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その28 扉の前にて
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私に出来ること…私に出来ること…
私は首を横に振った。わからない。考えられない。
「ルース…助けて…。でも来ちゃだめ。」
「ルーズローツを呼べば。きっと助けにきてくれるわよ。
ほらもっと呼んで!」
私はルピアさんに向かって叫んだ。
それが火に油を注ぐことだと分かっていても言いたかった。
「あなたは間違っている。私がいなくてもルースはあなたのものにはならない!」
ルピアさんが一歩一歩前にでて私のすぐそばまで来た。
「こんな状況でもそんなこと言えるのね。さすがだわ裏のヒロインさん。」
今なんて?裏?ヒロイン?私が?
私が裏のヒロインだって??
どういうこと?
「あら知らないって顔してるわね?知らないの?まあいいわ。だって知ってもあなたはここで死ぬんだから。」
ふと私は窓の側に立つの無表情の男が気になった。彼の赤い目はずっと私を見ていた。
「ああ、彼?娼館にいたのを彼に助けられたの。あら?彼の紹介必要?彼は氷の魔族、リンデトレス王国の生き残りなの。
アイザック=リンデトレス、リンデトレスの王よ。」
リンデトレス?聞いた事があるわ。以前は大国だった。
その国は氷の魔法を使う部族から成立したものだったけど、氷の魔法で残略な侵略を繰り返した結果、内部紛争で滅びたと本で読んだことがある。
王?生き残っていたんだわ。しかし何故その人が私を狙うの?
「少し前にシルバーサ王国と手を組んで国の復活を試みたんだけどザイン公爵さん達にやられちゃっただって。そうよねぇ?せっかくリンデトレスの生き残りさん達が集まって密かに時を待っていたのにね。みんなあいつらに捕まって連れて行かれたみたい。だからみんなを取り戻したいって。
たまたまザインと関係のある私から情報が欲しかったみたい。ふふふっ」
ルピアさんは床に倒れている私の縛られている手首をヒールのかかとで踏みつけた。
「っ痛っ…!」
テレビとかで見たけど、ヒールのかかと落とし痛いわ…。
「だからあの王国を潰すんだって。そして仲間を取り返す。あの国を潰すにはまずはザイン公爵家を崩さないといけないの。王家の闇であるあの赤い飼い犬をね。そうして国を乗っ取って彼が国王、私が王妃になるの!
はははっ、いいでしょう?
裏のヒロインちゃん。」
痛い…痛い…痛い…。冷や汗が止まらない。
さっき何言った?ザイン公爵家が王国の闇?赤い?ってあのルースの赤い目のこと?ザイン公爵家は何なの?
「手始めに国王の隠し子、ザイン公爵家の養子のルーズローツを消したいの。私たち利害が一致してるでしょ?そうしたらザイン家、王家の両方にかなりの打撃を与えられるわ。」
王家の闇?隠し子?養子?
何それ?
ルピアさんは何を言ってるの?ルースが養子?陛下の?どういうこと…?
「あら、裏のヒロインちゃん知らないんだ。嫌だわ、秘密だったのに私ったら喋ってしまったわ。ごめんなさい。ふふふ。」
私は頭が混乱してきた。
もう一度まとめてみよう。
ルピアさんがヒロイン。私は悪役令嬢。
ルピアさんの攻略対象はルース。
でも、バッドエンドでゲームは終わり?
ゲームは隠しモードで私はそのヒロイン。
ルースは陛下の子。
ザイン公爵家は王家の闇。
ルースの目が赤くなるのはザイン家の赤の魔法のせい。
だから…何?結局何?
羅列するだけじゃ分からない。
纏まらない。何がどうなってるの?
