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本編
93.「いえ、今裸になると勃起してるのがバレるからいい……あ、いやなんでもありません」
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小姓白狐の朝は早い……。
まだ陽の上らぬ内に彼はパチクリと目を覚まし、のそのそと布団から身体を起こす。
白狐が寝ているのは信葉の部屋である。
彼は、隣で眠る信葉を起こさぬようにしながら布団を畳み、畳んで部屋の隅に置くと、忍び足で廊下へと出た。
そして薄暗い廊下を進んでいくと、前方からパタパタと慌ただしい足音が響いてくる。
「フーッ♡フッー……♡」
「あれ?どうしたの僕。なんか息荒くしてるけど」
「あ、もう一匹の僕……♡い、いやなんでもないよ……♡そ、それよりそっちはどうしたの?♡」
「僕はこれから信葉様のご飯作りにいくんだ」
「そうなんだ……♡僕はこれからオナ……♡じゃなくて洗濯しにいくの……♡」
「そうなんだ。じゃあお互い頑張ろうね」
「うん……♡ふっー……♡」
自分自身との対話を済ませる小姓白狐。もう一匹の自分はなんだか息を荒くして前かがみの姿勢になりながら顔を赤くしていたようだが、ナニをしていたのだろうか?
気になるところだが今は忙しいので考えるのは後回しである。
「今日の朝ごはんは卵焼きと……焼き魚と……後は何にしようかなぁ」
献立を考えながら廊下を歩く白狐。考え事をしながら歩く道程は早く、小姓白狐はすぐに調理場へと到着し、料理の下拵えを始めた。
「あら、白狐ちゃん。信葉様の朝餉かい?」
「おはようございます、お姉さん。台所をお借りしますね」
「白狐ちゃんは時折仰々しい言葉遣いになるねぇ。それなんかの遊びなの?」
「いえ、小姓の嗜みです」
「小姓ごっこかぁ、可愛いねぇ」
料理人のお姉さんと他愛もない雑談を交わしながら下拵えをする。使用人達とのコミュニケーションも小姓の役割であり、信葉の小姓として円滑な人間関係を構築できるように日々努力あるのみである。
密偵白狐がお城の使用人達と仲良くなってくれているので、この白狐が初見の人物でも相手は親し気に話してくる。
なので使用人達との良好な関係を維持するのに終始すればいいだけだ。
下拵えが終わったところで、今度は身体を洗いに井戸へと向かう。
小姓は身だしなみに気を付けなければいけない……。やはり毎日の身体洗いは必要であり、白いふわふわとした毛並みを維持するのは水浴びが必須なのだ。
「あ、おはよーキツネちゃん!」
井戸には先客がいた。つい先日密偵白狐が出会った兎の半化生……兎瑠である。
小姓白狐は彼女とは初めて会うが、ウサギさんの話はもう一匹の白狐から聞いていたので、この白狐も兎瑠とまるで既知の仲のように話す事が出来た。
「おはようございます、兎瑠様」
白狐はにこりと笑って兎瑠に微笑みかける。小姓として上品な挨拶は欠かせないのである。
そんな挨拶をされた兎瑠は一瞬訝しげな表情を浮かべるが、すぐに兎瑠も白狐に微笑み返した。
「お背中お流ししましょうか?」
白狐がそう言うと兎瑠は「う~ん」と悩むように首を傾け、
「さっき別のキツネちゃんにやって貰ったからいいわよ~」
と答えた。
どうやら先程会った密偵白狐が既に彼女の身体を洗ってあげたようだ。
抜け目ないというかなんというか、抜け駆けにも程がある。
自分だってウサギさんの身体を洗いたいというのに……
いや、無論変な意味ではない。ウサギさんの尻尾や耳を触りたいというだけで決して兎瑠の豊満でエッチな身体を弄りたいという訳ではない。
そう、決して。
「ねぇねぇ、キツネちゃんって三つ子なの?」
ふと、兎瑠がそんな事を聞いてきた。彼女は微笑みながらもどこか白狐の事を見定めるような視線で見ている。
突然の質問に白狐は一瞬呆けるがすぐに兎瑠に向き直り口を開く。
「いえ、違いますよ。僕達は分身の術で三匹に分かれた白狐です。元々は一匹の存在なので、全員同じような人物だと思って頂いてよろしいかと」
小姓白狐のそんな改まった答えを聞いて兎瑠は何やらむずかしそうな表情で腕を組む。
どうやらあまり納得がいってないようで、更に白狐に質問を重ねる。
「う~ん、ちょっとよく分からないんだけど……忍術に本当の身体を作り出す分身の術なんて存在しないし、キミ達見てると、どうも同一人物には見えないんだけどなぁ……」
兎瑠は凄まじい違和感を覚えていた。先程身体を洗って貰った密偵白狐は天真爛漫な快活な性格だが、目の前の小姓の姿をした白狐は違う。成熟した雰囲気と教養が全体から滲み出すような上品さと優雅さ。まるで別人のようであったのだ。
しかしその一方で、兎瑠の直感は二匹の白狐が同一人物だと告げている。
理由は説明できないが、確かに目の前の白狐と先程の白狐は同一人物なのだ。
「不思議なキツネちゃんだねぇ」
兎瑠がそこまで言うと、白狐はニコリと笑う。
「じゃあ、お身体を洗ってみましょうか?」
「え?」
唐突な白狐の言葉に兎瑠は目を丸くした。何故いきなり身体を洗うという話になるのだろうか?
