118 / 120
番外編 エリーの場合 (2/4)
しおりを挟む
三年前にこの国はダマガラン王国と力を合わせてシルバーサ王国を征服させていた。
今やシルバーサの領地だった一部はキルナス領になっていた。そこを任されたのが俺だった。
今や俺はキルナス領地を支配する辺境伯となっていた。
以前罪を犯した俺にこの国は寛大な処置を取ってくれた。
レオンハルト王太子殿下の口添えもあった。
しかし何より赤のザイン家と青のリンデトレス家の双方を手の内に入れておきたいというのが王家の考えだ。
何だか変な身分を貰うといろいろ面倒なことばかりだ。
わからないことばかりで困り果てている。
シルバーサ領だったところの連中もまだまだ言うことを聞かない。
妻のリーフィアは呑気に歌を歌っている。
まあ、いつ聞いても綺麗な声、心地よい歌声だ。
彼女はハイエルフの為、今でも若く美しい。
本当に彼女に出会えてよかったと思っている。
息子のエリックは19歳。
娘のライラは15歳になった。
一番下の娘ナディアは13歳だ。
先日、ルースが何やらエリックの周りで嫌な動きがあると言っていた。
ひとまず気をつけてはいるが今のところ平和だ。
話は聞いたが考えすぎではないのか?
単にエリックを好きな令嬢がやり過ぎているのではないか?
そんなことを考えてリビングのソファーに座っていたら目の前にエリックが転移してきた。
「ああ、おかえり。」
「父上、ただいま帰りました。」
今、エリックは王太子殿下の第一王子リアン様の側近として王宮に勤めていた。
こことは距離があるから大体帰りは転移して帰ってくる。
って、王宮からルースの家でエリーと会ってから帰ってくるのだが…。
エリーはそのうちエリックと結婚してくれるルースの末っ子だ。若い時のシャーリーを見ているようだ。
割と性格も似ている。
親子だから仕方ない。でもシャーリーの方が天然か?
「今日は少し遅かったな。」
「少しエリーと話し込んでしまいました。」
…話していただけなのか?
少し疑問に思ってしまう。
二階から降りてくる足音がした。
リーフィアか。
「あら?エリック。帰っていたの?ご飯今から作るわね。
少しシャーリー様と通信していたら話し込んでしまったわ。アイザックももう少し待っててね。」
割と妻リーフィアはシャーリーに懐いている。
何だかリーフィアといい、エリックといいこの家はシャーリー好きばかりだ。まあ人の事は言えないか。
「リーフィア、手伝うよ。」
ハイエルフのリーフィアに料理を作らせるとかなり不安なものになる。もともと料理なんてしないみたいだし、健気に頑張って作ってくれるところは本当に可愛い。
「アイザック、ありがとう…えっ…!!アイザック!!何?」
リーフィアの背中を押して台所に行こうとした瞬間、あたりが暗くなった。
「何だ?」
「父上、右だ!右に何かいる。」
私はエリックの言葉通り右に何かいるのを感じた。
「誰だ!!」
魔力を感じる。
何だかこの嫌な感じは。背筋がゾクリとする。
「リーフィア後ろに下がるんだ!」
突然黒い物体が目の前に現われた。
部屋の中にだ。
あとから掃除が大変だから部屋の中はやめて欲しいところだ。
「エリック!外に出るぞ。」
窓からエリックが外に出た。
その何かはエリックについて外へ向かった。
狙いはエリックか!
「ルース!来れるか!!」
私はこのところルースと協力して仕事をすることが多い。
なのでルースにつながる魔法石を常に常備していた。
ルースにつながる魔法石にそれだけ言って俺はエリックとそいつの後を追って外に出た。
エリックの体から青い炎が立ち上がる。
そうエリックの魔力は桁違いに強い。
多分指一振りで周りを吹き飛ばすことができるだろう。
エリックが制御なしに魔力を発動すると彼の体は青い炎につつまれる。
我が息子ながらなんて魔力だ。近くにいるだけで押しつぶされそうだ。
「お前は何者だ!」
エリックを追った何かは黒いものの塊にしか見えない。
何も言わない。ただウーッと唸り声がするだけだ。
形づくられずゆらゆら揺れている。
三つある目だけが金色に光っている。
「アイザック!どうした?」
ルースが転移魔法で現れた。
「ルース!申し訳ない。」
「今から夕飯なんだよ。シャーリーの料理が冷めてしまう。早く終わらせて私は帰るよ。って何だあれは?」
「どうもエリックが狙いのようだ。」
「エリックの魔力を狙っているのか?
