拝啓、消えたあなたへ

夜咲

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ゲーム

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それから季節は廻り、桜が段々咲き始めた。

なのに私達はしょうもない原因で喧嘩中なのだ。

「今日は私がこのキャラ使う番でしょ?」

「は?俺だし。てゆうか昨日アイテム譲ったんだから今日は俺だよな」

「アイテムもこのキャラも使えなかったら勝ち目ないじゃん」

「そんなのやってみないとわかんないだろ」

最近二人してハマッているゲーム。

アイテムやキャラクターを各自選べるからその分喧嘩が起こるわけで、やり始めると面白いけどそれまでに喧嘩することが多い。

prrrrrrrrrrrr

翔太さんの携帯に電話が掛かってくる。

「おやじ?こんな時間になんだよ」

「もしもし、何?」

電話越しに私にも少しだけお父さんの声が聞こえるが何を言っているかはっきりとは聞こえない。ただすごく焦っているよう。
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