先程別の白狐に身体を洗って貰ったと話した筈だが……
困惑する兎瑠を他所に目の前の白狐は柔和な笑みを浮かべながら言葉を続けた。
「兎瑠様はいつももう一匹の僕に身体を洗って貰っているのでしょう?ならば先程の僕と今の僕が身体を洗ったらどのような違いが出るのか、気になりませんか?」
「あ、あぁ~なるほど。そういうこと……」
白狐《びゃっこ》の真意を汲み取ると兎瑠は納得し、そして苦笑いを浮かべる。
白狐は何故か他人の身体を洗うのが好きなようで、先程の白狐にしても今の白狐にしてもそこに違いはないようだ。
なにせもう一匹の白狐は顔を合わす度に「身体洗う?」「身体汚れてない?」「なんか身体洗いたいなぁ……」と言ってくるのだ。
こんな事を言ってくるなんてやはり二匹の白狐は同じ存在なのだろう、兎瑠は思った。
「じゃあ……せっかくだしお願いしようかしら♪」
先程もう一匹の白狐に洗ってもらったばかりだが何回も断るのもあれだろう。
それに兎瑠とて身体を洗ってもらうのは気持ちいのだ。兎瑠のような老体には身体洗いが何よりの至福であり、兎瑠は二つ返事でそう答えた。
「かしこまりました。では……」
白狐はそう言うと、腕の裾をまくりあげて兎瑠のふくよかな肢体に手を伸ばした。
「……ん♡」
白狐の小さな手が兎瑠に触れた瞬間彼女はビクンと身体を揺らした。
毎度の事だが、白狐は手は妙に気持ちよく、触れられただけでゾクッとした感覚が走る。
そして白狐の白い手が、ふくよかな肌を撫でまわすように動いていく。
兎瑠は気持ちが良いのを我慢するように唇を噛み、しかし恍惚とした表情でくすぐったそうな声を漏らす……。
「あっ……ふぅ♡♡」
兎瑠が身体をぴくぴくと揺らし、艶っぽい声を発している。
彼女の豊満な身体はまるで水を吸うように、白狐の手が触れる度に感度が増していくようであった。
「んっ……ふぅー♡あっ、そこぉ」
ふくよかな乳房を手で揉みしだかれれば身体がビクッと震え、股の間から太ももにかけて撫で回されれば甘い吐息が零れる。
更には身体の色々な部分に触れてくる手はただただ気持ちよく、兎瑠は自分の胸が段々と高鳴っていくのを感じた。
このキツネちゃんは、身体洗いが物凄く上手だ。それはもう、洗われるだけで絶頂を迎えてしまいそうな程に。
それは二匹の白狐共同じようで、やはりこの身体洗いの技術を見るに同じ人物と見て間違いなさそうだ。
「気持ちいいですか?兎瑠様」
白狐が爽やかに笑いながらそう言った。
……当然の事だが、この白狐は何も密偵白狐と小姓白狐の同一性を兎瑠に示そうとしている訳ではない。
ただ単純に、兎瑠のウサギおっぱいを揉みしだきたいという邪な気持ちで身体を洗っているだけである。
密偵白狐ばかりウサギさんのおっぱいやおまんこを揉んで、自分が揉まないのは不公平ではないか。
そう考えたこの白狐《びゃっこ》はこうして別の身体と比較するという体でウサギさんの身体を独り占めし、思う存分兎瑠の豊満な肢体を揉みしだいているのだ。
兎瑠も白狐に身体を洗ってもらうのが好きなので、お互いにウィンウィンの関係であると言えるだろう。
「いいわぁ……♡すっごい気持ちいぃ♡キツネちゃん、最高……♡」
兎瑠は恍惚とした表情で白狐《びゃっこ》に笑いかける。
触り方や力加減が非常に良い。まるで熟練のマッサージ師のようだ。
やはりこの白狐《びゃっこ》は只者ではない……そう考えた兎瑠であったが、そんな考えもすぐに頭の隅から消え去る程の快感が胸の先端から身体に流れてきた。
兎瑠はその快感に目を見開くと、悲鳴のような声を上げる。
「んひゃっ!?♡!?」
見ると、白狐が兎瑠の乳首を指で摘んでいた。
それも、決して力は入れてなく、触れるか触れないか程度の優しい触り方である。