「まあわからないならいいわ。あなたは転生者じゃないのね。このゲームは知らないみたいね。」
知らない…知らない…本当にここはゲームの世界だった。そんな物語も設定もしらない。知らない…。
「ひとまず私はルーズローツが絶望した顔がみたいから死んで欲しいのあなたに。そして絶望した彼を壊してあげる。」
ルース…ルース。
あなたはいつも私の前では笑っていた。
あなたはいつも隣にいた。
あなたはいつも私をみてくれていた。
あなたはいつでも私に手を差し伸べていてくれた。
彼の闇なんて私は知らなかった。
彼の心がどれだけ傷ついているなんて知らなかった。
彼は今まで苦しくても笑っていたんだ。
彼は何も言わなかった…。
ダメだ…あの人を一人にしてはいけない。
あんなに私に無防備に笑いかけてくれる人を残しては死ねない。
絶望と闇しか残らない。
私が彼の光になれるなら私は彼の隣にいたい。
ずっと手を握って離しはしない。
一緒に闇に堕ちても構わない。
私だけは彼を離さない。
私はあなたの手をもっと早く取るべきだった。
生きなきゃ…私は生きてあなたの隣に帰らなきゃいけない。
私はルピアさんを睨んだ。
「あら?まだ、そんか気力があるの?ほら痛いでしょう?」
ルピアさんが更に力を入れて私の手首にヒールを押し込む。
グリグリとされるたびに頭が真っ白になるくらい痛みを感じる。しかし私は叫ばないし、泣かない。
絶対にルースのもとに帰る。
「ルースを殺しても、ルースは手に入らないわ!」
「あら、私のものにならないものはいらないの。彼の心はいらない。私が欲しいのはあなたを失って絶望する彼。心を失った彼。」
「それじゃあ意味ないじゃない。そんなのルースじゃない!」
「私がいいって言うんだからそれでいいのよ。私はヒロインよ。何してもいいの。あなたなんか認めない。」
「ヒロインだから何してもいいってわけじゃない!!」
ルピアさんが目を釣り上げた。すごい顔をして私を睨む。
足を少し上げ、勢いをつけて一気にヒールを落とした。
ボキッ…!
ひっ!多分手首の骨は折れただろう。
痛い…痛い…痛い。
それでも私は残っている気力でルピアさんを睨んだ。
「何、その目?あんたは何!何でルーズローツと同じ事を言うの!!煩い!!煩い!!もう消えて!」
私は肩で息をするのがやっとだった。それでもルピアさんから目は逸らさない。
この状況では何もできない。ただ私にできることは一つ。
彼を信じること。彼と一緒にいる未来を信じること。
涙が出そうになるが堪える。絶対に泣いてなんてやるか!
「泣かないのね。強情ね。」
「やっ!!」
手が縛っている縄に引っ張られた。
私の手を縛っている縄はどうも天井の梁も引っかけられいるみたいだ。
ルピアさんが縄の反対側を引っ張ったため私の手首も引っ張られた。
そのまま手を上に上げた状態になり私は立ち上がらせられて吊り下げられるような体勢になった。
一応まだ足は半分くらいは床に付いている。
手首がちぎれそうだ。
もう手に力が入る感覚はない。
私の手ではように重く感じる。痛みだけが頭を回る。いっそ無くなってしまった方が楽だとかさえ思ってしまう。
私は大きく肩で息を吐きながら、水色の髪の男、リンデトレスの王と言われた彼を見る。
ルピアさんは縄の端を近くの柱に繋げた。
そして水色の男の近くに行き、肩に手を乗せた。
「リンデトレス王族はザイン公爵の赤の魔法に対抗する青の魔法を使えるの。アイザック様の青の魔法がルーズローツの赤の魔法でバラバラになった私の心を元に戻してくれたの。凄くいい人よ。あなたを殺してくれるんだから。はははっ。」
水色の髪の男はずっと無表情に私を見ているだけだ。
ルース…今頃探してるわね。
ごめんなさい。
痛みで気絶しそうだ。
もう死の扉の前に来たみたい。
扉の前で死神が私を待っているわ。
生きてあなたのところに帰るって啖呵切ったのに。
ざまぁないわね。情けないわ。
何もできないわ。何も…。
まだ私あなたに本当の気持ち伝えてないのにね。
言っておけば良かった。
ルース…あなたはいろいろ苦しんでいたの?