ムー!何だかわかるか?」
「魔獣の成れの果てだ。一体ではない。何体も重なりあっている。」
このデカイ白い虎はムーシェル。ルースの召喚獣の白虎だ。凄まじい攻撃力を持っている。
「どういうことだ?何故魔獣があのような姿になるんだ?」
ルースとムーシェルの話を遮るようにエリックが攻撃をした。明るい青の光が弾けて大きな音と共に凄い風が吹いた。
黒い物体は崩れた。
しかし少しずつ集まりもとの姿に戻る。
「あいつらはもともと弱い魔獣だ。しかし闇の魔力を感じる。どこかでそれを取り込んだようだ。」
「取り込んだって?」
「自然とどこかで摂取したのか誰かに与えられたかだ。しかし多分後者だ。」
「なんでわかるんだ?」
「彼らには闇の魔力は大きすぎる。手は出さないはずだ。耐えられない。だから魔力が暴走し悶え苦しんでいる。本来なら死に至るはずだがどうも彼らには死なせてもらえないよう何らかの術がかかっている。この苦しみから逃れるにはどうすればいいか教えられているようだ。」
「エリックか?」
「多分エリックの魔力を欲する者がいる。」
「まて!ムー。ちょっと待て。おかしくないか?
エリックの魔力を狙っているやつはこんな弱い奴らにエリックがてこずるわけないのをわかっているはずじゃないか…!」
「ルース…!!急げ!家に戻れ!!」
俺の叫びにルースは頷いた。
この考えが間違えなければ…
エリックにその声が聞こえたのか慌てて顔をこっちに向けた。
ルースと一瞬目を合わせたエリックはそれに気づいたようだ。最大に近い魔力で青い光を一気に放った。
目の前の黒い塊はさぁっと霧のように消えて何もいなくなった。
同時にルースは転移魔法を使って私の前から姿を消した。
「父上!まさか…」
「エリック!私達も行くぞ。リーフィア頼んだ!」
リーフィアがバタバタ二階に上がっていく。多分みんなに連絡をするのだろう。
「エリック!狙いはエリーだ!!急げ!」
今やシルバーサの領地だった一部はキルナス領になっていた。そこを任されたのが俺だった。
今や俺はキルナス領地を支配する辺境伯となっていた。
以前罪を犯した俺にこの国は寛大な処置を取ってくれた。
レオンハルト王太子殿下の口添えもあった。
しかし何より赤のザイン家と青のリンデトレス家の双方を手の内に入れておきたいというのが王家の考えだ。
何だか変な身分を貰うといろいろ面倒なことばかりだ。
わからないことばかりで困り果てている。
シルバーサ領だったところの連中もまだまだ言うことを聞かない。
妻のリーフィアは呑気に歌を歌っている。
まあ、いつ聞いても綺麗な声、心地よい歌声だ。
彼女はハイエルフの為、今でも若く美しい。
本当に彼女に出会えてよかったと思っている。
息子のエリックは19歳。
娘のライラは15歳になった。
一番下の娘ナディアは13歳だ。
先日、ルースが何やらエリックの周りで嫌な動きがあると言っていた。
ひとまず気をつけてはいるが今のところ平和だ。
話は聞いたが考えすぎではないのか?
単にエリックを好きな令嬢がやり過ぎているのではないか?
そんなことを考えてリビングのソファーに座っていたら目の前にエリックが転移してきた。
「ああ、おかえり。」
「父上、ただいま帰りました。」
今、エリックは王太子殿下の第一王子リアン様の側近として王宮に勤めていた。
こことは距離があるから大体帰りは転移して帰ってくる。
って、王宮からルースの家でエリーと会ってから帰ってくるのだが…。
エリーはそのうちエリックと結婚してくれるルースの末っ子だ。若い時のシャーリーを見ているようだ。
割と性格も似ている。
親子だから仕方ない。でもシャーリーの方が天然か?