「あっ♡だめっ……♡♡ちくびっ……きもちいぃ♡♡」
白狐の指が乳首を摘む度、ピリッとした感覚が胸から脳髄へと走り抜けていく。
ウサギさんの身体は非常に敏感であり、その中でも胸の感度はズバ抜けて高かった。そのウサギさんのおっぱいを優しくこねるように揉まれ、胸の先端を爪でカリカリと刺激されてはたまったものではない。
「あっ♡んっ♡♡ふっ……ぅ♡♡」
兎瑠は切なそうな表情を浮かべながらも、必死に声を抑えるように唇を噛んだ。
密偵の白狐が彼女を洗う手付きは非常に優しいものだ。
それは彼女が感じている快感を更に高める為のもので、兎瑠は身体を洗うというよりは胸や股の間を触れる手付きに段々と感じてきた。
そして白狐がその豊満な胸を揉みしだき、ゆっくりと股の間に手を伸ばした瞬間、兎瑠の身体が一際大きく痙攣する。
「んっ……ああぁぁぁぁッ♡♡♡!?」
あまりの快感に身体が耐えきれなかったのか、兎瑠は身体を仰け反らせ、一際大きな嬌声を上げる。
白狐が手を胸から離せば、彼女の豊満な乳房はぷるんと揺れ、その先端には大きく勃起した乳首が天を向いていた。
「はぁ……はぁ……♡」
暫しの間快感の余韻に浸り息を整える兎瑠。
ーーー同じであった。
触り方も、乳首やおまんこを愛撫する時の攻め方も……もう一匹の白狐と全く同じ。
同じ人物が二匹いるなんてあり得ないが、しかしやはり同一人物としか思えない。
「如何でしたでしょうか」
柔和な笑みを浮かべながらそう聞く白狐。
その笑顔に兎瑠は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「えぇ、さっきのキツネちゃんと貴女は同じキツネちゃんなのね。よく分かったわ」
「それは良かった」
そう言うと白狐は一礼し、その場から離れようとする。
「あれ?キツネちゃんも水浴びしに来たんじゃないの?」
兎瑠がそう問うと、白狐は涼しい顔を変えずにこう答えた。
「いえ、今裸になると勃起してるのがバレるからいい……あ、いやなんでもありません」
「?」
よく分からないがこの白狐は水浴びをしないらしい。
ならば何故この井戸に来たのだろうかと兎瑠は疑問に思うが、さっき会ったもう一匹の白狐も兎瑠の身体を洗った後、自分の身体を洗わずにそそくさと何処かへ行ってしまったのを思い出す。
そんなところまで似ているとはなんだか微笑ましい存在だなと兎瑠は笑みを漏らした。
「じゃあね、キツネちゃん」
兎瑠はそう言いつつ、白狐に手を振り見送った。
白狐もまた彼女に手を振り返し、そして井戸から去って行った。
「……」
そして角を曲がり、誰もいない事をキョロキョロと見渡し確認すると白狐は涼しい顔から一転、顔を真っ赤に染め、その場にへたり込む。
「ふにゃあ……♡ウサギさんエッチすぎるよぉ……♡♡」
それと同時におちんちんがビクンと跳ね、大きく勃ち上がる。
先程の兎瑠のウサギおっぱいを揉みしだきまくった為、当然と言えば当然だが……
ーーー想像以上であった。
もう一匹の白狐から話は聞いていたが、黒ずんだおっぱいといいいい具合の腹肉といい、明らかに経産婦のおっぱいである。
それに、母乳だって出るという噂だ。こんな淫乱(白狐視点)ウサギさんの身体を独り占めしていたなんて密偵白狐はずるい。
「フッー!♡♡♡」
自分が信葉とお勉強している間にウサギさんとウサウサしているだなんて不公平である。
小姓白狐は憤っていた。だから今ウサギさんの身体を堪能した訳だが……どうにも勃起が治まらない。
兎瑠は白狐の愛撫で絶頂に至ったが白狐自身は射精もしていないので当然と言えば当然なのだが、こんなおちんちんを勃起させたまま城中を歩く訳にもいかない。
それじゃただの変態キツネではないか。自分は高貴で教養のある小姓だというのに……!
