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その13 騎士団にて ルース視点
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かったるい…あ~だるい。
今日は交流会の準備で学校に行かなければならなかった。
シャーリーは休みだ。
たまたま設置係になったので前日に準備するだけだからましか。
僕のクラスはクイズラリーらしい。
まあ、学校内に散りばめられたクイズ(と言うか経済や政治の堅苦しい問題ばかりだが)をヒントを元に探し出し、その答えからキーワードを見つけるものだ。
シャーリー曰く〝よくあるもの〟だ。
そんなに時間はかからなかったが午後から王太子に王宮に呼ばれている。
何か隣国ダマガランの王太子が留学の手続き、下見にきたようで同じ学校に通う僕に会わせたいらしい。
でも彼は一つ年上になるから学校ではあまり会わないはずだ。
断ろうとも思ったが、さっきサンドラから連絡が入った。
どうもシャーリーは王宮に行くらしい。
それなら帰りは一緒に帰れるかもしれないから王宮に行く事にした。
王宮についたらすぐにヴィクセレーネ公爵様にシャーリーと一緒に帰りたいから彼女を待たせておくように頼んだ。
まだ、彼女は着いていないらしいから僕はひとまず王太子に会いにいった。
「ルース、申し訳ない。わざわざ来てもらって。」
「で、僕は何をしたらいいの?」
「まあ、ひとまず顔合わせぐらいだ。学校で困った事が有れば…って時の為だ。」
「そんなの生徒会長かレイクルーゼ嬢でよくない?」
「まあ、それはそれで生徒会には協力は頼む予定だ。少しばかり不穏な動きがあるんだ。」
「ダマガラン王太子が留学している間はどっか旅行でもいこうと思っていたんだけどな。あまり期待しないで。」
「すまないな。できる範囲で構わないから頼む。じゃあ彼は王族居住区の来客用の部屋にいるから案内するよ。」
って…いないじゃないか。
「あいつ…じっとしてろと言ったはずなのに…命狙われてんだろ。自覚しろ。」
…王太子殿下…怖いです。声に出ていますが…。
そんな物騒なことになっていたんだ。
しかし急いで探さないといけない。
今、シャーリーも王宮にいる。
まだ来てないとヴィクセレーネ公爵は言っていたがもう時間的に着いているはずだ。
ダマガラン隣国王太子は隠れキャラだ。
もしかしてイベント発生して二人は会ってしまっているのか?
早くしないと!
割と剣術が好きだと聞いているから騎士団か?
急いで騎士団の建屋に向かう。
「黒の長髪を束ねた長身の緑色の目の16歳くらいの男の人?来てないよ。」
たまたま騎士団にいる友達がいたので聞いてみたが知らないと言う。
他の人にも聞いてもらったが見た人はいなかった。
「そうだ!ルース。さっきヴィクセレーネ副次官補が妹さんを連れて来てたんだ。」
シャーリーは騎士団にいるのか?
隣から別の友達が話に割り込んできた。
「俺も見たんだが可愛くて。目がくりくりしてて髪もふわふわで、きっと数年するとすごく美人になるぞ。お前幼なじみなんだろ?羨ましいな。」
「おい!お前見なかったのか?」
隣の友達が慌てて腕を引っ張った。
何やらコソコソ話している。何だ?
「そうだったのか。あ、いや。ごめんな。まあ羨ましいのに変わりないな。」
ん?何だ?どうした?もしかして…。
とにかくシャーリーは騎士団にいることがわかった。
僕が王宮に居ることは知らないから驚くだろうな。
ん、あそこに見えるのはシャーリーの兄ケイン副次官補とルキシス副団長か。
まあダマガラン王太子陛下の護衛のことや留学時の騎士団の配置に付いて話し込んでいるんだろう。
シャーリーはどこかな?
近くにはいないな。またフラフラしてるんだろうな。
しかし、どこを探してもシャーリーもいなければダマガラン王太子殿下もいない。
騎士団の建屋にはいないのか。
少し慌てた。
絶対に二人は一緒だ。
急いでシャーリーを探す。
シャーリー…騎士団にはいないのか?
ここから北に行くと…王族居住区。
待って、ダメだ。
まさか…そこにいないだろうね。
でも騎士団にいない。
騎士団に来る道は僕が来た道だけだ。
今来た僕は合わなかった。
王族を守るため騎士団は王族居住区の隣にある。
騎士団にいないからそこしかない。
僕は慌てて王族居住区に向かった。
王族居住区は立ち入り禁止だ!
君が入ってはいけないところだ。
僕が行くまで誰にも見つからないで!
