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本編
117.「しゅごいぃ……おっきくてぇ……ふかふかぁ……」
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「……あ、あれ?」
鈴華は予想外の光景に思わず気の抜けたような声を出す。それもその筈だろう……何故なら───
「えっ……これ……って」
───白狐のそれが、大きくなっていたからだ。
鈴華とて男性との性経験はないが、それがなんなのかは知っている。それは……生殖器。所謂、雄の象徴であった。
鈴華は急に恥ずかしくなり、顔がかぁっと熱くなるのを感じていた。裸で抱き合うという行為はあくまで白狐の寒気を和らげる為に、彼の身体を暖める為にしているだけであり、そういった意図は全くなかったからだ。
というかよく考えたら自分はとんでもない事をしているという事に今更ながら気付く。
男の布団に潜り込み、同意もなしに裸で抱き合う……傍から見ればただの強姦魔である。いくら白狐が女性に忌避感を抱かないといっても、これは流石に度が過ぎているだろう。
しかし……普通の男ならばこの事に気が付いた瞬間悲鳴を上げ、拒絶するだろうが……彼は無意識でもそのおちんちんを勃起させているではないか。
しかも腰を小さく動かし、まるで鈴華に擦り付けようとしているような……そんな気がする。
「び、白狐……くん?」
鈴華は恐る恐る白狐に声を掛ける。だが返ってきたのは小さな呻き声(発情)だけであり、やはり彼の意識はない。
それでもこうして腰をヘコヘコさせているのはまさに本能か、それとも彼の望んでいる事なのか……。
「……」
ふと、鈴華の脳裏に邪な考えが浮かぶ。
もしかしたら、彼は母という存在ではなく、交尾相手としての女人を求めてこうして身体を擦りつけてきているのでは……?
もしかしたら、白狐は自分の身体に欲情しているのでは……? ひょっとして……彼は自分に気があるのではないか? そんな考えに頭が支配され、鈴華の胸が早鐘を打つ。
───いや、そんな訳がない。
いくら普段女性に優しい白狐であってもそのような都合のいい男がいる訳がない。
それに鈴華のような巨乳は男からのウケは良くない。それが分かっているから鈴華は男性に愛されるというのを半ば諦めていたし、それ故にこの歳になるまで恋人すら出来た事はない。
まして彼は……白狐は類まれなる美青年だ。そのような男性が自分のこの醜い胸を好いてくれる筈もなし。
だからこそ鈴華は白狐のこの行動を冷静に、そして一歩引いて見るつもりだったのだが……。
「……!」
突然白狐が鈴華に腕を回し、ぎゅっと抱き締めてくる。その行為に驚き、思わず身体がビクンと跳ねた。
だが白狐はそれでも鈴華を離そうとはしない。むしろ逃げられないように、更に強く抱き締めてきたではないか。
「白狐くん!?」
鈴華の中にある可能性が首をもたげる。いや……そんな筈はない、これはあくまでも体温を上げるという行為の一環なのだ……そう自分に言い聞かせるが、しかしそれも段々と弱くなっていく。
彼の意識はない……それか朦朧としているだけ。体温を求めて人肌に抱き着いてきただけだ……。
「村長さん……♡しゅきぃ……♡」
「はい!?!?」
だが、そんな鈴華の思考を白狐の一言が撃ち抜いた。
今、この子は何と言った?鈴華を……自分を好きだ、と言ったような気が……!?