「うーっ……♡♡ふにゅう……♡♡」
このままではいけない。急いでおちんちんをシコシコして射精しなければ……。
人気のいないところに移動し、思う存分におちんちんを弄るのだ。
「にゃあ……♡」
前かがみの姿勢になりながら城内をこっそりと移動する。
は、早くしないと……♡興奮のあまり誰かを襲ってしまうかもしれない……♡今女を見たら誰彼構わず襲ってしまうかもしれない……♡
危険な状態であったが、ゆっくりと薄暗い廊下を進んでいくと、前方からパタパタと慌ただしい足音が響いてくる。
「あ、もう一匹の僕。下拵えは終わったの?」
先程会ったもう一匹の自分であった。彼は先程とは違いなにかスッキリしたような顔でにこにこと笑みを浮かべていた。
「フーッ♡フッー……♡」
「あれ?どうしたの僕。なんか息荒くしてるけど」
「い、いやなんでもないよ……♡そ、それよりそっちはどうしたの?♡」
「僕はこれからお風呂場掃除しにいくんだ」
「そうなんだ……♡僕はこれからオナ……♡じゃなくて信葉様起こしにいくの……♡」
「そうなんだ。じゃあお互い頑張ろうね」
「うん……♡ふっー……♡」
こうして白狐達の生活が始まるのだ……。
ちなみに小姓の方はこの後、信葉が寝てる横でめちゃくちゃオナニーした。(いっぱいでた)
まだ陽の上らぬ内に彼はパチクリと目を覚まし、のそのそと布団から身体を起こす。
白狐が寝ているのは信葉の部屋である。
彼は、隣で眠る信葉を起こさぬようにしながら布団を畳み、畳んで部屋の隅に置くと、忍び足で廊下へと出た。
そして薄暗い廊下を進んでいくと、前方からパタパタと慌ただしい足音が響いてくる。
「フーッ♡フッー……♡」
「あれ?どうしたの僕。なんか息荒くしてるけど」
「あ、もう一匹の僕……♡い、いやなんでもないよ……♡そ、それよりそっちはどうしたの?♡」
「僕はこれから信葉様のご飯作りにいくんだ」
「そうなんだ……♡僕はこれからオナ……♡じゃなくて洗濯しにいくの……♡」
「そうなんだ。じゃあお互い頑張ろうね」
「うん……♡ふっー……♡」
自分自身との対話を済ませる小姓白狐。もう一匹の自分はなんだか息を荒くして前かがみの姿勢になりながら顔を赤くしていたようだが、ナニをしていたのだろうか?
