすぐにステータス確認してね。
ステータスオープンって言えば目の前に青い画面が浮かぶからさ。」
「わかりました。神様!!
本当にありがとうございましゅた!!)
また気持ちが高ぶって噛んでしまったが神様は何事もなかったような笑顔で、
「では、いい2度目人生を...。」
神様がパチンッと指を鳴らすと目の前が急に光に包まれて身体が別のどこかに送られるような感覚になった。そして、
「君なら.........信....て...よ」
神様は何か言葉を呟いてたが、聞き取ることは出来なかった。
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