い、いやしかし意識がないのにどうしてそんな事が言えるのだ?ま、まさか無意識化でも言ってしまうほどに自分の事を好いていてくれたのだろうか……!? 鈴華の心臓は最早破裂寸前まで高鳴っており、今や呼吸もままならなくなっていた。
もし彼が意識があるならば、それはそれでマズイ状況ではあるのだが……今はそれ以上に意識がない状態なのが彼女にとっては幸いだった。
もし白狐の意識があるままだったら、鈴華は羞恥の余り頭がおかしくなっていたかもしれない。
「白狐くん?お、起きてるの?」
鈴華は震える声でそう問うが、しかし返事はない。
ならばこれは無意識なのか?それとも───
「村長さん……♡」
白狐の唇が鈴華のそれに近付いてくる。
「(え?)」
それは突然だった。あまりの事に頭が追いつかない鈴華はただ茫然と白狐の綺麗な顔が近づいてくるのを目を開けて見ていた。
「え、ちょ……」
そしてそのまま……白狐の唇が彼女の唇を塞いだ。
「(ひみゅ!?)」
あまりの事態に鈴華は声にならない悲鳴を上げるが、それは全て白狐の口内へと消えていった。
どどどどうすればいいのだ?ま、まさか接吻をされるとは!そ、そうか夢だ!これはきっと夢なんだ!と、夢だとしてもこんな都合の良い夢ある訳ないか! 鈴華の思考は最早まともに働いておらず、パニックで目をぐるぐる回すだけ。
しかしそんな彼女の思考と反比例するかのように、白狐のキスはどんどん過激になっていく。
「ん~♡」
「(~~~~!?)」
まず最初に彼の舌が鈴華の唇をこじ開けるかのように舐め上げる。その感覚に驚き、思わず口を開くと待っていたとばかりに彼の舌が口内へと侵入してくるではないか!
「(な、なななな……)」
ちゅぱちゅぱといやらしい音が二人きりの天幕に響く。
その行動に鈴華の思考回路は完全にショートし、白狐の為すがままになってしまう。
戦場では類まれなる槍働きをする猛将・鈴華。しかしそんな彼女は今、小さなキツネの半化生になすがままになっていた。
「おっぱいさん……すき♡」
「(ひぅっ!?)」
そう囁き、白狐は鈴華を尻尾できつく抱き締める。彼のふわふわのキツネの尻尾が彼女の柔らかい身体を包み込むと、まるで身体全体が蕩けそうな感覚に陥る。
そして遂に───
♢ ♢ ♢
幻魔「申し訳ないがこのシーンは誤魔化しきれないので流石にNG」(指でバッテン)
♢ ♢ ♢
鈴華は予想外の光景に思わず気の抜けたような声を出す。それもその筈だろう……何故なら───
「えっ……これ……って」
───白狐のそれが、大きくなっていたからだ。
鈴華とて男性との性経験はないが、それがなんなのかは知っている。それは……生殖器。所謂、雄の象徴であった。
鈴華は急に恥ずかしくなり、顔がかぁっと熱くなるのを感じていた。裸で抱き合うという行為はあくまで白狐の寒気を和らげる為に、彼の身体を暖める為にしているだけであり、そういった意図は全くなかったからだ。
というかよく考えたら自分はとんでもない事をしているという事に今更ながら気付く。
男の布団に潜り込み、同意もなしに裸で抱き合う……傍から見ればただの強姦魔である。いくら白狐が女性に忌避感を抱かないといっても、これは流石に度が過ぎているだろう。
しかし……普通の男ならばこの事に気が付いた瞬間悲鳴を上げ、拒絶するだろうが……彼は無意識でもそのおちんちんを勃起させているではないか。
しかも腰を小さく動かし、まるで鈴華に擦り付けようとしているような……そんな気がする。
「び、白狐……くん?」
鈴華は恐る恐る白狐に声を掛ける。だが返ってきたのは小さな呻き声(発情)だけであり、やはり彼の意識はない。
それでもこうして腰をヘコヘコさせているのはまさに本能か、それとも彼の望んでいる事なのか……。
「……」
ふと、鈴華の脳裏に邪な考えが浮かぶ。
もしかしたら、彼は母という存在ではなく、交尾相手としての女人を求めてこうして身体を擦りつけてきているのでは……?