気になるところだが今は忙しいので考えるのは後回しである。
「今日の朝ごはんは卵焼きと……焼き魚と……後は何にしようかなぁ」
献立を考えながら廊下を歩く白狐。考え事をしながら歩く道程は早く、小姓白狐はすぐに調理場へと到着し、料理の下拵えを始めた。
「あら、白狐ちゃん。信葉様の朝餉かい?」
「おはようございます、お姉さん。台所をお借りしますね」
「白狐ちゃんは時折仰々しい言葉遣いになるねぇ。それなんかの遊びなの?」
「いえ、小姓の嗜みです」
「小姓ごっこかぁ、可愛いねぇ」
料理人のお姉さんと他愛もない雑談を交わしながら下拵えをする。使用人達とのコミュニケーションも小姓の役割であり、信葉の小姓として円滑な人間関係を構築できるように日々努力あるのみである。
密偵白狐がお城の使用人達と仲良くなってくれているので、この白狐が初見の人物でも相手は親し気に話してくる。
なので使用人達との良好な関係を維持するのに終始すればいいだけだ。
下拵えが終わったところで、今度は身体を洗いに井戸へと向かう。
小姓は身だしなみに気を付けなければいけない……。やはり毎日の身体洗いは必要であり、白いふわふわとした毛並みを維持するのは水浴びが必須なのだ。
「あ、おはよーキツネちゃん!」
井戸には先客がいた。つい先日密偵白狐が出会った兎の半化生……兎瑠である。
小姓白狐は彼女とは初めて会うが、ウサギさんの話はもう一匹の白狐から聞いていたので、この白狐も兎瑠とまるで既知の仲のように話す事が出来た。
「おはようございます、兎瑠様」
白狐はにこりと笑って兎瑠に微笑みかける。小姓として上品な挨拶は欠かせないのである。
そんな挨拶をされた兎瑠は一瞬訝しげな表情を浮かべるが、すぐに兎瑠も白狐に微笑み返した。
「お背中お流ししましょうか?」
白狐がそう言うと兎瑠は「う~ん」と悩むように首を傾け、
「さっき別のキツネちゃんにやって貰ったからいいわよ~」
と答えた。
どうやら先程会った密偵白狐が既に彼女の身体を洗ってあげたようだ。
抜け目ないというかなんというか、抜け駆けにも程がある。
自分だってウサギさんの身体を洗いたいというのに……
いや、無論変な意味ではない。ウサギさんの尻尾や耳を触りたいというだけで決して兎瑠の豊満でエッチな身体を弄りたいという訳ではない。
そう、決して。
「ねぇねぇ、キツネちゃんって三つ子なの?」
ふと、兎瑠がそんな事を聞いてきた。彼女は微笑みながらもどこか白狐の事を見定めるような視線で見ている。
突然の質問に白狐は一瞬呆けるがすぐに兎瑠に向き直り口を開く。
「いえ、違いますよ。僕達は分身の術で三匹に分かれた白狐です。元々は一匹の存在なので、全員同じような人物だと思って頂いてよろしいかと」
小姓白狐のそんな改まった答えを聞いて兎瑠は何やらむずかしそうな表情で腕を組む。
どうやらあまり納得がいってないようで、更に白狐に質問を重ねる。
「う~ん、ちょっとよく分からないんだけど……忍術に本当の身体を作り出す分身の術なんて存在しないし、キミ達見てると、どうも同一人物には見えないんだけどなぁ……」
兎瑠は凄まじい違和感を覚えていた。先程身体を洗って貰った密偵白狐は天真爛漫な快活な性格だが、目の前の小姓の姿をした白狐は違う。成熟した雰囲気と教養が全体から滲み出すような上品さと優雅さ。まるで別人のようであったのだ。
しかしその一方で、兎瑠の直感は二匹の白狐が同一人物だと告げている。
理由は説明できないが、確かに目の前の白狐と先程の白狐は同一人物なのだ。
「不思議なキツネちゃんだねぇ」
兎瑠がそこまで言うと、白狐はニコリと笑う。
「じゃあ、お身体を洗ってみましょうか?」
「え?」
唐突な白狐の言葉に兎瑠は目を丸くした。何故いきなり身体を洗うという話になるのだろうか?