「今日は少し遅かったな。」
「少しエリーと話し込んでしまいました。」
…話していただけなのか?
少し疑問に思ってしまう。
二階から降りてくる足音がした。
リーフィアか。
「あら?エリック。帰っていたの?ご飯今から作るわね。
少しシャーリー様と通信していたら話し込んでしまったわ。アイザックももう少し待っててね。」
割と妻リーフィアはシャーリーに懐いている。
何だかリーフィアといい、エリックといいこの家はシャーリー好きばかりだ。まあ人の事は言えないか。
「リーフィア、手伝うよ。」
ハイエルフのリーフィアに料理を作らせるとかなり不安なものになる。もともと料理なんてしないみたいだし、健気に頑張って作ってくれるところは本当に可愛い。
「アイザック、ありがとう…えっ…!!アイザック!!何?」
リーフィアの背中を押して台所に行こうとした瞬間、あたりが暗くなった。
「何だ?」
「父上、右だ!右に何かいる。」
私はエリックの言葉通り右に何かいるのを感じた。
「誰だ!!」
魔力を感じる。
何だかこの嫌な感じは。背筋がゾクリとする。
「リーフィア後ろに下がるんだ!」
突然黒い物体が目の前に現われた。
部屋の中にだ。
あとから掃除が大変だから部屋の中はやめて欲しいところだ。
「エリック!外に出るぞ。」
窓からエリックが外に出た。
その何かはエリックについて外へ向かった。
狙いはエリックか!
「ルース!来れるか!!」
私はこのところルースと協力して仕事をすることが多い。
なのでルースにつながる魔法石を常に常備していた。
ルースにつながる魔法石にそれだけ言って俺はエリックとそいつの後を追って外に出た。
エリックの体から青い炎が立ち上がる。
そうエリックの魔力は桁違いに強い。
多分指一振りで周りを吹き飛ばすことができるだろう。
エリックが制御なしに魔力を発動すると彼の体は青い炎につつまれる。
我が息子ながらなんて魔力だ。近くにいるだけで押しつぶされそうだ。
「お前は何者だ!」
エリックを追った何かは黒いものの塊にしか見えない。
何も言わない。ただウーッと唸り声がするだけだ。
形づくられずゆらゆら揺れている。
三つある目だけが金色に光っている。
「アイザック!どうした?」
ルースが転移魔法で現れた。
「ルース!申し訳ない。」
「今から夕飯なんだよ。シャーリーの料理が冷めてしまう。早く終わらせて私は帰るよ。って何だあれは?」
「どうもエリックが狙いのようだ。」
「エリックの魔力を狙っているのか?
ムー!何だかわかるか?」
「魔獣の成れの果てだ。一体ではない。何体も重なりあっている。」
このデカイ白い虎はムーシェル。ルースの召喚獣の白虎だ。凄まじい攻撃力を持っている。
「どういうことだ?何故魔獣があのような姿になるんだ?」
ルースとムーシェルの話を遮るようにエリックが攻撃をした。明るい青の光が弾けて大きな音と共に凄い風が吹いた。
黒い物体は崩れた。
しかし少しずつ集まりもとの姿に戻る。
「あいつらはもともと弱い魔獣だ。しかし闇の魔力を感じる。どこかでそれを取り込んだようだ。」
「取り込んだって?」
「自然とどこかで摂取したのか誰かに与えられたかだ。しかし多分後者だ。」
「なんでわかるんだ?」
「彼らには闇の魔力は大きすぎる。手は出さないはずだ。耐えられない。だから魔力が暴走し悶え苦しんでいる。本来なら死に至るはずだがどうも彼らには死なせてもらえないよう何らかの術がかかっている。この苦しみから逃れるにはどうすればいいか教えられているようだ。」
「エリックか?」
「多分エリックの魔力を欲する者がいる。」
「まて!ムー。ちょっと待て。おかしくないか?