ごめんね。
私は前世に囚われすぎていた。
あなたが手を差し出していたのを知っていたのに躊躇っていた。
でも…
私はあなたの心に触れたい。
私は首を横に振った。わからない。考えられない。
「ルース…助けて…。でも来ちゃだめ。」
「ルーズローツを呼べば。きっと助けにきてくれるわよ。
ほらもっと呼んで!」
私はルピアさんに向かって叫んだ。
それが火に油を注ぐことだと分かっていても言いたかった。
「あなたは間違っている。私がいなくてもルースはあなたのものにはならない!」
ルピアさんが一歩一歩前にでて私のすぐそばまで来た。
「こんな状況でもそんなこと言えるのね。さすがだわ裏のヒロインさん。」
今なんて?裏?ヒロイン?私が?
私が裏のヒロインだって??
どういうこと?
「あら知らないって顔してるわね?知らないの?まあいいわ。だって知ってもあなたはここで死ぬんだから。」
ふと私は窓の側に立つの無表情の男が気になった。彼の赤い目はずっと私を見ていた。
「ああ、彼?娼館にいたのを彼に助けられたの。あら?彼の紹介必要?彼は氷の魔族、リンデトレス王国の生き残りなの。
アイザック=リンデトレス、リンデトレスの王よ。」
リンデトレス?聞いた事があるわ。以前は大国だった。
その国は氷の魔法を使う部族から成立したものだったけど、氷の魔法で残略な侵略を繰り返した結果、内部紛争で滅びたと本で読んだことがある。
王?生き残っていたんだわ。しかし何故その人が私を狙うの?
「少し前にシルバーサ王国と手を組んで国の復活を試みたんだけどザイン公爵さん達にやられちゃっただって。そうよねぇ?せっかくリンデトレスの生き残りさん達が集まって密かに時を待っていたのにね。みんなあいつらに捕まって連れて行かれたみたい。だからみんなを取り戻したいって。
たまたまザインと関係のある私から情報が欲しかったみたい。ふふふっ」
ルピアさんは床に倒れている私の縛られている手首をヒールのかかとで踏みつけた。
「っ痛っ…!」
テレビとかで見たけど、ヒールのかかと落とし痛いわ…。
「だからあの王国を潰すんだって。そして仲間を取り返す。あの国を潰すにはまずはザイン公爵家を崩さないといけないの。王家の闇であるあの赤い飼い犬をね。そうして国を乗っ取って彼が国王、私が王妃になるの!
はははっ、いいでしょう?
裏のヒロインちゃん。」
痛い…痛い…痛い…。冷や汗が止まらない。
さっき何言った?ザイン公爵家が王国の闇?赤い?ってあのルースの赤い目のこと?ザイン公爵家は何なの?
「手始めに国王の隠し子、ザイン公爵家の養子のルーズローツを消したいの。私たち利害が一致してるでしょ?そうしたらザイン家、王家の両方にかなりの打撃を与えられるわ。」
王家の闇?隠し子?養子?
何それ?
ルピアさんは何を言ってるの?ルースが養子?陛下の?どういうこと…?
「あら、裏のヒロインちゃん知らないんだ。嫌だわ、秘密だったのに私ったら喋ってしまったわ。ごめんなさい。ふふふ。」
私は頭が混乱してきた。
もう一度まとめてみよう。
ルピアさんがヒロイン。私は悪役令嬢。
ルピアさんの攻略対象はルース。
でも、バッドエンドでゲームは終わり?
ゲームは隠しモードで私はそのヒロイン。
ルースは陛下の子。
ザイン公爵家は王家の闇。
ルースの目が赤くなるのはザイン家の赤の魔法のせい。
だから…何?結局何?
羅列するだけじゃ分からない。
纏まらない。何がどうなってるの?