先程別の白狐に身体を洗って貰ったと話した筈だが……
困惑する兎瑠を他所に目の前の白狐は柔和な笑みを浮かべながら言葉を続けた。
「兎瑠様はいつももう一匹の僕に身体を洗って貰っているのでしょう?ならば先程の僕と今の僕が身体を洗ったらどのような違いが出るのか、気になりませんか?」
「あ、あぁ~なるほど。そういうこと……」
白狐《びゃっこ》の真意を汲み取ると兎瑠は納得し、そして苦笑いを浮かべる。
白狐は何故か他人の身体を洗うのが好きなようで、先程の白狐にしても今の白狐にしてもそこに違いはないようだ。
なにせもう一匹の白狐は顔を合わす度に「身体洗う?」「身体汚れてない?」「なんか身体洗いたいなぁ……」と言ってくるのだ。
こんな事を言ってくるなんてやはり二匹の白狐は同じ存在なのだろう、兎瑠は思った。
「じゃあ……せっかくだしお願いしようかしら♪」
先程もう一匹の白狐に洗ってもらったばかりだが何回も断るのもあれだろう。
それに兎瑠とて身体を洗ってもらうのは気持ちいのだ。兎瑠のような老体には身体洗いが何よりの至福であり、兎瑠は二つ返事でそう答えた。
「かしこまりました。では……」
白狐はそう言うと、腕の裾をまくりあげて兎瑠のふくよかな肢体に手を伸ばした。
「……ん♡」
白狐の小さな手が兎瑠に触れた瞬間彼女はビクンと身体を揺らした。
毎度の事だが、白狐は手は妙に気持ちよく、触れられただけでゾクッとした感覚が走る。
そして白狐の白い手が、ふくよかな肌を撫でまわすように動いていく。
兎瑠は気持ちが良いのを我慢するように唇を噛み、しかし恍惚とした表情でくすぐったそうな声を漏らす……。
「あっ……ふぅ♡♡」
兎瑠が身体をぴくぴくと揺らし、艶っぽい声を発している。
彼女の豊満な身体はまるで水を吸うように、白狐の手が触れる度に感度が増していくようであった。
「んっ……ふぅー♡あっ、そこぉ」
ふくよかな乳房を手で揉みしだかれれば身体がビクッと震え、股の間から太ももにかけて撫で回されれば甘い吐息が零れる。
更には身体の色々な部分に触れてくる手はただただ気持ちよく、兎瑠は自分の胸が段々と高鳴っていくのを感じた。
このキツネちゃんは、身体洗いが物凄く上手だ。それはもう、洗われるだけで絶頂を迎えてしまいそうな程に。
それは二匹の白狐共同じようで、やはりこの身体洗いの技術を見るに同じ人物と見て間違いなさそうだ。
「気持ちいいですか?兎瑠様」
白狐が爽やかに笑いながらそう言った。
……当然の事だが、この白狐は何も密偵白狐と小姓白狐の同一性を兎瑠に示そうとしている訳ではない。
ただ単純に、兎瑠のウサギおっぱいを揉みしだきたいという邪な気持ちで身体を洗っているだけである。
密偵白狐ばかりウサギさんのおっぱいやおまんこを揉んで、自分が揉まないのは不公平ではないか。
そう考えたこの白狐《びゃっこ》はこうして別の身体と比較するという体でウサギさんの身体を独り占めし、思う存分兎瑠の豊満な肢体を揉みしだいているのだ。
兎瑠も白狐に身体を洗ってもらうのが好きなので、お互いにウィンウィンの関係であると言えるだろう。
「いいわぁ……♡すっごい気持ちいぃ♡キツネちゃん、最高……♡」
兎瑠は恍惚とした表情で白狐《びゃっこ》に笑いかける。
触り方や力加減が非常に良い。まるで熟練のマッサージ師のようだ。
やはりこの白狐《びゃっこ》は只者ではない……そう考えた兎瑠であったが、そんな考えもすぐに頭の隅から消え去る程の快感が胸の先端から身体に流れてきた。
兎瑠はその快感に目を見開くと、悲鳴のような声を上げる。
「んひゃっ!?♡!?」
見ると、白狐が兎瑠の乳首を指で摘んでいた。
それも、決して力は入れてなく、触れるか触れないか程度の優しい触り方である。
「あっ♡だめっ……♡♡ちくびっ……きもちいぃ♡♡」
白狐の指が乳首を摘む度、ピリッとした感覚が胸から脳髄へと走り抜けていく。
ウサギさんの身体は非常に敏感であり、その中でも胸の感度はズバ抜けて高かった。そのウサギさんのおっぱいを優しくこねるように揉まれ、胸の先端を爪でカリカリと刺激されてはたまったものではない。
「あっ♡んっ♡♡ふっ……ぅ♡♡」
兎瑠は切なそうな表情を浮かべながらも、必死に声を抑えるように唇を噛んだ。
密偵の白狐が彼女を洗う手付きは非常に優しいものだ。
それは彼女が感じている快感を更に高める為のもので、兎瑠は身体を洗うというよりは胸や股の間を触れる手付きに段々と感じてきた。
そして白狐がその豊満な胸を揉みしだき、ゆっくりと股の間に手を伸ばした瞬間、兎瑠の身体が一際大きく痙攣する。
「んっ……ああぁぁぁぁッ♡♡♡!?」
あまりの快感に身体が耐えきれなかったのか、兎瑠は身体を仰け反らせ、一際大きな嬌声を上げる。
白狐が手を胸から離せば、彼女の豊満な乳房はぷるんと揺れ、その先端には大きく勃起した乳首が天を向いていた。