エリックの魔力を狙っているやつはこんな弱い奴らにエリックがてこずるわけないのをわかっているはずじゃないか…!」
「ルース…!!急げ!家に戻れ!!」
俺の叫びにルースは頷いた。
この考えが間違えなければ…
エリックにその声が聞こえたのか慌てて顔をこっちに向けた。
ルースと一瞬目を合わせたエリックはそれに気づいたようだ。最大に近い魔力で青い光を一気に放った。
目の前の黒い塊はさぁっと霧のように消えて何もいなくなった。
同時にルースは転移魔法を使って私の前から姿を消した。
「父上!まさか…」
「エリック!私達も行くぞ。リーフィア頼んだ!」
リーフィアがバタバタ二階に上がっていく。多分みんなに連絡をするのだろう。
「エリック!狙いはエリーだ!!急げ!」
35
お気に入りに追加
845
あなたにおすすめの小説

村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。

【完結】やり直しですか? 王子はいらないんで爆走します。忙しすぎて辛い(泣)
との
恋愛
目覚めたら7歳に戻ってる。
今度こそ幸せになるぞ! と、生活改善してて気付きました。
ヤバいです。肝心な事を忘れて、
「林檎一切れゲットー」
なんて喜んでたなんて。
本気で頑張ります。ぐっ、負けないもん
ぶっ飛んだ行動力で突っ走る主人公。
「わしはメイドじゃねえですが」
「そうね、メイドには見えないわね」
ふふっと笑ったロクサーナは上機嫌で、庭師の心配などどこ吹く風。
ーーーーーー
タイトル改変しました。
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
32話、完結迄予約投稿済みです。
R15は念の為・・

転生したので前世の大切な人に会いに行きます!
本見りん
恋愛
魔法大国と呼ばれるレーベン王国。
家族の中でただ一人弱い治療魔法しか使えなかったセリーナ。ある出来事によりセリーナが王都から離れた領地で暮らす事が決まったその夜、国を揺るがす未曾有の大事件が起きた。
……その時、眠っていた魔法が覚醒し更に自分の前世を思い出し死んですぐに生まれ変わったと気付いたセリーナ。
自分は今の家族に必要とされていない。……それなら、前世の自分の大切な人達に会いに行こう。そうして『少年セリ』として旅に出た。そこで出会った、大切な仲間たち。
……しかし一年後祖国レーベン王国では、セリーナの生死についての議論がされる事態になっていたのである。
『小説家になろう』様にも投稿しています。
『誰もが秘密を持っている 〜『治療魔法』使いセリの事情 転生したので前世の大切な人に会いに行きます!〜』
でしたが、今回は大幅にお直しした改稿版となります。楽しんでいただければ幸いです。

ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。
玖保ひかる
恋愛
[完結]
北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。
ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。
アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。
森に捨てられてしまったのだ。
南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。
苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。
※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。
※完結しました。

【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと
淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品)
※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。
原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。
よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。
王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。
どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。
家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。
1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。
2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる)
3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。
4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。
5.お父様と弟の問題を解決する。
それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc.
リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。
ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう?
たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。
これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。
【注意点】
恋愛要素は弱め。
設定はかなりゆるめに作っています。
1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。
2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。

88回の前世で婚約破棄され続けて男性不信になった令嬢〜今世は絶対に婚約しないと誓ったが、なぜか周囲から溺愛されてしまう
冬月光輝
恋愛
ハウルメルク公爵家の令嬢、クリスティーナには88回分の人生の記憶がある。
前世の88回は全てが男に婚約破棄され、近しい人間に婚約者を掠め取られ、悲惨な最期を遂げていた。
彼女は88回の人生は全て自分磨きに費やしていた。美容から、勉学に運動、果てには剣術や魔術までを最高レベルにまで極めたりした。
それは全て無駄に終わり、クリスは悟った。
“男は必ず裏切る”それなら、いっそ絶対に婚約しないほうが幸せだと。
89回目の人生を婚約しないように努力した彼女は、前世の88回分の経験値が覚醒し、無駄にハイスペックになっていたおかげで、今更モテ期が到来して、周囲から溺愛されるのであった。しかし、男に懲りたクリスはただひたすら迷惑な顔をしていた。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる