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本編

幻魔先生のワンポイントレッスン

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幻魔先生のワンポイントレッスン

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幻魔「白狐よ。今日は戦国時代と甘いものの話をしようかのぅ」

白狐くん「はい!お願いします!」

幻魔「砂糖が日本に伝わったのは約750年頃に鑑真が来日した頃だとは言われておるが確実に何時とは言えん。大体その頃だと思っておけばよい」

白狐くん「結構昔から砂糖があったんですね!」

幻魔「まぁインドでは紀元前2000年くらいには砂糖が使われてたらしいから遅い方かもしれんがの。兎に角、その頃の砂糖はもっぱら輸入に頼っていた為、とても貴重品で甘味目的ではなく薬品として用いられていたようじゃな」

白狐くん「砂糖が薬になるんですかね……?」

幻魔「一方で、日本には砂糖を使わない甘いものは昔からあった。代表的なのは蔦の樹液を煮詰めた"あまづら"と呼ばれる甘味料やハチミツ、麦芽などじゃ」

白狐くん「天然の甘味料ですね!」

幻魔「うむ。他にも柿を干したりして甘味を確保していたようじゃのう。それらの甘味料を使って水飴や餅、饅頭を作っていたがやはり砂糖が入っていない分、現在の物と比べ甘みは弱かったというそうじゃ」

白狐くん「どんな味なんでしょうねぇ……」

幻魔「さて、中世……戦国時代に入ると南蛮商人や宣教師から砂糖や菓子が齎されるようになる。といってもまだまだ砂糖は希少で庶民が口に出来るものじゃなかったがのぅ」

白狐くん「砂糖の甘味がない人生は嫌だなぁ」

幻魔「砂糖の価値を表すので有名なエピソードとしては、四国の大名・長宗我部元親が砂糖3,000斤(1800㎏くらい)を信長に贈答したという話がある。大名同士の贈り物にも使われる程に貴重品だという事じゃな」

白狐くん「えっ1800kg?貴重なものをそんな大量に贈ったんですか?」

幻魔「うむ。長宗我部家の四国統一の話は秀吉や光秀も絡む話になってくるので長くなる為割愛するが、要は信長のご機嫌を取りたいから贈答した訳じゃな」

白狐くん「へぇ~!そんなに砂糖を贈られたら信長も喜んだでしょうね!」

幻魔「ところがその頃の信長は日本有数の貿易港である堺を支配していたので、砂糖も入手しやすい立場にあってな……馬廻衆(側近の精鋭)に分け与えてしまい、あまり効果は無かったと言われておる」

白狐くん「ダメじゃん!!砂糖あんまり喜んでないじゃん!!」

幻魔「……まぁそれはおいといて、次はお菓子の話に移るぞ。信長や諸大名は砂糖をふんだんに使った南蛮菓子を好んだ。自分で食べるというのもあるが、他の大名や貴族を接待する時に贅沢な品を使う事で自身の力を示す意味合いもあったんじゃろうな」


白狐くん「大名って大変なんですねぇ……」

幻魔「金平糖、カステラ、ボーロなどの南蛮菓子は特に希少じゃった。希少な砂糖を大量に使うのもあるが、そもそも製法が分からんからの。」

白狐くん「へぇ~」

幻魔「そう言えばお前はどうやって金平糖を作ったんじゃ?あれは相当手間が掛かる筈じゃが……」

白狐くん「不思議なぱわぁで作りました!」

幻魔「……(聞かないでおこう)」

幻魔「南蛮菓子の話に戻ると、当時の日本は鶏卵を食べる文化が無かったので卵を使った料理というのも新鮮な味わいだったんじゃろう」

白狐くん「え?昔の日本の人ってタマゴを食べてなかったんですか?」

幻魔「そうじゃ。宗教的……というか迷信的なものでタマゴを食べると悪い事が起こると信じられており、戦国時代ではタマゴを殆ど食べてなかったようじゃな」

白狐くん「勿体無いなぁ、美味しくて栄養満点なのに……」

幻魔「まぁ南蛮の文化が伝来したお陰で江戸時代に入ってからは日常的に食べるようになったようじゃぞ」

白狐くん「戦国時代というのは色んな文化が入ってきた時代でもあるんですね!」

幻魔「ちなみに桜国はタマゴでもなんでも食うので食生活については心配しなくていいぞ!」

白狐くん「はい!」

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