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本編
幻魔先生のワンポイントレッスン
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★★★★★★★★★★★★★★★
幻魔先生のワンポイントレッスン
★★★★★★★★★★★★★★★
幻魔「白狐よ。今日は戦国時代の伝令について学ぼうか」
白狐くん「はい!」
幻魔「まず伝令というと……お前はどんなイメージを持っている?」
白狐くん「えっと……馬に乗った人が、手紙を運んでいるところでしょうか?」
幻魔「うむ、それも立派な伝達情報じゃな。当時は電話は勿論車や電車なんてものも無いので手紙、もしくは口頭での伝言が主だったようじゃな」
白狐くん「スマホもネットがないなんてそんな時代に産まれたくないですねぇ……」
幻魔「馬での伝達は主要な方法でな、多くの大名は領地内に宿駅という場を沢山設け、そこで馬と人をリレーのように交代させながら情報を伝達していた」
白狐くん「ほへぇ~! それなら24時間体制で情報を運べますね!」
幻魔「馬での伝令は戦場でも用いられた。ドラマ等で戦場を単騎、もしくは少人数で駆け巡る騎馬武者を見た事があるか?あれは"使番"(つかいばん)と言い大将からの命令や軍団同士の情報伝達のために走り回る騎馬武者じゃ」
白狐くん「テレビで見た事あります!でも一人とか少ない人数で戦場を動き回るなんて勇気がありますね……」
幻魔「そう、使番というのは武勇に優れた精鋭にしか務まらぬ、とても重要な役割じゃった。兵達の憧れの的であり、平時でもその勢力の重要な役職に就いている事が多かった」
白狐くん「戦場での伝令兵はエリートの人達だったんですね!」
幻魔「使番出身の武将は沢山いるぞ。有名どころだと、武田家は真田昌幸、山県昌景、高坂昌信……織田家では佐々成政、前田利家……他にも数えたらキリが無い程じゃ」
白狐くん「後々有名になる人ばかりですね!」
幻魔「まぁ使番は単なる伝令兵と言うより大名の側近の精鋭という表現が合ってるかもしれんがの。使番……百足衆や母衣衆の話はまた別のレッスンでする予定じゃから詳細は割愛じゃ。さて、少々話が逸れたが……つまり伝令というのは非常に重要な役割だったという事じゃな」
白狐くん「馬の他にはどんな伝達方法があったんですか?」
幻魔「煙を使った狼煙という方法もあったのう」
白狐くん「狼煙、ですか……」
幻魔「狼煙台という設備を等間隔に配置し、緊急事態を本拠地に報せる方法じゃな。これは馬よりも早く、その時代では最も早く伝達出来たと言われておる」
白狐くん「馬よりも早いんですか!」
幻魔「早いのは早いが……雨の日など天候が悪い時には使えなかったり、複雑な情報は送れなかったりデメリットも存在するのぅ」
白狐くん「夜はどうしてたんですか?」
幻魔「夜は火を炊いて狼煙の代わりにしていたらしい。法螺貝や太鼓などの音を使う時もあったそうじゃ」
白狐くん「昔の人は色々考えるんですね……!」
幻魔「うむ。現代に生きていれば分からぬが、不便な時代だからこそ知恵を絞り工夫し、少しでも良い環境を作り出そうとしていたんじゃろうな。それこそ現代の人間には思い付かんような事をしてのぉ」
白狐くん「僕達も見習わなきゃならないですね!」
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幻魔「白狐よ。今日は戦国時代の伝令について学ぼうか」
白狐くん「はい!」
幻魔「まず伝令というと……お前はどんなイメージを持っている?」
白狐くん「えっと……馬に乗った人が、手紙を運んでいるところでしょうか?」
幻魔「うむ、それも立派な伝達情報じゃな。当時は電話は勿論車や電車なんてものも無いので手紙、もしくは口頭での伝言が主だったようじゃな」
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幻魔「馬での伝達は主要な方法でな、多くの大名は領地内に宿駅という場を沢山設け、そこで馬と人をリレーのように交代させながら情報を伝達していた」
白狐くん「ほへぇ~! それなら24時間体制で情報を運べますね!」
幻魔「馬での伝令は戦場でも用いられた。ドラマ等で戦場を単騎、もしくは少人数で駆け巡る騎馬武者を見た事があるか?あれは"使番"(つかいばん)と言い大将からの命令や軍団同士の情報伝達のために走り回る騎馬武者じゃ」
白狐くん「テレビで見た事あります!でも一人とか少ない人数で戦場を動き回るなんて勇気がありますね……」
幻魔「そう、使番というのは武勇に優れた精鋭にしか務まらぬ、とても重要な役割じゃった。兵達の憧れの的であり、平時でもその勢力の重要な役職に就いている事が多かった」
白狐くん「戦場での伝令兵はエリートの人達だったんですね!」
幻魔「使番出身の武将は沢山いるぞ。有名どころだと、武田家は真田昌幸、山県昌景、高坂昌信……織田家では佐々成政、前田利家……他にも数えたらキリが無い程じゃ」
白狐くん「後々有名になる人ばかりですね!」
幻魔「まぁ使番は単なる伝令兵と言うより大名の側近の精鋭という表現が合ってるかもしれんがの。使番……百足衆や母衣衆の話はまた別のレッスンでする予定じゃから詳細は割愛じゃ。さて、少々話が逸れたが……つまり伝令というのは非常に重要な役割だったという事じゃな」
白狐くん「馬の他にはどんな伝達方法があったんですか?」
幻魔「煙を使った狼煙という方法もあったのう」
白狐くん「狼煙、ですか……」
幻魔「狼煙台という設備を等間隔に配置し、緊急事態を本拠地に報せる方法じゃな。これは馬よりも早く、その時代では最も早く伝達出来たと言われておる」
白狐くん「馬よりも早いんですか!」
幻魔「早いのは早いが……雨の日など天候が悪い時には使えなかったり、複雑な情報は送れなかったりデメリットも存在するのぅ」
白狐くん「夜はどうしてたんですか?」
幻魔「夜は火を炊いて狼煙の代わりにしていたらしい。法螺貝や太鼓などの音を使う時もあったそうじゃ」
白狐くん「昔の人は色々考えるんですね……!」
幻魔「うむ。現代に生きていれば分からぬが、不便な時代だからこそ知恵を絞り工夫し、少しでも良い環境を作り出そうとしていたんじゃろうな。それこそ現代の人間には思い付かんような事をしてのぉ」
白狐くん「僕達も見習わなきゃならないですね!」
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