「まあわからないならいいわ。あなたは転生者じゃないのね。このゲームは知らないみたいね。」
知らない…知らない…本当にここはゲームの世界だった。そんな物語も設定もしらない。知らない…。
「ひとまず私はルーズローツが絶望した顔がみたいから死んで欲しいのあなたに。そして絶望した彼を壊してあげる。」
ルース…ルース。
あなたはいつも私の前では笑っていた。
あなたはいつも隣にいた。
あなたはいつも私をみてくれていた。
あなたはいつでも私に手を差し伸べていてくれた。
彼の闇なんて私は知らなかった。
彼の心がどれだけ傷ついているなんて知らなかった。
彼は今まで苦しくても笑っていたんだ。
彼は何も言わなかった…。
ダメだ…あの人を一人にしてはいけない。
あんなに私に無防備に笑いかけてくれる人を残しては死ねない。
絶望と闇しか残らない。
私が彼の光になれるなら私は彼の隣にいたい。
ずっと手を握って離しはしない。
一緒に闇に堕ちても構わない。
私だけは彼を離さない。
私はあなたの手をもっと早く取るべきだった。
生きなきゃ…私は生きてあなたの隣に帰らなきゃいけない。
私はルピアさんを睨んだ。
「あら?まだ、そんか気力があるの?ほら痛いでしょう?」
ルピアさんが更に力を入れて私の手首にヒールを押し込む。
グリグリとされるたびに頭が真っ白になるくらい痛みを感じる。しかし私は叫ばないし、泣かない。
絶対にルースのもとに帰る。
「ルースを殺しても、ルースは手に入らないわ!」
「あら、私のものにならないものはいらないの。彼の心はいらない。私が欲しいのはあなたを失って絶望する彼。心を失った彼。」
「それじゃあ意味ないじゃない。そんなのルースじゃない!」
「私がいいって言うんだからそれでいいのよ。私はヒロインよ。何してもいいの。あなたなんか認めない。」
「ヒロインだから何してもいいってわけじゃない!!」
ルピアさんが目を釣り上げた。すごい顔をして私を睨む。
足を少し上げ、勢いをつけて一気にヒールを落とした。
ボキッ…!
ひっ!多分手首の骨は折れただろう。
痛い…痛い…痛い。
それでも私は残っている気力でルピアさんを睨んだ。
「何、その目?あんたは何!何でルーズローツと同じ事を言うの!!煩い!!煩い!!もう消えて!」
私は肩で息をするのがやっとだった。それでもルピアさんから目は逸らさない。
この状況では何もできない。ただ私にできることは一つ。
彼を信じること。彼と一緒にいる未来を信じること。
涙が出そうになるが堪える。絶対に泣いてなんてやるか!
「泣かないのね。強情ね。」
「やっ!!」
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私の手を縛っている縄はどうも天井の梁も引っかけられいるみたいだ。
ルピアさんが縄の反対側を引っ張ったため私の手首も引っ張られた。
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私は大きく肩で息を吐きながら、水色の髪の男、リンデトレスの王と言われた彼を見る。
ルピアさんは縄の端を近くの柱に繋げた。
そして水色の男の近くに行き、肩に手を乗せた。
「リンデトレス王族はザイン公爵の赤の魔法に対抗する青の魔法を使えるの。アイザック様の青の魔法がルーズローツの赤の魔法でバラバラになった私の心を元に戻してくれたの。凄くいい人よ。あなたを殺してくれるんだから。はははっ。」
水色の髪の男はずっと無表情に私を見ているだけだ。
ルース…今頃探してるわね。
ごめんなさい。
痛みで気絶しそうだ。
もう死の扉の前に来たみたい。
扉の前で死神が私を待っているわ。
生きてあなたのところに帰るって啖呵切ったのに。
ざまぁないわね。情けないわ。
何もできないわ。何も…。
まだ私あなたに本当の気持ち伝えてないのにね。
言っておけば良かった。
ルース…あなたはいろいろ苦しんでいたの?
ごめんね。
私は前世に囚われすぎていた。
あなたが手を差し出していたのを知っていたのに躊躇っていた。
でも…
私はあなたの心に触れたい。
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