もしかしたら、白狐は自分の身体に欲情しているのでは……? ひょっとして……彼は自分に気があるのではないか? そんな考えに頭が支配され、鈴華の胸が早鐘を打つ。
───いや、そんな訳がない。
いくら普段女性に優しい白狐であってもそのような都合のいい男がいる訳がない。
それに鈴華のような巨乳は男からのウケは良くない。それが分かっているから鈴華は男性に愛されるというのを半ば諦めていたし、それ故にこの歳になるまで恋人すら出来た事はない。
まして彼は……白狐は類まれなる美青年だ。そのような男性が自分のこの醜い胸を好いてくれる筈もなし。
だからこそ鈴華は白狐のこの行動を冷静に、そして一歩引いて見るつもりだったのだが……。
「……!」
突然白狐が鈴華に腕を回し、ぎゅっと抱き締めてくる。その行為に驚き、思わず身体がビクンと跳ねた。
だが白狐はそれでも鈴華を離そうとはしない。むしろ逃げられないように、更に強く抱き締めてきたではないか。
「白狐くん!?」
鈴華の中にある可能性が首をもたげる。いや……そんな筈はない、これはあくまでも体温を上げるという行為の一環なのだ……そう自分に言い聞かせるが、しかしそれも段々と弱くなっていく。
彼の意識はない……それか朦朧としているだけ。体温を求めて人肌に抱き着いてきただけだ……。
「村長さん……♡しゅきぃ……♡」
「はい!?!?」
だが、そんな鈴華の思考を白狐の一言が撃ち抜いた。
今、この子は何と言った?鈴華を……自分を好きだ、と言ったような気が……!?
い、いやしかし意識がないのにどうしてそんな事が言えるのだ?ま、まさか無意識化でも言ってしまうほどに自分の事を好いていてくれたのだろうか……!? 鈴華の心臓は最早破裂寸前まで高鳴っており、今や呼吸もままならなくなっていた。
もし彼が意識があるならば、それはそれでマズイ状況ではあるのだが……今はそれ以上に意識がない状態なのが彼女にとっては幸いだった。
もし白狐の意識があるままだったら、鈴華は羞恥の余り頭がおかしくなっていたかもしれない。
「白狐くん?お、起きてるの?」
鈴華は震える声でそう問うが、しかし返事はない。
ならばこれは無意識なのか?それとも───
「村長さん……♡」
白狐の唇が鈴華のそれに近付いてくる。
「(え?)」
それは突然だった。あまりの事に頭が追いつかない鈴華はただ茫然と白狐の綺麗な顔が近づいてくるのを目を開けて見ていた。
「え、ちょ……」
そしてそのまま……白狐の唇が彼女の唇を塞いだ。
「(ひみゅ!?)」
あまりの事態に鈴華は声にならない悲鳴を上げるが、それは全て白狐の口内へと消えていった。
どどどどうすればいいのだ?ま、まさか接吻をされるとは!そ、そうか夢だ!これはきっと夢なんだ!と、夢だとしてもこんな都合の良い夢ある訳ないか! 鈴華の思考は最早まともに働いておらず、パニックで目をぐるぐる回すだけ。
しかしそんな彼女の思考と反比例するかのように、白狐のキスはどんどん過激になっていく。
「ん~♡」
「(~~~~!?)」
まず最初に彼の舌が鈴華の唇をこじ開けるかのように舐め上げる。その感覚に驚き、思わず口を開くと待っていたとばかりに彼の舌が口内へと侵入してくるではないか!
「(な、なななな……)」
ちゅぱちゅぱといやらしい音が二人きりの天幕に響く。
その行動に鈴華の思考回路は完全にショートし、白狐の為すがままになってしまう。
戦場では類まれなる槍働きをする猛将・鈴華。しかしそんな彼女は今、小さなキツネの半化生になすがままになっていた。
「おっぱいさん……すき♡」
「(ひぅっ!?)」
そう囁き、白狐は鈴華を尻尾できつく抱き締める。彼のふわふわのキツネの尻尾が彼女の柔らかい身体を包み込むと、まるで身体全体が蕩けそうな感覚に陥る。
そして遂に───
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幻魔「申し訳ないがこのシーンは誤魔化しきれないので流石にNG」(指でバッテン)
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