「はぁ……はぁ……♡」
暫しの間快感の余韻に浸り息を整える兎瑠。
ーーー同じであった。
触り方も、乳首やおまんこを愛撫する時の攻め方も……もう一匹の白狐と全く同じ。
同じ人物が二匹いるなんてあり得ないが、しかしやはり同一人物としか思えない。
「如何でしたでしょうか」
柔和な笑みを浮かべながらそう聞く白狐。
その笑顔に兎瑠は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「えぇ、さっきのキツネちゃんと貴女は同じキツネちゃんなのね。よく分かったわ」
「それは良かった」
そう言うと白狐は一礼し、その場から離れようとする。
「あれ?キツネちゃんも水浴びしに来たんじゃないの?」
兎瑠がそう問うと、白狐は涼しい顔を変えずにこう答えた。
「いえ、今裸になると勃起してるのがバレるからいい……あ、いやなんでもありません」
「?」
よく分からないがこの白狐は水浴びをしないらしい。
ならば何故この井戸に来たのだろうかと兎瑠は疑問に思うが、さっき会ったもう一匹の白狐も兎瑠の身体を洗った後、自分の身体を洗わずにそそくさと何処かへ行ってしまったのを思い出す。
そんなところまで似ているとはなんだか微笑ましい存在だなと兎瑠は笑みを漏らした。
「じゃあね、キツネちゃん」
兎瑠はそう言いつつ、白狐に手を振り見送った。
白狐もまた彼女に手を振り返し、そして井戸から去って行った。
「……」
そして角を曲がり、誰もいない事をキョロキョロと見渡し確認すると白狐は涼しい顔から一転、顔を真っ赤に染め、その場にへたり込む。
「ふにゃあ……♡ウサギさんエッチすぎるよぉ……♡♡」
それと同時におちんちんがビクンと跳ね、大きく勃ち上がる。
先程の兎瑠のウサギおっぱいを揉みしだきまくった為、当然と言えば当然だが……
ーーー想像以上であった。
もう一匹の白狐から話は聞いていたが、黒ずんだおっぱいといいいい具合の腹肉といい、明らかに経産婦のおっぱいである。
それに、母乳だって出るという噂だ。こんな淫乱(白狐視点)ウサギさんの身体を独り占めしていたなんて密偵白狐はずるい。
「フッー!♡♡♡」
自分が信葉とお勉強している間にウサギさんとウサウサしているだなんて不公平である。
小姓白狐は憤っていた。だから今ウサギさんの身体を堪能した訳だが……どうにも勃起が治まらない。
兎瑠は白狐の愛撫で絶頂に至ったが白狐自身は射精もしていないので当然と言えば当然なのだが、こんなおちんちんを勃起させたまま城中を歩く訳にもいかない。
それじゃただの変態キツネではないか。自分は高貴で教養のある小姓だというのに……!
「うーっ……♡♡ふにゅう……♡♡」
このままではいけない。急いでおちんちんをシコシコして射精しなければ……。
人気のいないところに移動し、思う存分におちんちんを弄るのだ。
「にゃあ……♡」
前かがみの姿勢になりながら城内をこっそりと移動する。
は、早くしないと……♡興奮のあまり誰かを襲ってしまうかもしれない……♡今女を見たら誰彼構わず襲ってしまうかもしれない……♡
危険な状態であったが、ゆっくりと薄暗い廊下を進んでいくと、前方からパタパタと慌ただしい足音が響いてくる。
「あ、もう一匹の僕。下拵えは終わったの?」
先程会ったもう一匹の自分であった。彼は先程とは違いなにかスッキリしたような顔でにこにこと笑みを浮かべていた。
「フーッ♡フッー……♡」
「あれ?どうしたの僕。なんか息荒くしてるけど」
「い、いやなんでもないよ……♡そ、それよりそっちはどうしたの?♡」
「僕はこれからお風呂場掃除しにいくんだ」
「そうなんだ……♡僕はこれからオナ……♡じゃなくて信葉様起こしにいくの……♡」
「そうなんだ。じゃあお互い頑張ろうね」
「うん……♡ふっー……♡」
こうして白狐達の生活が始まるのだ……。
ちなみに小姓の方はこの後、信葉が寝てる横でめちゃくちゃオナニーした。(いっぱいでた)
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【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
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といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
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勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
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