特にダマガラン王太子には。
今日は交流会の準備で学校に行かなければならなかった。
シャーリーは休みだ。
たまたま設置係になったので前日に準備するだけだからましか。
僕のクラスはクイズラリーらしい。
まあ、学校内に散りばめられたクイズ(と言うか経済や政治の堅苦しい問題ばかりだが)をヒントを元に探し出し、その答えからキーワードを見つけるものだ。
シャーリー曰く〝よくあるもの〟だ。
そんなに時間はかからなかったが午後から王太子に王宮に呼ばれている。
何か隣国ダマガランの王太子が留学の手続き、下見にきたようで同じ学校に通う僕に会わせたいらしい。
でも彼は一つ年上になるから学校ではあまり会わないはずだ。
断ろうとも思ったが、さっきサンドラから連絡が入った。
どうもシャーリーは王宮に行くらしい。
それなら帰りは一緒に帰れるかもしれないから王宮に行く事にした。
王宮についたらすぐにヴィクセレーネ公爵様にシャーリーと一緒に帰りたいから彼女を待たせておくように頼んだ。
まだ、彼女は着いていないらしいから僕はひとまず王太子に会いにいった。
「ルース、申し訳ない。わざわざ来てもらって。」
「で、僕は何をしたらいいの?」
「まあ、ひとまず顔合わせぐらいだ。学校で困った事が有れば…って時の為だ。」
「そんなの生徒会長かレイクルーゼ嬢でよくない?」
「まあ、それはそれで生徒会には協力は頼む予定だ。少しばかり不穏な動きがあるんだ。」
「ダマガラン王太子が留学している間はどっか旅行でもいこうと思っていたんだけどな。あまり期待しないで。」
「すまないな。できる範囲で構わないから頼む。じゃあ彼は王族居住区の来客用の部屋にいるから案内するよ。」
って…いないじゃないか。
「あいつ…じっとしてろと言ったはずなのに…命狙われてんだろ。自覚しろ。」
…王太子殿下…怖いです。声に出ていますが…。
そんな物騒なことになっていたんだ。
しかし急いで探さないといけない。
今、シャーリーも王宮にいる。
まだ来てないとヴィクセレーネ公爵は言っていたがもう時間的に着いているはずだ。
ダマガラン隣国王太子は隠れキャラだ。
もしかしてイベント発生して二人は会ってしまっているのか?
早くしないと!
割と剣術が好きだと聞いているから騎士団か?
急いで騎士団の建屋に向かう。
「黒の長髪を束ねた長身の緑色の目の16歳くらいの男の人?来てないよ。」
たまたま騎士団にいる友達がいたので聞いてみたが知らないと言う。
他の人にも聞いてもらったが見た人はいなかった。
「そうだ!ルース。さっきヴィクセレーネ副次官補が妹さんを連れて来てたんだ。」
シャーリーは騎士団にいるのか?
隣から別の友達が話に割り込んできた。
「俺も見たんだが可愛くて。目がくりくりしてて髪もふわふわで、きっと数年するとすごく美人になるぞ。お前幼なじみなんだろ?羨ましいな。」
「おい!お前見なかったのか?」
隣の友達が慌てて腕を引っ張った。
何やらコソコソ話している。何だ?
「そうだったのか。あ、いや。ごめんな。まあ羨ましいのに変わりないな。」
ん?何だ?どうした?もしかして…。
とにかくシャーリーは騎士団にいることがわかった。
僕が王宮に居ることは知らないから驚くだろうな。
ん、あそこに見えるのはシャーリーの兄ケイン副次官補とルキシス副団長か。
まあダマガラン王太子陛下の護衛のことや留学時の騎士団の配置に付いて話し込んでいるんだろう。
シャーリーはどこかな?
近くにはいないな。またフラフラしてるんだろうな。
しかし、どこを探してもシャーリーもいなければダマガラン王太子殿下もいない。
騎士団の建屋にはいないのか。
少し慌てた。
絶対に二人は一緒だ。
急いでシャーリーを探す。
シャーリー…騎士団にはいないのか?
ここから北に行くと…王族居住区。
待って、ダメだ。
まさか…そこにいないだろうね。
でも騎士団にいない。
騎士団に来る道は僕が来た道だけだ。
今来た僕は合わなかった。
王族を守るため騎士団は王族居住区の隣にある。
騎士団にいないからそこしかない。
僕は慌てて王族居住区に向かった。
王族居住区は立ち入り禁止だ!
君が入ってはいけないところだ。
僕が行くまで誰にも見つからないで!
特にダマガラン王太子には。
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