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王太子殿下は腹黒?
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クラスが配られ教室についた私は早速…早速……
「ねぇ貴方…明日のお茶会に招待するから参加してくれないかしら?」
悪役令嬢に絡まれている
因みに教室についてすぐスカートのポケットに入れられたヒロインからの手紙は、正直開けたくもない
平民であるリリーからの手紙はなんとかなるとして…
公爵家であるシュリからの招待は簡単には断れない……と思う
なので答えは決まっている
「……喜んでお受けします」
この答えしか存在しないだろう
仮に「少し考えさせてください」等と言った暁には家に連絡が行くだろうし……
悪役令嬢…シュリの両親は子煩悩らしいから
私の返事にシュリは勝ち誇った顔をして「嬉しいわ」と応えて去っていった
私はシュリの表情を見て━━の言葉を思い出した
『悪役令嬢の両親って珍しく子煩悩なのよね~。大体の悪役令嬢は、過去に何かしらの闇を抱えてたりするんだけど…このゲームの悪役令嬢は、甘やかされた悪役令嬢なんだよね~』
『え?甘やかされた悪役令嬢って珍しいの?』
その言葉に━━は言った
『うーん甘やかされて育った悪役令嬢自体は珍しくないんだけど……彼女闇堕ちするのよ。闇堕ちするのに、甘やかされて育った悪役令嬢なんて珍しくない?』
『闇も何も無いのに闇堕ち?』
その言葉に━━はニヤリと笑って言った
『そこは蒼蘭が自分でプレイしてみてよ!理由わかるから』
その言葉に私は笑って言った
『相変わらず勧めるね?』
『そりゃあやって欲しいからね!私のおすすめは一番最初にあるビッグイベントかな。最初からインパクトが強くて…絶対に蒼蘭もハマるよ!少し言うならね、ヒロインが悪役令嬢にお茶会に誘われて…』
そこでタイミングを読んだようにインターホンがなった
『あ!誰か来たみたい…って蒼蘭のお母さんじゃん』
『え?まじ!?』
『えーじゃあバイバイじゃん』
━━は少し悲しそうに言った
『あははっ明日来るから!じゃあまたね━━!』
その言葉に━━は顔を輝かせて言った
『じゃあまた明日ね蒼蘭』
私はその言葉に手を振って家に帰った……もう━━に会えなくなるとも知らずに
過去の思い出に浸っていると、いつの間にか目の前にいたリアムに話しかけられた
「なんで断らなかったの?」
「王太子殿下……え?断れるんですか?」
あっ…つい即答で聞き返してしまった
その様子にリアムは笑いながら言った
「同じ公爵家だし…アーシア家よりスファルニア家の方が権力は上だからね」
えー確かにそうだけど…
その表情を見たリアムは心を読んだように応えた
「もしかして家に連絡が行くとか思ってる?」
「……はい」
その応えにリアムはそれは良いキラキラ笑顔で言った
「大丈夫だよ」と
けれど私は聞き逃さなかった
ボソッとリアムが「令嬢一人の教育も出来ない愚か者が」と言ったのを
その時シエルは、これが前世で言う腹黒か……と思ったが言葉には出さずに笑顔を向けた
シエルは腹黒な人間にいい思い出がなかったので
「ねぇ貴方…明日のお茶会に招待するから参加してくれないかしら?」
悪役令嬢に絡まれている
因みに教室についてすぐスカートのポケットに入れられたヒロインからの手紙は、正直開けたくもない
平民であるリリーからの手紙はなんとかなるとして…
公爵家であるシュリからの招待は簡単には断れない……と思う
なので答えは決まっている
「……喜んでお受けします」
この答えしか存在しないだろう
仮に「少し考えさせてください」等と言った暁には家に連絡が行くだろうし……
悪役令嬢…シュリの両親は子煩悩らしいから
私の返事にシュリは勝ち誇った顔をして「嬉しいわ」と応えて去っていった
私はシュリの表情を見て━━の言葉を思い出した
『悪役令嬢の両親って珍しく子煩悩なのよね~。大体の悪役令嬢は、過去に何かしらの闇を抱えてたりするんだけど…このゲームの悪役令嬢は、甘やかされた悪役令嬢なんだよね~』
『え?甘やかされた悪役令嬢って珍しいの?』
その言葉に━━は言った
『うーん甘やかされて育った悪役令嬢自体は珍しくないんだけど……彼女闇堕ちするのよ。闇堕ちするのに、甘やかされて育った悪役令嬢なんて珍しくない?』
『闇も何も無いのに闇堕ち?』
その言葉に━━はニヤリと笑って言った
『そこは蒼蘭が自分でプレイしてみてよ!理由わかるから』
その言葉に私は笑って言った
『相変わらず勧めるね?』
『そりゃあやって欲しいからね!私のおすすめは一番最初にあるビッグイベントかな。最初からインパクトが強くて…絶対に蒼蘭もハマるよ!少し言うならね、ヒロインが悪役令嬢にお茶会に誘われて…』
そこでタイミングを読んだようにインターホンがなった
『あ!誰か来たみたい…って蒼蘭のお母さんじゃん』
『え?まじ!?』
『えーじゃあバイバイじゃん』
━━は少し悲しそうに言った
『あははっ明日来るから!じゃあまたね━━!』
その言葉に━━は顔を輝かせて言った
『じゃあまた明日ね蒼蘭』
私はその言葉に手を振って家に帰った……もう━━に会えなくなるとも知らずに
過去の思い出に浸っていると、いつの間にか目の前にいたリアムに話しかけられた
「なんで断らなかったの?」
「王太子殿下……え?断れるんですか?」
あっ…つい即答で聞き返してしまった
その様子にリアムは笑いながら言った
「同じ公爵家だし…アーシア家よりスファルニア家の方が権力は上だからね」
えー確かにそうだけど…
その表情を見たリアムは心を読んだように応えた
「もしかして家に連絡が行くとか思ってる?」
「……はい」
その応えにリアムはそれは良いキラキラ笑顔で言った
「大丈夫だよ」と
けれど私は聞き逃さなかった
ボソッとリアムが「令嬢一人の教育も出来ない愚か者が」と言ったのを
その時シエルは、これが前世で言う腹黒か……と思ったが言葉には出さずに笑顔を向けた
シエルは腹黒な人間にいい思い出がなかったので
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